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ラブシャ、ラブシャ、ツアー初日②

3日連続ライブに行った話しを書いている。

2日目、8月26日。ラブシャ2日目。
この日は公共バスと電車を乗り継ぎ、会場へ向かう。
オープン時間より遅れてつくから大丈夫と甘く見ていたら、結構な渋滞に巻き込まれ、11時過ぎに会場に到着。
この日も朝から晴天、めちゃ暑い日差しが注いでいる。
しかし天気予報では午後から雷雨の予報。晴れと雨の両方を考える必要のある難しい日だった。

まずはUNISON SQUARE GARDEN。Mt.Fujiステージが大好きなのでそこでユニゾンを観られるのがちょっとうれしい。
メンバー3人の技術がすさまじく、一種格闘技かと思うぐらいのライブなのだが、それでも楽しそうにみえるのは心の底から音楽が好きだからなんだろう。激しいけどポップに繰り広げられる曲たちに観客も大いに盛り上がっていた。唯一、と言って良い斎藤くんの「ラスト!」という声から始まるカオスが極まるまで。安定してずっとかっこいい存在だと思った。

ご飯を食べつつ、このあとの予習も兼ねてgogo!vanillasのステージを観る。名前は良く聞くけど実は全くの初見。何の予習にもならなかったけど、楽しい良いライブだったとおもう。

GOODVIBESステージに移動、Cody・Leeを観る。こちらもまったくの初見。
ツインボーカルがツインギターなのかな?ふんわりとした爽やかな曲たちで、男女のツインボーカルがとても良い雰囲気だなと思った。女性ボーカルさんはもうすぐ卒業なのだとかで、最後は彼女に贈る意味も込めた熱いライブになったようだった。

いよいよ次がお目当てなのだが、転換時ちょっとした場所取り争いが。
前日andropでは全くなかったのでちょっと焦る。やはりユニゾン、バニラズ双方のファンがいるから強いな…などと思いつつ、どうにか2列目の端を確保。
そこからひたすら待機。
しかし、暑さとの戦い、と思っていたそれも、だんだん雲が多くなり、後方に黒い雲がむくむくと出てくる。不安になり雨雲レーダーを確認すると、ちょうどこのエリアに雨雲、しかも真っ赤が示す一番強い雨雲が通る予報。しかも予報時刻は15時20分。ライブ開始予定と完全一致。いやな予感しかなかったが、果たして大粒の雨が降り始める。慌ててレインコートを羽織るが、どんどん雨が強くなり、雷も鳴り出す。
そしてついに、「雷注意報が出て危険なので避難してください!」のアナウンス。このステージのエリアは危険なので、避雷針のある隣のフォレストステージエリアに移動するようにとの指示。しぶしぶ従う。
移動して待つ間にも刻々と雲が動き、避難完了したころには雲がだいぶ明るくなってきた。どうにか再開できそう、と期待して待つ。
そして再びアナウンスがあり、晴れてGOODBIVESエリアに再入場。仕切り直しで再び良い位置争いがあり、なんとか2列目、でも中央下手寄りに滑り込むことに成功!ここまでは大変だったがあとはライブを待つのみ。

仕切り直し後の風景。

30分押しくらいだったか、いよいよライブのスタート。
「斎遊記ー富士山編ー」。
まずは番組同様紹介のアナウンスが流れ、斎藤くんが登場。
斎遊記、と書かれた黒いTシャツを着ている。
雷雨の心配をしてくれ、「みなさん大丈夫でした?」と声をかける。
「でも、こういう天気のときは伝説のライブになりますから!」
と期待を上げてくれるので、観客はおおいに盛り上がり、みんなでひゅーひゅーいう。

そして早速ゲストの一人目、andropの内澤くん登場!
前日と同様、白い半そでシャツ、黒のパンツ、黒のエアマックス。
早速曲行きましょうか、と斎藤くんに振られたたものの、妙なテンションの内澤くん。?と思ってると、小芝居が始まる。
「何か暑いなぁー。さっきリハーサルやったから暑くなっちゃったなぁー。
シャツ脱いでいいですか?」
といってシャツを脱ぎだす。
下には斎藤くんとお揃いの斎遊記Tシャツが!
めちゃくちゃ嬉しそうに披露する内澤くん。
内澤くんのTシャツ姿、初めて見た。
写真では見たことあるけど、ライブでTシャツ姿は全く見たことなかったから驚き。似合わないから、といってツアーTシャツすら着たことがなかったのに。レアな姿に大喜びしてひゅーひゅー言ってしまった。
内澤くんも調子にのって脱いだシャツを客席に投げるしぐさを見せる。
「今回作ったんですよ。お揃いで。」とTシャツの紹介をする斎藤くん。
販売してほしい、と思ってしまった。

「andropの名曲を」と紹介して始めたのはSuperCar。
今日は斎藤くんのアコギで、内澤くんはハンドマイク姿で歌う。交互に、時にハーモニーを合わせて一緒に歌う。
前日バンドで聴いたけど、全然違うアレンジでも、多幸感あふれる雰囲気はそのまま。
内澤くんサビでステージの前にできてきて、マイクをお客さんに向ける。
楽しそうに歌ってる姿をみて我慢できなくなったのか、モニターをひょいと軽やかに飛び越えて斎藤くんも前に出てきた!
2人で一緒に、そこで歌う。
内澤くんのマイクを斎藤くんに向けたり、二人で寄り添って歌ったり。
そしてまたお客さんにマイクを向けて会場じゅうで歌ったり。
お互いバンドでの姿とはまた違うけど、でもとても楽しそうに音楽を奏でていた。
最後「たのしいー!」って叫んでた斎藤くん。

