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871ンスタライブ #057(一人喋り)

871ンスタライブ #057
2021年10月10日(日)

第57回目となった今回は、1人喋りでお届け。ぴあ関西版Webの連載"No Border的思考のススメ"のお話から、様々な質問に答え、最後には新しいオープンチャットの試みについても展開されました!

主催:柳井貢(以下:871)

(871) こんばんは。
「こんばんは!めっちゃ久しぶりにこれました。」
ありがとうございます!

皆、ぴあの連載って見てるのかな?あれどう思ってるのかな。連載のレスポンスをもらえる場所があんまりなくて、いまいち手応えが取れてないので、どう受け取ってもらえてるのか気になりますね。「何回か読んだけどもう読んでない〜」とか。その辺の話をできたらいいなと思うんですが、読んだ人ー?

はーい!っていうマークありがとうございます!どれが良かったとかあります?この間、実験で、10名限定でインタビューを公開してみたんですけど、その時のインタビューもまぁまぁ際どかったんですよね。いつもインタビュー自体すごい面白い時間で。テーマは割と後付けなところもあるんですけど、ライターの谷岡さんとぴあの高橋さんと、HIP LAND MUSICの佐々木と、絶え間なくブワーっととりとめもないことを喋ってて。思いつくままに。で、それを無理やり谷岡さんが文章にまとめてくれて、原稿になってるみたいな感じなんですけど。そこではまぁ固有名詞もバンバン出てるし、「業界慣例として良い部分、悪い部分あるけど、そもそもこの話して大丈夫なんだっけ?」みたいなことも普通に飛び交ってる感じで。

本当はもうちょっと攻められると面白い原稿っていうか、まさにここでしか読めないっていう内容になるかもなーとも思ったりしつつ。でも、一番最近の原稿とかは、僕が高校生の時に…大阪城ホールっていう場所まで書いてたっけな?コンサートに行ったけど全然ピンとこなかったっていうことを言っちゃってて。すいません、って思いながら。しかもそのZOOMのインタビューをミュージックビデオの撮影してる控室で受けてたので、その時にいたメンバーが隣ですごい笑ってましたね。「何の話をしてるんや」って感じで。

音楽に限らず、エンターテイメントというのか、仕事全般に通ずることだと思うんですけど、音楽とかバンドとかって、できればなるべくビジネス臭して欲しくないとか、お金の臭いしてほしくないみたいなムードとか空気感が結構あるなぁと思ってて。例えば「僕にとって音楽ってビジネスですね」みたいな表現をしてしまった場合、それが1人歩きしてしまったら僕も怖いなって思うし、そもそも「怖いな」って思うのはどういうことなんだろう?っていうのがあって。そのアレルギー感が、個人もそうだし、全体として、ムードとして、結構強いなぁみたいなのは感じていますね。それは良い部分もあるけど、あまりにもアレルギー感が強くて心配だなぁっていうのも思ってます。

わかりやすく「こういうビジネス方法あるよね」とか「こういうマネタイズ方法あるよね」みたいなことを話しちゃうと、なんか金稼ぎのためだけに音楽やってる、みたいな風に受け取られかねなくて。それは不思議だなぁっていうか、なんでだろうというか。でも実際、活動資金とか制作費とかを賄っていこうと思うと、80年代~00年代ぐらいのCDが売れてた時とは、確実に賄い方が変わってきているので、こういう会話や情報共有ができないのは発展性が悪くなっちゃうんじゃないかっていう気がしてます。だから僕は、こういう話を色んな場所でちょこちょこしてるのかなと思っています。

ぴあ関西版WEBの連載はそのうちの1つという感じです。それに対して皆がどう思ってるのかはそれぞれあると思います。共感してくれる人は多少読んでくれるだろうし、「いやいや音楽を聴くのにビジネスとか金の話とかはちょっと知りたくない」っていう人は、僕みたいな発信をしてるところに触れてはくれないと思うんですけど。でも、特に(音楽に纏わるところで)働こうとしてる人は、知っていた方がいいのはもちろんだし、知ってることをあんまりコソコソやらないほうが、未来の自分だったり自分が関わるアーティストとかが身動き取りやすいのかなー、っていう気はしてます。けど、どうなんでしょうね。

