【予報精度評価】で絶対に得点するための学習方法やコツ!【気象予報士専門知識試験攻略】
記事概要
本記事の内容に関して
こちらの記事では難関国家資格である気象予報士試験の3科目の内の1科目【学科試験:専門知識】における攻略法をまとめていきます。特に今回はその中でも【毎試験で必ず1問は出題される『予報精度評価』】の単元で【必ず得点するためのコツ】をまとめていきます。
【予報精度評価】の学習の障害になる「小難しい数式」なども、なるべく噛み砕き、分かり易い日本語でまとめていきます、是非気になる方は無料分まででもチェックしてみてください。
また、本記事を執筆するにあたって情報収集していく中で、【今後、本試験で出題される可能性がありそうなのにテキストや過去問ではまだ触れられていない資料や図表】も発見したので、それも紹介したいと思います。
とは言っても、気象予報士試験での出題予想はかなり難しいのであくまで参考程度にとどめては欲しいですが、知っていると知らないとでは大違いだと思うので、ご購読いただいた方へのせめてものお礼に紹介させてください。
もちろん記事そのものの内容も、具体的な例えや言い換えも駆使しながらわかりやすいものに仕上がっていますので、是非気になる方はご購読ください。
筆者に関して
筆者は【文系出身】且つ【初学者】という全く理系の素養がない状況でのスタートでしたが、根気よくテキストに向かい、自分なりの学習のコツを編み出し【完全独学&1年】で気象予報士試験完全合格を達成しました。
そら坊自身も理数系は苦手だったので、受験生時代から「いかに理数系知識を使わず得点するか」に重きを置いて学習していました。
それが高じて現在は、気象予報士学習支援のサイトを管理したり、気象予報士試験の個別指導を行い、【最低限の理系知識】と【学習のコツや戦略】で気象予報士試験合格をサポートさせて頂いてます。そちらのサイトで「そら坊」と名乗っているので、note記事でもそら坊と名乗らせてください。
そら坊のサイトは以下です。
また、一般知識試験に関する記事もnoteで纏めています、気になる方は是非チェックしてみてください。
この記事を特に見てほしい受験生
次の専門知識試験で絶対に合格したい受験生
これから専門知識試験対策を始める受験生
専門知識試験の過去問演習で合格点が安定しない受験生
予報精度評価を「小難しい数式」じゃなく「易しい日本語で理解したい」受験生
「予報精度評価」の要点がテキストで理解できない受験生
過去問で「予報精度評価」の問題が解けない受験生
初見の知識をなるべく減らしたいから、テキスト外の穴場な情報が気になる受験生
以上が目次です。購読いただいた方の不利益にならないように、目次で内容がばれないようにしている部分もあります。ご了承ください。
また、本記事は【必ず得点する】ことをお約束するものではありません。ご理解の上ご一読ください。
本題に入る前に…
気象予報士試験学科試験の1問の重要性
まず気象予報士試験学科試験において、簡単に1問の重要さに触れておきます。
ご承知の受験生も多いと思いますが、手短に済ませるのでお付き合いいただけると幸いです。改めて【気象予報士試験学科試験】の概要をまとめると…
15問中11問以上で合格(平均点により合格基準点の変動はあり)
回答は原則5択のマークシート
試験時間は60分
過去問暗記だけでは対処できないような新知識やテキスト外からの出題もしばしば
となっています。一度過去問を解いた受験生であればご理解いただけると思うのですが、【5択のマークシート】で【7割の正答率】を【安定させる】のは思いの外大変です。
必ず正解できる【得意単元】を作るのが得点安定のコツ
そんな試験で、安定して合格基準点以上を得点していくコツの一つが【必ず正解できる得意単元】を作る。
ということです。
そら坊は、受験生時代学科試験は両科目とも初回受験で無事合格したのですが、その時の過去問の得点率は初見の過去問で毎回12~13点をキープしていました。
合格点が安定して取れた要因として、自分の中に【必ず得点できる単元】をしっかり作ることがあげられます。そうすることで学習の比重も自然と決まってきましたし、過去問を解く際の戦略も上手に立てることができたからです。
何故【予報精度評価】なのか
合格のために「得意単元を作る」重要性は伝わったと思います。
では、なぜ「予報精度評価」を今回チョイスしたかも簡単にまとめて本題に入ろうと思います。
【予報精度評価】を得意単元にお勧めする理由3つ
そら坊が【予報精度評価】を得意単元にすべきと考える理由を3つが以下です。
必ず1問出題される
専門知識試験の他単元に比べ、内容が理解し易い。特に数式関連は他単元に比べてかなり易しい。
