そらむぎ通信 No.195 2023.9
家族教室 望年会予定決まる
ひだクリニックのスタートは家族教室と共に始まったと言っても過言ではなく、開院当初からずっと家族教室を行ってきました。
やはり、そこには、外来での診療と共にご家族自身も病気の家族と過ごすことで病み、先が見えない状態となっていること。ご家族自身が元気を取り戻すことが、やがては当事者自身の回復に繋がることを知っており、それを続けてきたことに大きな意味と成果があったと自負しております。
その3大イベントのひとつ、望年会を予定しております。コロナ感染拡大で、ここ数年はできずにいましたが、今年はお店での望年会が復活です。
大きな会場を抑えていただきましたが、それでも限りがあります。お申し込み、詳細は毎週日曜日開催の家族教室でお知らせします。
また、家族教室は毎週日曜日の開催に戻っております。
対象別、目的別に様々な形で開催しております。ぜひ、ご活用いただきご家族自身の健康を取りもしていただけたらと思っています。
<家族教室概要>
~日曜日~いずれも10時~12時 場所は南流山ひだクリニック
第1日曜日 「べてる式家族当事者研究」カルテのある方
グループワークにて家族向けの当事者研究をおこないます。
第2日日曜日 「わいわい講座」どなたでも
その時々のトピックスや皆様のリクエストに応じたテーマでの講座と懇談です。終了後 テララによるカレーハウスがあります。13時頃まで
第3日曜日 「家族SST」カルテのある方
グループワークにて家族の困り事の問題解決法を見つけたり、実際にどんな風に言葉かけをしたらいいかなどを一緒に考えます。
第4日曜日 「ふぁみりーテーブル基礎講座」どなたでも
6回1クールで、最低限これだけは知っておいてほしい情報を医師、薬剤師、看護師、精神保健福祉士、心理士から講座形式でお伝えします。最終回は、毎回当事者によるシンポジウム。当事者がどのように回復したかを聞ける貴重な機会でもあります。
第1水曜日 13時半~「ひきこもりの家族支援グループ」どなたでも
グループワーク形式でひきこもりのご家族だけでも、当事者もご一緒でも参加可能です。それぞれの困りごとを話し合い、少しでも気持ちが楽になってもらえたらよいと考えています。
第1木曜日 15時~ 「クローバー家族」どなたでも
かつては、つっちーの家族SSTの名で行っていました。社会生活スキルトレーニングの認定講師の第1人者であり、全国でひっぱりだこの土屋徹先生と一緒に、家族の困りごとを考えます。
第4月曜日 10時~「ピノキオ家族教室」どなたでも
ピノキオは、当院の中学卒業以上から24歳までの思春期青年期デイケアの名称ですが、ピノキオに通所していなくてもこの年齢のお子さんを持つご家族はご参加いただけます。思春期ならではのご家族の悩みを一緒に話しましょう。 ご参加時は、04-7150-8145へご連絡ください
別に日程表のご用意があります。詳細の日程は、そちらをご覧ください。
毎月第1木曜日 18時~20時「ペアレントトレーニング」
1家族40分のスペシャルな個別トレーニングです。思春期、青年期のお子さんをお持ちで、発達の問題がある、またはその傾向があり関わりに悩んでいるご家族向に個別で関わり方のトレーニングを行います。
リカバリーストーリー
「リカバリーストーリー」を掲載します。リカバリーストーリーが皆さんの勇気や希望につながったら嬉しいです。
今月は、ペンネーム ぺぺぺの千太郎さんです。
私の病名は、統合失調症です。
症状が現れ始めたのは、小学3年か4年ごろだったと思います。
ドアノブや電気のスイッチが触れない、1日に手を何度も洗う、ということをしていました。
中学、高校に上がるにつれ、お風呂にも時間がかかってしまったり、除菌シートも使うようになり、強迫の症状がひどくなっていきます。
また、人間関係のストレスや将来への恐怖も重なって、大学受験に落ちたのをきっかけに引きこもってしまいました。元々ひきこもりがちな性格というのもありましたが、一日中寝ていて、食事がとれない時もありました。気力がでないのにお風呂は最大3時間半入ってしまっていました。幻聴もあり、うまく眠ることができない時もありました。そんな生活が3年ほど続きました。3年のうち1年以上はくつを履きませんでした。
