871ンスタライブ #012(一人喋り)

#871ンスタライブ  #012
2020年12月14日(月)

第12回目の配信は1人喋り。視聴者の方から事前に頂いていた相談に答えつつ、後半は質問に答えるスタイル。仕事に関する話を中心に、最後はCDやデジタルの利益率の話など展開された。

主催:柳井貢(以下:871)

(871) 今日は久しぶりの1人喋りです。12回目ですね。ちょっとだけ…迷ってはないんですけど、このインスタライブをどんな方向に持っていこうかなって考え始めてるところもあります。音楽業界を目指してる人へ向けるのか?とか。ゲストさんがいる時は告知したりとかね。まあ探りながらゆっくりやろうかな。100回くらいやったら何か見えてくるかな、と思います。

ひとまず、質問をもらっているのでちょっと長いんですけど、それについて喋ってみようと思います。ざっくりと掻い摘んで喋りますが…


※ 以下、視聴者の方のご相談メッセージです。要約させて頂いてます。
「今、大学3年生で去年の12月からライブハウスで働いています。ずっと憧れていた場所でいざ働けるとなった時に、凄く緊張してしまって終わった後の疲労感を凄く感じます。働いている事が嫌だな、とかマイナスに思うわけではないですが、ずっと気を張っていて落ち着いてお仕事をするには時間がかかるのかなと思いました。特別何かがあった訳じゃないですが、ちょっと気が滅入っていた頃もありました。アルバイトなので受付やドリンクをやっています。そんな中、先日の柳井さんのインスタライブを見て…」
(871) これはかえでさんとの配信のことですね。ライブハウスの話したので。
( その配信はこちら→ https://note.com/soragumi_com/n/nffad4217bd17 )
「いざ働けるってなった時に、受付をしてドリンクを出して片付けてっていうルーティンになっていて、このままじゃダメだなと思いました。ライブハウスで働く上でどうしたいかをちゃんと考えるべきだなって痛感しました。お客さんに楽しんでもらえるように、出演者の方に気持ち良く演奏して頂けるように、という気持ちを持って働いていたはずなんですが、ちょっと甘かったのかもしれないです。
何もしない時間に自分で考えて、やることを見つけることはとても大切だと思いますが、考えても出てこなかったときに"何かすることありますか?"って聞いてもいいのかな…って少し臆病になってしまいます。折角ライブハウスで働けることになって普段見れない裏の事がわかるので、今日の集客はどうか?等を考えることが大切だと先日のインスタライブで学びました。正直に言うと、私が働いているライブハウスの空気感は話しかけるのも勇気がいるし踏み込んだ質問も少し難しい空気感があります。」
(871) あんまり、スタッフ間が和気あいあいとしてない…っていう感じなんですね。
「中学3年生の時に行ったライブがきっかけでバンドが好きになり、アーティストを支えているスタッフさんがかっこいいなと思うようになって、私も裏方でアーティストを支えてお客さんにも楽しんでもらいたいと思うようになりました。私が初めて行ったライブが『THE ORAL CIGARETTES』で、武道館、アリーナ…と世界まで届いていて凄いなと思いますし、支えてるマネージャーさんやスタッフの方々を尊敬します。大学3年生になって、就活も本格的に始めなきゃいけない時期になり、何から始めたらいいんだろうと進めずにいます。音楽業界は就活サイトに載ってないし、皆さんはどうやってこの仕事に就いたのだろうと疑問に思っています。やっぱり人との繋がりが大きいですか?
音楽業界は労働と時間とお金が見合わないということをよく耳にします。ライブハウスのアルバイト料も安いし、実家暮らしで今はバイトもしてるから、お金より経験を優先してるけど、社会人になると考えるとちょっと厳しいのも正直あります。好きなことを仕事にしたいと思う気持ちと、現実的に考えたらどうなんだろうってモヤモヤしています。音楽業界は中途採用が多いと言いますが、それは他に経験を積んでいる方が強みがあるということなのでしょうか。一旦別の職業について経験を積んで、それでもやりたい気持ちがあればやってみるのもいいのか、やりたい気持ちがあるならすぐ行動する方がいいのか、正解は無いかもしれないですが、柳井さんの意見をお聞きしたいです。」
(871) 質問が何個か混じっているのでどう答えようかなっていうのも少しあるんですけど、やっぱり一個は、ライブハウスに限らず新しい職場や環境の人間関係に馴染めない時にどう立ち振る舞うべきか、手持ち無沙汰の時にどう立ち振る舞うべきか。「何かすることないですか?」って聞くのはどうなのか。っていうことです。