僕がこういう発信をしている中で、こういう人が対象者になったらいいなぁと思っているのは、同業者とか、こういう仕事をしたいなって思ってる学生さんとか、勉強中の方とか。あと、売れたいなぁって思ってるけどまだ自分の思い描く目標に達していないアーティストさんとか、かな。SNSの使い方とか、TikTokのアレルギー反応……はもう近い未来なくなると思いますけど、その辺とかもアーティストさん自身が古い価値観にあまりにも囚われすぎてしまってると自分達の音楽を広げるチャンスとかきっかけが減っちゃうのかなぁと思うので、そういう人にも届けばいいなぁとか思ってたりします。

だから僕はね、自分が担当してるアーティストには直接色んな話を出来る時間の範囲内でしますけど、ここで留めておくのも勿体ないなと思ってて。あとは興味と時間の余裕がある人がいたら、全然違う仕事をしてても転用できることもあるだろうな、と思う時もあるし。

はい。質問!
「コロナ禍でライブが減っているアーティストがどうやって活動資金をやりくりしているのかちょっと気になってます。元々ライブが直接的に収益に繋がっているわけではないのかもしれませんが。」
全然パッと答えることはできます。この後答えますが、コロナ禍でライブが減ってるアーティストがどうやって活動資金をやりくりしてるのかを理解するには、まず、コロナ禍じゃない時にどうやってやりくりしてるのかがあった上で、どういう変化が起こってるのかを比較して知識として得ないと、理解は薄くなると思んですよね。この後ちょっと話しますけど…、なんて言ったらいいんだろう。興味ある人は、僕の情報発信だけに限らず、やっぱどんどん勉強した方がいいなって思うんですね。勿論興味がある範囲で。やっぱりこの10年ぐらいで猛スピードで世の中が変化しちゃってて、そこにコロナがぶち当たってより色んなことが加速していて。その中で、勉強してる人、知識を持ってる人がどんどんチャレンジしていってる。そこに対して、勉強してなかったりアレルギー反応があって知識を得なかったり、新しいものに拒否反応を示していると格差が広がっていっちゃう。正解がない時代になっちゃってるので。更に、日本は人口減少の問題と収入格差、所得格差っていうところと向き合っていかないといけない。

で、コロナ禍でライブが減ってるアーティストがどうやって活動資金をやりくりしてるかっていう話ですけど、コロナ前に比べるとやりくりできてない、っていうのがシンプルに状況です。もちろんアーティストによって、オンラインライブやったり、これまでライブ会場で対面販売していたグッズを通販に切り替えたりとか。大体その2軸じゃないっすかね。やりくり出来てる人に関しては。それでもコロナ前に比べるとおそらく、減ってることが殆どだとは思います。

でも、ここから分かれ道になってくるかもっていうのは…今じゃないですよ。ここから、っていう話。僕らハイブリッドって呼んだりしますけど、有観客やりつつ配信もやるよっていうのがどれぐらいコロナ後のベーシックな手法になってくのかが今後の収益モデルの1個として気になってますね。ハイブリッドモデル、要は有観客もやるし有料配信もやるしっていうところなんですけど、有料配信を…ピンとくるところで言うと、ツアーの場合、ツアーファイナルだけ配信みたいなことになってきそうな気がするんです。それを、10本ツアーあったら10本が10本有料配信するみたいなことがもしできるんだったら、それをできるアーティストとできないアーティスト、もしくはそこに価値を持てるアーティストと持てないアーティスト、っていうので違いはでてくるのかなぁ、みたいな。これは結構、セトリのネタバレ問題にどんどん近づいてく話なんですけどね。

