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ダイスケ・ツジ『Ghost of Tsushima Director's Cut』発売記念「壱岐之譚」12時間配信抄訳 後半

前半部分はこちら。以下は配信開始からおよそ7時間程度経過した時点からの続きです。実際の動画のアーカイブはこちらから。


◆ノブよりおはな

「(花素材、目標の25まであとひとつ。ノブにまたがり、切り立った断崖の上で導きの風の方角を確認して) この下かな? そうみたい。よし行くぞ! 行こうって!(が、ノブはいなないて停止) ノブ、ほら行くよ! 崖っぷち超えてこ! もう馬鎧あるんだから言い訳きかないよ! はい行こ! 」

「(当然飛び降りてくれなかったので、馬が降りられる程度の段差を見つけて崖下り) はい行こ、崖降りてこ! そうそう、できるじゃん。(が、最後の一飛びはやや高い位置から。ノブの転倒直前、ジャストなタイミングでジャンプするツジ氏) バイバイ、ごめんよ! この手は前からよく使ってます。はい白い目で見ない。地面に激突する直前、ノブのこと乗り捨てんの(笑)。うん、聞き間違いじゃなく、普段から僕が使う手。ノブ魔法の馬だから大丈夫! 魔法に守られてるからね」




◆蒙古の拠点「船座の川股


「(蒙古を倒した後、鹿の屠殺場状態の拠点を見て回りつつ) 鹿? ししし鹿じゃあないですかー。そっか。というか、けっこう美味しそ──は? 鹿なんて食べませんよ? そんなひどいことー。鹿はナデナデするものですもん。そうだよぉ、鹿なんて食べないよぉ。……でももうバラしてあるんだったら、無駄にするのm」

「(境井家の鎧で一騎討ち→殲滅を狙い、蒙古兵のいる場所にソロリソロリと近づいて) 一騎討ち? 一騎討ちする? 一騎討ち? はい一騎討ち! 上手くいきますように。……よし。ひとり。ふたり。オーケー、十分だな。他には? (その地点にひとり残ったシャーマンが歌い始めるのを発見) あ〜歌いたいんだ……ってあいつひとりで歌ってるの? そんな様子、いや待って、敵がもっといた。(とりあえず破裂矢で爆殺) お前の歌に対する僕の気持ちがコレな!」

「(解放後の船座の川股にて、いそいそと万屋のもとへ。「お目当ての品があるかもしれませんよ」という台詞に対して) はい。はいありますよね、お目当ての品ーー!! ばばーん。(「海人」染色ゲット。その後、通行人から「あんたこのへんの人じゃないね」と言われ) なんで見分けがつくんだろな。いや待って。(「海人」装備に着替えて) 僕は壱岐の出ですよ!? 見てよ、どう見たって地元民でしょ。あっ、『違うじゃん』みたいな反応された。あっそ、じゃあもういいよーん」

「(ついでに甲冑師のところで猿神の鎧も強化して) やばー。これでもう僕、フルのおさるになった! 頭におさる座ってるよ。ほら、腰下ろしてる。これって見る人を威嚇するよう作られてるのかな? 頭の上に乗ってるけど。人に笑われたりはしないよね?」



◆サブクエスト「壱岐の冥人」

「何ぃ? 冥人は俺だぞ。(民の証言を聞くイベントシーンで、「それほどの傑物なら、会ってみたいものだな」という仁の台詞に続き) 然り。実在するのであれば、その壱岐の冥人とやらに会ってみたいものよー」

「(クエスト冒頭のイベント中、会話選択肢で「俺が冥人なのだが」を選ぶも、民に笑われて) 今の兜のせい? 兜見て笑ったの?」

「(クエストを進め、にせ冥人の正体は堅二と判明) (笑)。……もー、堅二ー。(仁は馬で、堅二は徒歩で野営地へ。最初は走る堅二の姿が) 必死に早く走ってる(笑)。先行っちゃお。……あれ? どこ行ったんだろ。死んだかな。何だよー、堅二ー!(馬で来た道を戻って探しに行くと、追いついてくる堅二の姿が) 馬は取り上げられたのかねぇ。ひどい友達だな僕(笑)」

「(「あっしの愛嬌に参らない人なんざそうそういませんよ!」と胸を張る堅二に) 本当そう。……へー堅二、友達できたんだ。わあ、『マスター』か(笑)」

(※訳註: 日本語版だと逐語的には訳出されていないものの、原語だと若い漁師・ふぐは堅二に向かって「master」、「おかしら」あるいは「ご主人様」と呼びかけている。ちなみにアメリカでは奴隷制度を連想させる用語であるため、近年「マスターデータ」などといった技術用語の使用を差し止める動きもある)

