〜今日の常連さん〜禁煙席か喫煙席かどちらに座るかわからない
まだ岐阜にいた頃、私はとある喫茶店で働いていた。
岐阜にはモーニングという文化がある。
珈琲を一杯頼むだけでパンと卵がサービスされる。
サラダがついてくるお店もあればフルーツがついてくるお店、お団子が出てくるお店もある。
お土産に!って林檎をくれるお店もある。
「珈琲一杯でそんなにサービスして経営大丈夫なん?」
と心配してしまう時もあるがモーニングきっかけで常連になってくれる方がたくさんいるのだ。
私の働いていた喫茶店では朝と夕方、1日2回も訪れてくれる常連さんがたくさんいる。
そんな常連さんたちとの思い出を書いていこうと思う。
いつも夕方訪れてくれる常連さんで、背が高く、ヒョロっとしていて無口な方がいる。
通常、お客様が来店したら、「1名さまでしょうか?禁煙か喫煙どちらにしますか?」
と聞くが(今は全席禁煙席になっています。)
その方はそれを聞く間もなく、光の速さで入店し席に座る。
速すぎて、他の作業をしていると来店したのは確認できてもどこに行ったのかが分からなかったりする。席数が多いためわからないのだ。
喫煙席と禁煙席に分かれているが、タバコは吸わないのに喫煙席に座っていたりする。
カウンター、テーブルとあるが、どこに座るかはその方のその日の気分で決まる。
その方が来店したら、私は心の中で
「○卓に座る!」と予想するのが日課になっている。
働いて2年、当たったことは一度もない。
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