セトリがわかんない、およびそのストーリーがわかんない。っていう"ネタがわかんないエンターテイメント"の価値ってやっぱちょっと強度が弱いなって思うところあって。僕たまにこの例えをするんですけど、シンデレラ城のプロジェクトマッピングをよく朝のワイドショーとかでシーズンが変わった時にやったりしてますよね。で、ネタバレNGにするんだとしたら、それをテレビで見せない方がいいじゃん、みたいな。けど実際、人は見たことないものを現場に見に行くってよっぽど好きじゃないとなかなかそこに足が伸びなくて。ある程度の内容が確認できてる上で「あーなんか良さそうだから現場で体感したい」ってなると。「目の前ででかいところで見てみたい!」っていう多少の安心感を持って、どっちかというと確認作業として現場に行くみたいな部分もあると思うんですよ。なので「兎にも角にもネタバレ駄目」みたいな感じで言ってしまうと、確認をした上でも価値を提供できるものにどんどん…負けていく、は言いすぎかもしれないですけど、そういうのも上手く使っていった方がいいんじゃないかなー、と思ってるのはあります。ちょっと質問のお答えから飛んじゃいましたが、まあでもこのような感じです。

「大規模イベントについて、やはり大人数だと意識の差があるな、というのを日々痛感しています。もっとアーティスト側の人間が感染対策の徹底をお願いしていかないといけないと思ってるんですが、その辺りはどうお考えですか」
「もっと完全対策しようぜ」って言ってほしい、ってことですね。うん。どのぐらいの強さのご指摘なのか…「そのあたりどうお考えですか」っていう質問系で来てるんですけど、この質問をくれてる方のスタンスとしては、多分「もっとしてくれ」ってことだと思うんですね。質問よりは要望に近いっていうか。で、「どう考えているのか」に関して言うと、もちろん発信はした方が良いと思っていますよ。で、今業界的に発信が足りてるのかどうかとか、アーティスト単位で「あのアーティストは(発信が)足りてる」とか「あのアーティストは足りてない」とかっていうのは、勿論足りてると感じてる人もいれば、足りてないっていう、この質問をくれてる方のように感じる人もいるのも凄い分かるし、じゃあそれをどういう場所でどういう声の大きさでどういう人に向けて伝えていくのか、っていうのはあるなぁとは思いますね。

あとここで指されてる“大規模イベント”っていうのが、ライブハウス規模なのか、例えばZeppの着席の1000人前後の話なのか、もうちょっと大きい、今、オムニバスのイベントも何ヶ所かで開催されてますけど、ああいうこと指して言っているのか。もっと言うなら、スポーツのスタジアムクラスのイベントを指して言っているのか、みたいな。結構そこによって変わってくるのかなと思います。あとは、質問してくれてる方の「日々痛感している」というのが、どの立場のどの目線なのかにもよりますよね。もしこの方がそのコンサート運営のアルバイトをされている方で、日々お客さんに対しての感染対策を対応しているスタッフさんで、「いやぁ、アーティストがもうちょっと言ってくれないと現場のスタッフが100回言ったところで皆全然聞いてくんないんだよね」っていう話なのか、一お客さんとして周り見渡した時に「不安だなー。あ、マスクして無い人がいてしまうなー」っていうことでの"日々痛感"なのか。それによっても、ちょっとニュアンス変わってくるなと思います。まぁでも、感染対策徹底の発信についてどう思ってるのか?っていうと、していった方がいいと思ってます、っていうのがお答えです。

「CDを買ってスマホに曲を落として聴いていたのですがSpotifyのサブスクで聴くと、アーティストに少なりともお金が入ると知り、そこからSpotifyで曲を聴くようになりました。」
うん、面白い話ですね。そうです。まぁSpotifyに限らずAppleMusicでもLINE MUSICでもAWAでもKKBOXでもそうですけど、いわゆるサブスクリプションモデル…、あと、Spotifyはフリーミアムっていう広告費で賄う形もありますね。あれは今広告モデルなのかな。まぁ多少なりアーティストなりレーベルなりのマネタイズの方法にはなってるよっていうのはあります。フリーミアムもオフィシャルなものであれば…まぁ言っちゃうとYouTubeとかもそうですね。要はインターネットなりアプリなりでその音楽を聴いたら、アーテイストにお金入れないっていう事はないので、後ろめたさみたいなものは全く必要ないですし、音楽を聴くスタイルに合わせてで良いと思います。