「出会い頭に『金はどうした』かぁ。 (堅二とモメてる毒蛇のアジトへ到着。毒蛇が仁について「この用心棒はどこのどいつだ?」と言うのを聞いて) 筋肉ついてるよー(用心棒の俗語表現は「muscle」。正に小指をきかなくされたと語る毒蛇に、) なくてもいいじゃん? 『俺は父とは違う』、『口に気をつけろ』か。そりゃ『口に気をつけろ』でしょ! あ、このパート覚えてるなぁ。(収録の時に)自分ならどうするか考えて──あれ、違いは何だったっけかなあ。んー、(次の会話は「話し合おう」選択) もう思い出せなくなっちゃった(笑)。どうするつもりだったんだっけか。選択によって変わることがあったんだけどなー」

「(毒蛇の『堅二に気をつけろ、厄介ごとを運んでくるぞ』という台詞は、原文だとKeep an eye on Kenji, trouble sticks to him like shit on rice、『堅二から目を離すなよ、米にひっつくクソさながらに揉め事がついて回る野郎だ』。それを聞いて) 米にクソ? 気色わる……」

「(クエスト途中で「古狩人の祠」に寄り道、ちょっとだけ謎解きに挑戦) ……さっきの祠に似たような感じで、別の鎧に着替えて刀を構えるとかなのかなあ? そんな単純なのあり? いっぺんだけなんか試して、だめだったら「んじゃもういいや」ってやっとこ。狩人だからこれ? だめか。(忠頼の装束に着替えるも、とくに反応なし。暗号文を見直してみるも、) うーーーん、ほらね? 自分がバカに思えてくるから次行こ! あ、もしかしたらこれ? 違うかぁ。(太陽マークにむかって矢を放つも、やはり反応なし) 馬乗っけて。またあとで来よ。誰にも見られてない時に。自分だけで四苦八苦することにしよ」

「(毒蛇の海図を取り戻すためのバトルでは、猿神の鎧で次々受け流しの極意を決めるツジ氏) よーーし。さる、さる、猿神ー。この新装備、本当にいいなあ。(敵を一掃後にマップを開いて) で何するんだっけ。何するんだっけかなー。そうだ、海図──あ、でもあいつのエロ絵見たい! エロ絵持ってるんじゃなかった? 僕が選んだ(毒蛇との会話の)選択肢では、確かエロ絵が出てくるはず。(まずエロ絵捜索開始。チャットの何人かは、何の話か見当がついていない様子) あれ。エロ絵? エロ絵どこ? エロ絵ー。いや一応これ、収録してなきゃ知りようのないことなんだけど、このどこかに毒蛇のエロ絵があるはずなんだよ。設定変わったとかじゃなければ。エロ絵あるよね? あるんだよね? あるって請け合われてたんだけどな、見当たらないなー。(旅人の装束で探知機がわりの蛍をオン) これでエロ絵まで一直線だ。エロ絵かな? あ、違うや。(が、見つかったのは境井家の指物)……そう、正しい会話の組み合わせを選ばないと出てこないのかもねぇ。エロ絵要素は見逃しちゃったみたい。じゃなきゃ、Sucker Punchがカットしたか。みんな僕の話にピンときてたりしない? エロ絵手に入れた人、見たことある人いる? エロ絵を楽しんだ人がいるかどうか知りたいんだけど(笑)。……カットしちゃったのかなー。そうかも。なら話しちゃまずかったかな。秘密だったかもしれない。ゴメン、気にしないで。気にしないで、エロ絵はありません!(※訳註: 毒蛇と戦闘し、勝利した場合の追加会話でフラグが立つ要素。毒蛇はart-printと言っているのでおそらく春画の類のことと思われる)」

「(クエストの最後、侠気を見せた堅二がふぐを本土行きの船に乗せた後、『酔鯨』のボトルを掲げ) 酒だー! ちゃんとした飲み方できるように、おちょこ持ってきた。みんな乾杯。ディレクターズ・カット版とか諸々に。8月はずっとお祝いし通しだったよね、僕の誕生月だし。その8月もそろそろ終わりだから、誕生日おめでとう僕。かんぱーい」

「んー、おいしい。(おちょこを画面に見せて) 前にも配信で見せたことあるけど、すごい高かったのこれ。高かったから見せびらかしとこ、見て、高いんだよって(笑)。福岡のある匠が手がけたやつ。すごく薄手で、すごく軽い。あとこの、ほら、色味が素晴らしくて。まあ僕が作ったんじゃないけど。そう、これ見よがしな自慢ね(笑)」



