猫が好きな私
子供の頃からとりわけ猫が好きだった。
私が猫好きだというのは田舎ということもあり近所も含め周りは知っていた。
近所の子は猫がいると私を呼びに来てくれた。
近所の大人は住み着いた野良猫を連れても行っていいよと言ってくれた。
お手伝いさんは土間で野良猫を可愛がる私と一緒に可愛いねと言って見ていてくれた。
祖母はお誕生日やクリスマスに私が猫が好きだからと猫のアイテムを贈り物として選んでくれた。
母は瞳に宝石が入ったプラチナで出来た猫のネックレスを買い、それを身に着け言った。
「ほら見て猫よ。いいでしょう。プラチナなんだから。あんた猫好きでしょう。でもいやよあげない。要らなくなったらあげてもいいわよ。」
何年経っても次から次へと掘り起こされる記憶。
いい加減、ゆっくり眠りたい。