内澤くんが共作した、XIIXの魔法の鏡の話しになる。
始め斎藤くんから連絡して、折り返し内澤くんから連絡きたのが夜中の3時過ぎで、べろべろに酔っぱらってたそうで。
頼む立場だからおそるおそる説明すると、ふたつ返事どころかかぶせ気味に
「いいね!やろう!」って言ってくれたと(横で内澤くんも同じセリフ再現)。
デモを受け取った内澤くん、曲が良すぎで詩が全然書けなくて、何カ月も待たせてしまって、仕方なくこういう構想で、ここまでできてます、って伝えたら、斎藤くんがそこから見事に完成させてくれて。すごく待たせて迷惑かけたのに、『全然大丈夫、待ってないですよ』(いやホントに全然大丈夫でしたよ、と優しいツッコミの斎藤くん)って言ってくれるこの男らしさ!!
と、熱く斎藤くんを褒めたたえる内澤くん。
話が長くなりすぎて「この話はまた別の機会で…」と斎藤くんに言われてた。
この曲の話しは双方でしているのを聞いていたのだけど、二人で話している(ほぼ内澤くんだったけど)のを目の前で聞けて、むちゃくちゃ嬉しかった。
当然次の曲は、魔法の鏡。
歌い出しは内澤くん。原曲より音を下げてしっとりと歌いだし、ときどき高音でも歌う。初めて聴いたときから思ってたけどやはり内澤くんの声もこの曲に合うなと思った。斎藤くんの高音もどちらも素敵。アコギアレンジも映える曲だなぁと思った。ふたりで作った歌詞をふたりで歌ってる姿を観られて。
これを観るためにがんばってここまで来たんだ、と思って胸がいっぱいで聞いていた。泣きそうだったけど泣くのはもったいないくらい。

2曲披露して内澤くんは退場。
続いて登場したのはgogo!vanillasの牧くん。
彼もお揃いのTシャツを着ていて、しかもおしゃれに着こなしていた。
斎藤くんが思わず「あれ、同じTシャツ?」ていうくらい。

斎藤くんが好きだという、バニラズの倫敦、カバーでサザンの真夏の果実の2曲を披露。
バニラズの曲は初めてきいたけど、良い曲だった。今度原曲も聴いてみよう。
真夏の果実は、名曲中の名曲だけど、ふたりだからこそ引き出せる曲の良さが出てたんじゃないかと思った。真夏の海はそこにないけど、そこに吹く風が思い浮かぶような。

再び内澤くんが呼びこまれて、最後は3人で歌う。
この曲をここでやるのは運命的なものを感じる、と話す内澤くん。
この近くで育って5時に鳴るチャイムの音をずっと聴いてきたひとが、それを歌詞にいれて作った曲、その曲をここでやる、という。
5時のチャイム、というだけで次の曲が何か、おそらく全員が分かったであろう、若者のすべて。
時空を超えたいろんなものの繋がりを感じずにはいられない曲だけど、今日もそんな不思議な想いになって聴いていた。
3人それぞれの歌声の響きが素敵だった。最後の花火にはならなかったけど、ずっと思い出してしまう、そういう景色だった。

この番組企画のライブが実現できたのは二人のおかげだと、内澤くん牧くん2人に感謝を伝える斎藤くん。また来年以降もやれるきっかけになったら良いなと。
「バンド14年やってて、Tシャツでライブやるの実は初めて」と告白する内澤くん、それを聞いて牧くん「もうこの3人だけでやりましょう!このTシャツ他の人には渡さないで!」なんていっていた。
誰であれ、こんな楽しい企画はまたやってほしい。タイミング合えばまた聴きにきたい。

無事に斎遊記が見られたので大満足。あとのステージは雷雨の影響でだいぶ押してしまったので、帰りのバスには間に合わず。
最後、STUTSのリハの様子と、初めの2曲だけ聴けた。
STUTSくん、かわいいのに曲がむちゃくちゃかっこい。じっくり聴きたかったがまたの機会に。
帰り際見た富士山は、やはり厚い雲の中だった。

帰りのバスを待っている間雨に降られ、富士急を待つ間また雨に降られ。
後半は雨に降られまくったが、しっかりしたレインコートを持ってきたおかげで全然問題なかった。対策は大事、と痛感。

オフィシャルバスに乗れたら最後までゆっくり見られただろうな、と多少未練をのこして会場をあとにしたのだが、後でサイトを観たら、再び雷雨が酷くなって最後のステージは中止になったとのこと。
そういえば麓で雨に降られているとき、山の上で雷が鳴っているのが見えていた。それだったのか。
トリのSEKAINOOWARI目当てで見に行った人たちは無念だったろう。それはつい数時間前同じ思いをするかもしれなかった身としては痛いほどわかる。またリベンジで、いや、リベンジ以上の素敵な時間が来ることを願ってやまない。
幸い見たいステージ、しかも見たくてたまらなかった場面が目の前で見ることができて、その幸せというものは実は本当に有り難いことなのだな、と噛みしめながら帰宅した。


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