◆休憩時間その⑥

12時間配信も折り返し地点を過ぎたこの時点までで、チャンネルのフォロワー数が1万6000人台達成、新しいサブスクライバーが272人増(ソースはご本人の発言)。リアルタイムでの視聴者数も250人前後で推移しており、チャンネルポイントリクエスト消化が大変忙しそうだ。

「『ハーイ、ランダル! 猿神の鎧にちなんで、受け流しの極意の演武をお願いできますか?』(笑) ってなんじゃそら(笑)……いや、できなかないだろうけどさぁ。えーとあの音あったかな、(効果音確認中) 違うか。刀の音探してたんだけどないな。じゃあ……(おもむろにペンを構えるランダル。ペンを持ち直してペン先を刃先に見立てる芸の細かさ) ランダル、刀自体持ってないんでね。けっこうムズい(笑)。えー……よし。では『猿神の鎧にちなんで、受け流しの極意を決めるランダル』です。ランダルに斬りかかるとこ想像してね。(受け流しからの斬り返し動作を、お鼻ちょんとビンタの効果音つきで再現した後、食い気味に主張していわく) はい完璧! 完璧だった! 超完璧!」

「『ランダル、ダイスの正気度チェックしてみて。12時間配信は大変なので』。……(前に進み出て、画面にアップになるランダル)〈ダイスケ。君は正気を失ってる? それとも正気?〉(回答するツジ氏は仁の声) さてな。おさるのパペットなんぞに話しかけてる奴は、どちらということになるんだ? (無言になるランダル) 返事はなしか。よかろう。思うに、俺が正気ではないと言ってしまえばランダルは己の全存在意義を失う。かといって正気だと言い張れば嘘つきになってしまう、それゆえではあるまいか。まさに難問よな」

また、ティム・ロビンスの劇団「The Actor's Gang」に在籍していた2009年、ツジ氏が上演したクラウンショー『Death and Giggles』についての質問も。

「『気になっているのですが、あのストーリーはどんなきっかけで思いつかれたんでしょう? どんなことがインスピレーションの源になったのでしょうか』。死です。質問ありがとう。知らない人のために言うと、僕はクラウンもやっていて、『Death and Giggles』は僕の初めてのクラウンショーだったんですよ」

「クラウンの学校に通ってた頃、死をテーマにするっていうインスピレーションの出どころになったのは、部分的にはおじが早逝したこと。まだ若くて、実は今の僕ぐらいの年でね。やっぱりそれがすごく悲しかった。それと……他に友人関係だった数人も、本来の寿命になるはずだった年よりずっと早くに亡くなってしまいまして。そういうことが重なると、色々と──死ぬってことに関して、大きな疑問をあれこれ考えさせられるわけだよね。僕には今でも死は旅で、ってあの作品では死の旅を描きたかったんだけど。死の旅は、僕にとっては愛する人の夢の中のもの。で、そこから──方便じゃないけど、クラウン的な側面への入り口ができた感じ。クラウンパフォーマンスは僕、夢のような、それでいて意義ある世界であって欲しいので。死の旅は他の誰かの夢の中をめぐるようなもので、自分では舵取りできない。自分では舵のきかない旅っていう感じ。そういう配信やる機会でもあればもっと色々話そうかな」



◆鹿の霊地

道々手に入れた「求道の眼帯」を「海人」染色に合わせて「これでフルの海賊!」と喜びながら到達。

「よしやろ。(尺八演奏中、頭を上げ下げしつつ)……頭全体動かさないとできない(笑)。鹿さんおいで。こっちにおいで。……はい、お食べ。ナデナデも受けて。(仁の母の逸話を聞き終え) ああー。ママにまつわるこのちょっとした思い出話、いいよねぇ。名前は千代だったかな」

「(各種装備が追加された愛馬のグラフィックをあらためて見やり) うわぁ。ノブ、すごいかさばっちゃってるなー。腰袋に馬鎧に、僕がノブだったら今頃文句言ってるよ。すごいかさばり具合だもん」



◆メインクエスト『木田触の戦い』

「(ふかの拠点へ移動したとたん、「ご機嫌はいかがですかな!」と呼びかけてくる突拍子もない声が) はい。今の堅二? 堅二ー。こんなとこで何してんの。(ゲーム内の仁も「ここで何をしておる?」と問いかけている) 今言ったばっかのことを(笑)。……帰っときなー、そんで僕が対馬に戻ってからやるクエストの準備しときな!(今のセーブデータでは堅二クエはまだやらずに、楽しみにとっておいてあるそう)」