何だかんだ殆どの仕事ってサービス業だと思うんですよね。"サービス業"って"お金を貰う代わりに他人の時間を短縮してあげる作業"とも言い換えられると。
店長が自分で掃除してドリンク作って…って全部できたらいいけど、1人では時間が足りないからその部分をアルバイトさんは時給何百円を貰ってやってる。その上で大前提として"如何に相手の時間を奪わないか"、があると思います。なかなか厳しい意見ですが、学校の場合は生徒側がお金を払っているので先生の時間を奪えばいいと思うんですよ。学生は先生の時間を買っているので。でもアルバイトは時間を買われている側なので、教えてもらうに至る導線の中で、相手の時間を奪ってないか?っていうのは1個重要なポイントですね。

あとは、「何かできることないですか?」っていう質問は、ファーストレスポンスが「あなたに何ができるのかが、こっちは分かってないです」ってなっちゃうと思うんですね。
掃除の例で言うと、「何かできることないですか?」「あ、じゃあどこどこを掃除してもらってもいいかな?」「分かりました!」っていうやりとりよりも、「今手が空いてるので、どこどこを掃除しておこうと思うんですがどうでしょうか?」っていう投げかけの方が、大きく印象が変わると思います。相手の印象として、"この子は自分にできることを理解していてお店や他のスタッフ、お客さんに対して貢献しようとしてるんだな"っていうのが伝わると思うんですね。そのあたりは重要なポイントだと思います。

その上で、居場所がない、みたいなのは結構大変だと思うんですけど…。そこがダメならまた違うところで働けばいいと思うので、できればちょっと思い切って"こいつなんだろう"って気になられる為のアプローチはしても良いのかなと。周りのスタッフさんとの空気を読みながら飛び出ないように足並みを揃える中でも、実は、時給800円だけど本当は1200円欲しいなって思ってたとしたら、1200円もらうにはやっぱり周りの人より飛び抜けないといけない。それは勇気がいることだと思うんですけど、どうやって1歩踏み出すか。そこを煙たがったり、黙って皆と同じように働いとけよ、みたいな空気の職場なんであれば、変えちゃったらいいんじゃないかな。

まぁライブハウスで働きたいっていう人にとっては、ライブハウスってそんなに沢山あるわけじゃないし辞めたことで別のライブハウスで働きにくいかもしれないけど、そんな所に1年~3年とか時間を費やすなら…とは思うので。ダメ元って言い方が正しいのかはわかんないけど、背伸びして目立ってみてはいいんじゃないかなぁと思います。

で、就職活動や中途採用の話。
僕自身、就職活動をしたことがないので、あんまり下手な事は言えないんですけど、いけるとこに行ったらいいんじゃないかなあ。就職活動をしなくてもいいような気もします。
今コメントで「何事も分からないことを分かるように教えてもらって経験を積まないと、一人前に働けるようになれないと思ってしまうのはダメな意見なんですかね」という質問がありますが、何が分からないかを分かった上で教えてもらう分には良いんじゃないかと思います。何が分からないのか分かってない人は、お金払って勉強するところから始めた方がいいと思いますね。

要は、パソコンやスマホを他人に教える時に、「電源の入れ方がわかんないんです。どこを押せばいいんですか?」っていう人に対しては、「まず触ってみ?」ってなると思うんですよ。「ボタンっぽいとこを押せば何かが起こるから、その後わかんないことあったら聞いてきて」みたいな。Instagramをインストールもしてない人に「Instagramの使い方を教えて」って聞かれると、「うん、まずInstagramをインストールしよ?」ってなると思うんですね。じゃあ、「インスタライブをしたいんだけど、インスタライブのアクションがどこにあるのかわかんない」とか「リンクの貼り方がわかんない」っていう部分に関しては、パッて答えれるのでいいと思うんですけど。だから、何が分からないのかを分かるところまではいきましょう。アルバイトとかお金貰ってる上ではね。

例えば、社会人1年目で何もわからずに金融業界に入ったとします。それはそれでしょうがないと思うんですよ。だけど全部が全部職場で教えてもらえると思うとちょっと甘いかもしれないですね。自分が働こうと思ってその会社に入った訳なので、最低限その仕事をする上で必要なことをどこまで自分で分かろうとできるか、っていうのは凄く重要なのかなと思います。


