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【約5,000字】キチキギスexとオリジンディアルガVstarデッキ(全文無料)

こんにちは!

私、「そら」(@sora_wa_hiroi_)と申します。

今回は、
「オリジンディアルガVstarデッキ(以下:ディアルガデッキ)にキチキギスexが本当に必要なのか?」
について話していきます。

もちろん、これはあくまでも一個人としての意見ですので「絶対にこう!」と述べたいわけではございません。

同意見の方がいらっしゃいましたら嬉しく思う限りです。

ひとまず結論から。

キチキギスex、要らない!!!!


ではなぜその結論に至ったのか、こちらについて述べていきます。


1.キチキギスexがディアルガデッキと相性良い

そもそも、事の発端はここから始まりました。

キチキギスexの特性「さかてにとる」は「前の相手の番に」というテキストを持っています。

クルーエルアローも偉い


ディアルガデッキを擦りに擦った方ならご存知かと思いますが、このようなテキストはザマゼンタの「かたきうち」にも記載されています。

●「前の相手の番に」というテキストの意味

「前の相手の番に」とは文字通り「前の相手の番に」というわけですが、ポイントは2つあります。

①前の「相手」の番を参照する点
→前の「自分」の番終了時に「どくによる気絶」や番中に「サマヨールやフォレトスexによるきぜつ」は含まれません。

②「1つ前の」相手の番であれば良い点
→本来なら「相手の番」と「自分の番」は交互に来ますが、オリジンディアルガVstar(以下:ディアルガVstar)のわざ「スタークロノス」を使用した場合、
「相手の番▶自分の番▶自分の番」
という順番にターンが進みます。

この場合、いわゆるEXターン(スタークロノス使用後の追加ターン)中にザマゼンタが「かたきうち」を打つ場合、「1つ前の相手の番」の間にこちら側のポケモンがきぜつさせられていたならば、ダメージは100点+120点の220点という計算になります。

これはもちろん、スタークロノスを絡めなくても「前の相手の番」にこちらのポケモンがきぜつしていたら発動する効果ですから、「こちらのポケモンのきぜつ」は常に「かたきうち」の打点を220点にする要因となってくれるわけです。

それならば。

●キチキギスexの「さかてにとる」はどうか

「前の相手の番」にきぜつしていることを条件に、山札から3枚カードを引くことができます。
こちらに関しては「わざではない」ため、とあるターンにこちらのポケモンがきぜつしたなら、いつでも1ターンに1回「さかてにとる」が使えます。

これはつまり、
「ポケモンがきぜつさせられたターン」の返しのターンに「さかてにとる」が使用可能となり、そのターン中に宣言するわざがディアルガVstarの「スタークロノス」であれば、追加ターンに入ったとしても前の相手の番に「ポケモンがきぜつしている」という事実があるため、もう一度「さかてにとる」を使用することが出来ます

そのため、相手のターンを待たずに合計6枚のドローができるというわけです。

これはディアルガデッキだからこそできる芸当であり、たとえドローサポートを使用しなかったとしても6枚引けるという事実は、相性良いとも言えそうですし、強い以外の何者でも無いように思えます。

2.果たして本当に強いのか

いや、今強いって言ってたじゃないですか…
答え出てるじゃないですか…

待ってください。
「引ける」こと自体はたしかに強く、メリットであると思えますが、デッキ単位で運用する場合にはもう少し突き詰めて考えなければならないと思います。

●バトルスタート時にスタートする可能性がある&盤面を"埋めてしまう"

 当然ですがキチキギスexはたねポケモンなため、最初の手札のたねポケモンがキチキギスexのみであればそれを出さざるを得ません。

 幸いなことに逃げエネは1なので、ベンチに下げることは出来そうですが、展開が早いデッキが210点以上の火力を出せる、かつボスの指令などを持っている場合、せっかく「さかてにとる」を使いたいにもかかわらずサイドを2枚献上してるも同義です。

 加えて、再度キチキギスexを盤面に置くためには「つりざお+ネスト」のようなリソースを使わないといけないケースがほとんどであり、「そこまでして3枚ドローをするか?」というのも甚だ疑問に思えます。

そもそも容易く210点以上の打点を出してくる相手に対してディアルガVではなくキチキギスexを用意するほどなのか、という点も疑問です。

キチキギスexを置く、もしくは置くためのベンチを空けておくとするなら、残りの場は5枠。
その後の展開を考えると、
「ダンバル2体、かがやくゲッコウガ、ディアルガV2体」

このあたりが良さそうに感じます。


仮に上記のようにキチキギスexを序盤から倒してくるパワーを持っているデッキ(たとえばタケルライコなど)の場合、倒されることを考慮して
「キチキギスex、ダンバル2体、かがやくゲッコウガ、ディアルガV2体」

といった盤面を作っていたとしても、返しのターンにキチキギスexを呼び出されて倒されてしまっては、3ドローがそもそも出来なくなり、残りのリソースでどこまでいけるかは手札次第か、せいぜい「かくしふだ」での2枚ドローがどのように転ぶか、にかかっていることが多そうです。

そのまま盤面が肥えること無く2-2-2で取られて負け、なんていうことも想定できそうです。

このような点から、キチキギスexからスタートすることがそれなりにデメリットになりうると感じました。

●きぜつした直後に用意できないと意味が無い

 ただでさえ盤面展開にリソースを沢山吐くことでミュウexの「リスタート」でさえ使いたいデッキなのに、ポケモンがきぜつさせられた直後にキチキギスexを都合よく盤面に出せるのはどのくらいの期待値があるのか、という点も疑問に思いました。

たとえば…
盤面がダンバル2体、かがやくゲッコウガ、ディアルガV1体の場合、
サポやかくしふだを使用して最終的に確保したボールはネストボール1枚のみだとします。
この場合、
1.キチキギスexを場に出して「さかてにとる」を使用する
2.ディアルガVの2体目を出す

ネストで出すのはキチキギスex?ディアルガV?

