手放しの法則
鍼灸の学校に入学する前に、京都の晴明神社で厄払いをした。おみくじを引いたが、確か中吉だったか。思わず目を引いた一文が、「二足のわらじを避けよ」。この一文を読んだとき、つまりは二兎追うものは一兎も得ずにならないようにと自分に案じた。今思えば何が二兎なのか?私にとっての二兎は仕事と学業だろう。学業のために退職はしたものの、結局は非常勤で職場に残っている。正職で働いていた時ほどの責任はなく、身軽に働ける立場になったものの、元正規職員なので使い勝手はよいのだろう。使われ方はどう考えても荒い。違和感を感じることもあったが、それでも両立してきた現在である。
学業と家庭の両立もなかなか大変である。子どもの学費もかかる時期なのに、自分の学費も捻出してる。膨大な学費はコツコツ貯めた貯金を放っているため、恐ろしいほど出費がかさむ。おそらく卒業する頃には私の貯金は底をついているだろう。インカムがないんだから、せめて少しは働かなければいけない立場ではあるが、もっと気楽なパートでもいいのではないか。何度も何度もこんなことを考えているのに、実行できない。要は、今の私の仕事を私が手放したくないのだろう。違和感を感じているのに。大したことなんてないのに。専門職であるという小さな肩書きにしがみついているだけではないのか!(泣)
こんなことを急に書き殴るのには、いくつか理由があるが、きっかけは今日の仕事がキツかった。とにかくやるせなかった。やってられるか!と心底突き上げられるような情動に駆られ、滅多に食べない激辛担々麺を食べに行ったほどである。積もり積もったものが溢れた瞬間だったのだろう。担々麺をズルズルと啜りながら、これからの働き方を見直そうと心に誓った。仕事への執着は余計なエネルギーを使う。インカムのためと割り切って働く。短時間でサクッと働き、終わればおしまい。インカムが減った分は日々の節約である。そのかわり時間ができるわけで、その時間を有効に使おう。激辛担々麺を食べ終わる頃には、少し頭が整理されたような気がする。よっしゃ。