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新築か、改築か。

家づくりと一言で言っても
0から作り上げるのか、あるものに手を加えて作り上げるのか。
これには大きな違いがあり、どちらにするか我々(主に海田)は何度か立ち止まりました。
そこで我々のこの議論の経緯と結論をざっとまとめてみようと思います。


空田は新築、海田は改築希望だった。

新築派、空田氏。

空田にはもはや「新築か、改築か」という問いすら存在していなかったように思います。というのも土地のお話をいただく9ヶ月ほど前に小笠原昌憲『100万円で家を建てる』晶文社、2001年に出会ってしまい、
(本についてはコチラで空田がその感動を語ってくれているのでご興味のある方は是非。)
その日からセルフビルドで家を建てることへの夢が日に日に膨らみ、
新築以外に考えが及んでいなかったように思います。
そんな気持ちの面だけでなく
・改築には自由がない
・改築において必要な解体の作業があまり好きではない
・解体をした際に見えないところから何かが出てくるかもしれない恐怖
・新築よりも改築の方がお金がかかる気がする
というきちんとした理由もありました。
空田は基本的にやりたいこととやりたくないことがものすごくはっきりしているんだよな。

改築派、海田氏。

そもそもこの頃は家を建てることにそんなにワクワクしていなかった海田。
(1/28配信のPodcastでここの流れはお話ししております)
0から自分たちの手で家を建てるなんて自分には出来るはずがないと思っていました。
定規で線をまっすぐに引くことも出来ない、測ったりして正確に立体物を作ることがすっごく苦手&嫌い。どう考えてもセルフビルドはワクワクするものではありませんでした。
だからこそちょっとだけ経験のある改築の方が、可能性があると思ったのです。可能性、というか今思えば過去の経験に縋ろうとしたところがかなりあったように思います。
特に興味がないのだからできるようになるはずもない。ならば、改築の方が土台や柱はきちんとしているだろう(プロがやったものだから)というのも安心材料で、さらには0から想像することが苦手なため、制限のあるところからの創造であれば自分にも出来る気がした、というのも大きな理由です。
(ここは空田と真逆の意見)
こう振り返ると海田は新築でも改築でもなく、ただ業者に頼んで家を作ってもらいたい人にしか見えない。笑

一度、古民家を見に行ってみる。

これはあくまで私たちの意見としてお読みいただきたいのですが、
私たちの予算に合う古民家はかなり古いものでした。
問い合わせの際にご担当の方も「本当に改築するの?まぁ一度見てみたらいいですよ苦笑」と言った感じで、行ってみて確かにその苦笑の意味がわかった気がします。
写真でしか見ていなかった残置物を実際に目にして、写真では匂わなかったカビの匂いを嗅いで、写真には写っていなかった虫の死骸や雨漏りの跡を見て、天井や壁の裏に感じる謎の気配を感じて……
ちょっと難しいな。これは無理だな。
とたった3軒くらいの内見で頷いた海田でありました。

セルフビルドに決めた理由。

費用面

残置物処理・解体・改築にかかる費用を考えると、新築よりもお得!!という感じではない、という結論にいたりました。
ただこれは私たちの予算でのお話なので改築をご検討されている方は改築をされた方の情報を参考になさってください。
先ほど述べた古民家の厳しさも条件によっては全く違うと思います!

自分達の望むことは何か

改築のためにその家をスケルトンにするまでの様々な作業は自分たちのやりたいことではない、ということが現地へ行ってはっきりとわかりました。
それならば時間がかかってもセルフビルドに向けた準備に時間やエネルギーを使いたい、という気持ちが一致しました。
ここはさすがの海田も迷いがなかったです。

セルフビルドは不可能なことではない

小笠原昌憲『100万円で家を建てる』晶文社、2001、
今ちょっと読んでみて、と空田に言われ(実際には9ヶ月前から言われていたのでしょう)やっとこさ読んでみた海田。
あんなにもセルフビルドに興味がなかったのに、すごく光が差した気持ちになりました。
なんだ!これならできるじゃないか!と初めて思ってしまった本です。(海田にとっては初めてのセルフビルドに関する本ですが。笑)
感謝。本当に感謝しています。

海田のつぶやき

やったことがあるからできるかも、も良いのけれど、
経験値内にいたら経験値内にしかいられないよなぁと今はなんとなく思う。
今はセルフビルドが楽しみだし、古民家改築への気持ちも全くなくなっているように思います。
そして頭で考えて迷っているなら動いてみた方が結論がスッと出ることもあるのだなと。
古民家に行かなければここまでスッとはしなかったように思います。
動いてみて、それを目にしたりしてみてわかることはたくさんあるから、
それは無駄な時間では全くなくて、とても大事な必要な時間だったのだと思います。
急がば回れ、というのでしょうか。いいこと言うもんだ。


文責:海田

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