私が強迫性障害になるまで③
昔から、生き物や小動物をいじめることが好きだった。
小さい頃は、カエルとか見かけ次第踏み潰していた。
買っていた猫も、嫌がるところが見たくて、風呂場まで持っていったりした。
言葉を口に出して自分に言い聞かせることで、そのつもりになる。
「人付き合いが上手だ」と口にすれば、人付き合いが上手になったような気がする。
高校1年生の冬ごろから、私は自分に「言い聞かせ」を行った。
「言い聞かせ」の効果はともかく、私はそれでなんだか強くなったような気がしていた。
もちろん人付き合いが上手になりたいと思ったら、もう少しまっとうな努力の仕方があったはず。
だが私は、言い聞かせ(自己暗示)によって人付き合いが本当に上手になると信じていた。
自己暗示をするための環境作りはこの頃からの習慣になった。
そんな暇があったら勉強したり、
あるいは部活に打ち込むのも良い、
もっと有意義なことに時間を費やせば、おかしな病気をこじらせずに済んだかもしれないのに。
環境作りが終わったら、言い聞かせの時間だ。
言い聞かせをしている最中や、言い聞かせの効果が残っているうちは、脳に陶酔感がある。
すなわち無敵状態。
この状態で人と話せばいつものような恐怖感がない。
会話が上手くなるのとは別の意味で、コミュニケーションの恐怖を克服できると思った。
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