「(オオタカがやたら仁にこだわる様子なのはなぜか、と訊ねるふかへの会話選択肢にて) えーー……『わからぬ』と。(オオタカに聞く前にお前から話してはどうかと重ねて問われ) あーー……(そこへやってきたヽ蔵の状況報告に合わせ、タカの鳴き真似でごまかす)」

「(木田触に移動すると、ひどくなる幻覚。戦術を練りながら苦しそうにうめく仁の演技に、自分で笑ってしまったりもしつつ) 『僕まだほんの子供だったから』って言い続けてよ」

「(ヽ蔵との会話で、なぜ父親を助けなかったのか問われ) そう。どうしてだろう。邪魔が入って良かったかもね。(装備画面を開いて、眼帯を取り外す) 失礼、自分の顔見とかないとなんで。演技の確認にね。自分がやる演技は見ておかねば。『再生の鉢巻』にしておきましょうかね、演技見るのとシンボリズムを兼ねて」

「(頻度を増す幻覚に、『いやーどんどん悪化してるね』と呟きながらもバトル開始。途中、騎馬突撃でエリア外にはみ出し、「物語の場所に戻れ」メッセージが表示される) これ『リロイ・ジェンキンス』って呼ぼ。やっちゃだめなはずのことやったんで(※訳註: 元ネタはネトゲで起こった伝説の事件。詳細はこちら参照のこと)」

「(シャーマンの歌声について) めちゃくちゃひどいカラオケやってるみたいに聞こえるんだよなぁ。どこだあのバカは」

「(双刃の槍を振り回す敵兵に対して) こいつ、コトゥン・ハーンのトレーニング仲間なんじゃ? 絶対似た動きだもん」

「(乱戦中、火薬樽に火矢を射ちこもうとしつつ) えーちょっとすいません、前からどいてもらえると。無理? でも射っちゃわないと。うぃいー。あともう一個もね。うぃいいーー、みんな火だるまーー!」

「(バトル後イベント、ヽ蔵が「貴様の死が衆生のためになるように」と口にするのを聞いて) な、なんだってぇーー!? ……特別なムーブじゃん。(イベント終了後、苦悩する仁を愛馬が慰める定型アニメーションを見つつ) 悲しい。悲しい僕です悲しい僕。僕悲しい。……オーケー、なるほど。見ながらちょっと自分の演技をジャッジしてた。そうか、このテイクで行ったのかー。そか、なるほど、いいですねと(笑)。自分にあんまり厳しくしないようにね。うんまあ、うん、いいじゃん、まあ良かった良かったって」



◆休憩時間その⑦

LA現地時間はそろそろ夕飯時。ということで、デリバリーは韓国料理、日本料理、メキシコ料理、ピザ、バーガーから何にするかアンケートをとったところ、トップは日本料理に。

「その、正直言っていいかな。少なくともうちの近所だと、和食のお店は一番下のランクになってるんだよね。なんか。こっちだと全部の和食レストランがおいしいわけじゃないので。でもメニュー見てみる。……巻き寿司あるね。レインボー・ロールとか。(日本語で)日本の方たちが見たらこのメニュー、そんなにすごく美味しいと思わないかもしんない。(ここから英語で)日本の人たちが見たら、『この巻き寿司たちなに? なんで全部スパイシーなの?』ってなるだろうなー。いやあ、前言撤回なんかしないよ。アンケートとったんだから! 結果に忠実に行く。巻き寿司がたくさんみたいだな──あ、なんかプレミアム……コンボメニューみたいのがある、これにしようかな。シェフのおすすめネタの盛り合わせ、これいいかも。箱入りの容器に寿司や刺身が入ってるんだ、お弁当箱みたいのかな? オーケー、待ってね。カニ巻き……いやシェフのオススメにしよかな。それか(日本語で) ちらし、ちらしもいいかなぁ。全部いいかも」