さっきの就職活動の話に戻します。
本当にあくまでも僕の意見ですが、所謂、新卒で正社員!みたいのをものすごい推奨、はしてないです。
どの道、30年安泰の会社は多分無いので。っていうか安定とか安泰の定義自体がここから先変わってくるので。例えば今、自動運転の車がどんどん開発されていく中で、30年後にトヨタも日産もHONDAもあるかどうかはわかんない。勿論ないと言わないですよ?それぞれ企業努力で頑張っていかれると思うんですけど、絶対あるっていう保証はないと。
その中で、中学高校大学って進んだ流れの中で、学校を選ぶような感覚での就職活動っていうのは何の保証もないので、そこであんまり悩みすぎてもしょうがないと思うんですよね。良い大学を出ても食えるかどうかはわかんないし、大学出てなくても活躍してる人はどんな業界でも活躍してると。そういうところを考えると、社会経験をする中で自分の経験値や自分の能力、武器に変わるものを如何に身につけていけるか?っていうことが凄く重要だなと思います。特に20代の間の仕事の選び方とか、身を置く環境の選び方って自分が興味があることを勉強できそうなところに行くっていうので良いような気はしてます。

給料の高い・安いも最近よくわかんないですよね。例えば、月給が年齢以上か以下か?みたいなのが1つの目安になったりすると思うんですけど。例えば28歳だったら手取りで28万あるのかないのか、みたいな。多分日本は70~80%くらいの人が自分の年齢より月給安いと思うんですよね。平均年収ってどんどん下がっていっている気がするので、音楽業界が凄く高いとは思わないけど、ベーシックもっと安い業界もいっぱいあると思います。例えばアルバイトで吉野家よりライブハウスのアルバイトの方が過酷なのに、吉野家よりも給料が安い、みたいなことは往々にしてあると思います。
それはざっくり言うと、ライブハウスって社会的地位がそこまで保証されていなかったり、風俗営業ではなく飲食店営業でやってたり、税務対策とかも含めて利益率がそこまで高く取れないような事情があって。それでアルバイトさんのギャランティが安かったりするのは事実上あります。でもライブハウスもピンキリなので、Zeppで働くのと、僕が働いてたような個人経営のお店で働くのでは、いわゆる会社経営が全然別です。なので、ライブハウスのアルバイトの時給については難しいですが、音楽業界の給料が高いか、安いかでいうと、決して高くはないですが、世の中一般的に見ると恐らく労働時間とも含めると、介護とかの方が大変だろうなと思います。

それよりもマシだから良いじゃんとか、そういう話じゃないんですけど、結局人間の一生を考えた時に1番稼がないといけないのって、30代~40代…50代ぐらいだと思うんですね。
じゃあ20代で稼いだらどうするか。
例えば22歳で良い大学出て、初任給が手取りで28万円のところに入りました。その28万で良いマンション住んだり、良いご飯食べたり、良い服着たり、良い所にデートで行ったり、そういう消費をしていると結局自分は職場で得られるものしか得られないと。どこにお金を使うにしても、結局、自分が仕事をしていける体を作る為に自分に投資できるかどうか。そういう点で言うと、沢山給料をもらってプライベートで自分に投資するのと、給料は安いけどもの凄く経験値が得られる職場だったら、どっちがいいかって何とも言えないですよね。
とはいえ、買いたいもの買いたいし好きなもの食べたい、グレードの低い家に引っ越すのは辛い、みたいなことはあると思うんですけど、そこをうまくバランスとって、今自分が何にお金や時間を使うのかを考えながら、本当に就職活動するべきなのかを考えてみるのはいいんじゃないかなと思います。"投資"っていうと、どうしてもお金のイメージがあるんですけど、どっちかというと"時間"が大きいと思いますね。

まさに僕でいうこのインスタライブもそうかもしれないんすけど、会社で推奨されている仕事だけで得られる経験値って少ないと思います。いわゆる副業をして良いのかどうかって僕は分かんないんすけど…じゃあ副業って何をもって副業とするのかっていう。趣味でフットサルをやってても副業じゃない。でもスタイルが良くてフットサル場の人から声をかけられて、「うちのフットサルの広告用の写真撮らせてください」って言われて、ギャラで3万円貰ったらそれは副業なのか?みたいな。そういう曖昧な線引きって沢山あって。
僕もこのインスタライブでお金もらってないですけど、例えばどこかの大学の講師に来てくださいって言われて、交通費程度の講師料を貰ったとする。それって会社に入れるの?俺の懐に入れていいの?とか。そんなルールって決まってない会社がいっぱいある。だから「副業ってなんでダメなんでしょうか?」っていうコメントありますけど、恐らく日本で言われてる"副業"が、なぜダメなのかは基本労働者ベースなんですよね。会社と労働組合が、「この仕事は、これくらいの時間を働くのが適正で、この時間働くことに対して会社はこの金額を保証してください」って決めると。それは言い替えると、労働時間以外休めっていうことなんですよね。「副業で金稼いで、副業で体を壊したら本業の労働に支障出るだろう」みたいな。それを今、"労働力"で伝えましたけど、じゃあサービス業だったらそれが"人脈"とか"発想"とか"アイデア"とかを、他所の仕事に使ってんじゃねーよ、っていう。それがいわゆる副業がダメな仕組みなんじゃないかな?って勝手に思ってます。僕の勝手な理解ですが。