アーティスト支援の目線が消費に入ってるっていうことだと思うんですけど、そこに関しては全然、お客さんが自由に選ぶべきだと思いますし、僕もCDデッキに入れて音楽視聴をすることはほぼなくなってるので。勿論、みんながみんなじゃないですよ。僕は、っていう話ですけど。だからサブスクでどんどん聴いてもらったらと思います。まぁ1再生あたりで見ると勿論CD買ってもらったほうが動くお金が大きいっていうのはありますけど、全然「CD絶対買えー」っていう…まぁCD買うだけの価値をアーテイストが提供できてないものに、わざわざ買う必要はないのかなと思いますね。

「SKY-HIさんも先日触れていましたが、著作権問題についてアーティスト公式のSNSに載ってる写真を無断転載していたり、テレビでの演奏動画が載せられていたり、FCのゲームの結果画面のスクショを載せたりする人がいるのですが、それって大丈夫なのでしょうか」
今、既に3つの例題があるのですが、その3つによって大丈夫具合が変わってくると思います。詳しく理解するためには、まずどれぐらいの権利が関わっているのかを理解する必要があると思います。あとは、どういうビジネスモデルになってるのかっていうことですね。

アーティスト公式に載ってる写真の無断転載に関しては、良いか悪いか僕は分かりません。アーティストによってスタンスも違うし、無断転載の仕方によって「まぁありかなー」と思えるものもあれば、「それはなしでしょ」って思うものもあると思います。無断転載する限りはプロモーション効果のある内容で発信してほしいなぁっていうのが、おそらくアーティスト側の本音だと思います。

私的利用なのかどうかが難しいところだと思うんですけど、厳密に言うとインターネット送信可権みたいなところがあると。もちろんTwitter・インスタにあげるっていうのも転載ですけど、じゃあLINEで友達に向けて送信するのは私的利用なのかどうかでいうと、多分厳密に設定されてないし、インターネット送信っていうところで言うとアウトなんすよね。だけどその辺のマナー観とか倫理観で言うと、友達にLINEでスクショを転送するのを「なしでしょ」って思ってる人ほぼいないと思うんで、それはそれでしょうがないかなぁと思う。それはルール整備が追い付いていないことだと僕は思っているので、それをNOとは僕個人は思わない。URL送るのもスクショ送るのも変わんないじゃん、みたいなところはあるので。でもそれは、ルール上って話じゃなくてね。ルールは追いついてないので、ルール上は厳密に言うと恐らくアウトですけど、じゃあそれを僕個人がどう思うのかっていうと、まぁそこまでではないのかなっていう。

その上で、じゃあSNSだったりオープンな場所に載せる、転載する限りは、少なくとも対象アーテイストなり対象の肖像権なり、カメラマンさんとかもそうかもしれないんですけど、そういう人達のプラスになる形じゃないと無断転載は歓迎できないだろうなぁと思います。だからと言って「無断転載OKですよ」って言うのは結構リスクがあるので、無断転載NGって言ってる人も沢山いると思うんですけど。OKって言っちゃうと、使って欲しくないような内容とか切り口でも使われちゃったりするんですよね。

じゃあ例えば、とあるブログ運用者にアクセス稼ぎの為に、今勢いのあるロックバンドのライブ写真まとめサイトみたいなのとか作られちゃうと、それでお前違う商売してんじゃん、みたいな話になっちゃうので。そういうところの無断転載がOKかNGかっていうところは一言で語れない。どっちにしても白か黒かでは答えれない部分があるので、明言しない場合が多いのはありますね。

で、テレビの演奏動画が載せられていたり…。まぁこれはYouTubeだったり、その他動画共有サイトでの転載だったりとかすると思うんですけど、あれはアーティスト云々の前にテレビ局側的にNGっすね。しかも最近はテレビ局と地上波の放送局と、いわゆるNetflixだったりHuluだったりParaviだったりが手を組んで有料配信サイトのコンテンツとして出してるケースも沢山あるので、YouTubeとか無料で見れるところにテレビ番組の演奏動画が載せられてるのは、彼ら的にOKが出ない。アーティストはいいよって思ってても、それだけでジャッチメントできないところがありますね。だから、BTSとかがテレビ出演の演奏動画を自分達のYouTubeアカウントでアップしてたりとかするんですけど、すっごい羨ましいなぁと思います。でも、あれはやっぱりテレビ局との力関係があって、皆が皆、テレビ出演した時に演奏映像を自分たちのYouTubeチャンネルに載せていいですか?って言っても、そんな簡単にOKは出ないのが事実としてある、っていうところですね。はい。