しばらく迷って、「この後クリームパンも食べるんなら十分だから」と12貫入りのプレミアム寿司コンボをチョイスしたツジ氏。今度は精算画面とのにらめっこが始まる。

「さて……えーいま、注意を払って見なきゃならないとこで、ってうわなんだこりゃ。ゴメン、今料金見てたんだけど、いろんな手数料かかってて。あ、そっかあとチップが入るのね、チップならいいや。オーケー。なんか高額料金になっちったぞ(笑)。まあ構わないけど。よし、注文するよー。……これってさ、経費のうちに入るのかな? たぶんダメ? そうかな、だってこれも配信のうちだよ。でしょ? 悪いことかなぁ。なんか経費で落とせそうだよね? うん、まあ僕の予算なんで。だよね、経費になるよね僕のショーなんだもん。支払いはビジネス用口座からやっとくことにしよ。(日本語で) 日本語で、何て読むのかな。けい何とか? かな。けいひ?(英語で)って読み方でいいの? 定かじゃないかも。はい、できた。普段あんまりやらないんだよね。(日本語で) けいひ、ですね。ありがとうございます。はい、しました、経費ですこれ。ていうかねぇ、ストリームでやってるから、食べるからねぇ。(英語で) 僕のショーのうちだし、僕の仕事のうちだもん。経費扱いにしときました。僕いつも、ってあれ、注文完了してるのかな? あんまりデリバリー注文しないからよくわかんない、注文できてると思うけど。ちゃんと来るといいんだけどな。あ、『注文ステータスはここでチェック』だって、良かった。オーケー、あと30分から40分で来るって。イエーーイ」



◆サブクエスト「失いしもの」

「ちょっと探索しよかな。目的地に直行するんじゃなく、道すがらクエスチョンマークをつぶしてく感じに。こんな風にね、ほら煙があがってるー。煙あるとこには、クエストかなんかがあったりするんで。(野営地で何やら相談中の民たちを発見。「侍か」と言われ) 左様。お呼びかな。……新しい物語か。もちろんやります」

「(こぼとけから、父親に腕を切り落とされた顛末を聞いて) 何だって? ちょっとひどくない。なんでそんな……あー。気の毒に……」

このクエストではこぼとけの夫と、こぼとけの親代わりでもある僧・堂舜のどちらかしか助けることができない。プレイヤーとしては迷いどころなのだが、

「(クエストを進め、波打ち際に蒙古兵を発見すると、迷わず斬りかかるツジ氏。童謡「バスの歌」のメロディーで) 浜の蒙古はぐーるぐる♪ ぐーるぐる♪ ぐーるぐる♪(向かって左側へ、いっさいの躊躇なく駆け出して) よしいこ。いま忠頼の鎧か、おさるでやろう。猿神ね。ハーイ、殺させてもらいますー。というか無理かも。どうなるかわかんないけど。こいつ大キライ。お! あー死んだ、ここまでだー」

「(再開地点は蒙古に攻撃開始する前の浜辺。クエスト案内の「どちらの人質を助けるか選べ」という表示に気づき) どちらの人質って、ああー。ひでー! 僕どっちを選ぶかハッキリ決めてたっけ? どちらかの人質を選べって、どっちがどっちなのかわかっとかないとだね。(こぼとけに) どっちがあなたの夫さん? 左が夫で右が堂舜じゃなかったかな。だったら、僕は夫で行こ。(チャットを見て) 左が坊さんで右が夫ね。左にいる人、すごい声が若かったけどなぁ。よし、じゃ右に行こう」

全然迷わないのすごいな! と思ったら、どっちがどっちかを把握してなかったというオチだった。バトル後は、

「んーー、1人しか助けらんなかった。堂舜って人ごめんなさい。(こぼとけが妊娠していたこと、野営地の民たちが堂舜の死で困窮するであろうことなどの事情を知り、割り切れなさそうな表情になるも) どっちみち堂舜はもう自分を犠牲にしてたってことで、ね……」

「(クエスト報酬は「窮余の護符」) 半弓の矢が尽きた時、敵の矢を防ぐ度に一本手に入る……矢を防ぐって、手でつかむとか?(笑) だったら面白いよね。文字通りこう、ガッと手でつかまえてさ。だったらヤバカッコいいなー! 『もののけ姫』にそんなのあったよね。腕が呪われたかなんかしたキャラがさ、自分めがけて射たれた矢をつかんで射ち返す場面。こんな感じに!(鉤縄アクションで隠された入り口を破壊し、境井家の旗指物発見) まだ4本しかな〜い(笑)。イラっとくる〜まだ4本しかないのイラっとくる〜」



◆サブクエスト「大鷹の守」

「まだ温泉ひとつも見つけてないなあ。待ってるんだけど」と呟きながら向かった噂の地は、「大鷹の守」開始地点。

「ああこれかあー。これなら知ってる。 (つれない態度のNPCたちに)元気? 何が起きてるのここ。オーケー、誰も僕にここにいて欲しくないのね、了解。了解でーす。(別のNPCから「知らない奴だな」と言われ) こっちだってあんたは知らない奴だよ、おあいこだねー」

「(雲煙寺の屋根に鉤縄ポイントを見つけて) ここなんかありそうな気が。えーと、はい、上がって。上がって上がって上がって(笑)。(が、一番上の屋根になぜかうまくあがれず、挙動不審な動きになる仁) やり方間違えてんのかな(笑)、別の道があるとか? 間違えてる? 失敗。別の行き方があるのかな、窓とか? あ、あがれた。あったー。(蜻蛉の鉢巻入手)」