ちょっと質問を読んでみます。

「人の役に立てたり感謝されたり、奉仕性があるような仕事がしたいですが、学歴が必要です。一番したいのは保育士ですが、マネージャーにも興味があります。高卒です。マネージャーに学歴は必要でしょうか」端的に必要ないんじゃないっすかね。僕がないから。僕は大学一応出てますけど、大学で勉強してたことは全然別の分野だし。

「一つの不満もなく楽しくお金もらえることってあんまりないような気がします」
今不満っていう言葉が出てきてますけど、上手くいかない事とかを他人のせいにしてる場合もあると思うんですよね。自分じゃ何ともできない場合は大変だなと思います。だけど結構、自分の身振り手振りでちょっとずつ変わったりするんですよね。
一番わかりやすいのって、子育てとか部活とかですかね。部活なんて特に、興味がない人からしたら何が楽しいのか訳分からないですよね。休みの時間に体動かしてハァハァ言いながら水も飲めずに練習して、試合に負けたら悔しい思いしてプレーでミスしたらその責任を果たせなくて辛い思いしたり。けどそういうミッションや目標を達成する為に、努力や鍛錬をして目標を達成していくことが、大きく考えると楽しいから部活する。とか子育てするとかだと思うので、場面場面でのしんどいことを囚われすぎない方が良い気もします。


僕、マネージャーを狙ってなった訳ではないので、逆にマネージャーを狙ってる人に対してどうアドバイスしたら良いのかいつも悩むんですけど、道のりが続いてるかもって思うところが何個かあると思うんすよね。ライブハウスでもコンサートアルバイトでもレコード屋のアルバイトでも、何でもいいと思うんですけど、まずそこで評価されることがないと次には行けない。僕らは慢性的に人が足りてないので、面白い人いない?みたいな話はどこに行っても話すし、アンテナもなるべく立ててるし。なんならこのインスタライブで、原稿書きたいって言ってくれる人に原稿のお仕事をお願いしたりも出てきたし。
そこで例えば、ライブハウスで働いてる人が皆マネージャーになりたいと思ってたとして、そういう時に誰が声かけられるのかって、やっぱりシンプルにその店で評価が高い人ですよね。
「なる人はどんな道通ってもなるって白井眞輝さんが言ってました」っていうコメントありますけど、それは凄く思いますね。努力したり、周りの人のことを思って動けたりできる人は、周りの人にも評価されるだろうし、求めてもらえると思うので、そういう人は他所からも目をつけられると思います。

「コンサートスタッフもコロナでやられちゃった」それは大変でしたよね。
でも、今年コロナで…っていう条件は悲しくも皆一緒なので、やっぱりその中でも強く活路を探し続けられる人が生き残っていくんだろうなというのもちょっと思います。ただ勿論、配信を観てくれたり、応援してくれてる人に何か少しでも貢献できたらっていう気持ちがあるので応援してます。

「ちょっと難しくなってしまうかもしれないのですが、仕事をするにあたって、素の自分でいた方がいいのか、自分を繕ってまで良い人でいた方がいいのか、どっちがいいのでしょうか?」
自分を取り繕ってまで良い人でいた方がいいか…っていうことは、素の自分は取り繕わないと後ろめたい自分、っていうことなのかな。素の自分でいた上で良い人でいるっていうのが一番いいですね。まぁ"良い人"って何なのかは分かんないけど、周りの人のことを考えたりとか、目標に向かって邁進できたりっていう事を素直に素の自分でもやる。ただ、凄く引っ込み思案なのに、勇気を出せば"おはようざいます!"って大きくい声で言うことができるんだったら、素の自分よりちょっと背伸びした方がいいと思います。二択というより、違う考え方の方が良い気はするかな。素の自分も賛成だし、
評価されたり求められる為に背伸びすることも賛成だし、どっちも頑張ってみたらいいんじゃないかな。

「柳井さんが視聴者さんに対して聞いてみたいこととかありますか」
確かに。皆さん、今年CD何枚買いました?もしくは買ってないですか?

