アパレルから編集者に転職して早5ヶ月、気づけば編集長をやっています
初めまして!
私、ソラジマ第一編集部の編集長を勤めております、サクライと申します。編集者としては2作品担当しており、日々作品作りに勤しんでおります。
中途転職でこの会社に入ってきたパターンの人材なので、そういった方の参考になればいいなあ、なんて思いながらこの記事を書いております。
ソラジマが気になっている方や転職を考えている方は、よければ最後までゆっくりしていってくださいね。
1.ぼくはこんな人です
2020年に慶應義塾大学文学部を卒業し、新卒で大手アパレル企業に入社しました。
大学では美術/哲学系の専攻に籍を置いてまして、「美しいとはなんぞや」とか「芸術とはなんぞや」みたいな勉強をしてました。明確な答えのない学問ばかりやってきたので、数学が死ぬほど苦手です、、笑
卒論は映画で書きまして、ロバートアルトマンという監督について論じました。『ロング・グッドバイ』という作品がはちゃめちゃに好きなので、ぜひご覧いただけますと、、、
(オフィスに来ていただければいつでもDVDお貸しします!!!)
大学ではバンドサークルに所属していて、月1でライブに出たり、キャンプが趣味なのでちょいちょい一人で野に出たりしておりました。
大きな声を出して歌を歌うのも、ひとり暗闇のなかで焚き火を眺めながらしっぽりするのも好きでして、なんだかあべこべな人間なのかもなあ、なんて思ったりします。
という話はこの辺にしておきまして、、、
次項より「新卒で入った会社をなぜ転職しようと思ったのか」という話ができればな、と思います。
2.新卒で入った会社、なぜ転職という決断に至ったか
結論から言うと「あんまり面白くなかった」なのですが、流石にちょっと噛み砕いてお話ししていきます。
まず、どんな会社だったのか、というところから進めていきます。
その会社は、いわゆる大手アパレルというくくりに分類されるものでした。
ぼくは何かしら「ものを作る」ということがとても好きで。小さい頃は工作とレゴ、物心ついてからは曲を作ったり写真を撮りにいったり。大学に入ってからは家具を作ってみたり本を書いたりと、とにかく何かしらを作ってきました。「作る」って楽しいんですよね、、。
そんなこんなで、「何かを作ることに携わりたい」という気持ちが大きかったんです。
そこで、「ファッションが好き」「ものづくり=服づくりに携われる」「世界中に店舗があるのでインパクトの大きい仕事ができる」というポイントに惹かれて、入社を決めました。
会社の規模も大きく、制度も整っていた会社だったので、不安なポイントが少なかった、というのもありますね。
ただ、大きな誤算がありました。
3.大きな誤算、ここにありき
ざっくり言いますと、「諸々の制度があまりにも整いすぎていた」という感じでしょうか、、笑
大きな会社だったので、当然たくさんの店舗があります。それはつまり、それだけ多くの従業員がいる、ということです。
数万人単位の従業員をうまく統制するためには、一定厳格なルール・マニュアルが必要になってきます。
(その限りではない場合もあるかもしれませんが、少なくとも前職はそうでした)
まずは「ルール」です。もちろん一定の「ルール」は業務を円滑に進めるために必要な場合もあると思います。けれども、それに縛られているせいで効率的に業務を行えない場合も往々にして存在します。
「これはいい、あれはダメ」みたいなルールが無数に存在してたので、えも言えぬ息苦しさを感じながら毎日出勤してました。
そして、「マニュアル」です。
どの会社でも業務上使用するマニュアルはあると思いますが、ぼくの前職は全ての業務に厳格なマニュアルが存在してました。役職ごとにマニュアルがあり、発生し得る全業務が網羅されたとってもボリューミーなマニュアルです。
また、そのマニュアル通りに業務遂行しなければ評価の対象にすらならない、という感じで、ぼくはここがかなりしんどかったです。
「これってなぜうこうやるのか」とか「こうした方が効率的なのでは?」と思う箇所があっても、議論の余地が無いんですよね。当時の上司に質問したら「マニュアルに書いてあるからだよ」と返事が返ってきたことを覚えています。
元々あれこれ考えながら手を動かすのが好きな性質なので、「最初から絶対的なマニュアルが存在してそれ通りにタスクをこなすだけ」というのがめちゃめちゃしんどかったです。
確かにマニュアル通りに進めればお店は回るんですけど、それができて何になるんだろう、そんなことを思いながら悶々としてました。
4.入社から1年、転職を決意
入社当時は違和感を感じつつも「続けていくことで見える世界が変わるかもしれない」みたいなことを思ってたのでとりあえず続けてみたものの、入社直後に感じた違和感はしばらく経っても変わりませんでした。
そして、ちょうど入社から1年くらいの、2021年春。
このままこの会社にいて何が得られるんだろうとか、そもそも続けていくことができるんだろうか、とか。
続けていくことでどれくらい自分がすり減っていくのか、今を耐えた先には何があるのか、とか。
気楽な性格の自分にしては色々と考えました。そこで出た結論が「この会社を出よう、そしてもっと自分がワクワクできる仕事をしよう」だったんですよね。
結局自分がワクワクできる仕事じゃないと続かないし、身の入り方も違うな、という。