で、FCのゲームの結果画面のスクショを載せてたりするのがどうかっていう3つ目の部分に関しては、FCのゲームの結果画面っていうのが、どのぐらいの価値のものなのかちょっと読めないので、何とも言えないんです。ただ、FCに入っている有料の人しか見られないものであることは間違いないと思うので、それが不特定多数の人に出回るのはあんまり歓迎できることじゃないのかなっていう気もします。ただ、まぁ内容によっては…うーん…。なんとも言えないなぁ。どのぐらいのことなんだろう。それがFCの勧誘というか、「こんなのが見れて面白いファンクラブだよ」っていうのがすごい絶妙なラインで共有されてるんだとしたら、それも白黒で語れるのかは気になりますね。

「サブスクは現状アーティストやレコード会社で渡る利益が1%程度と少ないことが問題になっていますが、サブスクの定額制度が定着している現状でこれがどのような方法で改善されていくとお考えでしょうか」
えっと、認識の解像度がもうちょっとあった方がいいのかなぁって思います。この"1%程度"っていうのは、何に対しての1%なんだろう。例えば月額1000円どっかのサービスに払っていたとして、その1000円のうち、10円がアーティストやレコード会社にいっていて、990円がその他サービスプラットフォームにいっているという"1%"であれば、そこまで低くはないので、まず現状認識がちょっと違うかなっていうところです。まぁ決済がアプリ経由なのかどうかで、GoogleやAppleにとられてる・とられていないっていうところはありつつも、まぁ明言されてなかったりする部分もあるので、僕らも明確に把握しきれてなかったりするんですけど。

サブスクの楽曲側に払われるお金は、再生回数に依存します。ダウンロードは凄いわかりやすいっすよ。ダウンロードはCDに近いっていうか、1ダウンロードあたり150円とか200円とかを1曲あたりに払うじゃないですか。で、あれのうちの、ざっくりですよ。ざっくりですけど、50%前後が何某のプラットフォームや決済サービスに抜かれた上で入ってくるので。その後入ってきたお金をレコード会社がどういうふうに分配してるのかはレコード会社とアーテイストの契約によりますが。で、ダウンロードの場合はそんな感じだとした場合、それと比較するとサブスクの場合は1曲に対して払うことになってないので。月1000円払って1000曲聴く人もいるし、月1000円払って5回しか聴かない人もいるし。僕とかApple MusicもSpotifyもLINE MUSICも全部お金払ってて、仕事で聴いたり確認するものと、実際自分が聴くためのプラトフォームって違ったりするから、使ってるのが仮にSpotifyだった場合、Spotifyでは僕月100回聴いてるけどApple Musicはチェック用でしか使ってないから10回しか聴かない、みたいなことがあると。そうなった場合に、全ユーザーが何を何回聴きましたか?っていう再生回数でお金の分配が変わってくるので、やっぱり聴かれてる人に沢山入っていくし、聴かれてない人はその人達に比べると入ってこないっていう算数になってるんで。

結局、音楽業界全体だったり、契約者同士の中で収益のパーセンテージっていうのは交渉していくしかないと思うんですけど、なんか、1%程度しかないからやばい、みたいなことでは全然ないと僕は認識しています。もうちょっと詳しく「このブログにこんなことが書いてましたが」みたいなことがあればもうちょっと詳しくお答えできるのかなっていう気はしてますが、ひとまずこんなところでいかがでしょうか。

「日本の音楽産業は海外進出していくべきだと思いますか。また、海外進出するためには何が必要でしょうか?私は日本の音楽市場の停滞傾向からも海外市場の拡大が必須だと考えています」
はい。ありがとうございます。えっとー…僕には、分かりません。っていうのが、うーん…。海外進出していった方がいいかどうかで言うと、していった方がいいと思ってます。ただ、アーティスト単位で見た時に、どうするべきかは自由だと思うんですよね。

