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私が強迫性障害になるまで②

「対人関係が苦手だ」と初めて意識したのは高校生の時だった。

それまでも上手くいってたとは言い難いけど、中学生らしい鈍感さと勢いでなんとかなってた。

それまで私はクラスメイトみんなと友達になれると思っていたし、こちらから心を開いて接すれば、拒絶なんてされないと思っていた。

私の脳内はどこまでもお花畑で、自分のことしか考えない、自分勝手の極地を地で行く人間だった。


高校に入学してすぐ。

体育の授業があるのに、私は体操着を忘れた。

知り合ったばかりのクラスメートに、私はジャージを貸してくれないかと言った。

ダメだと言われた。

なぜダメなのかは分からず。

いや単純に嫌だったんだろうけども。

なんとしても体育の授業受けたかった私は(別に体育好きじゃないが)、友人のジャージを勝手に借りた。

そしたら友人に怒られた。

突き飛ばされた。

勝手に借りた私が悪い。

使わないジャージを借りただけなのに、どうしてこんなに怒るんだろう。

「特に理由はわからないが明確に拒絶される」

「初対面のはずなのに既に嫌われている」

初めてで新鮮な経験がいっぱい。
いい高校生活だね。

まともに会話したこともない人から、
「お前、弱そうだな」
「キモい。キモさに磨きがかかってる」
とか言われて、滑り出しは順調。

どうしてだったんだろう。

高校1年生の終わり頃。

私はネットで人付き合いが上手くなる方法を検索していた。

他人を思い通りにしようとしないとか、そんな内容が書いてあった。


私はそれを頭に叩き込むために、声に出して音読した。

授業中も、忘れそうになったらいつも、口パクでもいいからそれを音読することで、頭を「人付き合いモード」に移行させようとした。

口に出して自分に言い聞かせることで脳を切り替える。

自己暗示である。

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