871ンスタライブ #058(白石経)

#871ンスタライブ  #058
2021年10月17日(日)

第58回目の配信はゲストにマニピュレーターの白石経さんを迎えてお届け。そもそもマニピュレーターとは何か?これまでの経緯は?マニピュレーターにおいて大切なことは?他にはどんなことをしているのか?などなど、幅広い範囲でマニピュレーターのことを聞ける面白い配信になりました。

(871) こんばんは。
日曜日ですね。皆さん、週末はどうでしたか?

今日は、経さんと話します!経さんのこと知ってる人どんくらいいるんだろう。白石経さんは、『THE ORAL CIGARETTES』(以下:オーラル)のライブのマニピュレーターつって……まぁマニピュレーターの説明を僕がするのもあれなんで、とりあえず経さんを呼ぼう。
 
(白石) もしもーし!
 
(871) お疲れ様でーす!
 
(白石) どうもどうも!こんばんは。
 
(871) あれ、髪の毛また明るくなりました?(笑)
 
(白石) どんどん抜けて(笑)そろそろ金に戻りつつあるんですけど。
 
(871) ね。だいぶ明るくなって。
 
(白石) そうなんですよ。
 
(871) すみませんね、突然。
 
(白石) いえいえ全然。とんでもないです。ありがとうございます。
 
(871) 経さん、表で喋ることあるんですか?
 
(白石) ほとんどないですねー。前に知り合いのミュージシャンのインスタライブにちょっと出たくらいです。
 
(871) じゃあそんな経さんに、インタビュー…、インタビュー?
 
(白石) いろいろ(笑)
 
(871) 色々お喋りできたらと思います。
かれこれ長くなりましたよね。
 
(白石) そうですね。3年? 2018年からなので。
 
(871) 3年か。元々、Naokiさんの紹介ですもんね。
 
(白石) そうですそうです。
 
(871) でももう誰かの紹介とは思えない距離感に(笑)
 
(白石) ははは(笑)そうですか(笑)
 
(871) いやー。凄いありがたいっていうか。
 
(白石) こちらこそですよ。
 
(871) 分かりやすいところでいうとTHE ORAL CIGARETTESのマニピュレーターっていう立場というか役割を担って頂いてますけど、マニピってなんすか?っていう(笑)
 
(白石) そうなんですよね(笑)そこから。
 
(871) そこからいっていいですか(笑)
まぁでも、楽器以外の音を出してるっていうことですよね。
 
(白石) そうですね。バンドだったら、バンドにいないパートの音を出すのがメインです。ピアノとかストリングスとか。あとはいっぱいギターの音鳴ってるけど、ギター1人しかいないから本人が弾かないところのギターの音とか。そういう音を出してる感じですね。簡単に言うと。
 
(871) 面白いっすよね。他の裏方に比べると、表と裏の間にいるというか。

(白石) そうですね、そうですね。
 
(871) さっきもコメントで「ライブでいつもノリノリの人ですよね」って(笑)
 
(白石) ははは(笑)はいはいはい。
 
(871) あと、僕がやってるオープンチャットでちらっとコメントもらったんですけど、コロナ前のファンクラブのライブで、最後ファンミーティングの時に経さんを紹介して回ってたツアーがあったじゃないですか。その時にメンバーが「もはや5人目のメンバーって言っても過言ではない」みたいなことを言っていて。要は、曲入るタイミングとかも、まぁ別に経さんが決めてるってことではないですけど、チームで共有したもの、の「はい!いきます!」っていうタイミングを経さんが握ってたりするじゃないですか。(笑)
 
(白石) そうですね(笑)曲間は結構僕のタイミングになるんで。
 
(871) 経さんの自己評価というか"自分ってこういう存在だよね"みたいなのを言語化すると、どういう存在になるんですか?
 
(白石) あーなるほど。そうっすねー。さっき柳井さんが言ってた"裏と表の間"っていう表現ありましたけど、なんか色んな人達の間になるポジションかなっていうのはすごい思います。例えばPAさんに音を渡す役目もあるし、レコーディングしてできた流す音素材をエンジニアさんからPAさんに繋ぐ間の役目とか、あとはレコーディングした時のバンドと、今演奏してるバンドの間とか。色んな橋渡しをするところかなっていう感じはしています。

あとは、さっき言ってたみたいなライブの曲間ですね。前の曲が「♪ジャガジャーン」って終わって「ワーッ!」ってなってから「1,2、  1,2,3,4,」でバンドが入る、みたいな間をマニピが作ったりするのはあるので。そこはちょっとライブ感もあるっていうか、肉体的なところもある。そういう意味では技術職っていうか、裏方とミュージシャンの間、っていう感じがある気はしてますね。
 
(871) なんか聞きたいことがいっぱい思い浮かんでくるんですけど…今日ちらっとTwitterで話しましたけど、どうやってここにたどり着いたのかも後で聞きたいんですよ。それを後ろに控えつつ、今瞬発的に聞きたいことで言うと、経さんがマニピの仕事において大事にしてることとか「ここできないマニピちょっとどうかな」ってどんな感じですか?
 
(白石) そうですね。大事にしてることで言ったら、リハーサルを止めない。
 
(871) おー!
 