「(迷惑顔しかしないNPCたちの中に、ひとりSOSサインを出す娘・いとの姿が) おっ。助けを求める人がひとりいた!(寺の様子を物見しつつ)……大丈夫なんじゃない? みんな幸せに過ごしてて、それを台無しにするのはやばいかもよ。(善信のスピーチを聞いて) 間に合ってます。聞いた感じカルトっぽい。カルトっぽいよねー、絶対カルトだねー。カルトくさいしカルトに見えるから多分カルト」

「(イベント終わりで仁の衣装が変わっていることに気づき) おっ。地味な格好だ(しかしチャットからはこの装束、たか死亡時や愛馬死亡時にも着用していた「PTSD装束」との指摘あり)」

「(潜入捜査中の仁、口調が完全にカルトに染まってる人のそれ。『善信様の教えを守り参らせんがため馳せ参じました』というセリフの言い回しに) わー仁、うまい役者だなあ(笑)。『馳せ参じました』て。オーケー。絶対にカルトなんかじゃありませーん」

(残念ながら、作業を手伝った仁について「手際が悪かったね」と呟く女性NPCの話は聞かずじまいであった)

「(夜が更けて救出ミッション開始。手始めに小屋に閉じ込められた数人を解放して) えーとぉ。もう(蒙古を)殺していいかな? 殺人可? 殺人許容される?(笑) 殺人OK? 殺人いい? さつじんー。さつじんー。(かわいく呟きながら床下徘徊中。とりもち見つけてR2)さつじん? さつじん?(さつじんしか言わない人になっていたものの、ススキの茂みから猫が飛び出したのを見て) あれネコチャン? ネコチャンたちー。あー、ネコチャンが味方になって戦ってくれればいいのにな。きっとすごく面白いよ」

「(途中、善信がオオタカと話し合おうとしていたことを伺わせる文書を見つけ) ……ふーん、善信は彼なりに最善をつくそうとしてたってことか。(と、いきなりゲームがクラッシュ) ノーーー!! 技術トラブルーー!! 『受け入れて報告』と。……全然セーブしてなかったー!!(ゲームを再起動) 自動セーブが機能してるはずだよね……どっかにデータあるはず。(再開時点は、人質のいる小屋の中) やっぱり。でも自分でもセーブしとこ。念のためね」

「(バトルが始まったついで、いとの兄を救出) いやー、探す手間がはぶけた(笑)。坂降りきったとこね、了解。いとの居場所ならばっちりわかってるよー、今来たばっかだから(笑)。助けようとしたのに『まだ動けません』って。もう動ける? よーし」

「(『善信もオオタカが来るまではいい人だった』といういとのセリフに) オオタカ! あ、みんなにあるMV見せるの忘れてた。この後まだ覚えてたら見せるね。(先行するいとに、障子をピシャっと閉められて) ちょっとー、鼻先で閉めるのいい加減やめてよ」

「(幻覚に苦しみもがく善信の『もはやひとりきりでは耐え切れぬ』への仁の返答は、原語では『ひとりきりではないぞ、今宵ばかりは』とだいぶ同情的。クエストの最後、善信は同じ苦しみを共有する者同士として『いかな因縁に煩わされていようと、御身がひとりきりで過去に相対されることがないよう願っておりますぞ』と頭を下げる) ……僕もそうならないよう願ってまーす……ひとりで向き合うのは、むりー……」

「みんな調子はどう? 僕はまだ疲れたりしてないし、いい気分で楽しくやれてるよ。(堂内に病人が横たわっているのを見て) あ、まだ苦しむ人たちがいるのね。(オオタカから善信あての文書を朗読しはじめた直後、ツジ氏のスマホに着信が) 食事のことかも。ちょっと待ってね。それか、なんかあやしいやつかな。シカゴからの着信なんだよね。これ……出るべき? あ、切れた。いや、オーケー。ごはんが来た。ごはん届いたー。ちょっと休憩、受け取ってくる。(ごはんがきたぞー! と二か国語で盛り上がるチャット) モクバン?(笑) もしかしたらね」



◆不思議な寿司ディナー風景

「はいもぐもぐタイム、もぐもぐタイムでーす。変なセットアップになっちゃってるな(笑)。これ全部──恥ずかしいくらい散らかってるとこ見せてみるよ。はい。(ワイプでお寿司が大写しに) バカじゃないのこれ(笑)。さて、ランチタイムはちらっとモクバンやってみたわけだけど。(チャットを見て) うそ、イギリスでは夜中3時なのにまだ起きてられてるの? すごいな。なのに大の大人が寿司食べて、モクバン・アーティストぶるの眺めちゃうんだ。彼らのことはアーティストって呼ぶよ、だって事実そんな感じだし(チャット欄のアール『あれは確かにパフォーマンス・アート』)」

