そらむぎ通信 No.154 (2019.11)
㈱MARSが「精リハ学会・ベストプラクティス賞」を受賞!!
㈱MARS 代表取締役 中田健士
毎年秋に開催される、日本精神障害者リハビリテーション学会※¹第27回大阪大会において、「第12回ベストプラクティス賞」を株式会社MARSが受賞することが決定いたしました。今年は、11月22日~24日に大阪府の関西大学にて開催され、23日の夕方に表彰式があり、24日の午前中に発表をすることになります。このベストプラクティス賞は、2008年から開始となり、日本の精神保健医療福祉の現状を踏まえ、精神障害者のあるべき姿を展望し、それに到達するためのモデルとなる実践に贈られるものです。この賞の応募には推薦者が必要になるのですが、今回はなんと日本社会事業大学教授の大島巌先生からご推薦を頂きました。
大島先生の推薦状の中の一文では、
「推薦する法人は、慢性的な精神症状があり日々のサポートを必要な障碍のある人達が地域生活を継続し、各自のリカバリーが実現できるよう日々追求する活動を行う。そのためにピアサポートを最大限活用する。当事者社員を積極的に採用しその社員の生活を豊かにする活動と共に、ピア人材育成にも力を注ぐ。」
「当初はひだクリニックのピアサポート活動として取材依頼等が多かったが、最近は10年の活動蓄積・成果が認められ外部の講演依頼や研究協力依頼が増える。公的ピアサポート研究にも協力し活動生活を発信する。『障害者雇用は働き方改革の決めて』との発言もあるが、先進諸国の経験も踏まえて、『ピアサポーター雇用が決めて』となって日本の精神保健福祉の質向上が実現する活動を展望している」
と、MARSのことをご評価頂き、この10年の私たちの活動が認められたと、感慨深い気持ちになりました。
また、この賞の選考には著名な医師や大学教授、研究者、現場で実践している方々が審査委員となり厳正な審査をし、決定される大変名誉ある賞です。
過去の受賞団体は、社会福祉法人豊芯会(東京都・2011年)、社会福祉法人浦河べてるの家(北海道・2012年)、NPO法人遠州精神保健福祉をすすめる会(静岡県・2015年)、株式会社アソシア(沖縄県・2018年)など、日本の精神保健福祉をリードするパイオニア的な団体が受賞しています。
このような名誉ある賞を受賞できることは、これまで宙麦会グループのサービスを利用されてきた皆さまや宙麦会グループのサービスを利用されている皆さま、様々な立場で活動に関わって頂いた皆さま、さらにご家族としてご支援して下さった皆さまのお陰だと感じています。これからも新しい良い取り組みを模索しながらがんばっていきたいと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。
※¹ 日本精神障害者リハビリテーション学会は、精神障害者のリハビリテーションについて専門的に研究し、かつその実践の向上を図ることを目的に1993年に創設され、精神科医、ソーシャルワーカー、臨床心理士、看護師、作業療法士、当事者・家族などの会員からなる学際的団体です
肥田先生のメディカルコラムVol.105
~「おもてなしの本質」~ ~その17~
「自閉のすすめ」
「自閉のすすめ」といっても自閉を推奨しているわけではないです。
統合失調症の陰性症状では、日がな一日ぼっとしていたり、なかなか外
に出ることができなってしまう人がいます。
そういった状況に対して、私たちは何か行動することが良いと思っています。私たちは、このようにして「外に出て行きましょう」と言います。
神田橋條治の『発想の軌跡』という名著があります。1976年の本ですが、この頃は第一世代抗精神病薬のハロペリドールのような薬が主の時代で、
とにかく患者さんに対して症状を取ることが最優先されていた時代です。そのときに、自分の患者さんのことを詳細に調べ、『「自閉」の利用一精神分裂病者への助力の試み一精神経誌78巻/1976』として、自閉ということの肯定的な意味合い、自分で閉じこもるということが、実は治療の契機になるのではないかということを言っています。
今の私たちは、「なるほど自閉というのもいいのかな」「自閉をすることによって何か力を蓄えているのではないかな」ということも言えますが、この時代にそういうことを書いたというのは画期的なことです。
これで考えたことは、医療者は複眼的に考えければいけない、という
ことです。一方向で外に出ることのみだけがいいのではなく、陰性症