(白石) っていうことは結構大事にしてるし、マニピ的にやっぱりそこは最低ラインでもちたいところかなー。
 
(871) なるほど。
 
(白石) 止めない、っていうのは「できる?」って言われた時に…例えばどういうことがあるかなー。データを編集することがあるんですけど、例えば「テレビだからこの曲はじゃあ2番カットして、じゃあそのエディットやって」みたいなのを言われた時とかに、すぐできるか。そういうのって、その曲をあらかじめ知ってるか、構成分かってるかっていうことになるんですね。短くする為にはここはカットするけど歌詞が変わるからそこは1番を持ってきて…、とか、そういう下準備をしてるか。あと、リハーサルの時に、バンドとかマネージャーとか舞台監督さんとか色んな人が打ち合わせをしてることが多いので、あらかじめそれを聞きながら「あ、じゃあ次こういくのかな」と思って準備しておく、とかは結構大事。それで「いける?」って言われた時に「あ、できます」ってなるべく言えるようにしておきたいなっていうのはありますね。
 
(871) レスポンスの良さ、みたいなとこっすかね。
 
(白石) そうですね。それは結構マニピュレーターだったらできておきたいところなんですけど。個人的には「できる?」って言われた時になるべく「できません」と言いたくないんで。もし何か言われて、ちょっと今の自分の知識とか、今自分の持ってる設備だと今すぐそれできないんだよなぁ、っていうのがあったりすると、次までにはできるようにしたいって結構思います。それで何かと新しいもの買ったり設備投資したりは結構してる気がしますね。
 
(871) あ〜、大事っすね。僕、別の場所で"No Border"っていうのを掲げているんですけど、やっぱり役職とか肩書きみたいなことで、仕事の領域に線引いちゃうとあんまり面白くないなーと思ってて。「〇〇なんで僕はここまでしかやりません」とか「そういう仕事って誰々の仕事じゃない?」みたいな。「ステージ上とステージドリンクのことを気にするのはマネージャーの仕事でしょ」みたいな(笑)いやもう、誰だっていいじゃん、それは。っていう(笑)
 
(白石) ははは(笑)はいはいはい。
 
(871) なんかそういうところと、経さんの"レスポンスはなるべく幅広く応えたい"っていうのが結構通ずるというか。やっぱこれだけ長くチームの一員として皆で歯車がかみ合ってるのは、そこに1個要因がありそうだなっていう気はしましたね。
 
(白石) なるほどなるほど。
 
(871) ありがたいですね。
 
(白石) いえ、とんでもないです。
 
(871) リハーサルとかで、よくわかんないマネージャーがフラフラってきて「ここの演出はさ~照明の演出もこうでこうで、ここのMCでこう言うからさ~、やっぱこの曲はこうした方がいいんじゃないの?」とかって言われたら、経さんがパチパチパチって脳内で考えて、ここはこうだなーって操作して「はい、いけまーす!」ってやってもらってるっていうことなんですね(笑)
 
(白石) ははは(笑)まぁまぁそうですね(笑)
 
(871)(笑)そんなことを言うのはないですけど(笑)まぁでも、ツアー中でもありますもんね。「このセットリストで固めたけど、やっぱ流れがこうだから、ここの曲はこうしよう」とか「やっぱアカペラ入りにしよう」とかね。あと、楽曲アレンジ的には決めといた方がいいんだけど、お客さんのレスポンスで歌うとか歌わん……「mist...」とかね。僕もあれどうやってんのか全然知らないですもん。あ、「mist...」は入ってないのか。
 
(白石) 「mist...」は入ってないんですけどー、オーラルで結構柔軟に合わせてる系で言うと、「BLACK MEMORY」の頭?前の曲が終わって「♪ジャカジャーン〜」ってかき混ぜして雅哉さんのドラムが「♪ドコダドンッ」って入って、「♪ドッドダーツカドッドダーツカ」ってBLACK MEMORYのイントロになるんですけど。ああいうのは「♪ジャーン」ってやる間(長さ)は決まってなくて「♪ドコダドンッ」ってやってから一発目の「♪ド」って入るのに合わせて僕がポン、って押してるんで。

(871) あー、なるほど。
 
(白石) はい。「♪1,2、  1,2,3,4,ドッドダーツカドッドダーツカ」って僕のカウントが出てからドラムが入ってるんじゃなくて、「♪ジャカジャーン」はフリーで回して「♪ドコダドンッ」って雅哉さんがやった後の「♪ド」に合わせてポンって叩く。

(871)(笑)
 
(白石) それはあんまり他のマニピさんとかだと多分やらないタイプの繋ぎっていうか。ちょっと押し間違えると「あ、」ってなっちゃうじゃないですか。だからそういう意味ではライブっぽいっていうか、一発勝負みたいなところはあるんで。でも面白いですけどね。最初それやろうって言われたときは「まじか!」みたいな(笑)
 
(871) ははは(笑)
 
(白石) 「こえ~!」ってすごい思いましたけど、今はある意味一番好きです。
 
(871) もうね、お互い首絞めあってるっていうね。
 
(白石) そうですね(笑)
 
(871) 「経さんならやってくれるやろ」っていう信頼の元に頼んでるし。でもそこの期待に応えてしまうと、よりトラ(代わり)が立てれなくなってくるっていう。
 
(白石) そうですね(笑)ははは(笑)
 
(871) 「これ他の奴にやってって言えねぇなぁ」みたいな(笑)
 
(白石) まぁでも皆そういうドキドキを乗り越えて成長してくんで(笑)
 