この時、転職することを決めました。
まだ当時のぼくは23歳だったし、「若いうちの数年間くらい好きなことを全力でしたい」という気持ちも大きく、割と決断には時間がかかりませんでした。
もちろん前の会社を否定したいとかそういう意図は全くなくて、単にマッチングの問題だと思います。
でもマッチングしてないのに無理に合わせるのもしんどいし、多分不可能だし。きついし。
ほんなら転職しちゃえ、って感じですね。時間も勿体無いし、心がすり減っていくし。
当時のぼくにとって、「転職」という選択肢がベストアンサーだったと今でも思ってます。
5.転職軸と、なぜソラジマを選んだのか
転職軸はかなりシンプルで、「何かしらのコンテンツを自分で作れること」と、シンプルに「ワクワクできるか」という2つでした。
これに前職での経験も踏まえて「どれだけ自立して動かせてもらえる組織か」も要素として重要視していました。
大企業の辛酸を舐めた1年間だったのでベンチャー周りで探し始め、転職活動開始当時はwebマーケ周りの会社やコンテンツスタジオなどを見ていました。
で、転職活動を始めて少し経った頃に、大学時代の同期から「今何してんの?うちくれば?」と連絡をもらいました。
その会社がソラジマだったんですけど、まあこの会社は何にも知らんと。笑
とりあえずまずは話を聞かせてもらうことになり、代表の前田に繋いでもらいました。
で、セッティングしてもらった前田との面談が面白いこと面白いこと。
「ベンチャーが何言ってんねんと思うでしょうけど、普通に世界一目指してて〜」と淡々と言ってて。
この人めっちゃ面白いなと思いました。
その面談で何か感じるものがあったので、選考を受けることにしました。
確かこれが7月終わりとかだったはずです。
選考も無事終わり、8月中旬には内定が出ました。他に受けていた会社よりも選考スピードが早くてありがたかったです。笑
ソラジマに内定が出るときにはSNSマーケとインフルエンサーマーケの会社それぞれから内定が出てたんですけど、即ソラジマに決めました。
他のメンバーと喋る機会をもらったり社内見学をしたりする中で、「ああ、この人たちとなら、この会社なら多分ぼくはフィットしてるな」と思ったからです。
自由を極めたようなカルチャー(次項で詳細を説明します)、メンバー全員が同じ方向・目標に向かって動いていること。
社風やメンバーとのマッチングの高さが魅力的でした。
6.入社後のギャップはあったか
ぼくの場合、全くなかったです。流石に多少はあるだろうなと思って入社したんですけど、全くなかったです。それくらいですね。
弊社には3つのカルチャー(行動指針)があるんですけど、それを理解・共感した上で入社しているので、それが大きいのかなと。
軽く説明しますと、こちらの画像のような感じでして。
特に「Freedom&Responsibility(自由と責任)」がぼくは好きで。というのも、前職でルールに縛られた結果パフォーマンスが最大化できない、という経験が多くあったので、、。
ルールを作ると、そのルールにマッチングした人だけが効率化されてしまう。それくらいなら各自が一番やりやすい方法で一番成果を出せた方がいいじゃん、って考え方ですね。
このカルチャーのおかげでかなり機動力の高い組織になっていると思います。
組織環境、いわゆる「風通し」みたいなところにも触れておくと、一般企業と比べると相当風通しはいいと思います。風を遮るものが存在しないので。
メンバー同士も仲がいいですし、その一方で忖度なくフィードバックを出しあえる関係なので、めちゃめちゃ仕事しやすいです。ここも前職との違いポイントでしょうか、忖度しないと生きていけない環境だったし上司にフィードバックを出した日にはまあ評価に響きましたから、、
7.編集者の仕事って何・・?
ここからは、ぼくが編集者として行っている業務を軽く説明できればと思います。
簡潔に言うと「webtoon作品(以下WT)を作る」に尽きるのですが、それぞれ分解していければと思います。
作品を作る工程を大分すると「企画立ち上げ→制作→連載」の3ステップがあるのですが、現在担当している2作品中1つは制作、もう1つは企画立ち上げを行っています。
前者は連載を行うために完成原稿を揃えていくフェーズなのですが、WTは一般的な漫画と違い、原稿を作りあげる「原作〜仕上げ」までの全工程が分業化された「スタジオ制作」と言う体制の中で制作されます。
そのため、原作、ネーム、線画、、、と言った具合で各工程にそれぞれクリエイターさんがおり、それぞれとコミュニケーションを取りながら原稿を進めていきます。
原稿を発注し、上がってきたデータに赤入れをして修正してもらい、完成したら次の工程のクリエイターさんに回して、といった流れですね。
PM(工程管理)と言うよりはディレクション業務がしっかり発生するため、いわゆるPdMだと捉えていただければと思います。ぼくはよく「映画監督みたいな業務」だなあと思ってます。
後者の企画立ち上げに関してはとてもシンプルで「WTとしてヒットする企画を練る」と言う仕事です。
WTは従来の横読みマンガと全く異なるコンテンツなので、リサーチと市場分析が欠かせません。トレンドやニーズを捉えた企画書をいかに作るか、と言う業務ですね。
8.まさかの編集長?
