私というひと〜自分史〜その30

【長文です。長文嫌いな方、興味がない方は読むのをお控えくださいね。】
【自分史なのでもちろん実話です。】

33  仕返し

私は一体何者なんだろうか。
どうしたらいいのだろうか。
やり返すこともできない。

ただ、黙ってることだけは避けたい。

ふと見ていた雑誌の一部に、メール募集の文字。

今の時代、このようなSNSやLine等、スマホやタブレット、パソコンを通じてインターネット内でやり取りができる。

でも当時はそこまで発展しておらず、携帯電話が普及されたばかりの時代。ブラウザをやっと携帯電話から見ることができて、やり取りをする場合電話、もしくはメールというツールしかありませんでした。

そんな時に出会いの1つとして雑誌にメール募集のコーナーがありました。全部の雑誌にはありませんでしたが、たまたま見ていた雑誌にあったのです。

昔の文通、今のLineやDMみたいなものです。

これだ。

これで旦那さんに仕返ししてやろう。

軽い気持ちでした。

最初は5人くらいの男性にメールをして、やり取りをしているうちに3人になり、いつの間にか長期に渡ってメールのやり取りをしていたのが1人でした。
雑誌に書いてあった内容はペンネーム、アドレス、年齢、大まかにどこに住んでいるのかでした。

最後に長期に渡ってメールのやり取りをしていたのは関西に住んでいた方でした。
Aさんと言っていました。（ここではAさんですが、ちゃんと名前教えてくれましたし、覚えています）
私の事も最初から年齢も名前も、仕事もしている主婦だと言うことも伝えていました。

ほぼ毎日夜メールをくれます。
仕事帰ってきたよとか、今日こういうことあったよとか、本当に他愛のない事でした。
Lineのように早く返事は来ませんが、それでもメールにしては返信も早くてちゃんと会話ができていました。

私の悩みも聞いてくれたし、Aさんも何かあれば伝えてくれて、それも聞いてました。

話をしているうちに知ったことなのですが。
Aさんは当時関西方面のNHKに勤務していて、音声さんをしていると。新人さんで、頑張っているんだと。

まさかTV関係の方とは知らず、普通にメールのやり取りをしていただけなのに。びっくりした事を覚えています。

ある日のメールでAさんが。
実はね、今回全国放送のドキュメンタリーを初めて担当したんだよ。〇〇時〜放送するから、必ず見てね。
あと、エンドロールに僕の名前載ってるから。

と、フルネームをその時教えてくれたのです。
本当にびっくりして、私騙されてるのではないかと思ってたのですが（笑）。

その時間にNHKを見ると、その通りの内容のドキュメンタリーが放送されていて。最後まで見て、エンドロールも確かめました。ちゃんとフルネームで、漢字も教えてくれて、載っていたのです。

終わったあと即Aさんにメールしました。
見たよ！載ってたよ！すごいね！あと感想を色々と書いて。Aさんからも喜んでいる返信がきた事を覚えてます。

テレビのエンドロールに名前が出る人とメールしてるのかと、改めてびっくりしてしまいました。

この関係が1年は続いてたと思います。
本当にメールのやり取りだけ。ほぼ毎日。

不思議と、私も飽きずにメールを続けていました。波長が合ってたのかもしれません。

旦那さんも最初の方で気がついて何やってるか聞いてきました。正直に話しました。3人の男の人とメールしてるの、と。

ちょっと動揺していましたが。

え？それが何か？と睨みつけ、言葉に出したところ、それ以降何も言われませんでした（笑）。

このくらいはいいでしょ。
あなたはあからさまに好きな人をかばったのよ。
私には何もしてくれない。
愛もない。

私だって、本当はあの人と連絡取りたかったの。それはあの人だって迷惑かもしれないと私が判断したから。

そして、しばらくAさんとのやり取りが続きました。次回に続きます。

長文読んでいただきありがとうございました。