(871) なんかでも、自分もちょっと分かんないとこあるんですけど、オーラルは「白石経さんがマニピやってくれてます」って言ってるじゃないっすか。で、僕、基本的に事実ベースに基づくことは隠さなくていいじゃんって思ってるタイプではあるんですけど、やっぱアーティストによっては、わざわざ言わなくていいよねみたいな領域があったりして。実際「経さん、マニピでどのアーテイストとかやってるんですか?」って言った時に、「あのアーティストやってるって言っていいんだっけ?」みたいなもありますよね、多分。
 
(白石) あーでも、今のところ別になーい…かなー。なんか「今日やりました」みたいなことをSNSで言っていいのかとかは一応確認するようにしてるんすけど、でも自分のワークスとして、一応僕もホームページっていうかクリエイターチームがあるのでそこに載せたりとかもしてるんですけど、それは基本OKだし、パッケージ化とかDVD化する時は基本的に皆さん連絡くださるので。「この設定でいいですか?」みたいに聞いて下さるので。やったって言っちゃダメってことは基本ないかなぁ。
 
(871) あ、なるほど。なんかその辺、何が白で何が黒で何がグレーかわかんないところやっぱあるじゃないですか。
 
(白石) そうっすね(笑)確かにそうですね。
 
(871) 例えば…これ、あの、もう強く強く前置きしますけど、強く前置きしますけれど、オーラル云々のことではないっていう大前提で、テレビ歌唱における当て振り云々の話ってどうなってんのっていう(笑)
 
(白石) あーなるほどね、はいはいはい。
 
(871) 何が言って良くて何が言っちゃダメなのかも僕もわかんないみたいな。
 
(白石) 確かにそうですね。
 
(871) よくよく考えると「あれ?これ、え?」みたいな。ある種、突き詰めまくると聞きたくないみたいなの出てくるじゃないですか。
 
(白石) うーん、そうですねー。
 
(871) アーティストがどう思ってるかどうかではなく、お客さん自身が聞きたいとか聞きたくないみたいなところになってくるから、難しいなとは思ってるんですけどね。
 
(白石) テレビはまた特殊ですよね。僕も何回かテレビでマニピ呼んでもらった時あるんですけど、基本的に今は生放送だとやっぱり事故は少ない方がいいっていう(考え)。まぁ昔はね、昭和の頃は生放送でも生演奏してましたけど、今はやっぱりテクニカルな事情で、生放送だったら基本、演奏とかが回線トラブルで音出ないのはちょっと怖いからやっぱり歌だけにしましょう、みたいなところも多分多いかなっていう印象ですし。あとは、テレビは音響さんとかもテレビの方がやるんで。ライブだとバンドの音響さんってなるんですけど。
 
(871) そうなんですよね。機材が全く違いますからね。
 
(白石) そうなんですよ。だからまぁそのこと考えるとちょっとバンドとか楽器陣の回線作るのは難しくて。何かあった時にどうする?っていう話になると、歌ぐらいにしておこうか、ってなるのがやっぱり多いのかなっていう気はします。
 
(871) そうなんですよね。その辺の事情を察しがつく僕らと、そうじゃない視聴者との間でギャップがあるんですよね。でも、あっ、これもう1回視聴者の皆さんに前置きしますけど、オーラルの話してる訳じゃないっすからね。オーラルがどうかっていうのはここでは語らないですけど、勿論色んなケースがある前提で、レッチリがスーパーボールで当て振りだったのがどうのこうのみたいな議論になったじゃないですか。でも実際スーパーボールみたいな、変換もままならないところでパフォーマンスするってなった時に、じゃあどっちの方が満足してもらえるねん、みたいな。それと近いっていうか。
 
(白石) まぁそうっすね。
 
(871) だから大変な仕事っすね、あの辺はねー。
 
(白石) そうですよねー(笑)
 
(871) うん。なんかでも、だからこそ面白味もあるんですか?やっぱ、客席側から見てるとわかんないことを割と知ってるじゃないっすか。
 
(白石) そうですね。
 
(871) なんて言ったらいいんだろう…何か裏の指揮者みたいな感じもあるんですか?
 
(白石) 裏の指揮者。うーん、まぁ、指揮者っていう表現が正しいかどうかわかんないんすけど、意外と舞台監督さんとかとちょっと役割が被ってくるというか。舞台監督さんを補佐するみたいな側面もあるのかなぁって結構最近思ってて。
 
(871) なるほどね。確かに。
 
(白石) 全体の流れは把握してなきゃいけないし、ある意味リハーサルに参加してる時間とかは、舞台監督さんとかよりも長かったりするんで。「こういう感じでした」とか「バンドとかアーティストさんはこういう風に思ってるみたいです」とか「この曲得意みたいですー」とか「こういうことしたいみたいなんで」とか。例えば凄い大きなアリーナとかで「ちょっとこれは現地でリハしましょうか、とか、ここはいつにやりましょうか、みたいな事を言ってましたよ」とかは結構言えるところもあったり。
 
(871) 確かに。だって照明さんに「ここの曲のきっかけってどうなってるんでしたっけ?」とか聞かれて僕がわかんなくても、経さんなら知ってますもんね。(笑)
 