飲食に例えがちなんですけど、凄く接客も良くてすんごい美味しいラーメン作れる能力がある人が、日本のどっかの田舎の商店街で1軒ラーメン屋を経営していたとします。その町の人は皆月に2.3回その店に食いに行くと。で、その店主は全部自分でやりたい。ラーメンも作りたいし、仕込みもしたいし、接客もしたい。そうやって全部自分が作ったラーメンを町の人に食べてもらって、そこで生計が成り立っていて、自分が作ったラーメンを食べてくれる人達の顔を見ながら日々を過ごしていくことが幸せだって思っていた時に、僕、それも1個の生き方として全然肯定したいなって思うんですよ。で、そこに日本ラーメン協会の偉い人が来て「あなたのラーメンはラーメン業界を絶対に救うし変えるはずだから、あなたのラーメンを全国チェーン展開してください」って言われても、そのラーメン店主的には「困ったな」ってなっちゃうと思うんですよね。「ラーメン屋は自分と自分の街の人のためにやってるだけで、申し訳ないけど、ラーメン業界のためにやってないな…」みたいな。

だから、音楽業界全体で見た時に、リーチできてない海外にリーチする方法や手段を持つのは物凄く重要なことだし、業界全体で見るともちろん課題だとは思っています。ただ、アーティストにもよるだろうし、日本語の文化圏がやっぱり歴史と島国っていう土地で一一じゃあ韓国どうなんだっていう話で、勿論あそこに学ぶべき点はものすごいたくさんあるんですけど一一海外進出するか・しないか、についても白か黒かの解像度で語るのはちょっと難しいかなと僕は思っています。

その上で、「海外進出するためには何が必要でしょうか?」っていう質問にお答えすると、まぁまず兎にも角にも語学じゃないですかね、日本人の。僕はねー、自分がそこが苦手なので、勉強できてないので、あんまり自信持って海外行け行けって強く言えないんすよね。「お前英語喋れないじゃないかよ」って言われたら「まじでそうなんですよ」ってそこで勢い弱まっちゃうのがあるんで。自分が英語を喋れない中で出来る事はやっていきたいなと思ってるんですけど、今日本でやるべきこととか、日本のお客さんに向けたことを、全部海外に向ける為に時間を全振りするとしたら、まず英会話教室行かなきゃいけないので、悩ましいなぁっていうのが僕個人の状態ではありますね。

あと、僕自身が、本音の本音で言うと…、個人ですよ、個人の主観としては、そこまで旅行とかも好きじゃないし「海外行きたい!海外行きたい!」みたいな感じないので。様子見ながら自分のできる範囲でやってますっていうのが正直なところですね。だから…うーん。まぁそれも良くないのかもしれないですね。危機感的な。やっぱり人口減少に向き合って、「自分達が作ってるエンターテイメントやカルチャーを絶対に絶やさないぞ!」とか「絶対海外で受け入れてもらうんだ!」って自分の時間を全振りするような姿勢やムードが出てこなきゃいけないですよね、多分ね。それこそ韓国に負けないレベルで海外進出を達成していこうと思うと。ただ、業界全体とかできること・やるべき事と、個人でやれること・やるべき事っていうのは、それぞれにあるのかなぁと思うので、やっぱりスタープレーヤーが引っ張るみたいなところもあると思うし。

韓国のアイドルグループが世界進出して、あれはあれでものすごい素晴らしい発展とエンターテイメントを提供してるのは間違いなくあるんですけど、日本で言うところのバンドとかシンガーソングライターが韓国のアイドルと肩を並べるような形で出てきてる訳じゃないと思うんですね。いや、もし「いるんですよ」っていうことであればそれはごめんなさい。勉強しなければいけないんですが、やっぱりチームプレーでできるエンターテインメントも素晴らしいし、かっこいいな、面白そうだなって思う気持ちがある。その反面、やっぱり僕とかはシンガーソングライターとかバンドみたいな……勿論、ある種あれもチームプレーですよ。僕らもチームプレーはしてますけど、やっぱりもう少し人数が少なめというか……うーん…まぁ、難しいなぁそこの話。何がありで何がなしかって個人的主観が結構入っちゃうし、でもそれでいいと思ってるので。

