栗日記 リハビリ編40
左腕の肘が以前よりもさらに動きやすくなった。
今までのように背筋を意識しなくても、肘を曲げようと思えば曲げられる。
今日は精神科の診察があった。
「自殺願望はなかなかなくならないね」という話をした。
先生はどちらかというと、僕の話より、
僕の様子を見ている両親の意見の方を聞きたがっているように見えた。
映画をたくさん見ていると、そのうち映画を見ることに脳が慣れてくる。
物語は視聴者が「こうなったら面白い」と思う方向へ進む。
しかし不思議なことに、いい映画は何周してもこちらの予想の上を行く。
見るたびに発見がある。
今のところ最も印象に残っている映画は
「ボヘミアン・ラプソディ」と
「ジョーカー」。
いまだに何度も見返してしまう。
私が映画館でジョーカーを最初に見た時は、ちょうど前の職場を無断欠勤している真っ最中。
社会からドロップアウトしかけている私は、アーサーにいたく共鳴した。
コメディー番組でデニーロを射殺したときはドン引きしたけども。
その後の車上のシーンでは、私は倒れるアーサーに心の中で「踊って!踊って!」と叫んでいた。
それだけにラストのピエロダンスの感動が大きかった。