(白石) そうですね(笑)あと舞台監督さんって曲のテンポとか秒数測って、全体のプランニングとかしてくれたりするんですけど、そのテンポとか誰が知ってる?ってなると結構マニピは知ってることが多いですね。リハーサルの進め方も舞台監督さんのテンポ感とかもあるから、それに合わせた編集とか進め方にしたり、ついていったり。そういう意味では指揮者というか…全体を指揮する人のアシストというか。やっぱり、中間さみたいなのはあるのかなーって気はしますね。
 
(871) ありがとうございます。いや、面白い。まぁ他のチームの話もありそうですけど、もうオーラルにおいてはメンバーに"5人目のメンバー"と言わせる程のお仕事をしてもらってるのは間違いないので。
 
(白石) そんな風に言っていただけるなんてもうありがたい限りですよ、本当に。
 
(871) じゃあちょっとここからは、経さんは何をやってる人なんですか?っていうところを聞けたらと思います。マニピの仕事をしつつ、スタジオもやられてたりとかするので。
…あれ?経さんいくつでしたっけ?
 
(白石) 今年で37歳になります。
 
(871) 37歳までに、どんなキャリアでここにたどり着いていたりとか。今後どんなビジョンを持ってるかみたいなことを後半戦で聞いていきたいんですけど。
 
(白石) はいはい。
 
(871) まず、オーラルをはじめ、ライブでのマニピュレーターっていうお仕事をしてますと。それ以外は何やってるんですか?
 
(白石) レコーディングスタジオを小学校の同級生とやってて。そのスタジオ運営をしつつ、リハーサルもレコーディングもできるんで、レコーディングとミックスのエンジニアをやってますね。
 
(871) なるほど。
 
(白石) あと、凄い機材が好きなんで。もともとギターを弾いていたんですけど、ギターアンプとかギター周りの機材をすごい集めてて。レコーディングで他のアーテイストさんのギターを録る時に機材レンタル込で「音作りを手伝ってくれないか」っていうのがちょこちょこあって。それはギターテック…でいいのかなぁ。ライブでのギターテックとはちょっと違うんですけど、レコーディングでのギターテック。ギターの音を作るみたいなこともしています。「この層はこういう音にしたいんだよね」とか「この曲のこのギターはあの曲のあの感じみたいにしたいんだよね」みたいなのを言われて音作るみたいな感じなんですけど。なので、大きく言って3つですかね。マニピュレーターとギターテックとエンジニア。
 
(871) なるほど。それって狙っていったんですか?それともなりで、というか、頼まれたから、みたいな。
 
(白石) 狙ったか、って言ったら全然狙ってないですね。
 
(871) ははは(笑)でもエンジニアとマニピュレーターの使ってるアプリケーションの違いとかシステムの違いはあるかもしんないですけど、必要な知識ってちょっと被ってそうじゃないっすか。
 
(白石) そうですね。やっぱりエンジニアされてて、マニピもやってる方は多くて。
 
(871) ですよね。
 
(白石) まぁそもそもマニピュレーターに狙ってなった人って多分いないと思うんすよ。
 
(871) なるほど(笑)
 
(白石) 僕は「マニピュレーターになるぞ!」って言ってなくて。多分今だと基本的にパソコンでデモ作ったりとかしてると思うんですけど、多分それで得意なやつが「ちょっとお前、ライブでもマニピやってよ」みたいになって色々やっていくうちに、できないことを克服したり、無茶ぶりに応えてたりして「あれ?なんか(マニピ)やってるな」みたいになっていくパターンが殆どだと思うんです。で、それはミュージシャンからマニピになるパターン。昔、雅哉さんがマニピも兼任だったと思うんですけど、バンドの中でドラマーとかキーボードの人とかがやってて、っていうパターンもありますね。

あとはエンジニアの人が、元々はマニピじゃなかったけど、そもそも自分は録音してミックスもしてデータあるし、機材も一応音出すのはあるから、じゃあ、みたいな感じで始めるパターンもあったりして。僕はそういう意味で言うと、どっちもっていうか。元々演奏してて、最初から演奏そのものよりも音源を仕上げる、パッケージを作ることに凄い興味があったんです。20歳くらいの時から音源をちゃんと作りたいっていうのは思ってたので録音機材とかは早い時点から買ってたんですけど、演奏って結構フィジカルじゃないですか。運動じゃないですか。なんかあんまりそっち向いてないなって気付いて、演奏の事よりもそういう編集とか機材周りの事の方が努力に対して評価が高いっていうか。演奏結構頑張っても「ふーん」みたいな感じなんですけど(笑)
 
(871) ははは(笑)自分の体感としてね(笑)
 
(白石) そうです(笑)自分の体感として。で、まぁそういう意味では、楽な方に…じゃないですけど、評価がいい方に流れていってそうなった感じです。そう言う意味じゃ全然狙ってなった感じじゃないっすね。
 
(871) なるほどね。なんか図らずとも、どうやってここにたどり着いたか?みたいな話が半分聞けたような気もするんですけど、経さんって何やってたんだろう?って思ってググったんすよ。全然そんな掘る暇がなかったので。
 
(白石) 確かにそういう話したことないっすね。
 
(871) そう。これ、Wikipediaさんによる音楽ユニットの話はしてもいいんですか?これ。
 
(白石) あ、全然大丈夫ですよ。
 
(871) 『alma』っていう、これはむっちゃ若い時っすよね。
 
(白石) そうっすね。22歳とか。
 
(871) もう10年くらい前ですよね。
 
(白石) 大学卒業してすぐとかだったんで、15年前とかかな。スタートで言ったら。
 
(871) これは2人で「アーテイストやろうぜ」ってやったんすか?

