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(2020.1.1-2)ソウル、初めてのシロアムサウナ泊


2019年12月31日。

キャリーを引いて実家へ。

紅白をかいつまんで見て(親に「これ私が今ハマりそうなジャニーズJr.!」と画面を指差して教えたりなどした)、その後よく眠れたかも覚えてないが、目が覚めたら想像以上に良い天気だったような記憶。新年の挨拶もそこそこに、正月早々生まれ故郷をあとにする。


🛫

成田空港にて予約していたポケットWi-Fiを無事受け取り、時間まで茶をしばく。19:00過ぎに出発→仁川空港着からの、地下鉄に乗り換え→ソウル駅へと向かう予定だった。
Tカードには前回の旅で残った現金1万ウォン程度をチャージするとして、幸運にもソウル駅までは鈍行で行けそうだ。これで現金の手持ちはほぼ無し。したがって、日付が変わる前にソウル駅直通ロッテモールの無人両替機、【WOW EXCHANGE】になんとか滑り込もうと計画を立てたのだがーーーーここで飛行機の遅延に見舞われてしまった。独り搭乗を待ちながら、ソウル初心者女は必死で乗り換えやら地図やらをサーチしまくった。もうなんかをその場でやるしかないなんかが何かは分からんけど…と無の顔で離陸し、結果、搭乗大幅に遅れたものの定刻通りに飛行機は着陸した。その後入国審査で気が遠くなるほど並びーーーー結局ギリギリ間に合わない時間になってしまったのであったとさ。淡々と書いたがマジでどうしよう!どうなる!どうしよう!どうなる!という心境だった…。意地でもクレカは切らない、みたいなミッションをなぜか自分に課していたけれど、宿泊先でクレカ使えるんだから今思うとなぜ当時あんなに自分を追い込んでいたのかよく分からない(…) 



♨️今夜の宿はチムジルバン♨️


一泊目はチムジルバン(サウナ)に泊まることにした。

憧れのチムジルバン!とはいえ単身渡韓2回目、海外旅行初心者なので、観光客慣れしていて、口コミも多く、安全そうな場所に泊まりたいと考えた。決めたのが、ソウル駅から徒歩すぐのところに立地する【シロアムサウナ-SILOAM SAUNA 】。(発音的には실로암→シルロアム)

とにかく有名で日本語や英語がかなり通じる。日本で漫喫やネカフェに泊まったことはあるが、韓国でもこうやって24時間営業で、比較的安価に休める場所があるのは本当にありがたい。
とはいえこちとら韓国語も英語も何もできない小娘でしかも単身であるため、予習は念入りにしていった。
以下参考にしたシロアムサウナのレポブログ。↓

エリラン韓国語: ソウル旅行その7:シロアムサウナ~噂のサウナ宿泊初体験: http://erirang.blogspot.com/2014/08/blog-post_22.html

シロアムサウナはソウル旅行者の登竜門!アカスリ&食事で安眠宿泊!https://blog.tommy-bp.com/entry/seoul-silloamsauna/?amp=1

潜入、シルロアムサウナ! https://realslowtravel.com/20160826-siloamsauna/

↑その節はありがとうございます

キャリーバッグや貴重品管理は当然のこと、浴場に持ち込むべきものや、マナー、そして雰囲気についても事前に把握でき、かなり安全に、そしてリラックスして利用することができた。

🚶‍♀️

駅の改札は深夜に差し掛かると封鎖され始める場所もあって、とにかく警備員のおじさんがここはダメ!あっち回れ!的なことを言ってくれるのに従って開いている改札を目指すことになった。
ソウル駅で改札を出て、まず、現在地の把握にかなり難儀した。エスカレーターをぐんぐん上がっていって、ロッテアウトレットモールの出入口付近である高架“上”に出るため、どこかで高架下に降りなくてはならない。しかし人生初めて来る場所でその事実すら把握できておらず、しかも真っ暗で、地図読解に本当に悪戦苦闘した。参考に読んだブログには遅い時間でも明るいとあったが、1月1日だったからだろうか、全て閉店後でとにかく周囲は真っ暗だった。初めて来たのでどれがアウトレットの片鱗なのかすらわからない。(初っ端高架下に出る改札を選んでしまうと、サウナがある方へなかなか横断できずかなり遠回りさせられる羽目になるらしい。)

この年末年始は比較的暖冬ではあったが、スマホを素早く操作するために野晒しにした手は即座に冷え、寒さと不安とで次第に全身も強張ってきていた。その後しばらく徘徊し、なんとかシロアムサウナに到着…。

ーーーー坂の上にそびえ立つビル、その全フロアがシロアムサウナだ。夜ならビカビカに光るネオンの看板が目印。これが見えるとつい坂を登っていってしまいたくなるが、(私は何も知らず意気揚々と登った) 一応ここは車両用の入り口らしいので、西側を回り込んで進むと人用出入口に行ける。いずれにせよ小高い所に建てられているのでこちらも坂だし、特に理由がなければ普通に歩行者用のルートを行くのがいいと思う。


