栗日記 リハビリ編51
20歳の時くらいから、映画にはまり始めた。
あんなに大好きだったはずのアニメから徐々に離れ始め、気づいたらほとんどアニメを見ない人間になっていた。
趣味と言うのも変遷していくもので、一般的なオタクたちが社会に出るにつれて、オタクではなくなっていくようなものなのか。
オタクがオタクじゃなくなるなんてなんだかつまらない。
客観的に見てつまらないと思わせるおじさんにはなりたくない。
死んでさえいなければ歳をとる。
どうせなら面白いオヤジになりたい。
かつて好きなものに対して抱いていた愛情をなくしたくない。
「映像研には手を出すな!」という漫画でアニメに対する見方が変わった。
その後に見たアニメ映画「海獣の子供」が、脳裏に焼きつくほど印象に残った。
正直最初は米津玄師さん目的で見てた。
「生命はどこから来てどこへ行くのか」と言うテーマのある作品だった。
特に強いメッセージ性がある作品を好きになる。
精神的に尖ったところがある主人公、ルカちゃんが成長していく様子は胸が熱くなる。
アニメを通して発信できるメッセージは無限大だ。
やっぱり私はまだアニメが大好きなんだと思う。
アニメから映画に趣味がシフトした理由は自分でもよくわからない。
特に考察の余地がある作品だと素晴らしいと感じる。
画面の隅々まで目を通し、登場人物たちの気持ちや、それを演じている俳優たちの気持ちまで考えたくなる。
その作品が生まれた経緯や、脚本家や監督の気持ちまで考えたくなる。
それが映画の魅力だと思う。