(白石) 相方の純くんが高校の同級生で。彼は彼で卒業してからもずっとそういう活動を色々してて。それで彼が「音楽やるぞ」ってなった時に、専門的なことがわかるというか、ギター弾いたり音源作ったりするのは誰か必要だなーってなって。高校の時は僕も音楽やってたんで、それで思い出して連絡くれて始まったみたいな感じですね。
 
(871) うーん!なるほど。
 
(白石) そういう意味では、バンドっていうよりは、プロジェクトとして先にやってて、誰かいるかなー?っていうので僕に声かけてくれたっていう感じっすね。
 
(871) なるほどなるほど。アーティストみたいな感じで活動してたのこれが唯一?
 
(白石) あとは『The Mirraz』のサポートでギター弾いてて。
 
(871) あ、そうなんですか!へえー!
 
(白石) それが一番、バンドっぽい活動かな。今も結構その頃一緒だった人達と再会したりして結構嬉しいです。その辺の世代でいうと『the telephones』とか、あと、 対バンしてたので言うと『THE BAWDIES』とか。
 
(871) はいはいはい。確かに確かに。
 
(白石) 『avengers in sci-fi』とか、『Czecho No Republic』とかそのあたりっすね。
 
(871) なるほど!でもそれはそんな前じゃないですよね。
 
(白石) でもバリバリというか、すごいライブでギター弾いてたのは27歳とかくらいなんで、それも10年前かなー。
 
(871) うーん!
 
(白石) で、サポートとかを一旦卒業してから…
 
(871) 運動をやめて。(笑)
 
(白石) そこから何してたのか自分でも定かじゃないんですけど(笑)30歳過ぎくらいまで何をするでもなくというか、自分なりには色々やってたんですけど、まぁバンドをしてたり、のらりくらりと機材集めたりとかを続けていて。で、音楽の先輩とか師匠みたいな人を手伝っているうちに、「演奏じゃなくてお前は裏方とか、音を扱うみたいな方が向いてるんじゃないか」って言われたり、自分でも「そうかも」って思うのがあって。だんだんエンジニアとか、人に頼まれて録音したりとか、頼まれてマニピやったりとかを始めていったんです。そしたら、ギター上手な、プレーヤーでバリバリの後輩がいるんですけど、そういう子たちとかにレコーディング呼ばれて「あんまり機材ないんで貸してください」とか「ちょっと手伝って下さい」とか言ってもらってる中でNaokiさんにも知り合って。そんな感じなんですよね。だからそういう意味じゃ、自分が表方というかステージに立って色々やってたのは27歳とか28歳くらいまでですね。
 
(871) なるほどね。じゃあ今みたいな仕事の仕方をしてるイメージは、10年前にはそこまで具体的にしてなかったっていうことですよね。
 
(白石) そうですね。全然ないっすね(笑)
 
(871) ははは(笑)

(白石) それこそマニピで、規模が大きい、ライブハウス以上のところをやり始めたのってオーラルが初めてなんで。
 
(871) あ、そうなんすね。
 
(白石) そうなんですよ。ただ、なんとなく「アリーナツアー呼ばれても出来るようにしよう」みたいなのが、その時の僕のマイルールみたいなのであって。機材的にも「多分これいけるんじゃね?」って感じで。「やったことないけど、もし言われたらやれるようにしたいなぁ」みたいに結構思ってたのがあって。ちょうどその時くらいにオーラルに声かけていただいて。「あ、本当にそういう感じのきたな」みたいのがありましたね。そういう意味では色んなタイミング的にもすごい絶妙なところで。
 
(871) いや、すごいっすよね。僕だからNaokiさんにも言うんですけど、めちゃくちゃありがたいタイミング出逢ったな、って思ってて。音響さんにしても照明さんにしても監督にしても、どのセクションもそうなんですけど、やっぱ結果出してる人って忙しいし、忙しい人ってスケジュール取れないんで。
 
(白石) まぁそうですね(笑)確かに。
 
(871) でもやっぱ、メンバーもそうですけど、自分としては「このチームでツアー回るぞ」っていう時に、なるべく同じメンバーで創りあげていきたいけど、やっぱ実力はあってほしいし、でもスケジュールもないと…
 
(白石) 確かに(笑)
 
(871) オーラルに限らずですけど、やっぱりオンステージにいるスタッフがあんまりにも頻繁に変わられちゃうと、メンバーと創り上げることがなかなかやりづらかったりするので。特にオンステージはスケジュール取れる人でやりたいなっていうのはありますね。モニターマンと楽器さんは、一定以上スケジュールが取れる人じゃないと嫌だなーって思ってるところがあります。
 
(白石) なるほど。
 
(871) マニピュさんなんてその極みだったりするじゃないですか。だからそんな中で、経さんとあのタイミングでジョイン出来たのは無茶苦茶ありがたかったなーっていうのと、この先もお願いしますねっていうところを含めて(笑)
 
(白石) ははは(笑)よろしくお願いします。
でも僕的にも本当にそうで。この前オーラルメンバーとも話してたんですけど、アリーナツアーとか規模的に大きいのをやるのはオーラルの時が初めてだったんです。まぁ、一応勝手に自分では準備してましたけど、初めてで。当時は「ちょっと分かんないこともあるけど、プラスアルファすれば乗り越えられないことはないな」くらいに思ってたんですけど、その読みが当たってたところもあったんです。

今、他の現場とかもやらせて頂く中で、オーラルで学んだ事とか「アリーナで必要なことはこういうことなんだな」とかで基本的には対応できてて。もちろん他で学ぶこともありますけど、オーラルで学んだやり方とかを確立させてもらったところもやっぱあるんで、そのタイミングはお互いにとってすごいよかったなーっていうのはすごい改めて感じます。3年目にして。
 
(871) 縁に恵まれてるってすごい大事だなって思うんですよね。お互いね。
 
(白石) いや、本当にそうですよね。めっちゃ個人的な話なんですけど……(笑)、僕その時、声掛けて頂く直前までバイトしてて。
 
(871) えー!
 