ただ、事実として、HYUKOHとか韓国のバンドもいますけど、じゃあHYUKOHがね、BTSに匹敵するほどの人気になってるのかどうかで言うと、やっぱりボーカル&ダンスグループとバンドってちょっとそこに格差があるっていうか、差があるし。あとはリスナー側の趣向のトレンドもありますよね。もしかしたらそもそも、バンドみたいなものの価値観が世界的に見ると薄れてきてるのかもしれないですけど、それを僕らはどこにこだわりもってエンターテイメントを作ってくのかっていうのはありますよね。

例えば、演歌ってやっぱり今流行ってると思ってないと思うんです。恐らく。で、もしかしたら何十年単位で見た時に、ロックバンドみたいなものが、僕らの今、演歌っていう文化や演歌をやってる人達への見方のように、変わってる可能性もある。それは30年後の未来、50年後の未来、誰も何とも言えないですけど。そもそも何だかんだ言って、ロックバンドって何百年続くエンターテイメントではないので。……僕、歴史疎いんですけど、まぁでも1940年~1950年とか、1960年~1970年とか、そのあたり以降の話なんで、まだ100年いってないっすよね。100年いってない文化とかカルチャーのこだわりに普遍性があるべきなのかって誰もまだわかんない。っていう中でやってるので。だから「バンドたるものこうあるべきだ」とか「ロックたるものこうあるべきか」みたいなのって、普遍的なものがまだ見え切ってない中での枝葉の話だなって僕は日々を思ってるので。俯瞰視、客観視したいなーって思うところもあります。……まぁ海外進出の話からちょっと脱線しちゃいましたけど、海外進出については、日本の人口減少と、ここから先、島国の中でやってていいのかっていうことが1つ問題だと思うので重要だとは思っていますが、どこにこだわりをもってどういう手法で世界にリーチしていくのかは、何があればリーチできる、って一概に言えないなぁ、難しいなぁと思っている。というのが正直なところです。はい。

後半、話したかった話がちょこちょこできたような気はしてます。こんなような、ビジネスっていうか、まぁビジネスっていう言葉の使い方がいいのかもちょっと悩んでるんですけど、お金も含めた権利の話もそうだし、そういう話を遠慮せずに話せる場所が欲しいなぁと思っています。で、今1個、自分のインスタライブの情報を発信する目的でLINEのオープンチャットをやっているんですけど、そこは完全に僕のお知らせグループになっちゃってるので、あんまりコミュニケーションはしてなくて。コメントが乱立して僕のお知らせが埋もれちゃうのも悩ましいなぁと思ってるので、あんまりそこで質問を受け付けたりとかも積極的にしてないんですね。

そこで、もう1個新しいオープンチャットを作ろうと思っています。興味ある人と音楽の話したりとか、「最近こんな取り組みあるよねー」とか「なんだかんだいってコンサートビジネスってこういうの大事だよねー」とか「チケットのこういう新しいサービス結構使えるよね」とか「こういう業界慣例は是か非か」みたいなのとか、そういう話ができる場所があったらいいなぁと思っていて。新しいオープンチャットを僕が管理人という立場でやってみようかなと。とはいえ、オープンチャットなので、登録制ではありながらも、あまりにも不特定多数の人が居たり、荒らし的なこともあるとやっぱりコミュニティーへのテンション感が下がっちゃうのがあるんで、そのオープンチャットは、基本的に発言する人は実名登録及び活動名で参加してもらいたいなぁって思っています。まぁそのオープンチャット自体はまだ広くインフォメーションしてないので、これからちょっと関係者とかにも相談して、一緒にやってみない?みたいな感じで誘ってみようかなーと思ってまふ。まぁ、面白くなったらいいけど、なんなかったら辞めたらいいかとか思いつつ。そんなオープンチャットを近日作ってみようかなぁと思っています。