他の単元に比べて出題のバリエーションに限りがあるため、慣れやすい
となります。要するに【安定して得点を稼ぎやすい単元】が【予報精度評価】だとそら坊は考えているため、今回の記事で【予報精度評価】の【要点・学習法・実践問題での得点のコツ】などを紹介するに至りました。
予報精度評価の各計算式に関して
気象予報士試験受験生の中には、かつてのそら坊と同じように【数式への苦手意識】をお持ちの受験生も多いです。
そのため『理由2に【専門知識試験の他単元に比べ、内容が理解し易い】って書いてるけど本当?』と疑問をお持ちの方もいるかもしれません。
しかし【予報精度評価で出てくる計算式】は【ややこしく見えますが、とてもシンプルなことを小難しく数式でまとめているだけ】なので、【易しい日本語に噛み砕いてしまえば、全然難しいことは言っていない】ので大丈夫です。
大変お待たせしました。では、以下より本題の【『予報精度評価』で絶対に得点するための学習方法やコツ】に入っていきます。
なお本記事では、まず【予報精度評価で得点できない要因】に触れ、その後に【その原因を解決する方法】をまとめていきます。
その中で『要点や考え方のヒント』などの学習のコツや理解を助けるイメージの仕方にも触れていきます。
なるべく理解が捗るように、そら坊の自作の図表も複数作成してまとめていっているので【視覚的にも】サポートできると思います。
また記事の最後には【予報精度評価】の単元から【今後本試験で出題されてもおかしくないような、テキストには載っていない初見の情報やグラフ】も紹介するので、是非最後までご覧ください。
そもそも予報精度評価って何?なぜ必要なの?
万能な予報はない。
予報精度評価が苦手な受験生に共通して言えることがあります。
それは【そもそも予報精度評価を学ぶ意味・意義】がピンと来ていないことです。
正直、意義まで理解していなくても問題は解けるのですが、知っておくと更に理解が深まるので、簡単に触れておきます。
なぜ、予報精度評価を学ぶのか?それは【万能な予報は存在しないから】です。
様々な【予報】がある
一口に【気象予報】といっても、多種多様な【予報】があります。
予報対象となる現象の違い(気温、降水、風、など)
や
予報対象となる期間(1時間後の、明日の、来週の、など)
などの
種類の数だけ予報が存在します。
更に、【同じ予報対象・予報期間】だとしても【異なる予報式】を用いれば【異なる結果】が得られます。
この【予報式】の違いごとで、【異なる予報結果】が得られる。
というのがミソです。
目的ごとに【予報】を使い分けている
例えば【明日、雨が降るか知りたい】という場合にも、【同じ予報式を使う】とは限りません。
なぜなら【予報の目的】によって適する【予報式が異なるから】ですね。例えば以下のケースで考えてみてください。
【多少外れてもいいから、10%でも雨が降る可能性があるなら備えたい】
【雨が降った場合の対策に費用がかかるから、余計なコストは抑えて的確に雨かどうかを知りたい】
1のケースで用いられているのは【多少外れてもいいから、降水の可能性を絶対見逃さない予報】です。
2のケースで求められるのは【晴れなら晴れ、雨なら雨、とズバリ言い当てる予報】です。
このように【予報】にもそれぞれの特徴・個性があり、それらの特徴をしっかり把握し適材適所で活かすために【予報精度評価】は存在します。
予報精度評価で出来ること①予報の改良
上記で【万能な予報は存在しない】と表現しました。
が、もちろん「できる限り万能に近い予報」を作ろうとはしているはずです。
そのために【予報精度評価】が存在します。
その【予報】の欠点は何か?強みは何か?を客観的な数値で判定しなければいけません。
そのために【予報精度評価】で、予報の各側面の強みを数値化し、予報式の改良の足掛かりにしていきます。
更に、【改良した予報式】で生みだされた予報が【本当に改良できているのか?】を判定するためにも、やはり【予報精度評価】が使われます。
予報精度評価で出来ること②その予報が最も活きる場を見つける
もし【万能な予報】があれば、全ての予報を、それに一任してしまえばいいです。
が、繰り返すように【万能な予報】はありません。
さらに【予報を求める側】の要望も様々です。
そこで【予報精度評価】を用いて、各予報の特徴をしっかり把握し【求められている要望に対してドンピシャな予報】を提供できるように努めています。
前置きが、長くなりましたが、以上が【予報精度評価】を学ぶ意味・意義となります。
このあたりがピンと来ていなかった受験生は、少し見方が変わってきたのではないでしょうか?
