生命の方向性は「幸福」/「癒し」
「癒し」と「幸福」は同じコインの表裏一体。
「癒し」が起こるとき、身体的には休息と、細胞の修正、修復が行われます。
身体が障害や病で傷ついてしまい、もとの能力と機能が果たせなくなった状態から、修復が起こり、以前と同じかもしくはそれ以上の状態になります。
一方
一般的な「幸福」の状態とは
経済的にも安定して、家族や交友関係、職場の人間関係も良好で、お互いに思いやり親切にかかわりあっている状態です。
もちろん心身ともに健康的で、人生でのやりがい、充実感にも恵まれている状態です。
このような状態では、医学的にも免疫力が高く、少々障害や、病の状況に落ちっても回復力が強く働いています。つまり心身の「癒し」の力が充足している状態です。
また、人間という存在は「関係性」から成る存在なので、その「幸福度」/「癒し」の度合いが高い人間の放つ波動で、周囲の人間にも肯定的な影響を放っています。
生命現象の流れ
この宇宙で物質的な現象は、全てエントロピーが増大する方向に流れています。
それは別の言い方をするならば、「物事は放っておくと乱雑・無秩序・複雑な方向に向かい、自発的に元に戻ることはない」ということです。
しかし
故物理学者スティーブン・ホーキングは、物質は無秩序、ランダムな方向に流れていくが、もし生命を定義するならば、
「生命現象は、その流れに逆らって統合、秩序の方向性に向かっているように見える。生命現象は物質現象のエントロピーの逆向きに働いている、ということが定義として言えるかもしれない」
ということを言いました。
確かに過去→未来という時間軸で宇宙を眺めると、
物質⇒生命⇒心
というようにこの宇宙は進化を行っています。
ランダムな物質の集まりから、生命が誕生し、心を持つ人間が誕生する方向性は、
よりランダムな物質から、より調和と法則性を持つ生命と心を持つ存在を生み出しています。
生命は、病にかかったり、障害にあうと、自然治癒という現象で「回復」が行われ、修復します。また、二度と同じ障害と病にかかったり、かかってもすぐに「回復」できるような手段を生み出します。
つまり、全体的により調和と統合の方向性に向かっています。
言い変えると、生命はより「幸福」と「癒し」に向かうようにデザインされています。
物質的な方向性に向かうエントロピーの増大の方向性は、より無秩序、ランダムな現象に向かいます。
生物や人類史で言えば、戦争などの争いの現象は破壊と無秩序なので、エントロピー増大の方向性でしょう。
対して、
幸福、癒しという同じく人類とともに発展していた力は、スピリチュアリティであり、生命現象がより幸福に、自他ともに癒しの方向性に向かうようなデザインになっています。
この方向性は、戦争や差別の減少。より調和的な思想、活動の増加としても現れます。
大きな大戦を二つも経験した20世紀は、以外にも、これまでの世紀よりも暴力で死んだ人数は以外にも最も少ない世紀であったというデータがあります。
地球環境を見るとまだまだカオスで危うい状況が続いているようにも見えますが、
データから言えば、これはエントロピーの減少方向に向かっていったということを示していると思います。
バランス
こういうわけで、古来からスピリチュアルでは、物質的であることをサタン的、悪、というように認識し、
情報(智慧、叡智)的であることを、調和、スピリチュアル的であると認識されていました。
物質的な方向性に行くと、エントロピーの増大に向かい、見かけ上の現象が崩壊に向かいます。
対して、生命現象は、より調和に行く、つまり「幸福/癒し」の方向に進み、
それがスピリチュアル界隈でいう、引き寄せの法則などで表現される宇宙の法則として映るのだろうと思います。
どちらも宇宙の現象ですが、
生命現象よりにいる方が、人間はより幸福で、癒しに満ちた人生になり、それは宇宙の生命現象の流れだということも言えます。
私たちは、どちらか一方の世界でこの地球上で存在していません。
私たちは相反するエントロピーの中でバランスを取って存在しています。
要は中庸のバランスを保ち、かつ
個人と全体がよりエントロピーが調和する方向性に向かうよう、意図することが大切なのでしょう。
自我による思考は「防衛本能」が強い
「防衛本能」
→自分とそうでないものの間に境界線があることを指している
→その境界線で争いが生じる、もしくは争いが生じる可能性があるので、不安と恐怖が生じやすい
→エントロピー増大の方向性
→争い、分離、崩壊傾向に・・・
つまり、思考を休止させ、思考が物質方面ばかりに目を向ける習慣を変更することが「幸せ」/「癒し」に向かう鍵になりそうです。