です、2022年1月からやらせていただいてます。
ソラジマに入社したのは2021年9月なので、4ヶ月経ったタイミングで、って感じです。
いわゆる一般的な企業だと、緩やかな昇進速度だったり、長期目線での評価基準がメインになってたりするのが多いと思うんですよね。
組織の大きさに必ずしも依存するわけではないと思いますが、一般的に大きな組織は評価のスピード感も緩やかなパターンが多いと思います。
元々大手にいたので、実際そこで働いていた時もしみじみ感じていました。
で、今はどうなのかというと入って2ヶ月で部長補佐、4ヶ月で編集長。
ぼくは転職組とはいえ新卒2年目の年なので、それを鑑みるとすごい経営判断だな、と笑
いやはや文字に起こしてみるとスピード感の速さを再認識します。ちょっとウケますね。
前職だったらあり得ないし、自分に期待してもらっているのも嬉しいです。頑張んなきゃ、と思います。
これがこの会社の好きなところというか、特徴というか。
頑張れる環境がちゃんと用意されているし、旧態依然な制度設計が微塵もないし。
機動力の高い組織なので、進むべき時にガンガン進める、そんな感じでしょうか、、?
なので、しがらみなく自分でやりたいことをどんどん進めたい、みたいな人であればかなりマッチしているのではないか、そう思います。
9.こんな人、ぜひきてね
もちろんWebtoonが大好きで自分で作品を作りたい!!みたいな方は大歓迎なのですが、入ってくるタイミングでは必ずしもWebtoonの知識が豊富である必要はないと思っています。
というのも、日本においてWebtoonの編集経験がある人材はまだ少なく、まして新卒・中途採用市場においては限りなくゼロに近いからです。
なので、今の段階で重要になってくるのは「Webtoonに関連した経験」ではなく、「仮説検証する力」「分析を行う力」など、現状を理解し模範解を探しにいくスキルだと個人的には考えています。要はデータテニスです。乾先輩と柳蓮二です。
エンタメが好きで、論理立てて考えるのが好きな人。そんな人でしたらかなり向いているんじゃないかなあ、と。
詰まるところ、クリエイティブな経験がないとか、マンガの編集経験がないとか、そういった「経験不足」は全くハードルにならないので、その点はご安心いただけると嬉しいです。
そもそも日本においては大概の人がWebtoon編集未経験なので大丈夫です!!!
あとは、うちのカルチャーや方向性に共感してくれる方であれば、なお嬉しいです。
プロ意識を持って仕事に向き合い、フィードバッグを双方間で出し合い、自由な環境で本気を出せる人。
要は「自分でガツガツ作品を作りたい」「しがらみのない世界線で自由に本気を出したい」みたいな方でしょうか。
(逆に、大企業のように「ゆっくり学び、ゆっくり進みたい」という方であればちょっとミスマッチかもしれません・・)
うちで編集者として作品を持つと、その作品の最高責任者は編集者になります。基本的に全ての最終判断をお任せしていますし、1000万円級の予算も預けています。
自分が最高責任者である自覚を持った上で、「今はどうするのがベストなんだろう?」が考えられる人、そんな人がいたらぜひご一緒したいなと思います。
ーーとここまで続けてきましたが、「エンタメがめちゃめちゃ好き」であれば全て解決するのかも、なんて思ったりし始めました。
「どんなものを作ればヒットするのか」とか「どんなものであれば大衆に膾炙するのか」をしっかり考えることにつながるはずなので、「わしはエンタメコンテンツを作りたいんじゃ!!!」という熱狂的な野望があればいいのかも、、?
10.最後に
かなりつらつらと好き放題書いてしまい恐縮です、、笑
いろいろと書いてしまいましたが、ざっくりまとめてしまうと、
といった感じでしょうか。
この記事が皆様の参考に少しでもなっていれば幸甚です。
「ちょっとわからんかったわ!」という箇所があれば、たぶん選考中にぼくと顔を合わせる機会があると思うので、ぜひ直で聞いてください、、!
長くなってしまいましたが、そろそろこの辺で失礼させていただきます。
それでは、また。
ソラジマでは世界ヒットを目指し、Webtoonを一緒に創るマンガ編集者を募集しています!
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