では、やっとですが、以下より本筋に入っていきます。
予報精度評価で得点できない原因①【似通った知識の整理、イメージ力不足】
似通った用語たちを正しく整理・理解できていない
予報精度評価が一見難しく見える最大の理由は「似通った用語や計算、概念が出てくる」という点です。
「○○率」「△△スコア」など、似通った用語がたくさん出てきます。
当然、それらの字面や定義を暗記するだけでは、いざ実践問題を解く時に「この場合はどれを使うんだっけ?」「この用語の正しい定義はどっちだっけ?」と混乱してしまい、得点につながりません。
字面だけはなく「シチュエーション」のイメージができていない
それら似通った知識をきちんと使いこなすには「イメージ」が大事です。
「このシチュエーションだからこれを使うはずだ!」「この概念はこの問題のシチュエーションとそぐわないな」というのを、しっかり頭でシミュレーションできるようになる必要があります、それができていない受験生は覚えた知識が混同したり、テキストと違う問われ方をされると解けなかったりします。
本記事では具体例や具体的な数値も交えつつ、「表面的な暗記」ではなく「イメージ映像としての理解」ができるようにまとめているので是非参考にしてみてください。
予報精度評価で得点できない原因②【初見の図表に対応できない】
初めて見る図や表を読解できない。
予報精度評価の出題では「数式」だけでなく「図」や「表」を用いて「予報と実況」のデータの提示をしてくることが多いです。
この「図」や「表」は決して難しいことは言っていないのですが、本番の限られた時間と緊張の中では、正確に読み解くことができずに「せっかく覚えた知識」を活かすことができなくなってしまいます。
読解できないのは「図」や「表」の読解のコツやパターンを知らないから
この記事では、「初見の図表」が出てきても、焦らず読解するためのコツをまとめていきます。
どんな図表が出題されたとしても「基本的な読解のコツやパターンはそれほど多くない」ので、それらのコツ・パターンを覚えておくと楽です。
予報精度評価で得点できない原因③【他単元との横のつながりの理解不足】
絡めて出題される「他の単元との横のつながり」が意識できていない
「予報精度評価」はそれだけでも出題されることはありますが、「他の単元」と絡めて出題されることも少なくありません。
代表的なものだと【「予報精度評価」と「コスト・ロスモデル」】や【「予報精度評価」と「防災・災害」】などですね。
「それらがどのように絡められることが多いか」のパターンもまとめていきます。
上記の3つの【得点できない原因】にドキッとした受験生は多いのではないでしょうか?
以下ではその3つに対するアプローチを、一つずつまとめていきます。
かなりボリュームがありますが、この記事をしっかり理解できれば、必ず得意単元にできると思います。是非ご活用ください。
予報精度評価の考え方・イメージ
では、まず細かい用語からではなく、予報精度評価自体の考え方・イメージを掴みましょう。
「恋愛」に置き換えて考えてみます。
ここに「彼女が欲しい男の子」が2人います、それぞれA君とB君だとします。
むやみやたらに告白しすぎると信頼を失う
A君は手当たり次第、周りの女性にアプローチしています。
当然、うまくいくはずないでしょうし、周囲の女性にとってA君の言葉の信用はどんどん失われていっているでしょう。
これが天気予報であれば「台風が来るぞ来るぞ」と言っておきながら、一切来ない「信頼できない予報」と評価されてしまいます。
これを気象予報精度評価の用語で言うと「空振り率が高い」と表現します。
告白がたくさん空振りしてフラていると考えるとわかりやすいです。
しかし、手あたり次第告白していけば、いつか彼女を捕まえられる可能性はあります。
予報も同じで、手当たり次第台風が来ると予報していれば、実際に「台風が来る」と言う事実を言い当てることができるはずです。
これを気象予報では「捕捉」と表現しています。
慎重すぎると効果が薄い
では、一切空振りのないように慎重でさえあればいいのか?
