【vol.02】 PUNIO忘備録
僕らは空き家を探しにBONUS TRUCKのomusubi不動産を訪れた。
「安くて、なんでも出来て、自由な空間を探してるんです。店舗利用もできて、飲食もできるような、何をするかはまだ決まってないんですけど。そんな物件ないですか。」
熱量だけ持って、相談とも言えないただの小僧の戯言を一心にぶつけた。
担当してくれたのは日比野さんという人だった。
ちゃんと家を借りれるかもわからない20代そこそこの小僧がいきなり3人できて、追い返されて、当然なのに。
日比野さんは、僕らの話を一通り聞いてくれた後で、色々教えてくれた。
空き家を探すのは、不動産屋さんでも難しいこと。
空き家・古民家のリノベーションの実例。
自分たちでの空き家の見つけ方。
リノベーションしたりなんだり、ワークショップが色々開催されていること。ReReRe Renovationという全国各地の空き家をリノベーションして回るプロジェクトが日々開催されているということ。
そのほとんどが初めて知ったことだったし、ネットを検索しても出てこない日比野さんの言葉だった。
1時間近く話していただろうか。
お礼を言って僕たちは外に出て、煙草を吸った。
一服しながら僕らは思わず顔を見合わせて笑い合ってた。
何故かはわからないけど、沸々と熱量の根源みたいなのが、なんか面白くなるであろう予感が僕らの中に通った。
「アートギャラリーとしてやっていこうと思う」
この時初めて二人に話した。
日比野さんと話してなかったらちゃんと決まってなかったかも。
人に話すとき、古着なりカフェなり、何かあった方が説明し易いのと、芸術という学問がその全てを包み込んでくれるポテンシャルがあるのを知っていたから。そしてそれは空き家を知れば知るほどその親和性があるように感じた。
アートギャラリーのアイデアは突然出てきたものだけど、偶然ではない様に思えた。
そしてこの後、僕は単身。兵庫県姫路市に訪れることになる。そしてそこでの出会い、学んだことが直接にPUNIOに繋がることになる。
それはこの時、教えてもらったReReRe Renovationに参加したことがきっかけだった。
無礼も承知で直接詳しい人に話を聞きに行く。
若いからできることだと思う。だから若い時に思い切りやったらいい。年取って、大人になってできることはたくさん増えるけど、若い時は知らないこと多いに決まってるんだから失敗を、評価を恐れず立ちむかっていけばいいと思う。緊張したりグダグダ考える前に踏み出す。失敗も成功も後からついてくる。
次は6月に姫路に訪れた話をしよう。
そこでの出会いは僕等の岐路とも言えるものだった。
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