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私が写真を届ける理由
大学の時、
「魅力を伝える」仕事に就きたいと
漠然と思っていた。
きっかけは大学の時に出会った建築と音楽。
自分がこれから先、ずっと大切にしたいと思えるものに出会って、それをもっと多くの人に広めたいと思ったから。
そんな私は多くの人に伝えるためにはどうすれば良いのかを追求するべく、メディアに関する授業を履修するようになった。
編集者の方からインタビューや書くことについて学び、はたまたドラマプロデューサーの方から発想の考え方について学び。
さらに私はテレビやラジオなどの放送関係の現場にも足を運ぶなどメディア全般に興味を持ち、自分には何ができるだろう?自分は何をしたいだろう?と模索し続けた。
どれも興味は深まったが周りの人のように
「私はこれがしたい!これになりたい!」と
一つに決めることができず、
結果、メディア系には就職しなかった。
就活しながら感じていたのは「誰かの魅力を伝える」
そんなお手伝いがしたいということ。
仕事をしながら見つけよう!
やってみたいことをしてみよう!
ということでまずは販売という仕事を通じて
商品の「魅力を伝える」スキルを磨くことにした。
仕事をする中で美点凝視という言葉に出会った。
良いところを意識的に見つけて伝えるというもの。
その時、私がやりたいことはこれなのかなと思った。
だから私は販売の仕事に打ち込んだ。
昔は、良いところを見つけても
相手に伝える勇気がなく伝えられずにいた。
その頃を振り返ると、数年経ったある時から
気持ちを伝えられるようになった。
私は「これ良いよ!!」と思った時に
相手に伝えることができると嬉しく思う。
受け取ってもらえるありがたさを感じながら
伝えることが幸せだと感じる。
そして、それは今にも繋がっているように思う。
誰かの思い出を残す写真を撮っているけれど、
その写真を誰かに見せる時、
その人の魅力やその写真の良さについて
自分の言葉で伝えたくなる。
きっと私が写真を届ける、見せる理由も
自分が見つけた景色を
「今の表情すっごく素敵」
「この場所っていいよね」
という気持ちを共有したいからかもしれない。
当時は「魅力を伝える仕事」ってなんだろう
ってずっとずっと悩んでいたけれど
自分なりに模索して見つけた道を進んでいくことで
単純に「自分がいいなと思ったものを自分の心の中だけにしまっておかずに誰かに届ける」ことをしたかったのかもしれない。
そして、その手段の一つが写真になった。
写真を撮る時、届ける時に
つい想いを込めてしまうのは
写真に映っている人、その人を知っている人、これから先その人に出会う人、みんなに
私の想い、私が見つけたその人の好きなところやいいところを届けたいからなのかな。
そう思ったら、私は変わらずにずっと
自分が出会ったもの、場所、人の魅力を伝えて
もっと多くの人に広めるために
これまで進んできていたんだなぁと思う。
そして、これからもきっとこの想いは変わらない。