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星杯展開解説ーリンク展開編②〜エルフマスカレーナ展開〜

はじめに

 今回は、今月マスターデュエルに実装されたスプライト・エルフを利用した星杯のリンク展開について解説していきます。新たなインフラ枠とも言えるこのカードは星杯の展開に新たな風を吹き込んでおり、特に星杯リンク展開においては今最も熱いカードと言っても良いでしょう。

エルフマスカレーナ展開

 まずは今回の展開の核となるスプライトエルフとI:Pマスカレーナについておさらいします。

・スプライト・エルフ

 自分・相手ターンに墓地のレベル2モンスターを蘇生(相手の場にモンスターが居ればレベル2・ランク2も可)する効果、リンク先に対象耐性を付ける効果を持ちます。ただし、リンク召喚したターンにはリンク素材に出来ません。2体のモンスターを素材にして1体のモンスターを出して、その後モンスターを1体蘇生しているのでモンスターの数は減りません。しかも何故か相手ターンにも蘇生効果を使えるので、往復でモンスターを増やしています。蘇生やリンクという行為によって展開の自由度が上がるのは勿論の事、対象耐性付与というおまけにしては強過ぎる効果も持っています。何故?リンク召喚したターンにはリンク召喚出来ないという制約を持っていますが、ギガンティック・スプライトや次で紹介するI:Pマスカレーナ等制約を回避する方法はいくらでもあります。どうして? 
 星杯においては、リースと星杯を戴く巫女がレベル2であるため素材や蘇生対象になることが出来ます。特にリースは相手ターンに出すことで往復でアドバンテージを得ることが出来ます。

・I:Pマスカレーナ

 このカードをリンク素材にして出したモンスターに破壊耐性を付与する効果と、相手メインフェイズに自身を素材に含めてリンク召喚する効果を持ちます。この効果でサロス=エレス・クルヌギアスを出すと、相手ターンにリリース除去しながら相手フィールドのモンスターの効果を無効化できます。 
 星杯においては、相手のターンにリイヴを素材としてリンク召喚することでバウンス効果を起動出来ます。ただし、墓穴で対処されうるので過信は禁物です。

サロス=エレス・クルヌギアス

・スプライト・エルフとI:Pマスカレーナのシナジー

 スプライト・エルフは往復でアドバンテージを得られる強力な効果を持ちますが、出したターンにリンク召喚出来ないため、先行展開という視点ではモンスター1体分損しているようにも見えます。しかし、I:Pマスカレーナで相手ターンにリンク召喚すると、 
・スプライト・エルフをリンク素材にすることができる
・スプライト・エルフで相手ターンに蘇生したモンスターをリンク素材に出来る
等、スプライト・エルフの弱点が全て解消され、何故かスプライト・エルフ1体がモンスター3体分のリンク素材に変貌します。勿論、スプライト・エルフを残しておいて、対象耐性を付けるのも良いです。(それでもリンク素材は減りません。)
 また、相手ターンにチェーン1スプライト・エルフ、チェーン2I:Pマスカレーナとチェーンを組み、マスカレーナとトポロジック〇〇をリンク召喚しスプライト・エルフでトポロジックのリンク先に蘇生することでトポロジックの効果を起動出来ます。特にトポロジック・トゥリスバエナは相手のガン伏せを咎めることが出来るので、一枚差しておくだけで罠デッキに対する強力なメタとして機能します。

トポロジック・トゥリスバエナ

星杯におけるエルフマスカレーナ展開の例

・通常モンスター+リース初動

①通常モンスターを通常召喚
②イムドゥークをリンク召喚
③リースを通常召喚
④星杯の守護竜をサーチ
⑤リースとイムドゥークでスプライト・エルフをリンク召喚
⑥イムドゥークの効果で星杯の守護竜を特殊召喚
⑦スプライト・エルフでリースを蘇生
⑧リースと守護竜でI:Pマスカレーナをリンク召喚
⑨星杯の守護竜で通常モンスターを蘇生

 最終盤面はスプライト・エルフ+I:Pマスカレーナ+通常モンスターとなります。この後、相手ターンにリースの蘇生とマスカレーナのリンク召喚を行います。チェーン1マスカレーナ、チェーン2リース蘇生とチェーンを組んでリースを素材にしてしまうとリースのサーチ効果が使えないので注意しましょう。リンク召喚先の選択肢としては、例えば

・マスカレーナ+通常モンスター+リースで3素材アポロウーサを出す
・マスカレーナ+通常モンスター+リース+エルフで4素材アポロウーサを出す
・マスカレーナ+通常モンスター+リース+相手モンスターでサロス=エレス・クルヌギアスを出す
・マスカレーナ+通常モンスター+リースでトロイメア・グリフォンを出す(中央のメインモンスターゾーンにリンク召喚すると自分のターンに動きやすいです)
・リースの蘇生にチェーンする形でトポロジック・トゥリスバエナを出し、リースをトゥリスバエナのリンク先に出して相手のバックを全除外する 