そんな生活の中、私に転機が訪れます。
19歳の最後の夜、やってしまってはいけないことの3歩手前をしてしまいます。そして、死ぬことができないと分かります。だんだんと生きるしかないじゃないかと思うようになります。やけくその希望です。
ます、南流山のひだクリニックに出かけました。ひどく電車に緊張し、病院では、めそめそ泣いていたのを覚えています。病院に行くことでお薬をいただけたし、きちんと治療を受けている安心感がありました。そして、クリニックから多機能型事業所マーレを紹介していただきました。そして、マーレの自立訓練に通い始めます。その時、私は22歳でした。まずは、外に出る練習からと
いう感じで、週2、3日午前だけ、午後だけというペースで始めました。読書やストレッチなど簡単なプログラムを選んでもらっていました。クリニックと同じく最初の頃はおどおど、めそめそしていました。だんだんと日数を増やし、段々と人とも話せるようになりました。家族以外と話すことはうれしいことでした。でも、もちろん話す中で嫌な気持ちになることもありました。
今思うと、そういう経験も大事だったと感じます。
自立訓練での思い出は、初めてのクリスマス会で司会をさせていただいたことです。
1年半ほどしてから、マーレの就労継続支援B型に移動します。仕事をする練習を始めました。初めて工賃をいただいた時は、うれしかったです。B型にも、1年半ほどいました。私がマーレで得たことは、外に出ることの楽しさだったり、明るさや感謝の気持ちです。お薬は脳に効いて、人は心によく効きます。
マーレでの訓練の次は就労支援事業所コパスへ通い始めます。コパスでは仕事をする上で大切なことを学び、就活のサポートをしていただきました。ハローワークに初めて行きました。また、コパスは働いた経験のある方や、復職を目指す方がほとんどだったので、その方々の話を聞くことはとても刺激になりました。そして、現在は特例子会社で週5日働いています。ゆくゆくは一人暮らしもするつもりです。
今振り返って思うことは、辛い時期があったけれど、家族にもとてもつらい時期だったと思います。支えてくれた人に感謝、人の気持ちを落とすのは自分を含めて人で、人を回復させるもの自分を含め人だと思っています。
最後に伝えたいことは、人との関わり、つながったり、あいさつするだけでも、大事なのだと思います。
私は、たくさんの人に助けてもらいました。感謝です。
<発熱者の対応と予備処方のおすすめ>
コロナが5類となり、感染予防のための電話診察の許可がなくなりました。まだまだ、コロナ、インフルエンザなど感染は継続しており、発熱時はご来院いただけません。その際はご家族に代理受診をしていただくこととなります。感染、災害時のためにもお手元に予備のお薬があると安心できます。主治医と予備処方についてご相談ください。
【ご案内】
9月17日(日)10時~12時家族SST
9月20日(水)13時半~ コーチング トラウマとの付き合い方を知ろう
~トラウマの癒し方~
9月24日(日)10時~12時 ふぁみりーテーブル基礎講座
「家族のかかわり方」公認心理師 杉嶋洋子
9月27日(水)13時半~ 病気の理解シリーズ
発達障害② 院長 肥田裕久
10月1日(日)10時~12時 家族当事者研究
10月4日(水)13時半~ ひきこもりの家族支援グループ
10月5日(木)15時半~ クローバー家族
10月5日(木)18時~ ペアレントトレーニング
思春期青年期対象 ご家族としてのかかわり方 個別相談 要予約
04-7157-2269(セントラルパーク)
10月8日(日)10時~12時 わいわい講座
「看護師が教えるトラブルにならない対応方法」終了後カレーハウス有
10月11日(水)13時半~ 病気の理解シリーズ
「不安障害 パニック障害」 院長 肥田裕久
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