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顔に腫瘍ができて手術を受けた話

顔に腫瘍ができて手術を受けました。

しばらく前のことです。
病理検査の結果は良性で、問題なく過ごしています。

あまり考えたことがなかったのですが、手術を受けるって大変なんですね。

覚書としてまとめてみました。

※このnoteに病院や医師を批判する意図はありません。一個人が受けた印象なのでご了承ください。

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先に結論から。

病院や医師に疑問や不安を感じたら行動する

・疑問や不安はそのままにせず誰かに話してみる
・他の病院で診察を受けてみる
・情報収集を行い納得して決める

この3点が大切です。

患者は病気の素人で、医療関係者は病気のプロです。
その差からいろいろなことが起こるのかなと感じました。


長くなりますが、ここから経緯です。

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顔にかゆみを感じた

ある日、顔にかゆみを感じました。

鏡で確認すると、発赤などはみられず少し腫れている?と感じた程度。
虫刺されかなと思い、特に気に留めず放置しました。

腫れがひいていない

数週間後、腫れがひいていないことに気付きました。
それどころか以前より少し大きくなっているようです。

久しぶりに明るい場所で自分の顔を見たことがきっかけでした。

気づかなかった原因は3点。

・リモートワークで家にいることが多く、あまりメイクなどに気をつかっていなかった
・自宅の照明が抑え気味なので顔の陰影がわかりにくかった
・眼鏡をかけていることが多く、患部が隠れ状態変化に気づきにくかった

人にも指摘を受けたので、病院へ行ってみることにしました。

【病院へ行く】1件目・皮膚科クリニック

以前受診したことがある皮膚科クリニックへ行きました。

親身に話を聞いてくださる女性の医師から確認されたのは3点。

・いつ頃気づいたのか
・痛みはないか
・大きさは変化していないか

まぶしいライト(医師談)でいろいろな角度から照らされ、触診を受けました。

クリニックのHPには、ほくろや粉瘤の日帰り手術の記載がありましたが、形成外科へ行くことを勧められました。

このとき、クリニックでは治療できない状態なのかな?と少し引っかかりました。

【病院へ行く】2件目・総合病院Aの形成外科

後日、有休を使って近くの総合病院の形成外科(Aとします)を受診。

30代くらいの男性医師に経緯を説明、触診後エコーを受けることになりました。

エコー‗いらすとや


エコーを終え診察室に戻ると、手術を勧められました。

いきなり手術…?

戸惑っている間に話が進み、手術希望日を聞かれました。

状況がよくわからず、今すぐ情報収集したい、家族と話したいという気持ちでした。
なにより患部が顔なので、術後の傷がどうなるか不安。

目の前でめくられる日程表には空きがあるように見えました。


その場で職場に電話をさせられそうになる

有休をとる必要があるので確認してご連絡します、と伝えました。

すると「今すぐ職場に電話をして手術予約をとってください」と医師が言いました。

え?

職場は外出や会議が多いため、すぐに連絡を取ることは難しいと伝えましたが「今すぐ電話してください」とのこと。

どうしてそんなに急がなければいけないのでしょうか?

有無を言わせない雰囲気のため、診察室を出て電話をかけましたが連絡はとれませんでした。

医師に対して疑問をもつ

診察室に戻り、連絡をとることができなかったと伝えました。

すると「なぜ今日病院に来れたのか」と聞かれました。

先ほど経緯は説明しているし、平日のみの外来に合わせて有休で受診しています。

なにかおかしいでしょうか?
どのような意図があっての問いなのか分かりません。


「いつ頃なら休みが取れそうですか」と聞かれたので、まだわかりませんが●月●日頃なら休めるかも…と答えると、
「じゃあその日の朝一番に予約を入れておきますね」と、時間が決定してしまいました。

不安

不安になり、休めなかった場合手術日の変更ができるか確認をとりました。

その後の医師の説明は主に4点。

・手術は切開して行う
・傷跡が残る
・傷跡が目立つ
・神経を傷つけると頭部に麻痺が残る

とても早口で、事実だけ、ネガティブなことを強調して述べていると感じました。

同意書にサインを求められ、書類を受け取り、検査のための採血をして病院を出ました。

家族と友人に話す

病院を出て電話をかけました。

家族に状況を説明すると「手術の予約をずいぶん急いでいるように感じる」印象を持ったようです。

友人からは
「その医師は”手術がしたい”ように感じる。”失敗した場合”ばかり強調している。親が、普通はそんなに手術予約を急がせることはないと言ってるよ。」
「他の病院へ行ってみた方がいいと思う。」と言われました。

