昨今の百合ブームについて思うこと
皆さんは百合アニメといわれてどういったアニメを思い浮かべるでしょうか。
私にとっての百合アニメと言えば、百合アニメの金字塔、マリア様がみてるをはじめ、同性愛を哲学的に描いた名作、やがて君になる、百合×ロボットの異色作、神無月の巫女などを思い浮かべます。
しかし昨今、百合アニメを取り巻く環境は次第にかつ目まぐるしく動きつつあります。そのきっかけの作品でもあるリコリス・リコイルについてまずは語りましょう。
リコリス・リコイル(以下リコリコ)は去年夏に放送されたアニメで、若年層のオタク層を中心に大ヒットを果たしました。かくいう私も放送当初はこのリコリコにバカハマりし、Twitterでリコリコの反響を検索してはニヤニヤするような生活をしていました。
しかし、そうした中で徐々にある過激派の存在が露わになるようになっていきました。そう、百合豚の存在です。
この百合豚と呼ばれる人たちは、百合好きとはまた違った悪質さがあり、少女同士の親愛を恋愛と捉えたり、男女同士のカップリングを忌み嫌い片っ端から喧嘩を売ったりするような、オタクの中でも特に気持ち悪いオタクの集まりなのです。(もちろん全員が全員とは言えませんが)
いやいやそんな過激な人種はさすがにいないだろうと思う方は、ぜひ機動戦士ガンダム水星の魔女の、結婚騒動のTwitter上での百合豚の反応を見てみてください。一般人なら鳥肌間違いなしの気持ち悪さなのであまり見ることはおすすめしませんが。
まあそんなことはさておき。昨今の少女同士の親愛を同性愛として括る風潮は、百合アニメの定義そのものを脅かしかねないと思うわけです。
ただ女子同士がイチャイチャしている=同性愛だとしたら、そこら辺の女子高生のまあまあの数は同性愛者ということになってしまいます。決してそこに恋愛感情があるわけではありません。(ガチの人も少しはいるでしょうけど)
じゃあこの風潮の何が問題なのか。それは同性愛を真摯に取り扱っている作品が今よりも更に埋もれかねないということです。
いやいやそれはお前の勝手な都合だろと自分でも少し思うのですが、漫画やラノベの編集者や出版社の方々が、ガチの百合作品は女の子同士がイチャイチャしてるような作品に人気が劣るから、後者を採用しよう!みたいなノリに成りかねないわけですよ。仮にそんなノリが流行ったら、私が最初に挙げた3作品のような作品は絶対に生まれないと思ってます。
だからこそ昨今の百合ブームは、同性愛を真摯に取り扱っている作品と、それらを愛する百合好きにとって非常にまずいのではないかと思う、キモオタの戯言でした。
そして最後に一言。
マリア様がみてる最終章、やがて君になる続編、私の百合はお仕事です!続編をいつまでもいつまでも願っています。