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そらむぎ通信 No.199 2024.1


新年のあいさつ1

医療法人社団宙麦会 理事長 肥田 裕久
 
みなさま 新年あけましておめでとうございます。

とはいえ1月1日の能登半島大震災。2日の羽田空港の飛行機事故もあり、あまりお屠蘇気分ではいられない幕開けになりました。また広く海外に目を向けるとイスラエル問題、いまだ収束のつかないウクライナの戦争も気にかかるところです。

いささか暗い話題から始まりましたが、そのような状況の中でも日々の生活は回していかなければなりません。
 
今年の干支は辰です。辰は龍であり、十二支の中でもただ一つ空想上の動物です。巨大な爬虫類のようなまるで恐龍のような顔をしており、胴体は蛇に似ているけれど、自由自在に空を飛ぶことができます。口から炎を吐き出すようなものさえいます。

不思議なことにこの空想上の動物は洋の東西を問わず存在しています。龍の起源はメソポタミアあたりといわれています。

ただ洋の東西の違うのは、インドから西では龍は悪の体現であり,一方、中国から東方(日本を含めて)では聖なる動物で神に近い存在にかわっています。
 
龍は日本には弥生時代の終わりころ古代中国から伝わりました。特に農耕文化の日本では、龍神は稲にとってなくてはならない恵みの雨を降らす神から稲作の豊穣神や天候を司る神として信仰されていくようになります。五穀豊穣をもたらすことから、金運や仕事運を上げる御利益にもつながりました。加えて、龍は水中に棲み、天に昇るイメージから運気を上げる縁起のよいイメージが出来上がっていきました。
 
ひだクリニックの今年の初詣には浅草寺に行ってまいりました。寺院には必ず山号がついています。

浅草寺は金龍山浅草寺といいます。浅草寺の起源は628年にさかのぼります。漁師の兄弟が隅田川で投網漁をしていると、小さな観音様が網にかかりました。このため、お堂を建ててお祀りしました。この時、天から金の鱗の龍が下りてきて三日三晩お堂をまわって聖観音様をお守りしたといいます。浅草寺の山号は「金龍山」はこのお話に由来しているのですね。龍に大きな関係性がある寺院への初詣は縁起がとてもよいかと思いました。
 
今年は他力本願ながらそういったご利益にあやかりたいとは思います。ただご利益をあやかるためには、自分でもそのための努力というか準備をしないとならないと思います。

そういった意味で、やはり日々の生活を見直し、自分たちなりの努力をしていきたいと願う年初です。
 
みなさまにとって佳き1年になりますように。

新年のあいさつ2

株式会社MARS 代表取締役 中田健士

新年あけましておめでとうございます。

旧年中は格別のご愛顧を賜り、心より感謝申し上げます。

昨年のMARSは、グループホーム事業で大きな動きがありました。
10月と11月に東京都で行っているグループホーム事業のアパルフェの事業所増加を行いました。これにより2024年1月時点で、豊島区で7部屋、中野区で9部屋、板橋区10部屋、大田区5部屋、合計31部屋となりました。東京での事業拡大は、2009年の設立当初から計画をしてたことであり、15年目にして東京での事業基盤ができつつあります。

今後もひだクリニックお台場や訪問看護ステーションすてらと連携をしながら、都内での住居や日中活動のサービス提供を計画していき、宙麦会グループの文化を東京にも広めていきたいと考えています。

そして、今年は昨年2月に弊社となったグループホームmy夢をアパルフェ南流山として再開を予定しています。東葛地域で、駅近のアパートタイプで医療とタイムリーな連携ができるグループホームはほとんどありません。他のアパートタイプのグループホームの見本となる様、立ち上げ準備を進めています。

ひきこもり状態からはじめて通所する方が多い『マーレ』、
ドックフレンドリーカフェで本格的に働く練習ができる『TERRA』、
一般企業での障害者枠で長期的に働きたい方の支援を行う『コパス』、
日中の居場所として仲間とのつながりを実感できる『そにあ』、
一人暮らしの練習ができ、プライベートを保ちつつ生活支援も受けられる『アパルフェ』と、
今年もMARSの各事業所ではそれぞれの役割をもって、困っている方々及び将来に希望をもちがんばっている方々の支援を行っていきます。

