そらむぎ通信 No.180 (2022.4)
回復ってなんだろう?
みなさんは、何らかの生きづらさを感じて当院へ受診したのではないでしょうか?
皆さんにとっての「回復」ってどんなイメージでしょうか?
元の生活に戻ること?ほかの人と同じように生活すること?それぞれに描いている回復のイメージがあると思います。
医療やリハビリの研究の中にもたくさんの「回復」「リカバリー」の定義が示されています。そんな難しい定義はさておき、皆さんが求めているのは生きづらさから解放され、「自分らしく生活すること」かもしれませんね。
もし、皆さんが回復のイメージを持っていないのでしたら、まずはどうなりたいのか。回復のイメージを持つ、どんな生活を送りたいのかなど、具体的イメージを持つことが実は回復への近道でもあります。
どうなりたいか、何に困っているかを診察で医師にお伝えください。診療は先生と一緒に試行錯誤していくものです。遠慮なくお困りのこと、どうなりたいかを医師にお話しください。
そして、もう一つ「回復」することに大事なことがあります。
お薬での治療でできる回復は、ほんの一部。回復に大きく役立つことは、自己対処が上手になることってご存知でしたか?
クリニックの外来のモニターにこんな画面を見たことがありますか?
これは、ひだクリニックで行われている「るえか式心理教育」の一部です。
詳しい説明が、「第4水曜日のスタディー」や、デイケアるえかやお台場デイケアVinakaの『健康教室』で聞くことができます。
そして、もう一つ朗報があります。当法人やグループ内にはたくさんにピアスタッフが働いています。彼らは、病気を持ちながらリカバリーしてお仕事をしているスタッフです。
病気が軽かったから働けているわけではけっしてなく、上手に自己対処ができ今の姿があるのです。
そんなピアスタッフに気軽に会え、話が聞けるのも、当法人ならでは。全国に先駆けての環境なのです。
また、ご家族会にも家族ピアがいます。家族教室をご紹介すると、家族同士での語りの場をイメージされる方が多いのですが、当院の家族教室は専門知識の理解と具体的問題解決を目指すもの。そこに経験者である家族スタッフが寄り添い、時には厳しくアドバイスしてくれます。
【自己対処が学べる場】
当事者向け:デイケアるえか、デイケアVinaka、スタディーシリーズ(毎週水曜日実施)、
家族向け:家族SST、家族懇談会、ふぁみりーテーブル基礎講座など
宙麦会&MARSスタッフのバトンリレー
今月は、心理室の砂川さんです
昨年度から常勤となりました、心理士の砂川玲子です。どうぞよろしくお願いいたします。心理室では主に心理検査とカウンセリング(心理療法)を行っております。リワークやデイケアを行っている方もいらっしゃいます。
心理学とは人間の心と行動の学問になるそうです(ウィキペディア)。心という形のないものを科学として捉える分野にもなります。心理検査は科学的に心を捉え、数値化したり、分類したりする作業になります。カウンセリング(心理療法)は簡単に言いますと、自分について考えることができない状態から、考えられるようになるための作業だと思います。どちらも自分自身について理解を深める作業になります。心理士はそのお手伝いをさせてもらっています。
自分自身について理解を深めていくと、フッと「そうだったのか」という瞬間が生じ、「余白」が生まれます。私の中で一番近しい言葉は「腑に落ちる瞬間」になるのですが、そうすると、行動する前に自分について考えることや感じることができるようになり、それを繰り返すことによって行動の変化が生じます。必ず変わるわけではないのですが、そういう希望を持って取り組んでいます。
心理検査の結果をお伝えしたり、カウンセリング(心理療法)を行ったりする中で、皆さん「余白」を作るお手伝いができればと思っております。お会いする機会は少ないですが、こんな仕事をしている人がいると知っていただき、お困りの際に思い出していただければ幸いです。
次のバトンは、同じ心理室の杉嶋さんに渡します。
テララ 東松戸へお引っ越し!
新松戸ステーションホテル、焼麦大郎などでみなさまに親しんでいただきましたテララがこの度「東松戸」に転居することが決まりました。
現在、引っ越しの佳境というところです。
新しい場所で、新たな展開を予定しています。皆様お楽しみに!!
詳しい情報は、次号でご紹介したいと思います。
就労継続支援B型事業所テララへの通所をご希望の方は、お電話お待ちしております。新しい仲間大歓迎です!!
当面のテララへのご連絡は 070-6453-6946 へ
「川柳大会」ご応募ありがとうございました
川柳大会にたくさんのご応募ありがとうございました。
なんと!!75作品の応募がありました。
どれも力作です。各クリニックの外来、デイケアにて掲示してあります。みなさまの投票により、入選作品を決めたいと思います。
優秀作品は、この「そらむぎ」にも掲載いたします。
ひだクリニックお台場のページ
桜の花も満開を迎えお台場にも春がやってきました。
とは言え、コロナウィルス感染症は3年目に突入。いまだに終息を向けられず、不便な生活を強いられて、いつも感染におびえている状況は変わらないですね。
当院外来もコロナによる影響が、大人にも子供にも出現していることが予想されることが多くなりました。人は、人と過ごし、楽しく笑い、表情を見ながらコミュニケーションをとることが大切なのだなと改めて感じるこの頃です。
また、デイケアVINAKAも例外ではなく、数人熱発者の発生があり、3月末には1週間の閉鎖に踏み切りました。メンバーたちには迷惑を掛けましたが、安心の獲得のための子供たちの学級閉鎖や外国がロックダウンする意味が少しわかった気がしています。
そんな中、訪問看護がとてもアクティブに動き、みんなの不安を取り除いてくれました。スタッフのチームワークの大切さも実感した3月でした。
コロナウィルス感染症は、3回のワクチン接種をしていても、していなくても、また、熱発がほとんどなくても同じように感染は起るということを近隣で感じています。ワクチンをしたからと言って安心せず、ご自分の体を守るための行動は必要ですね。
さあ、4月からは新たなスタートを切る人や、新しい環境に踏み出す人もたくさんいます。
こんな社会状況ではありますが、いろいろなことにチャレンジして夏に向けて歩き出しましょう。
ひだクリニックお台場 木村
「なんでも相談会」のご案内
「なんでも相談会」を5月29日(日)に開催いたします。
午前の部 10時~12時
午後の部 14時~16時 この時間内にお越しください
当院通院中のご本人、ご家族が無料でご相談できます。
5月の次は、10月を予定しております
【お知らせ】
4月10日(日)10時~12時 家族SST
4月10日(日)14時~15時半 家族懇談会 要予約
4月13日(水)13時半~病気の理解「統合失調症」院長 肥田裕久
4月20日(水)13時半~「コーチング」機嫌の取り方
4月17日(日)13時半~ 就労者向け講座
4月22日(日)10時~12時 ふぁみりーテーブル基礎講座 要予約
自立のための社会資源・制度 精神保健福祉士 宮崎りつ子
4月27日(水)13時半~ 「るえか式心理教育」(症状の対処)
5月の「ひきこもりの家族支援グループ」はお休みです
5月8日(日)10時~12時 家族SST
5月8日(日)14時~15時半 家族懇談会 要予約
5月11日(水)病気の理解 「お薬について」院長 肥田裕久
5月12日(木)15時半~ クローバー家族
5月12日(木)18時~ ペアレントトレーニング
主に思春期青年期対象 ご家族としてのかかわり方 個別相談 要予約
04-7157-2269(セントラルパーク)
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【編集後記】
ウィズコロナ生活も2年目、新年度何か新しいこと始めてみましょう!(み)
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