ランチ同様、モクバンの参考動画を探し始めるものの、生々しい咀嚼音がなかなかに人を選ぶらしく、チャット欄の視聴者たちからは大変不評である。『ウォーキング・デッド』『ミナリ』のスティーブン・ユアンがおすすめしていたという「男性の麺食い動画」が見てみたいということで検索を続けるのだが、「たぶん『中国人』(実際には韓国の方だったことがこの後判明)『モクバン』『ハイテンション』……これじゃまだダメかな、多すぎて全然絞り込めない(笑)」、「(ナマコやアワビなど見かけがエグめなサムネを見て)うわー、性器みたいな食べ物だなぁ」、「こんなにたくさんの人がモクバンやってるなんて知らなかった。ここまで選択肢があるとはねぇ」と圧倒された様子だった。

「普通に食べよっかなって気になってきた。でも、僕がただちょっと音たてながら普通に食事してるとこ見てもらうだけじゃいけないような気もしちゃうんだよなー」

と、握り寿司をパクリ。エンターテナーとしての葛藤を覗かせる(※訳註:  ツジ氏は自分基準で何もしていないのにビッツが飛ぶと、非常に申し訳なさげな様子になることが多い) も、件のスティーブンおすすめ動画を見つけて「僕も彼ぐらい喜びいっぱいに食べてみる!」と独特の笑い声を真似したり白目を剥いてみるなど、非常にシュールな食事風景を繰り広げていた。

「(笑) すごい入れ込みようだ! 自分の喜びに自分でむせてる」

「どうしたんだろ? あ、(スープが) ビニール袋に入ってるのか。なんで袋入りにしてるんだろ?(※訳註: 日本を除く東アジア、東南アジア等では、汁物や飲み物類のデリバリーやテイクアウトはビニール袋で渡されるケースも珍しくない) 僕もいちおう味噌汁あるけど」

「(韓国系のアールからの解説を読み上げ) 『デリバリー容器の中身が何かを当てて、正解するたび笑い声をあげてる』のか(笑)」

「わ、あの白目。どうやんのあれ? (白目試行錯誤中) こうか。でもなんで──見た今の?(物真似中。呼応したようなタイミングで笑う動画の中の男性に) 笑わないでよー(笑) 。あの言葉、日本語か英語で何て言うんだろ? アール、アール、彼何て言ってる? 英語か日本語で繰り返したいんだけど(笑)。(日本語で) やめて? やめます(笑)。(白目剥くのは目によくないという英語コメントへ) 目に悪い? そうなの? 白目のまんま戻らなくなるとか?(笑)」

「はい、じゃあモクバンはこのへんで。勉強中、リサーチ中だからね僕。チルな音楽でもかけよう。モクバン界隈の人たちならまずやらないことだけど、まあ自分流で行こ(笑)。気まずくならないようにね」

「これは多分ハマチ? ハマチ食べまーす。(鼻にかかった短い声をたててみせ) 彼みたいな喜びを総動員しようとしてるんだけど。こういう美味しいものを人生で初めて食べた子供みたいな喜び。あの彼のモクバンの主旨ってそれだよね」

「(まず飲むビールアンケートで1位になったサッポロビールの缶を開けつつ) いま日本からのお客さんがたくさんいるんじゃないかなあ。さっきも寿司が1位だったし、今もサッポロが1位だし。そう、一気ね。配信の最初で面白いなって思ってたのは『Iki』が『一気(chug)』って意味だってこと。一気、一気、みたいに言う。かんぱーい。でも僕は一気しない(笑)。ちびちび(sip)、ちびちび、ちびちび行きます。一気する方が好みって人、ここにいる? 一気する時って味を楽しむためじゃなく、酔っ払うためでしょ。このビールの味好きだよ。だんだん良さがわかってくる感じの味だけど、おいしい」

「このネタは何だろな? 自分の寿司がわかんない(ふたたび先程のモクバン再現を試みて) 無理だな、あの顔つくるの無理。残念。僕じゃないんだなぁ。僕のキャリアはモクバン分野にはない、それを受け入れようって意味ね。(『今オナラしましたって顔に見える』というコメントに) (笑) 間違いじゃないよ、今のはどっちかっていうと『オナラしました』顔だった。それが僕流のモクバンかも。キモいけどそうかもしんないよ。どうだろ、僕が乳製品食べてオナラするってアイデア。もうきっとYouTube上にあるんだろうな〜。もう先にやられてるはず。僕の頭の中、だめなアイデアでいっぱいよ? モクバン再現っていうアイデアも含め」