(白石) めっちゃ福利厚生がちゃんとしてるバイトだったんですよ。有給もあるし、保険もあるし、みたいな。なんならずっとバイト兼業でいいやって思ってたんですけど…
 
(871) えー!
 
(白石) 契約更新のタイミングで「正社員になるならいいけどバイトだとちょっともう…」みたいな感じになって。僕も週3ぐらいしかいってなかったんですけど「んー、でも社員になるのはちょっときついなぁ。」って思って、バイト辞めて。
 
(871) めっちゃリアル(笑)
 
(白石) で、その直後ぐらいに一緒にスタジオやってる同級生が物件を見つけてきてくれて。
 
(871) はいはいはい。
 
(白石) 「借りる?」みたいな。「俺今から無職になるんだけど、でもなかなかここ逃したらないよね」っていう、条件とか広さとか家賃とかもすごいよかったんで。「じゃあ借りるか」って言って、無職でスタジオ始めたくらいのタイミングで声かけて頂いたんで(笑)いや、すごい…すごいなーみたいな(笑)感じだったんですけどね。
 
(871) ははは(笑)でも、まぁ後付けですけど、けど、準備はしてたわけじゃないっすか。「アリーナクラスならこれぐらいの準備をしておけばいけるんじゃねえか」っていう準備をしてるところに話が入ってきたっていう意味では、お互い、メンバーと経さんがそれぞれ用意してきたところを、Naokiさんが繋いでくれたっていう。で、Naokiさんとそれぞれの人間関係もあって……っていうなんか、凄い面白いしありがたいし、っていうね。
 
(白石) 本当そうっすねー。
 
(871) うん。
いやー。あと2つぐらい聞きたいことがあるんですけど、かけ足でいきますね。
 
(白石) はいはい。
 
(871) 経さん、この先なんかやりたいこととか、やってみたいこととかあるんですか?ちょっと広げると。
 
(白石) そうですねー。あのー、なんて言ったらいいのかな。エンジニアとマニュピレータとどっちもやってる中で、今の現状で言うと、マニピュレータの方はどっちかと言えば、新人の子より、結構会場も結構大きくなった方とか確立された方のところが多いんです。けど、エンジニア業は結構、まだまだこれからの方とかをやらせてもらっていて。すごいそこに面白味を感じているんです。スタジオ作ろうって思った理由でもあるんですけど、新しい子とかの”曲もめっちゃいいし、ものはあるんだけど、そこから先どうしようかなー”みたいな人のステップアップというか、プラスアルファになることをやりたいなーっていうのは思ってますね。自分がミックスした作品とか、録音とか呼んでもらった方の作品とかで、売れるっていうとすごい括りが大きいですけど、より大きなところに刺さるものをクリエイトしていきたいなっていうのはあります。
 
(871) なるほど。でも、あれですね。それも裏方と表方の間っていうか(笑)

(白石) まぁそうっすね(笑)
 
(871) そっかー。でも若い子をマッシュアップしていきたいって、やっぱり「自分がちょっと運動向きじゃねーかも」ってなったことと関連ついてたりするんですか?
 
(白石) うーん、そうですね。やっぱりフィジカルの部分、例えばギターを1曲弾き倒すのって、結構僕的にはすげえ疲れるっていうか。弾けるっていうことよりも凄いかっこいい音が出るっていうことの方が楽しい部分だったりするんで。結構、一小節弾けたら満足みたいなところもあるんですよ(笑)
 
(871) なかなかでも際どいことを気持ちよく言っていただいて嬉しいです(笑)
 
(白石) 上手い人に弾いてもらった方が僕は楽しいみたいな。だから、圧倒的に僕よりも良いもの作ってて「すごい良いじゃん!」っていうアーテイストがいて、でも「音源としてパッケージングするにあたっては、ここはちょっと足りないよね」みたいなところで、自分ができるなって思うことを目にしたりすると、やっぱりそれは凄いやりたいなーとか思ったりする感じですね。
 
(871) なるほど。
 
(白石) 新人の人とは限らなかったりするんですけど、エンジニアとしてこれからのアーテイストを手掛けたりしたいなっていうのと、やっぱり、自分のテイストをより反映できるっていうか。もちろんマニピュレートも色んなマニピュレータの方それぞれにテイストがあって、そこに面白さはあると思うんですけど、ミックスとかエンジニアとかだともうちょっとダイレクトに作品に味が反映されるんで面白いなーって。並行してやっていきたいなって思う。っていう感じですね。だから「もう1回ステージに立ちたい!」みたいな気持ちは全然ないです(笑)「楽器を持ってステージに立ちたい!」みたいなのは全然ないですね(笑)
 