💁‍♂️💳

シロアムサウナは先払いシステムだ。番台にて会計を済ませてから男女分かれる。(カード可マジで助かった) 私が対応してもらったおじさんはかなり日本語が流暢だったし(多分名物おじさんだった)、案内の貼り紙にもそこらじゅうで日本語が使われているのでそこまで困ることはないだろう。女性1500円。

女脱衣所に入ったらまず靴を脱ぎ、下駄箱へ。キャリーは入ってすぐの納戸(※鍵無し物置)みたいな所に促されるので自分で入れる。キャリーたちが既にすし詰め状態になっていて、地下鉄はかなり空いてたのにここは観光客でいっぱいなんだな!と驚いた。新年早々ともなるとエアも比較的安いからかな…?
キャリーを収納したあとは下駄箱の鍵を受付に差し出して脱衣用ロッカーの鍵と交換してもらう。この時渡されるのはロッカーの鍵、タオル二枚、そして館内着だ。カミソリとか買いたいアメニティがある人もこのタイミングで申し出るといいらしい。

貴重品はというと受付で厳重に保管してもらうことができる。渡された紙切れに名前を書くと、貴重品を受付内の小さなロッカーに入れてくれ、鍵を渡してくれる。返却の際には名前を訊かれるから答えて鍵を渡そう。二重確認のシステムなので安心。私は何度も「キジュンプン! プタッ、プタカムニダ…」「귀중↑품↓…」などと言いまくりながら財布とパスポート、パスケースが入ったポシェットを預けた。おばさんも慣れたものでほぼ何も言わず淡々と対応してくれた。

『(脱衣所の)ロッカー破りがいるので最悪。現金盗まれた。しかも対応すらしてもらえない。』みたいな口コミもめちゃめちゃ見かけたが、混んでるシーズンとか、観光客バレバレの言動で騒いだりとかしたらリスクが高くなるのかもしれないし、貴重品は預けろ、脱衣所のロッカーに入れるな、との但し書きもそこらじゅうに貼ってあるし、面倒臭がらず受付の預りサービスを利用すればいいと思う。キャリーの鍵がちゃんとしてる人はキャリーでもいいんだろうし、そこらへんの判断は自己責任で。

この時点で私の手には貴重品ロッカー鍵と、脱衣用ロッカー鍵の2つ。無くさないようにすること。


♨️

私は気虚体質でサウナが苦手なので、今回は即お風呂だ。

荷物をロッカーに入れ、すっぽんぽんになったら地下の浴場へ階段で降りる。サウナ後の洗体のためにお風呂が付いているとはいえ、ここは他のチムジルバンと比べてお風呂の数が多いらしい。パワーバランス的には地下が中くらいの銭湯で、2階、4階はいろんな種類のサウナがひしめき合うサウナフロア。その他フロアは食堂や売店、ネカフェ、カラオケ、ジム、オンドル(床暖休憩室)などなど、休日をゆっくり過ごしたいタイプの私からしたら余裕で一日中いられる魅力的なエンタメ施設だ。私は今回は、“サクッとおフロ、安眠死守” を目的に、ワクワクしながらここへ来た。

全てが初めての私にとって、ソウルのお風呂は楽しかった。
ニュアンス的には市民プールやスイミングスクールが近い。椅子はなく、シャワーも高めの位置についているので基本“立ちっぱ”だ。ホテルのシャワーなら別に当然なのだが、だだっ広い浴場で、立ちっぱで体を清めているのはなんか新鮮で、ちょっと気恥ずかしい。(でも次第に開放的な気持ちになってきて、“最高” になった。) シャワーはとりあえず壁際に並んではいるが、いいな~と思ったのは六角形の鏡台?鏡柱?がフロアに何本か樹立してる所。面白いのでそこで洗体することにした。必然的に辺りを見渡せるので、ボーと周囲を眺めながら洗った(ジロジロ見るなよ)

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(六角形のシャワー柱のラフ。)

それから、浴槽がなんか高い位置にある。
数段上がって、手すりに手を添えながら湯船に降りていく感じ、まさにプール…。口コミ通り、0時を過ぎるとおばさんたちが順番に湯抜きして掃除をし始めるので沸いてるお風呂も限られてくるのだが、私は運良くジャグジーみたいな、ジェットバスみたいなお風呂に入ることができた。24時間営業で、掃除中にも浴場が利用できるのはありがたい。しかもタイミングが良かったのか(1:30頃だった)、掃除中で汚れが生々しい!っていうよりは、かなり綺麗になっていた頃だったのでラッキーだった。(ゴミ入れにみかんの皮が入っていた。風呂で食うな)

なんか一筋の打たせ湯みたいなのもあって楽しかったし、ただただシンプルに楽しいスーパー銭湯なのに、上にはサウナが死ぬほどあるだなんて…、いつか絶対サウナ好きの友達を連れて舞い戻ってくるからな。
(追記:この記事を書くにあたって画像検索をしていたら、風呂椅子の写ってる写真が出てきたので笑っちゃった。掃除中で椅子が撤去されていた可能性がある…。でもみんなして立ちっぱで利用するのは楽しかったよ)

