
香港の家探しについて
こんにちは。
記事を読んでいただき、ありがとうございます。
2023年夏、私はスーツケース片手に、身一つで香港に乗り込みました。
駐在員と異なり、就職先からは予め住居も航空券もなにも用意されていません。
家は自分で探すのみ!ということで、今回は香港での家探しについて発信したいと思います。
最初にお伝えしておくと、私は失敗や学びが多くて苦労しましたので、これから香港にいらっしゃる方の参考になれば嬉しいです。
1.日本での事前準備について
結論から申し上げると、日本での事前準備するなら、候補エリア(香港島or九龍島)と希望家賃、条件をざっくり決めておくぐらいで大丈夫です。
理由は東京23区と同じく、いや、それ以上に物件の入れ替わりがとっても早いからです。
渡航前に事前にじっくり候補物件を決めていても、流動性の高い香港の物件は、渡航後には既に無くなっていることがほとんどでした。
前提として、私は自分で家探しから契約まで手続きをしなければなりませんでした。
日系企業に在籍していますが、日本人だし少しは会社がヘルプしてくれるのかな?という淡い期待とは裏腹に、「不動産会社は紹介するから家は自分で探してね。」という塩対応。気合いが入ります。
2.賃貸物件の調べ方
さて、どのように事前に物件を調べていたかというと、日本のSUUMOのような不動産掲載サイトが香港にもいくつかあるので、掲載物件の中から候補をいくつか絞りました。
私が主に使ったwebサイトは下記2つです。
少し話は逸れますが、香港のチャットツールはWhatsappが主流です。
日本だとweb掲載物件に紐付いた不動産会社に問い合わせする流れですが、香港では掲載物件にWhatsappリンクがついており、不動産会社の1担当窓口と、直接やり取りをしていました。
(日系の不動産会社もありますが手数料が高いです。コストを少しでも抑えたい私は、ローカルの不動産屋さんに直接コンタクトを取っていました。)
3.世界2位の家賃の高さを誇る香港
なるほど香港で現地採用は無謀だと、ちらほら外野に言われた理由を痛感したのが家賃の高さです。
香港ドル 8,000 (日本円で約160,000)で1ルーム(30㎡)をざっくりと予算で考えておりましたが、都心ではほぼ見当たらない。あってもウサギ小屋みたいに極狭だったり、また都心から1時間以上かかる田舎や村エリアでした。
あまりにも想定家賃と現実が乖離していたので、まるで中川家の物件探しのネタを体現しているかのようでした。
駐在員ではない外国人はルームシェアをしている人も多いです。富裕層を除けば、香港人であっても一人暮らしをしている人はあまり聞かず、独身40代でも実家暮らしの方も珍しくないです。
4.物件の内覧とトラブル
香港渡航後から家が決まるまでは、1週間はホテルで仮住まいでした。(もちろん自費)
その間に毎日何度も不動産屋さんとwhatsappで連絡を取り、1日に2~3件、合計で8件ほど内覧して決めました。
高い家賃の物件をとにかくゴリ押ししてくる不動産屋さん、「今決めないとすぐ売り切れる」は常套句のようでしつこかったので、早まらないように気をつけてください。
ホテルは1週間しか事前に予約していなかったので、後半は気持ちも焦っていました。
また、日本での家探しでは考えられないトラブルも2件発生しました。
まず1つ目に、渡航3日目にして、順調に物件が決まりかけておりました。契約書までサインして安堵したその日の夜、不動産屋さんから突然電話が。
実はなんと、大家さんに連絡したところ「外国人NG」が条件だったそう。
日本人は部屋を綺麗に使うから大丈夫だろうと根拠ない自信がありましたが、世界では通用せずでした。井の中の蛙大海を知らずですね。
家探しは、仕切り直しです。
2つ目は渡航5日目、ようやく新たな候補物件が決まり、こちらも契約書にサインして帰宅した後、数時間後にまた不動産屋さんから連絡が。
大家さんによると掲載していた家賃は、仮で載せており、これから市場価格にあわせて家賃上げたいとのこと。結局+1,000香港ドル(約20,000円)アップを言い渡されました。詐欺でしょ!と言いたくなりましたが、予算オーバーにつき断念。
家探しは白紙に戻りました。
単に不動産屋さんの事前確認が甘かったのが原因だと思いますが、異国の家探しはそんなスムーズには進むものではないと勉強になりました。
5.契約締結から入居まで
渡航日7日目、ようやく物件を見つけることができました。
申し込みした後、契約書の取り交わしは、なんと自分の家でやることに。不動産屋さんの事務所に戻るのではなく、内覧→決定→その場で契約締結。スピード感重視な香港ならではでしょうか。
契約書の記載内容は広東語でした。こちらに不利な文言がないか、心配だったので就職先の総務のローカルスタッフに事前にチェックしてもらいました。
契約内容に合意をしたら、契約書にサインをして無事に入居しました。
私の場合、スーツケース2個のみで香港に来たので、引っ越しもなく即日入居しました。
その他の荷物は後日、日本にいる家族にEMSで発送してもらいました。
6.初期費用について
契約した物件の家賃は、約13,000香港ドル(約26万円)/ 1DK(26㎡)です。
だいたい、1㎡=1万円 と考えると、香港の家賃はやはり高いです。
実際かかった初期費用はざっくりと、約43,000香港ドル(約80万円)でした。100万円ほど軍資金として用意しておくのがベターだと思います。
内訳は下記の通りです。
保証金:2ヶ月分の家賃(退去時に内装や備品などに問題がなけれ返金)
前家賃:1ヶ月分の家賃(仮契約時の手付金が前家賃に充当される)
仲介手数料:0.5~1ヶ月分の家賃(不動産の仲介会社に支払う)
印紙税:年間家賃 × 0.5% + HK$5(貸主と借主で折半するのが通常)
7.家探しのアドバイス
最後に、失敗やトラブルが多かった体験から、下記に注意事項をお伝えしたいと思います。
a.家具家電や電気水道は要チェック
日本よりもお部屋のトラブルは多くなります。内覧時にはお湯が出るか、内装に問題はないか、家具家電は壊れていないかなどを事前にチェックすることをおすすめします。
私の部屋はインターホンが壊れていることに入居してから発見しました。大家さんにクレームしたものの、修理代が高いからと断られています…
これは日本も同様ですが、入居前に部屋の汚れや破損もチェックし、写真を取っておきましょう。
退去時に目立った汚れがあると、保証金から差し引かれてしまいます。
b.物件候補エリアは予め絞っておく
1.の事前準備の内容と重複しますが、東京都の半分の面積ほどである狭い香港とはいえ、人口750万人と人口密度が高く、居住エリアは幅広いです。
職場・学校の近くなど、ある程度エリアを選択し、集中的に物件を探せば早く良い物件に出会えると思います。
ここまで苦労や失敗談を中心に書いてしまいましたが、家賃や物価が高い分、日本よりお給料も高いです。また日本から4時間ほどで行ける近距離なので、海外で稼ぎたい・挑戦してみたい!という方にとって、香港は登竜門としてピッタリではないかと思っています。
※キャリアについては、追々記事にしたいと思います。
長くなりましたがここまで読んでいただき、ありがとうございました。
質問がありましたら、いつでもご連絡ください!