どちらが望ましいでしょうか。

真の答えは結局のところ相手の上振れ次第だったりしますが、少なくとも場にディアルガVが1体のみで番を返す場合、それを倒されることがかなりのディスアドバンテージへの一歩となることは明確であることが分かることでしょう。

●カードを引きすぎてしまう

さらに、このデッキは基本鋼エネルギーが15~17枚ほど入っていることがほとんどなため、キチキギスexの「さかてにとる」で引けた3枚が全て「基本鋼エネルギー」である可能性はゼロではありません。

エネルギーを引きすぎることは、すなわち
「ミュウexのリスタートを使用できなくさせる」
「博士の研究を使いづらくさせる」
「メタルメーカーでエネが付きにくくなる」

など、
手札が詰まったり、山札の状況を悪化させる行為であることを指すとも言えそうです。

●結局負け筋になる可能性がある

システムポケモンの定め。負け筋問題。
ネオラントVやイキリンコexがあれだけ優秀にもかかわらず全デッキに採用されない理由は、その1つに「負け筋になる」ことが挙げられることでしょう。
とはいえキチキギスexはHP210であり、先程挙げたポケモンたちに比べると比較的高HPにあたります。
特に、環境にまだまだ存在するドラパルトexにワンパンされない点はかなり魅力的。

しかし、ちょうど210点を出せるデッキが多く存在することもたしか。

たとえば
タケルライコex。
3エネをトラッシュすることで70×3=210点。

ほかにも
ルギアVstarのチラチーノ。
ダブタなしの3エネでこちらも210点。

リザードンなんかも、
1枚サイドを取られたら210点が出せますね。

また、もちろんですが220点やそれ以上の打点出しやすければそれでも事足りることから、
・ルギアVstarのストームダイブ(ダブタ不使用)
・ディアルガVstarのスタークロノス
・パルキアVstarのベンチ合計8体のあくうのうねり
・マシマシラのアドレナブレイン+サーナイトexのミラクルフォース
・レジドラゴVstarりゅうむそう(オノノクス/りゅうのはどう)
・トドロクツキexのカラミティストーム
・ガチグマ アカツキexのブラッドムーン
・かがやくリザードンのかえんばく
・ウガツホムラexのれっかばくしん
…など

とにかく、
キチキギスexを簡単に取れてしまう状況が
キチキギスexの特性を使えない上にサイドを2枚献上していることとなってしまう

現環境は一強環境ではないことから、
相手のデッキによっては簡単に取られてしまいかねない

がデメリットとして大きいと感じました。

3.まとめ

こういったことから、僕なら、ディアルガデッキにキチキギスexを採用しようとは思いません
採用したディアルガデッキを数十回回した結果、すぐ抜きました。
正直、キチキギスexが単体としてのカードパワーが高い&デッキに与える影響も高く、「使いこなせない」とも思いました。

しかしながら、
必ずしも「入れない方が強い」と断言することは難しいのもたしかだと感じています。

正直好みの問題もある思います。

個人的には…

・そもそも入れる枠がそんなに無い
・いつ出すのが的確かの判断が難しい
・バトル場スタートすることで盤面を埋めて欲しくない
・クルーエルアローを打っていたら負けていそう
・結局ネストの優先度はディアルガVの方が高い
・「きぜつ」前提のテキストを使う直後にスタークロノスを当てられる再現性が高いと断言しきれない
・特性「さかてにとる」を使って引いた6枚で逆転への道筋が事足りるほどに山札の中身を仕上げていたのなら、そもそも特性無くても勝てていそう
・ミラー対戦でのスタークロノスを当てる対象として好都合な的になりうる

このように思いました。(いや色々思いすぎだろ)

●採用無くてもラッシュCSで5-1

結果、キチキギスexは採用しなくてもいいかなという結論に至り、入れない構築でのラッシュCSにて5-1の成績を収めています。
なんならキチキギスexを入れたディアルガミラーでの試合で勝っています。

「シャロンch」さんのメンバー限定動画ではありますが、キチキギスexが無くても勝てることを証明出来たと思うので機会がありましたらご視聴いただければと思います。

●本当に大事なことや初心を振り返る

結局
「このデッキでやりたいことは何か?」
を考えた時、
「スタークロノスを絡めたサイド複数枚取り」
なんですよね。

「相性良さそうから」と組み合わせた結果、構築が歪むことは往々にしてあります。
また、好み的にだったり、「どうしてもこれを扱えない」「なんかちがう」という漠然とした感覚を持つこともあると思います。

もちろん1枚くらい入れたところで、大きく変わることはあまりないようにも思えますが、その1枚によって構築がブレたり、試合中の選択がブレるのは好ましくありません。

「デッキとして本当に必要なこと」「デッキコンセプトに与える影響」を吟味しながら、みなさんが採用するカードを選んでいってください!


僕はスタークロノスを言いたくて仕方ないので、今の群雄割拠した環境を生き抜くためにも

・余計な負け筋は作らない
・自分の通したいプランをいかに正確に通せる構築にするか

を大事にし、回り道せずスタークロノスへの最短ルートを進み続けていきます!

[完]










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