10枚、5枚、6~7枚、うんうん。
THE ORAL CIGARETTESのアルバム1枚、ありがとうございます。6枚、10枚以上、8枚……なるほど。ありがとうございます!

平均すると5枚~10枚くらいだったのかな。
アイドルのサイン会とか、チェキ会のために10枚~20枚買うみたいなこともなくなりましたね。コロナでそもそもサイン会できないからあれなんですが。
別に今と比べるわけではなく、時代が変わったねっていう話なんですが、僕が中高生だった時、25年くらい前とかは普通に月10枚とか20枚買ってる音楽ファンがクラスに何人かいましたね。で、更にその20年前はCDが無かった訳です。だからそれを考えると10年から20年で、ツールとか媒体とかメディアって変わるんすよね。今当たり前にあるものって10年後20年後は無いかもしれない。僕らみたいなエンターテイメントに携わっている人達は、何が残って何が無くなるのかを常々考えてやっていかなきゃいけないですよね。

最初は、配信ライブを見ることも多かったと思います。あの人もやるから見よう、この人もやるから見よう!みたいな。今年の5月~7月あたりは結構皆見てたと思うんですけど、最近はちょっと減ってますよね。
それもめちゃくちゃ興味深いです。配信ライブのトータルの平均値が減ってるっていうのは体感値としても実数としても出てるんですけど、じゃあコロナがなくなったら配信ライブ需要がゼロになるか?っていうとそんなこともないと思うんすよね。子育てしててライブ行けませんとか、地方に住んでて行けませんっていう人がコロナ禍で「配信で見れんじゃん!」ってなったと思うんです。内容によっては、ライブ会場行かなくていいやみたいな需要も出てきたり。そしたらその分、ライブの現場での価値は高まる可能性もあるし、そこをどう差別化するかっていうのは僕らのテーマではあるんですけど。

「サブスクリプションで月額払っている料金って誰に還元されてるんでしょう。CDをリリースしたことでアーティストに還元されるものがあるのか心配」っていう質問にお答えすると、逆にどのぐらいが適正なんですかね。例えば、CDを作ったり録音をするのにいくらかけるのが妥当か。その制作費を、レコード会社は先行投資として払っていて、それを回収できてないのにアーティストには払えないですよね。ビジネスモデルとしてね。原価がかかってるのに他人に払うっていうわけにはいかない。その辺りを考えるとデジタルだろうがCDだろうが、やっぱりアーティストの適正分配はこれ!っていうのはなくて。

「CDで聴く音楽も好きなので残ってほしいなぁと思います。」両方ですよね。多分、カセットテープで出したら怒るでしょ。聞けへんがな!って。カセットテープの需要も最近一部であるんですけど。でも譜面だけリリースして譜面で皆、自分で演奏して楽しんでください!って言われたら困るじゃないですか。でも音楽の最初の場合は譜面だったんですよね。

「有観客ライブはキャパを減らしてますが、配信をして回収するのは難しいですか?配信ライブの利益率は少ないですか?」これも一概に言えないですよね。どれぐらい費用をかけてカメラ入れて、配信の技術入れて、1回の配信にある程度台数カメラがあって…ってなるとやっぱり安くても20万円とか?でも普通に使うと40~50万とか100万とか飛んでいくんですよね。そこで例えば配信チケットが2000円だとして、100万円稼ごうと思ったら最低500人は見なきゃいけない。で、501人目から2000円ずつ収益になっていくって考えた時に、1000人に見てやっと100万。すっごい雑な計算ですけどね。

…って言ってる間に1時間経っちゃった。
でもCDは儲かるのか?デジタルやサブスクリプションは儲かるのか?ライブは?グッズは?っていうのが凄く複雑化してきてると思います。
ファンクラブもそうだし。どこで利益を出してどこでプロモーションして、どこでお客さん増やしてどこでお客さんの心に残るコンテンツを出していくか、っていうのは色んな方法があるので、あんまり難しく考えずに僕らは皆さんに興味を持ってもらえるように頑張るし、皆さんは興味があるものを買うなり見るなりしてもらえれば嬉しいっていう感じですかね。

はい!
今日もありがとうございました。

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