で、もう1個下心を話すと、意外と、音楽の仕事してみたいっていう人のモチベーションってなかなか測れなくて。例えばコンサート現場とか行くと、その土地の音楽系の専門学校の人がバッと何人かお手伝いしに来てくれてて、すごいありがたいなぁと思うし、喋りかけたりするようなこともあって。「どんな勉強してんの?」とか「東京で将来仕事したいの?」みたいな話とかしたりするんですけど。でも実際、いざ採用活動するってなった時の1回や2回の面談、面接でやっぱ僕らわかんなくて。実際その子がどのぐらいのモチベーションで、何の自己実現を達成したくてその仕事がしてみたいと思ってるのかとか。リクルート活動っていうんですかね。そういった採用活動にも繋がったらいいなぁと思ってるんです。だから、発言したり自分のアピールをするなら、実名なり活動名をオープンにした状態でお願いしますっていうハードルをちょっと儲けてみようかなぁと思っていて。

まぁただ、ちょっとやってみないとわかんないなとも思うんすよ。実名での参加が。LINEのオープンチャットは匿名なことがベーシックにちょっとなりつつあるので。その辺はどんなハレーションっていうか抵抗感が生まれるのかは、ちょっとわかんないなって思ってるんですけど。まぁうだうだ言ってても仕方ないので、とにかくちょっと始めてみようかなと思ってますので。もちろん見るだけの人は全然匿名で大丈夫です。最初は同業者の仲間なり後輩なりちょっと誘って、そこで会話してみたりすることで様子がつかめるのかなっていう気もしてるので、まぁちょっとやってみようかなぁと思いまーす。

今、一旦仮でね「ミュージックビジネスコミュニティー」っていう名前をつけてるんですけど、ちょっと名前を変えたいなと思ってますね。「ミュージックビジネスコミュニティー」って堅苦しいっていうか。Musicman.netとかオリコンさんみたいな匂いがちょっとするなぁと思って。それよりは砕けた場所にしたいなぁと思ってるので、まぁオプチャの名前をこれにしようっていうのが自分の中で固まったら、Twitterとかインスタとかでも告知すんのかな。たぶん。はい。まぁその頃になると誰か僕以外にも発言者がちょっと2.3人はいて、アイドリングトークできるぐらいになったらいいなぁと思ってるんで。まぁもし実名で発言してくれたら、学生さんだろうが、他業種の人だろうがなんでもいいんですけどね。

あとは、文字でのコミュニケーションになるのでできれば質問の精度は高いに越したことはないかなーっていう。やっぱ解像度の低い質問に対しては解像度の低い答えしかできないし、それを見てる他の人達にとってそれが有益なものになるのかどうかが、1つ質問する人の評価にもつながるので。実名でのコミュニティーでの投稿っていうのは、よく言えばプロモーションにもなるし、内容によっては冷静な評価が下るっていう部分もあるので。それを楽しむモチベーションがないと難しいのかなという気はしてる。まあ結構ハードル高いかも、と思いつつもやってみようと思います。ミュージックビジネスコミュニティじゃない名前でね。

はい。というようなところで1時間超えたんで今日はこんなとこほにしとこうかなぁと思いまーす。今日もアーカイブは残しておくと思うので、途中から見られた方で気になる方は時間ある時に見てください。聴いてください。

今日のちょっと嬉しい反面、寂しい反面、髪の毛を切ったことを1回も触れてもらえなかったなっていうのが個人的には面白ポイントでした。まぁそれを言っちゃうっていうのがまたダメだなぁって思う。この間会社でめっちゃ嫌味ったらしくいじられました。「髪切ったって言ってくれないですね、みんな。」って言ったらその後もうしつこくいじくられて、そういうの自分で言わないほうがいいよなぁって反省したのに今ここでまた言うっていうね。でもいんですよ。僕が髪を切ったとか、切ってないとか。あ、レスポンスしてくれてる皆さん、ありがとうございます。優しくて嬉しいです。なんか今日は途中面白い話ちょこちょこできたな。海外の話とかね。海外の話からのロックとかの歴史の話とか。ちょっとだけ。では終わりたいと思います。明日から月曜日ですが頑張りましょう!じゃあねー。おやすみなさい。

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