豊穣の女神
澄み渡る空
降り注ぐ日の光
森のはずれの高台に
大きなリクライニングソファ
背もたれにはふかふかのクッション
そこは彼女のお気に入りの場所
身重の身体をゆったりと預け
くつろいでいる
見渡す限りの麦畑は黄金色に輝き
収穫を待つ
流れる川は恵みを運ぶ
後ろに広がる森では
花が咲き、木の実がとれ
生き物たちは空腹を満たす
肥沃な大地はどこまでも広がっている
彼女の元には多くのものが巡ってくる
その中には悲しみや苦しみもある
それを彼女は慈しみ、やわらかく包み込み
豊かさの中へ溶かしてゆく
彼女は輝きに満たされ
輝きを放ち続ける
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