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この備忘録のお陰でこのnoteが書けているわけだ…。

バタバタのスタートだったが、海外で湯船につかってリラックスできるだなんて思ってもいなかったから、すっかり上機嫌になってしまった。存分に湯を堪能し、体を拭いてから階段で脱衣場まで上がると、関西弁のお姉さん二人組がロッカーの鍵が閉まらないと困っていた。勇気を出して声をかけてみる。

お姉さん「わ~すみません!ありがとうございます! あとあのひとつ聞いていいですか? これって、ここで全部脱いで下まで行くんですか!?」
私「(笑)(笑)そうです! 私も今日初めて来たからさっきすごい戸惑ったんですけどー。」

脱衣場と浴場が別の階ですっぽんぽんで階段移動するの、初めてだとほんと戸惑うよな…

髪を乾かし(ドライヤー無料)、館内着に着替えた。館内着は上がTシャツ(綿)で、下がハーフパンツ(綿)だ。寒いのが本当に苦手な上に湯冷めも怖かったので、私は持ってきていたレギンス(綿100%股引き)も重ねて履いた。館内着ってナイロン製のイメージがあったけど、湯冷めしやすい私は綿素材すごく嬉しかった。ナイロンは乾燥もするしね。ただし暑がりの人はひょっとしたらキツいかも。

階段を上がり、いざ館内探検へ

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ニコ…☺️♨️

さて今回売店でシッケ(お米のジュース)を買ってみた。フードコートみたいな感じでメニュー表と上の方に写真が出てたりする。そこから番号で選んで会計だ。私は甘酒とか生マッコリがかなり好きなんだけど、初めて飲んだシッケはまあまあ…て感じだった。あとシッケハナジュセヨ(ひとつ下さい)ででっかいボトルのやつが出てきて、良く良く見てみたらもっと小さいサイズも売ってたみたいであの時メニューを番号指差しで頼んでいたら…という学びを得る。

銭湯で食べるご飯って本当に美味しいですよね。大好きなんだけど、飛行機初心者安心のアシアナで機内食のプルコギをもりもり食べたし、時間も遅くなっていたので今回食事は見送って、5階の仮眠室へ向かう。(※ちなみにカード可の売店もあるらしい?が、防犯的に懸念もあるという口コミにならって支払いは現金にした。受付で貴重品を預ける前に使う分だけお札を出しておいて、館内着のポケットなんかに入れておくとよい。)

🛌

2階、3階、5階にあるオンドルはテーブルのないだだっ広い床暖の座敷、宴会場、みたいな雰囲気で、カップルとかが寝そべりながらお喋りしたり、深夜なのもあり皆がそれぞれ静かにくつろいでいた。(ここで仮眠を取るのもアリらしいが、あまりにも開放的空間すぎて女一人は防犯的にアウトかな) 私は本当に寒さ耐性がないのだけれどここは本当にあたたかくて、ぜひ友達何人かでゴロゴロしながらここでずーっとくつろいでいたい気分だった。

仮眠室は男女別であって、ここは消灯済み。カプセル的な二段ベッドが連なっていて合宿所みたいな雰囲気だ。カーテンがついてるところとないところがあった。マットレスはネカフェのそれって感じ。タオルケットが1枚置いてある。ここは寝る専用!!の部屋なのでうるさくするのはマナー違反なんだけど、リラックスしすぎた私はスマホの目覚ましに全く気付くことなく爆睡、かなり長時間鳴りっぱなしにしてしまった。本当に申し訳なかった…。
朝、鳴りっぱなしのスマホに気づいて目を覚まし、脱衣場まで下りていって身支度をすることに。


貴重品を受付で回収し、おばさんにお礼を言ったら「ネ~アニョハセヨ~(いってらっしゃい?)」と優しい声で返事してくれて思わず泣くかと思った。今までたどたどしい単語でごり押してなんとか汲み取ってもらったり、向こうから日本語で話してくれたり、はたまた雑接客を無で受けとめたりが通常運転だったから、なんだか初めてコミュニケーションが取れたような気持ちだった。

収納されているキャリーは多かったが、やはり一般客が全然少ないからかどこのフロアも比較的空いている印象だった。口コミを読んでいると“古いが清潔にしている大衆浴場”みたいに書いている人が多い印象だが、潔癖の人がどう思うかは正直わからない。私は多分躁状態だったのもあり、かなり快適に過ごすことができた。


時刻は8時頃。外に出た所でパスケースにつっこんでいたイヤリングのことを思い出し、浮わついた心で装着。そして意気揚々とソウル駅へ出発した私は今回の旅最大の“やらかし”をする――――。



続く

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私が入ったお風呂。
深いタイプのジェットバスだった。
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これが噂の“オンドル”…
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仮眠室。実際は常時消灯状態だと思われる。

転載元:실로암사우나찜질방 公式サイト http://www.silloamsauna.com/index.php


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