第三者も違和感を覚えることがわかり、他の病院へ行ってみることにしました。

情報収集

ネットで情報収集を行いました。
顔にできる腫瘍はいろいろなものがあるようです。

順天堂大学医学部付属浦安病院のページは情報量が豊富(下記リンク)。
※患部の写真が載っているので閲覧はご注意ください。

皮膚の色は変化していないのでおそらくほくろやがんではなさそうということ、まぶしいライトはダーマスコピーかもしれないこと、などとても勉強になりました。

都内に粉瘤専門クリニックなどもあるようですが、粉瘤と診断されていないことと、コロナ禍での通院のしやすさを重視してそう遠くない総合病院Bへ行ってみることにしました。

【病院へ行く】3件目・総合病院Bの形成外科

明るい診察室で、40~50代くらいの穏やかな印象の男性医師がゆっくり説明してくださいました。

総合病院Aと異なっていた点。

・看護師の女性が同席
・患部の写真撮影
・手術の書類に「一度同意した場合でも撤回可能」と記載あり

医師の説明。

・粉瘤か石灰化上皮腫かその他
・予約は後日で可(今すぐに決めなくていい)
・跡は残るが目立たないように切除する
・切り方、理由、縫い方の詳細を(絵に描いて)説明
・後遺症が起こることもあるが可能性は低い
・術後の経過について

質問はありますか、と都度確認がありその場で疑問点は解消することができました。

総合病院Aとは全く異なっていると感じました。

手術のキャンセルと予約

数日考えた結果、総合病院Aの予約をキャンセルして総合病院Bで手術を受けることにしました。

理由は、総合病院Bの医師は信頼できそうと感じたからです。
紙に絵を描いて「なぜこのようにするか」理由を説明し、「大きめに切除するが、それは再発を防ぐためである」「この方向に切る理由は傷跡が目立たないようにするためである」と考えを話してくださったことが大きかったと思います。

逆に、総合病院Aでは事実とネガティブな情報が強調され、それに対する医師の考えがわかりませんでした。
予約を急いでいた理由もわかりませんでした(早く手術しなければ命に関わるという状況なら理解できたかもしれません)。


書類の内容

なにより、総合病院Aは書類の内容に患者にとって重要な情報が記載されていないと感じました。

総合病院Bの書類を見るまで、手術同意後のキャンセルができることを知りませんでした。
共通した書式や、書類の記載事項は決められていないのでしょうか?

検索するとインフォームドコンセントに関する記事がありました。

インフォームドコンセントは、ただ単に病状を告げ、同意書をとることではない。日常の場面においても、患者と医療職は十分に話し合って、どのようなケアを行うか決定する必要がある。

「ただ単に病状を告げ、同意書をとる」
総合病院Aの医師への違和感はこれかもしれません。
手術は必要だったのだと思いますが、周辺の情報がありませんでした。

わからないことは不安につながります。

手術を受けるということは、その後の人生に影響を及ぼす可能性があります。
不安を抱えたまま手術を受けて、後で後悔してもどうにもなりません。

そうならないためにいろいろな情報がほしいと思いました。

手術の後

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事前に新型コロナウイルスの検査を受け、手術当日は滞りなく終えることができました。

しばらく傷が開かないよう固定していたので外出が不便でした。
リモートワークでよかった。

一週間後の抜糸の際、医師から告げられた病理検査の結果は「良性の石灰化上皮腫」でした。

傷に紫外線はよくないそうなので、しばらく保護するテープを貼っていました(リンクはメーカーのページ)。

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今は痛みも麻痺もなく過ごしています。


知ることと行動すること

選択が最良だったのかどうかはわかりませんが、手術は落ち着いて受けることができました。

自分自身のために「知ること」と「行動すること」は大切。
学びになった出来事でした。

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shiro
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