 等の行動ができます。状況に応じて妨害札を使い分けられるのはI:Pマスカレーナの強みですね。

・通常モンスター+星遺物ー『星杯』初動①

①通常モンスターを通常召喚
②イムドゥークをリンク召喚
③星遺物ー『星杯』をアドバンス召喚
④星遺物ー『星杯』1体でアルミラージをリンク召喚
⑤星遺物ー『星杯』の効果でリースと星杯の守護竜をリクルート
⑥リースで星遺物ー『星杯』をサーチ
⑦リースと星杯の守護竜でI:Pマスカレーナをリンク召喚
⑧アルミラージとマスカレーナでスプライト・エルフをリンク召喚
⑨スプライト・エルフでリースを蘇生
⑩星杯の守護竜を除外して通常モンスターを蘇生
⑪イムドゥークをリンク召喚
⑫イムドゥークとリースでリイヴをリンク召喚
⑬イムドゥークの効果で手札の星遺物ー『星杯』を特殊召喚
⑭リイヴで星遺物を継ぐものをセット
⑮星遺物を継ぐものでI:Pマスカレーナをスプライト・エルフのリンク先に蘇生

 最終盤面は
 (破壊耐性付き)スプライト・エルフ
+(対象耐性付き)リイヴ
+(対象耐性付き)I:P マスカレーナ
+星遺物ー『星杯』

となります。相手ターンに出すモンスターは通常モンスター+リース初動の場合と同様ですが、今回はリイヴをリンク素材にすることで相手ターンにバウンス効果を発動出来ます。星遺物ー『星杯』によりエクストラからの特殊召喚したモンスターを墓地に送る妨害もおまけで付いています。

・通常モンスター+星遺物ー『星杯』初動②

①〜⑤は先程の展開例と同じ
⑥リースで星杯を戴く巫女をサーチ
⑦アルミラージとリースでスプライト・エルフをリンク召喚
⑧手札の星杯を戴く巫女を墓地に送ってリースをサルベージ
⑨スプライト・エルフで星杯を戴く巫女を蘇生
⑩イムドゥークをリンク召喚
⑪イムドゥークと星杯の守護竜でリイヴをリンク召喚
⑫イムドゥークの効果で手札のリースを特殊召喚
⑬星杯の守護竜を除外して星杯を戴く巫女を蘇生⑭リースと巫女でI:Pマスカレーナをリンク召喚
⑮リイヴで星遺物を継ぐものをセット
⑯マスカレーナとリイヴでアストラムをリンク召喚
⑰継ぐものでマスカレーナを蘇生

 相手ターンの行動の選択肢としては、例えば
・リースを蘇生してマスカレーナ+リース+エルフで3素材アポロウーサ
・相手がモンスターを出してからリイヴを蘇生してマスカレーナ+リイヴで2素材アポロウーサ(蘇生したリイヴをリンク素材にしてもバウンス効果を発動出来ない点に注意)
・相手がモンスターを出してからリイヴを蘇生してマスカレーナ+リイヴでトロイメア・グリフォン(アストラムと相互リンクさせておかないと、スプライト・エルフを除去された時アストラムが効果を発動できなくなってしまう点に注意)
・リースを蘇生してエルフ+マスカレーナ+リース+相手モンスターでサロス
・リース蘇生チェーンマスカレーナでトゥリスバエナ起動
・同様にしてトポロジック・ボマードラゴン起動(アストラムには破壊耐性がついているので巻き込まれても大丈夫)

等があります。リイヴによるバウンスが出来なくなった代わりに、アストラムによって戦闘破壊から守られています。また、自分のターンはアストラムではなくトロイメア・グリフォンを出し、相手ターンにトポロジック・ボマードラゴンを起動するのは、対モンスターにおいては最上級の妨害となります。(この場合、グリフォンは必ずメインモンスターゾーンの中央に出しましょう。そうしないと自分の行動も大きく阻害されてしまいます)

通常モンスター+星遺物ー『星杯』初動③(後攻用)

①〜⑦までは先程の展開例と同じ

⑧スプライト・エルフでリースを蘇生
⑨リースと星杯の守護竜でリイヴをリンク召喚
⑩リイヴで星遺物を継ぐものをセット
⑪手札の星杯を戴く巫女を墓地に送ってリースをサルベージ
⑫星杯の守護竜を除外して星杯を戴く巫女を蘇生
⑬星杯を戴く巫女でイムドゥークをリンク召喚
⑭リイヴとイムドゥークでトロイメア・ユニコーンをリンク召喚
⑮イムドゥークで手札のリースを特殊召喚
⑯トロイメア・ユニコーンとリースでアクセスコード・トーカーをリンク召喚
⑰星遺物を継ぐものでトロイメア・ユニコーンを蘇生

これでアクセスコード・トーカーやリイヴ、ユニコーンによる除去を発動しながらワンキル出来る打点が揃います。

結び

 スプライト・エルフを活用した展開、いかがだったでしょうか。前回紹介した展開と比較すると、マスカレーナによる破壊耐性がある、エルフによる対象耐性がある、リースでアドを稼げる、リイヴのバウンス効果を相手ターンに使える、相手の動きを見て出すモンスターを選べる等様々な利点があります。スプライト・エルフの実装前と比較して星杯リンク展開は非常にバリエーションも質も向上したと言って差し支えないのではないでしょうか。


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