「(ディナーはそろそろ終わりに近づき、寿司も残りひとつに)よし。一番いいのは最後にとっときました。サーモン。サーモンは最後のお楽しみ。(粛々ともぐもぐ)わお。もう7時間と45分配信してる」

「(ツシマの出演キャストらのサイン寄せ書きプレゼントの当選者を決めつつ) オーケー、配信の終わり頃には、(足元を見下ろして)部屋とっ散らかってんなあ(笑)。えー、『Ghost of Tsushima Director's Cut』を境井仁のカードと一緒にプレゼントもするのでね、当選(win)したい人へのチャンスはあと1回あります。まあみんなもうゲームをプレイしてるんだから、僕らみんなが勝者!」

「お腹いっぱいになったか? うん、ばっちり。味噌汁はあとにとっておこうかな。味噌汁は飲まな──(日本語で)ごちそうさまでした、皆さま。(英語で) 僕が食べてるとこ見てくれて、ありがとう? になるのかな。こんなことすんの人生初だからねぇ、人前で食べるって変な感じ。何にでも初めてはあるか」



◆猫の霊地

「(オオタカの幻覚についてのコメントを見て) うん、オオタカからのツイート集って感じするねぇ。(変声で) ひどい、ひどいものだ。壁もろくに登れんのか。(いつもの声に戻り) トランプの真似うまくできないな。できない方がいいことだけど。(再び変声) 父親を皆殺しにするとは、嘆かわしい。ひどい。……以上、僕の下手なトランプ物真似でした」

「(花畑で仁を待つメインクエのヽ蔵らを素通りし、ウキウキで向かった猫の霊地。が、いきなり蒙古の待ち伏せに合い)は? ノー!! (犬の連撃をしのぎ、遠くにシャーマン発見) ネコチャンを堪能しようとしてたのに、台無しにしやがってぇ!! せっかくのネコチャンを!! 今ので全部かな? ネコチャンに戻ろ」

「(高低差の激しい部分もある尺八の調べ、ツジ氏の頭の振りもやや激しめ。無事吹き終えて) 見事。お見事。さあ我が手首をカミカミするがいい。(『母上もよく同じことをして下さったな。梨や干し瓜をくれるとおっしゃっては稽古や学問から俺の気を逸らし、父上には午からずっとともに学問に励んでいたと空言を。時には生きることの方が大切なのだと教えて下さった』という思い出話に、) 誰のためでもない人生生きろ! 生きることのが大事! はいナデナデさせなさい。ネコスナデス。カミカミも。イェース。あ、噛んでるのって僕がなんかあげてるからだね? たぶん。無限ナデナデ! また後で撫でに来るからね。自分の時間、誰にも見られてない時に。2人っきりの時にだよネコチャン」



◆メインクエスト『死を祝ふ』

「(ふか、ヽ蔵との三者協議。ヽ蔵とのギスギスした間柄について、仁は『まずはオオタカを止め、決着はその後だ』と語るも) 殺す。殺してやっかんなヽ蔵! (話を聞き終えて) これって最後のクエストだね? 最後のひとつ前かな。もう最後まで来ちゃったの?」

「(ヽ蔵から『まだ幻が見えるのか?』と聞かれた矢先に幻覚が。いわゆるstoned、何かがキマっちゃった人の口調で) いいやぁ。うん、そうかも。(普段の口調に戻り) やばいよねー。セラピーか、寄り添ってくれる人がいないと」

「オオタカにとって仁の何がそんなに特別なんだろ? 僕がヤバカッコいいから? 多分。おそらく」

「(オオタカの一隊らしきものを発見し、攻撃を開始するも) あれは本物? 本物なの? (矢を射掛けても手ごたえなし) あーやっぱり幻だ。うわー」

「失礼、着替えるね。(戦闘中、装備画面を開いて強化完了状態の猿神の鎧に着替え) あと……この帽子はやめとこうかなぁ。最高なんだけどこんなに大きくてもいいような。鎧とマッチしてる点には異論ないよ。ただイベントシーンに入るなら、自分の顔見えるようにしときたい。僕には大事なことなんで」

「(父の終焉の地へ近づくにつれ、ますます悪化する幻覚。『おのれが父を見殺しにした顛末を忘れたか』というオオタカの声に) いやー、すべてはここに繋がってたんだ。歌を、やめろ! こんにゃろ。(また幻覚を見て、『大事ない』と言い張る仁) まあまあね。わかんない、めっちