【気象予報士試験】実技試験解説記事：第61回実技Ⅰ

気象予報士試験の実技試験の解説記事です。
本記事は第61回実技Ⅰのものとなります。
実際の天気図に書き込みした画像を使ってわかりやすくまとめているので参考にしてください。

難易度

やや易～平年並み

総評

第61回実技Ⅰは、冬の南岸低気圧がテーマとなっています。
首都圏を雪で悩ませる代表的な事例の一つです。
二つのトラフが問われたり、1問当たりの記述問題の指定字数がやや多めと、手間がかかる部分もありました。
が、記述問題の数自体は平年と同程度であり、内容もほとんどが基礎レベルでした。
加えて3問ある作図も非常にベーシックなもので、難易度・作業量ともに平年並みでした。
短答問題も語群から選択させるものも目立ち、内容も基礎的だと言えます。

この問題の復習の仕方

降水・降雪のメカニズムや、それらの予測をどのように行っているか、防災上の留意点などの基礎知識が不足している受験生には復習をお勧めしたい事例となっています。
擾乱の移動速度の計算もあるのでそのあたりが上手くできない受験生も積極的に復習しましょう。
また、地方の受験生は【南岸低気圧に伴う首都圏の雪やその影響】がピンとこないかもしれません。
地方の受験生も是非しっかり復習しましょう。

この問題の目標点

第61回の実技の合格基準点は69%以上合格でした。
難易度的には決して難しくなく、且つ突飛な出題等もなかったので初見での目標点も7割以上は目指したいです。
この難易度であれば実技Ⅱが難しくなる可能性も十分あるので、それを踏まえて75～80点は目指したい難易度ですね。

問１

では問1から見ていきましょう、まず問1に共通の問題文を載せておきます。
小問毎の問題文は更に細かく分けて載せていきます。

問1-(1)

(1)の問題文は以下です。よくみかける気象概況の穴埋め問題です。回答の方法に指定があるところは、見落とさないようにしましょう。

以下画像でどこを見るべきかまとめています。
問題文の穴埋めのところに色分けして下線を引き、その下線と同じ色を使ってその穴に対応しているポイントを結び付けています。
また、直接解答には関係ない所も、類似問題で出題の可能性が高そうなところや各擾乱の位置などは同色の破線などでマーキングして紐づけています。
このあたりは知識問題のため、細かい解説は入れておりません。

次は後半です。

⑧は赤外画像で白く写っているので、雲頂高度の高い雲ですね。
⑪は、9℃に設定するにはすこし6℃の等温線から離れすぎてしまっていますね。

(1)模範解答

(2)

次に(2)です。①・②で構成されています。

まず①です。以下にまとめています。