状とか悪いものとされている中にも本当は大切なものがあるんだとい
うことをしっかり書いています。
この論文はすごく衝撃を与えましたし、いまだにこの論文は引用されます。
「べてるの家」の人々を撮ったビデオの中にも「自閉のすすめ」というタイトルがもあります。私たちがあまりよくないと思っているものの中にも、その人の支援に沿うものであれば、とても有用なものがあるということを気づかせてくれます。
クリスマス コンサートの夕べ
毎年おなじみのクリスマスコンサート
今年は、迫力あるオペラ歌手によるディズニーミュージカルナンバー、ポップスなどおなじみの曲や演奏をお楽しみいただきます。
日時:2019年12月7日(土)16:00~
場所:ひだクリニック3F るえかホール
費用:無料
曲目:私のお父さん
美女と野獣
フレンド・ライク・ミー
瑠璃色の地球
いのちの歌
プレイヤー 他
どなたでもお気軽にご参加いただけます。ご家族お友達を誘ってぜひお越しください。小さなお子様も大歓迎です。お気楽に本格的な音楽、共にるえか からの夕暮れ、イルミネーションもお楽しみください。
宙麦会&MARSスタッフのバトンリレー
今月は、コパス丁野久巳さんです
就労支援事業所 co opusセンター長 丁野 久巳
2019年6月11日より、医療法人社団 宙麦会グループ関連施設 株式会社MARSの一事業所、就労支援事業所 co opus及び総務部に就任致しまして、五ヶ月が過ぎ去りました。
就任当初より、設備業務に追われる日々を過ごすことになりましたが、充実した日々を過ごさせて頂きました。総務の業務と致しまして、設備業務をさせて頂いたおかげ様で、各事業所に出向くことができ。皆さんと早い時間に触れ合うことができました。ありがたいお時間を過ごさせて頂き、就労に励む事が出来ました。皆さんのお心遣い、お気つかいに日々感謝しております。
この機会に、私のできる作業についてご紹介させて頂きます。
ビル管理業務(環境調査・設備保全全般)・オシュレット更新工事
・パソコン修理(ハード・ソフト全般)・自動車の修理(アクセサリー設置工事・パンク修理等) ・時計の電池交換・スマートホン修理(部品・電池交換等)
・図面作成・ネットワーク改装 ・蛍光灯のLĒD化改修工事・空調環境調査等々
40年弱の一般企業にての就労を通して、趣味と実益を兼ねて習得致しました。
不具合があると、直したくなる性質も如何なものかと自問自答する事が度々ですが、皆さんの職場環境がよくなり、快適な空間にて働ける状況にて就労出来ますように心掛けて参りますので・不具合などありましたならご用命頂ければ幸いです。
そして、何より11月1日より、就労支援事業所 co opus は、就労移行支援事業・自立訓練(生活訓練)事業の二本立ての事業所になります。障害を抱え方で就労を目指したいという方には、より幅広い訓練の場となります。そしてコパスより就労された方には、定着支援までトータルサポートします。
見学・体験希望の方もご連絡下さい。お願いではありますが、見学は13時30分以降でお願い致します。
次は同所の鈴木君へバトンパスします。
【休診のご案内】
ひだクリニック:土曜・祝日 休診
ひだクリニックセントラルパーク:土・日曜・祝日休診
ひだクリニックセントラルパーク11月11日午前休診
急に具合が悪くなった場合は、主治医がいなくても応急対応をいたしますので、ご相談ください。休診の場合は、空いている方のクリニッで対応いたします。まずは、お電話にてご連絡ください。自立支援は登録医療機関のみご使用になれます。
【ご案内】
*日曜日の家族教室は、ひだクリニック3階るえかホールにて行っております。
11月17日(日)10時~12時 家族SST
11月24日(日)10時~12時 ふぁみりーテーブル基礎講座
「薬について」薬剤師
12月 1日(日)べてる式家族当事者研究
12月 1日(日)10時半~12時 認知行動療法フォローアップ講座
12月 5日(木)18時~20時 クローバーファミリー
12月 8日(日)10時~12時「わいわい講座」
~2019年総まとめ~ 院長肥田裕久
【編集後記】
秋から冬にかけてクリニック、事業所は行事が目白押しです。10月の運動会、ハロウィン、クリスマスそれぞれが趣向を凝らして、料理を手作りし楽しみます。それは、年々レベルアップしておりプロも顔負けと言った感じです。各ブログをぜひ、ご覧いただければ幸いです。(み)