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【第1回】「『ジョーカーズレベル』って、ナンだ!?」【くーぼーのデュエマ×デュエプレフィールド】

・人物紹介

くーぼー:このコラムの執筆者。
デュエマとデュエプレをよく遊んでいる人。
ポケモンのレベリングは四天王周回派。
アカギガルムス:今回の解説ゲスト。
最近、師匠の《ライゾウ》がリメイクされたのになぜか自分に連絡が来ず落ち込んでいるらしい。

・『ジョーカーズレベル』とは?

「はい、という訳で始まりましたコラム企画

このコラムでは
デュエル・マスターズに関する、
意外と語られないアレコレをゲストを交えて
話していく予定です

ええ~、見切り発車でやっているもので
わたくし今非常に不安なのですけれども

第1回は『ジョーカーズレベル』という事でね、解説のゲストにアカギガルムスさん来て頂いてます」
「よろしくお願い致します
我はアカギガルムスと申す者です」
 
「あっ、意外に丁寧な敬語……

こちらこそよろしくお願いします
ええと、テーマは『ジョーカーズレベル』
という事ですが……

アカギガルムスさん、まずこれってどういう言葉なのか教えてもらっていいですか?」
「分かりました
まず、『ジョーカーズ』という種族がありますよね?」
「ありますね~
3代目主人公の切札ジョー君が使っていたテーマで、
有名な所だと《ジョリー・ザ・ジョニー》や
《ガヨウ神》のようなカードがありますよね」
「そう、そのジョーカーズなんですが……

今挙げられた《ジョニー》や《ガヨウ神》の
カードテキストをよく見てほしいんですけど」
「うん……?
よく見ると両方とも
"バトルゾーンかマナゾーンにジョーカーズが5枚"
という条件で追加効果が使えるように
設定されてますね」
「そう、この効果の発動条件こそが
『ジョーカーズレベル』なんです

ジョーカーズがX枚以上、という条件の事を
上がっていく"レベル"に喩えているんですね」
「へぇ~
こういう能力がある事は知っていましたが
その『ジョーカーズレベル』という名前は
聞いた事ありませんでした」
「それは当然と言えば当然ですね

何しろこれは公式用語ではなく、
開発時点で用いられていたコードネーム
ユーザーが知らない半公式用語のようなものですから」
「名称のシステマチックさもそうですが、
この能力の存在意義自体もゲームシステム由来です

くーぼーさん、【無色ジョーカーズ】というデッキの
本来のコンセプトをご存知ですか?」
「ええと……『何でもできる、夢のデッキ!』
みたいな感じでしたっけ?」
「そう、この"何でもできる"という言葉が重要です

『無色だからこそカラーパイに規定された
動きに囚われず様々な事ができる』、
という風に
思うかもしれませんが……」
「実際にはそうは行きません
無色であるという事はつまり、全てのデッキに入り得るという事

それで簡単に他の色の能力を
使えるようになってしまえば、
今度はカラーパイの意味自体が無くなります

【無色ジョーカーズ】のコンセプトは
そういう危険性を孕んでいたんですね」
「なるほど、つまりジョーカーズレベルは

『無色でも【ジョーカーズ】でデッキをまとめるのを
条件にするなら他の色の能力を使ってもいいよ』

という"許可状"、もしくは"デザイン上の枷"という
事ですか
「その通りです
同じ設計思想の能力としては『マナドライブ』辺りも
そうでしょう

あれも、色を必要としない超GRゾーンのカードに
擬似的にマナの色を参照させる事で
カラーパイを逸脱しない為の枷として
機能させていました」
「まぁ、それとは関係なく一部は強すぎましたが……」

・"種族"を軸にした出力調整

「しかし、この

『デッキ内の"特定の種族"の枚数を参照する事で
出来ることを増やす』

というジョーカーズレベルのデザイン、
結構応用されていますよね」
「それこそアカギガルムスさんのテキストの
"ドラゴン3枚以上"
なんかもその典型ですし」
「特定の種族ステータスをテキストで参照する事で
ユーザーが知らず知らずの内に
カードの出力を調整するというやり方は
昔からありました

しかし、それらと比較して
こういったレベル系のデザインの相違点は

"デッキにそのステータスのカードが
何枚入っているか"

まで参照する事です」
「そのやり方の第1の利点、
それは"テーマデッキとしての視覚的分かりやすさ"です

例えば今デュエプレの環境で暴れている
《超DXブリキンアース》は
マナに3枚以上のハムカツ団を要求します

つまり、彼を出す5マナ帯までに3枚のハムカツ団を
用意する事が必須……

これならば40枚中の3/5、

"デッキの24枚以上がハムカツ団であれば達成可能"

と、非常に分かりやすいですよね」
「こういった"デッキを組み立てる上での指針"を
分かりやすく例示する機能がレベルデザインには
あります」
「また、第2の利点として
"デッキ・カードのパワーレベルの操作がしやすい"事が
挙げられるでしょう

ジョーカーズレベルと重なる部分ではありますが、
"ある特定のデッキでだけ強いカード"を作りたい場合は……」
「我のように能力起動に特定のステータスを参照すれば
いいのです

まず、マナに3枚必要であれば【速攻】相手に
トリガーとして有効になりにくく、
しかし『ドラゴン種族のトリガーは強くしづらい』
という不文律も条件付きならばかいくぐれる

当時はライゾウ師匠のデッキを推したかった
でしょうし、我がこうした役割を負って
デザインされた事は想像に難くありません」
「アカギザルムスさんのそっくりさんとして
《シシオー・カイザー》なんてカードもありますが、

『無条件でブーストになるトリガードラゴンは
流石に戦国編の環境では出せない』

という判断によって
少し捻ったデザインになったという
背景もありそうですよね」
「その辺りもやはり、
現在から見て過去の環境向けにカード開発を行う
デュエプレ開発がよく利用するデザインとして
理に適っているような気がしますね

『ND』という限定プールがある以上
テーマデッキは強くしたいが、
時代にそぐわないカードは作りづらい

そういうジレンマを解決してくれるのが
レベルデザインなのです」
「ジョーカーズレベルから派生して、
"種族"をキーにする事でデッキ構築に縛りを入れ、

採用できる周辺プール次第で
テーマデッキ全体の出力を調整したり、

出来る事の幅を狭めたり広げたりする事で
カードそのものの出力を調整したりと、

デュエル・マスターズのテーマデザインにおいて
"レベル"が様々な役割を持っている事が
分かりました!」
「第1回のコラムはここまで!

ゲストに来て頂いたアカギガルムスさん、
ありがとうございました!」
「ありがとうございました」
「次回があるかは分かりませんが、
もしあれば皆さんまたお会いしましょう

さようなら~!」


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