応募作品⑨－①『金澤詩人賞』

※これは、２０１９年〝金澤詩人賞〟に応募したものです。NOTEに掲載するにあたり、気がついた分については、多少修正や加筆しております。　

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『　結び　』　

わだかまりのない関係性を保つには
言葉だけではなく
言葉にならないやりとりも
大切なのだと思う
ただ、そばにいるとか
ただ、背中をぽんぽんするとか
悲しみや怒りが静まるまで
一人そっとしておくとか…

人が救われるということは
癒えることで救われる
その癒しはただ息を吐くように
自ら溢れた思いを
自分以外の誰かに言えた時
それらは〝起こる〟ように思う

〝謝る〟
〝歩み寄る〟
〝折り合う〟

互いの間にできたかもしれない亀裂や
掛け違えたボタンは
元通りとはいかないまでも
また同じ元の場所で
その場をわかちあえる
新しい関係性になれればいいのだと思う
私はそれを信じたい
そして次世代へ繋ぎたい