これもNOです。
B君はフラれるのを恐れるあまり、「明確に脈ありだ」と確信するまで、全く告白ができません。
すると、「ぐずぐずしていたため狙っていた女性が別の男の子と付き合ってしまった」or「女性が先に諦めてしまい結果結ばれなかった」などが起きうるのです。
これは「外さないように慎重になり過ぎてしまうあまり、台風を予報できず、国民に被害を与えてしまった」と同じだと考えてください。
こういった状況を気象予報精度では【捕捉率の低い予報】としています。
しかし、慎重に予報するため「空振りは少ない予報」と捉えることもできます。
予報にはそれぞれ一長一短がある
上記の2人の例えと同じように、【気象予報】に用いられる【予報式】には様々なものがあり、どの予報式が採用されるか?は顧客がどんな気象予報を求めているか?というニーズによって異なってきます。
予報式一つ一つをきちんと評価・改良していくために「予報精度評価」を学んでいくと意識しながら学習を進めましょう。
得点できない原因①【似通った知識の整理、イメージ力不足】を解決する!
まずは【原因①】の解決のために各用語や各予報の解説と具体例をまとめていきます。
イメージが捗どるように「数式よりも日本語」を重視してまとめているので文量も多くなりますがお付き合いください。
また、結局この【原因①】が得点できない原因の大多数を占めているので、各用語・各予報の知識が曖昧になることがないようにしっかり学習していきましょう。
予報精度評価の各用語の解説と具体例
各基礎用語の解説をまとめていきます。
基礎となる定義、数式だけでなく、必要なものにはセットで具体的な数字も入れてまとめているので、脳内でしっかりシミュレーションしながら読んでいきましょう。
予報自体に関する用語
実況
【予報】に対して、実際はどうだったか?を指す言葉。
完璧な予報
予報と実況の誤差が一切ない完璧な予報のこと。
ランダム予報
「予報式による計算」や「気候値を用いた予報」などの根拠がなく、適当に数値の予報や現象の有無の予報をすること。
持続予報
現在の状態がそのまま持続すると考えて行う予報のこと。
たとえば明日の天気を予報する際、「今日が晴れ」だから「明日も晴れだ!」という予報になる。
太平洋高気圧の勢力が優勢な真夏など、似たような気候が長期間続くシーズンには、持続予報の精度が高い場合も。
気候値予報
予報対象日の平年値に基づいて行う予報のこと。
例えばとある地域の明日の気温を予報する際、「同一の地域の明日の気温平年値が33℃」であれば、「明日は33℃」という予報になる。
量的予報
【最高気温25℃】などの定量的に表現される予報のこと。
カテゴリ予報
【晴れ、曇り、雨】などの【定量的でない表現】で発表される予報のこと。
確率予報
主に降水確率などで用いられ、「対象となる現象がどの程度の確率で発生するか」を百分率であらわした予報。
上記区切り線で区切った5つの「○○予報」が「予報精度評価」でよく耳にする予報手法たちです。
その中でも【量的予報・カテゴリ予報・確率予報】にはそれぞれ独特な考え方用語があり、それらをしっかり理解・整理することが大事になってきます。
以下で【量的予報・カテゴリ予報・確率予報】の3つの詳細をまずまとめます。
量的予報の考え方と主に用いる用語の解説・イメージ・要点
量的予報
【最高気温25℃】などの定量的に表現される予報のこと。
ここからは量的予報でよく用いられる用語と考え方をまとめて解説します。
以下の表も使いながら解説していくので見比べながら読んでみてください。
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