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彼が唯一無二だという話。
保育園、小学校、中学校と12年間人生をともにして、大学生になったらまた時々遊ぶようになった男友達がいた。今回の主人公。
わたしのことを大切に思う気持ちが伝わってくるような人だった。地元のメンバーで集まろうとなった時も、「男は〇〇がいて、女の子はまだあなたしか誘っていないから、好きな友達誘っていいよ」とわたし最優先。
困ったときに電話して、「もうこの仕事やらなくていい?」というと、「あなたが投げ出してしまったように見えるから、俺がやっておくよ」と言ってくれる人。
いつの日からか2人で会うようになった。毎日連絡を取るようになった。
「暇だから電話しようよ」と1週間ほど前に予約みたいな気持ちでLINEすると、「おれも暇だから会いに行くわ」と往復10時間の距離を運転してきてくれた。陶芸をした。本当はあんまり気が進まなかったけどやってみたらたのしかった!またやろう!と言ってくれた。コストコに行ってホットドッグを食べた。映画を見た。寝ちゃわないか見張るという名目で隣同士たまに顔を見合わせた。飛行機が飛ぶのを見たくて空港まで連れて行ってもらった。公園で遊んだ。帰りたくないと言って車の中で2時間意味のない時間を過ごした。泊まるか帰るか、と話し合って、結局帰ることになった。ハイタッチをしてお別れした。進まない関係にちょっと悲しくもなったけど、あの日はなんて充実した1日だったんだろうと思う。
そのあと「あなたの住んでる街に行ってみようかと思う」と伝えて1ヶ月後に行くことになった。24時間勤務のあと寝ずに迎えに来てくれた。遅れたのも仕事を全て任せられて、それを断れない性格で1人でずっとやってたかららしい。シャワー10分で終わらせてずっとごめんごめん言いながら迎えに来てくれた。わたしが好きと言っていたキャラメルラテは助手席に置いてあった。わたしのお土産を美味しい美味しいと食べて、入っていたメッセージカードは家に飾ってあった。鼻水すすってたころに渡したポケットティッシュも、勿体無いからと飾ってあった。ばかじゃん。鼻かめよ。
そのあと陽が落ちる前に奇跡的に間に合って、でもタイミングはあんまり良くなくて、2人だけの世界だったあの場所。2,034mの景色はどんなに綺麗だっただろう。あなたとだったから何割か増しで美しかった。
温泉に行って、話が噛み合わなくて1時間外で待った時も、もう疲れすぎて彼の家でベロベロに酔ったあの時も、何故か手越のイッテQみたのも、手料理「ぜんぶたべちゃっていい?美味しいのに、食べないの?」と言ってくれたことも別に特別なことじゃなかったのに特別に感じる。
一晩ともにしたけれど、一度も手は出してこなかった。わたしの顔や手や足に触れることはあったけど愛おしそうに触れるだけだった。性的には一切触ってこない。そんな誠実なところも好きだった。
でもこの日で会うのは最後にしようと決めていた。彼の気持ちがないのに会うのはわたしがしんどすぎる。友達に戻るのはもうここまでだと思った。
次の次の日電話したいと言った。暇電じゃないよ、と伝えた。付き合うことになった。なんか変な沈黙があったのは今でも少し気になるけど、ちゃんと未来の話もして、付き合いますか!となった。なのに、なんで。1ヶ月で別れた。付き合ってから1回も会わなかった。会えなかった。会えば変わった気もするけどなー。遠距離なのに会う予定を共有しないし、LINEはそっけないし、電話もしたければかけてくればいいじゃんスタンス。こっちばかりがんばっているのが辛かった。日常の中にわたしの存在が1ミリもない感じ、本当辛かった。クリスマス会う予定あったのに、会ってほしかったのにな。
付き合えても付き合えなくても、あの日はわたしにとって最後だったらしい。
途中で喧嘩した時、相手の知り合いが話に入ってきた。彼が将来のことを真剣に考えていることを伝えられた。自分で伝えてほしかったけどそんなふうに思っていることを知らなくてちょっと嬉しい気持ちにもなった。私も将来のこと考えていたのにな。
他にも、わたしは彼と付き合ってたことを親に言っていない。なのに帰省するたび会話に出してないのに「〇〇くんはいい人だよね、顔も可愛いし、」と言ってくる。好きらしい。それが本当に苦しかった。何も伝えてないのに好きでいてもらえる彼氏なんているか?どれだけ恵まれていたのだろうと思うよやっぱり。まあ彼にとってわたしの親なんてどうでもいいだろうとは思いますが。。。。
空港に連れてってもらった時の駐車券はわたしのスマホの後ろにあの日から今日まで、これからも多分まだ長らく挟んであるし、陶芸も完成品を受け取ってから「一緒に開けよう」の約束が頭から離れなくて開けられていないまま。誕生日プレゼントもお揃いで買って、渡せなかったから謎に高いものが二つ家に置いてあって早く売れろとか呪ってる。
顔も性格も本当に嫌いなところなかったし、不安にさせてくることもなかった。ただ連絡頻度が合わないだけで別れたのもったいなかったなーと思うね。近距離だったら上手く行ってたのかなとかさ。
嫌いになったとかではなく友達に戻ったほうがいい気がすると言われて、そんな曖昧なこと言われたらやっぱり諦めきれん気持ちが残るのよー💢と思ったけど仕方ないそれも彼だから。
書いてて彼はいいとこしかなかったなーと思い出した。きっとわたしよりいい人見つかるだろう。でもそれは悔しすぎるからさ、復縁したい。。。泣
でも彼とはご縁がないのなら、もう一度友達に戻って、彼のことは忘れて自分に合う運命の人を見つけたい。というお話📚
こんなにいい人で合わないところもほとんどなかったのに、好きだけじゃ続いていけないんだから本当に恋愛は難しいよーーーー💧もう振り回されたくないね、
生きているだけで本当に偉い。みんな気張らず自分のペースで生きていこう。まとまりのない話を最後まで読んでくれてありがとうございました。
愛していたんだよ。これを愛というのだと気づいたんだよ。貴方のおかげで。