2024年もいろいろな事が起きると思いますが、龍の年を全力で駆け抜け、未来への軌跡を刻む年にしたいと思っています。

新たな年が皆さんにとって心豊かな年となりますよう願っております。
本年もよろしくお願い致します。



リカバリーストーリー


「リカバリーストーリー」を掲載します。リカバリーストーリーが皆さんの勇気や希望につながったら嬉しいです。
今月は、ペンネーム 絵を描くネコさんです。


聞いている病名 うつ病
 
何時頃からどんな風に病気になったか
小学4年生の時に、不登校になり、そのまま引きこもる生活になりました。学校に行けない罪悪感や、変わってしまった生活への不安で一杯になり、感情的になることが多くなっていきました。
 
大変だった時期のこと
感情的になると数時間泣き叫び、ひどい時は包丁を取り出したり、ベランダに飛び出すこともありました。自傷することも多かったです。
 
おとずれた転機、変化につながった出来事
漫画家でイラストレーターの細川貂々(ほそかわてんてん)さんと、精神科医、医学博士の水島広子さんの「それでいい。」という本を読み、水島広子さの本をよく読むようになりました。「感情が何のためにあるのか」や「お互いの領域を守る事の大切さ」などを学んだ事で、自己対処や人間関係、対人関係に対する意識が変わったと思います。

現在の状況とこれから
数年前から、作業所や生活訓練などに通所し始めて、現在は就労継続支援B
型に通所しています。通所する日数を増やしたり、減らしたりと未だ試行錯誤していますが、イベントに参加したり、バスや電車に乗ることも以前より増えました。これからも、できるだけ焦らず、自分の感じ方を大切にして、人生を歩んで行きたいです。
 
いま振り返って思うこと
不登校になった頃から、自分と同じくらい家族も悩み、不安だったと思います。当時は自分のことで精一杯でしたし、自分の心は弱く家族の心は強いと思い込んでいました。良い思い出ばかりではありませんが、自分も家族もその時々で出来ることを精一杯やってきたんだと今は思います。
 
皆さんに伝えたいこと
個人的な考えですが、病気や障害に悩む人が、自ら進んで今の状況になろうとしたとは思いません。申し訳ない、情けないという思いから自分の価値を低く感じてしまう時があったとしても本当はとてもとても頑張って生きているご自身を、できるだけ誰かと比べたりせずに、大切になさって欲しいと思っています。


「そらむぎ」では、みなさまからのリカバリーストーリーを募集しています。書いてみたい!という方は、ひだクリニック宮崎までご連絡ください。

【ご案内】
1月17日(水)13時半~ コーチング 
   自己肯定感を高めよう~自分を信じるということ~
1月21日(日)10時~12時 家族SST
1月28日(日)10時~12時 ふぁみりーテーブル基礎講座
   「病気について」 院長 肥田裕久
2月 1日(木)15時半~ クローバー家族
2月 1日(木)18時~ ペアレントトレーニング 
   思春期青年期対象 ご家族としてのかかわり方 個別相談 要予約             04-7157-2269(セントラルパーク)
2月 7日(水)13時半~ ひきこもりの家族支援グループ
2月11日(日)10時~12時 わいわい講座
   「家族SSTってなあに?」終了後カレーハウスによる懇談あり
2月14日(水)13時半~ スタディーシリーズ 病気の理解
    「発達障害2」 ~自閉症スペクトラム・アスペルガー障害・
    広汎性発達障害・ADHD等~
2月18日(日)10時~12時 家族SST


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第14回ピアサポート交流会
「精神障害があってもなくても、不安のない地域生活について語ろう」
日時:2024年2月11日13時半~15時半
場所:caféペジーブル(先着20名)
申し込み期限:1月22日 
申し込み・お問い合わせ:たんぽぽセンター 04-7170-2140
詳しいことは院内にあるチラシをご覧ください。

 【編集後記】いつもと変わらない、新年号。変わらない日常が送れることのありがたさをひしひしと感じるお正月でしたね。今年もよい年になりますように!

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