レビュー:sawada itto 「キャンディ」
2023/10/09 追記あり
2023年8月20日発売
sawada ittoさんの「キャンディ」をモニターとして編ませていただきました。
その感想をこちらにまとめました。
編み物を愛し楽しむ皆様の参考になれば幸いです。
まず結論
「この素材でこの質感のファンシーヤーンは他のメーカーにはない」
「ウェアにおすすめできる糸」です。
気になるのは
「ちょっとチクチクします」
「1玉40gか・・・せめて50g、本音は100g単位で欲しい」
という点です。
それでは詳しく解説していきます。
「キャンディ」とは
”つぶつぶと散りばめられたネップがキャンディのような可愛らしさ。編んでいる時間がキャンディを食べている時のような甘くて幸せな癒しの時間になりますように。”(下記ウェブサイトより引用)
そんな思いの込められた糸です。
シルクのネップを使用したツイード調のネップヤーンとウルグアイ産の南米ウールを使用したスラブヤーンがゆるく撚りあった、凸凹とした糸はコットンキャンディを彷彿とさせる可愛さ!
カラーも使いやすい柔らかい色が揃い、カラーネームは「ココナッツ」や「バナナラテ」など美味しそう!
人気は中でも使いやすいナチュラルなホワイトの「ココナッツ」でしょうか?世代や性別を問わず使えそうです。
どの色も本当に使いやすいので、色を選ぶときにかなり悩みましたが、私は今回「セサミ」を選ばせていただきました。
こちらもオールマイティに使えるカラーです。
贅沢な素材
今回私が驚いたのはその素材です。
「キャンディ」はファンシーヤーンでありながら、そうとは思えない素材で作られています。
ウール70%(ウルグアイウール)
シルク25%
ナイロン5%
シルク25%!!
なんて贅沢!
そして他のファンシーヤーンと違うのは化繊のナイロンがたったの5%。
配合が少ない分、化繊の存在を感じません。
私の場合ですが、ナイロンやアクリル、ポリエステルなどを多く含んだ糸は編んでいるとき、軋みを感じて針の滑りが悪かったり、編みにくく感じます。
それがない!
サクサクと編めて快適でした。
素材がいいと針が進みます。
形状
素材のおかげで糸も軽いです。
1玉40gで63m
これはDARUMAのウールタム50g71mと同等です。(ウールタムの方が太い)
軽さがどれだけ重要かは、ウェアを編んだ方ならわかると思います。
軽くないと仕上がったときの総重量が肩にのしかかり、それが着心地の悪さとなります。
今回カーディガンを編みましたが、442gと大変軽く仕上がりました。
太さは並太とのことですが、推奨針サイズが棒針8〜11号、かぎ針8/0〜10/0号と太め。太めの並太、もしくは極太程度の太さです。
ざっくりとしたウェアやクッションカバーなどの雑貨を編むのにちょうど良さそうです。
「キャンディ」で編んだ参考作品
ぼたん雪のカーディガン
モニターのお話をいただいたのは7月のことでした。
素材の良さからウェアにしようと決めていました。
その頃、別件で編んでいたベストが、ゲージが近そうなので、そちらをアレンジしてカーディガンにすることにしました。
使用針はメインが13号、リブが11号。
(私は少しきつ手なので、針を指定よりサイズアップして、編み地の柔らかさを優先しました。)
糸は442g(12玉)/ 696m使用。
サイズはM~L程度。
トップダウンで編むざっくりとしたカーディガンです。
糸割れしにくく、サクサクとした編み心地で、糸と針の太さもあり10日程度で編めました。(パターンを考えながらなので、その時間を除けばもっと早いかも。)
スラブヤーンの特徴の太さのばらつきがニュアンスとなるため、シンプルな編み地が甘すぎない可愛さとなって、年代を問わず使いやすいアイテムに仕上がり。
今回はあえてボタンをつけませんでしたが、ナチュラルな木のボタンなどを合わせても可愛いと確信しています。
2023/10/09 追記
寒くなってきたので半袖の上に着たら、腕が少しチクチクしました。首周りは感じませんでした。下には長袖のTシャツなどを着た方がいいです。寒い季節に着るのでその辺りは心配ないかと思いますが。
肌の弱い方はタートルネックなどもおすすめです。
ミニブランケット
サンプルで各色1玉ずつ見本でいただいていたので、無駄なく使い切りたいと思い、かぎ針でモチーフ編みをすることにしました。
その時見ていたパッチワークの本からイメージした、ヘキサゴンのモチーフ繋ぎ。
使用針10/0号。
糸は165g/260m使用。
サイズは縦38cm、横57cm。
膝の上を覆う程度のミニブランケット。
赤ちゃんのお昼寝にも使えるサイズです。
1玉からモチーフ3枚半で使い切り。
できる限り糸のふんわり感を損なわないよう、針は太めでモチーフも長編みにして、キツくならないように調整。
ココナッツ1玉で引き抜きで繋ぎと縁編みをしました。
セサミ以外のカラーを使いましたが、色同士が喧嘩することなく馴染んで、カラフルだけど優しい雰囲気になりました。
もう少し形や、縁編みを整えたかったのですが、別件が控えているためこれで完成ということにしました。
時間ができたら繋ぎ直したい。
まとめ
ここまでですでに2000文字を超えました・・・。
これでも抑えた方なんです笑
実はインスタライブで熱く語ったあとフォロワーさんが減ってしまいまして・・・。その後ライブは削除しました。ヒートアップしすぎたかと、一人反省会。
今後は自重したいと思います。
結論
そんな悲しみも乗り越えて、伝えたい結論は
「キャンディ」は国内の他メーカーにはない高品質なファンシーヤーン
ということ。
編み心地はサクサクと快適で、糸割れもなく、太さもあります。
糸の可愛さが、シンプルな編み地も可愛くしてくれますし、スラブヤーンのおかげで多少目の大きさが揃わなくても気になりません。
初心者さんがウェアを編むときに、ぜひオススメしたい糸です。
中級以上の方もこの素材感に満足されると思います。
ざっくりとしたウェアが編みたいときにいかがでしょうか?
雑貨にしても可愛いですね!
そちらはsawada ittoさんでキットを販売されていますし、他の作家さんもたくさん作品を作られていますよ。
ぜひサイトでご覧ください。
「キャンディ」以外にも可愛い糸がたくさんありますよ♡
お願いしたいこと
ウェアを編むニッターとしてお願いしたいなあと思ったのは
「50gもしくは100gがあれば嬉しいなあ」
と・・・。
事情はあると思いますが、海外メーカーは50か100g単位での販売が多く、使用量の計算がしやすいです。さらに糸長があるのでウェアを編むときに糸を繋ぐ回数(糸処理の回数)が少なくて済むのです。
(sawada ittoさんでもAmottoは50gで販売。この糸、カラー豊富で気になってます。)
ウェア向けの糸だけでもあると嬉しいなあと、もしくは3玉以上で希望者はコーン巻きとか・・・思った次第ですが、コスト的に厳しいですよね。
勝手を言ってすみません汗
最後に
「キャンディ」を編む機会を与えてくださったsawada ittoさん、ありがとうございます。
「こんな高品質のファンシーヤーンがあるんだ」と驚きました。
素敵な糸と、その魅力ある糸を作られている御社に出会えたことを感謝しております。
ご縁をありがとうございました。
SORA16 AKKO
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