(871) なるほど。なるほど。(笑)いや。面白いです。じゃあ僕と経さんの話の7割、8割オーラルが占めるとして、やっぱり外せないのがアツキくんの、話。
 
(白石) そうなんですよ。
 
(871) 10月からHIP LAND MUSIC でね、柳井のマネジメンルームでお仕事一緒にするアツキタケトモくん。を、経さんがエンジニアしてるっていうこともあったり。
 
(白石) そうなんですよ。
 
(871) プッシュしてくれたこともあってやることになって。確か、レーベルのことが解禁になってないので、レーベルがどーのこーのっていう話はここでするのよくないかなって思いながらも、そのHIP LAND MUSICとどこかのレーベルで一緒になって、アツキくんをしっかりやってこうみたいになったチームの中に経さんがいるのも、謎で面白いし。そういうのもあって、さっきエンジニアとしては若手の子達ともやっていきたいみたいな話もあったと思うんですけど。それがね、今まさにアクションとしても動き始めてるっていうのは凄い面白い縁ですよね、本当にね。
 
(白石) そうなんですよね。アツキくんとかはもう、知り合ったのが結構昔で。1作前のアルバムの時に、久々に連絡もらって「ちょっとミックスしてもらいたいんですけど」って声かけてもらって。本当に完成度高かったんで、めっちゃかっこいいし楽しいなぁって思ってやって出来たものが「何これ結構すごくね」ってお互いフィーリングがあって。なので、色んな人とかに紹介っていうか「これ結構すごいと思うんだけど聴いて」って言ったらリアクションあって、みたいなところでしたね。やっぱりそういうのはすごい楽しいというか、醍醐味だなぁって感じますよね。
 
(871) 僕はもう大体マネジメントとしての立場がほとんどですけど、どこと契約すんの?みたいな話になった時に、僕は基本的に「誰とでも話したらいいよ」っていう、なるべく制限をかけないんです。その上で、自分のことを信頼してもらえるんであれば、自分はこういうことができるしこういうことは苦手だけど、それでも良ければ、みたいなスタンスなんですけど。それを(話しているのを)経さんに見られてるっていう(笑)なんかちょっと授業参観されてる感じあるなーみたいな(笑)
 
(白石) ははは(笑)いやいやそんなことないですよ!(笑)
 
(871) 「オーラルの時の柳井さんは、若手と接する時こういう感じで接するんだ」みたいで恥ずかしいなって(笑)
 
(白石) ははは(笑)
 
(871) っていうのはありましたけどね(笑)
 
(白石) (笑)でも柳井さんのお仕事のされ方っていうか、そのスタンスみたいなのってすごくアーテイストファーストというか。やりたいって思ったことに対して、慣例みたいなことで制限かけるのとかは違うじゃん、みたいなのとか、すごい僕もそうであってほしいなぁって思うことなんで、めちゃめちゃ勉強になります。だし、なんだろうなぁ。やっぱりマネジメントだったりレーベルが付いた時に、スローダウンするのはもったいないよねっていうのは結構僕も自分が活動してる時に思ったことだったし、それでバジェットと実際出来る作業の制限が付くの嫌だから、たとえば僕がスタジオとか持ってるとか、何かできることとかで、サポートできたらいいよねって常々思ってることなんで。そういうのとすごいリンクする姿勢だなっていうのはいつも拝見してて思います。
 
(871) いやもう、恐縮です。僕はあれですからね。「あれやっちゃダメ」とか「こうしなさい」とかってもうほぼ言わないんですよね。まぁごくたまにお願いすることはありますけど。「いや、これちょっと思ってるよりこういう風な結果になる気がするからもう一回考えた方がいいんじゃない?」みたいな(笑)で、「これはダメ」とか「あれはダメ」とかをなぜ言わないかって、単純に自分の人生じゃないからっていうのが凄いあるんすよね。ミュージシャンはミュージシャンで自分の人生を生きてて。「あの時、あの人にこういう風に言われたから…」みたいなのはもう絶対嫌だみたいな、そんな責任負いたくないっていう(笑)「自分の人生自分で決めなよ」みたいな、そういう感じだから(笑)持ってないんだろうなっていう経験値とか情報は提供するけど、それを別に僕が指示したりとか、制限かけたりは特にする気はないかなぁ。なんか弁護士みたいな立場になったらいいなぁと思うんですよね。
 
(白石) なるほどね。
 
(871) アドバイスもするし「このゴールに行きたいんであればこういう手段があると思いますよ」っていうことは並べられるけど、どうしたいかは本人の意思だし。裁判とかわかりやすいじゃないっすか。事実を突き詰めるために裁判してもいいけど、そこで得られる慰謝料は裁判料の方が高いよ、みたいな。そういう時に、客観的に弁護士みたいな立場で一緒にパートナーとしてアドバイスであったりとか客観的視点で情報を提供したりとか。まぁそれだけかなーみたいな感じではあるんですけどね。なんか、手足動かすのも結構限界があるっていうか、もちろん出来る範囲はやりますけど、スケジュール管理とかサポート業務はやりますけど、そこを自分の売りにしちゃうと絶対自分の時間足らないので(笑)そこはお互い協力し合いながらやりましょうみたいな感じだったりはするんすけど。
 
(白石) なるほど。でも弁護士みたいな、っていうのすごいいいなぁと思いますね。確かにそうなんですよね。だから僕も色々見てて、サラリーマンかそうじゃないかの差が根源にあるから、そこありきで良い関係を築いていきたいよね、っていうところにどう向き合るかだと思うんですよね。僕も自分がアーテイストの時とかに「こうできたらいいのにな」っていうのはすごいあったりして。だから、見ててすごい気持ちいいっていうか。「いいぞ!」っていう(笑)のがすごい多くて、感服しております。
 
(871) 僕、サラリーマンなんで下手なこと言えないんですけど(笑)、でもそれも結構時代変わってきてるなって思ってて。やっぱり日本のサラリーマンの制度って、製造業とかに背景のある法律や労働基準法だったりするので。けどもう、製造業に基づいた雇用の仕組みとか労働組合の考え方とかって、やっぱ今エンターテイメントの業態にはなかなかマッチしないことも多いし。契約書でホールドする部分っていうのも、SNSの炎上とかそういうのでリスクマネジメントの方が高くなってますけど、アーテイストだったり演者の人達も、過剰に守って欲しいとは思ってない、みたいな人達が出て来てるから。自分の責任は自分で負うっていう。その上で、じゃあどういう部分をパートナーシップとして組むことで相乗効果生み出せるんだろう?っていう結構クレバーな人達増えてるので。なんか別に無理する必要もないし、僕も僕としては役に立てる部分は使ってもらえるんだったらその分の報酬は欲しいけど、背伸びしてまでホールドしようとは思わないし。役に立てるんだったら使ってぐらいの感じなんで。僕も頑張らないと、弁護士であろうと思ったらとにかく勉強しなきゃいけないんで(笑)
 
(白石) ははは(笑)なるほど(笑)
 
(871) そうなんですよ、やっぱ若い子たちのほうが全然知識持ってるし。
 
(白石) 確かにそうかもしれないですね。
 
(871) いやぁ~頑張んないと。 経さんもだって、ね。僕全然詳しくないですけど、下手したらもうスマホでミックスしてるでしょ?みんな。若い子。
 
(白石) あー、まぁまぁそうですねーー。機材によらないというか、ほんとパソコン1台とスマホだけ、まぁいますね、外国のアーティストとかでスマホだけでやってる人とかもいるんで。
 
(871) プラグインもこれまでだったらダウンロードだったり購入型だったのがもうクラウドシステムでプラグイン使い放題みたいな。そうなった時にどこで差を出していくか、また新しいフェーズに行くんだろうなぁっていうのがあるんで。
 
(白石) そうですねー。やっぱりエンジニアも、アーテイストの子からデータとかもらった時に、自分が持ってなくて再現できなかったりするのは結構嫌なんで。そういうのがあるごとに買い足してます(笑)
 
(871) ははは(笑)
 
(白石) 冷静に考えるとね、どこまでいくんだろうってちょっと恐ろしくなってくるんですけど、まぁまだ楽しめてるからいいかなっていうか。
 
(871) うん。でもやっぱそこって、多分てっぺんが近づいてきてて。プラグイン持ってるからこの音出せるとかって平均化されていくと思うんすよ。で、その平均化されていく中で何が重要なのって結局編集能力の差かなみたいなところは思ってて。そでも編集能力って知ってる上での編集なんで、知らないのはもうちょっと太刀打ちできないっていうか。
 
(白石) 確かに確かに。
 
(871) 勉強です(笑)
 
(白石) ははは(笑)頑張りましょう。
 
(871) ちょっと1時間オーバーしちゃいましたが、今日は。あ、ファンクラブツアーよろしくお願いします!
 
(白石) よろしくお願いします。気づけば今月末から。
 
(871) 演出面ももう大詰めですが。 リハーサルもよろしくお願いします。では、1時間みっちり喋るのも初めてでしたが…
 
(白石) そうですね。楽しかったです。
 
(871) よかったです。そう言ってもらえて。なんか意外と「喋ったことないから居酒屋で飲み行こうよ」っていうより、他人に見られてる状況下で喋る方が、これはこれで良かったりするんですよね。
 
(白石) あー確かにそうですね。
 
(871) うん。緊張感を持って意味のあることを喋ろうってするんで(笑)
 
(白石) ははは(笑)確かに(笑)
 
(871) はい(笑)まぁちょっとね、リラックスタイムも今度作りつつ、引き続きよろしくお願いいたします。
 
(白石) よろしくお願いします
 
(871) はい、ありがとうございました。お忙しいところ。
 
(白石) ありがとうございました。また!
 
(871) はい。ありがとうございました!もう今日はほぼコメントを読む余裕がなくてすみません。どうだったんだろう?珍しい話が聞けたのかなと思います!

音楽の仕事も色々ありますよね。っていうの一つの紹介としては面白かったんじゃないかなと思います。意外とマネージャーとかPAとかに限らず色んな仕事があるんで、あのーなんだろうな。別に目指してるとかっていう事…まぁ経さんも別に目指してた訳じゃないみたいな話もありましたし、僕も別にマネージャーを目指したわけじゃないので、自分の得意なこととか評価してもらえる事とかを頑張ってみたり投資してみた結果、今の仕事があったりするなぁっていうことだと理解してもらえたらいいんじゃないかなと思います。はい。ちょっと遅くなっちゃったんで、もう少しだけコメントちょこちょこっと読みますけど、概ね今日はこれにて終わりたいなぁと思います!皆さん遅くまでご視聴ありがとうございました。おやすみなさい!

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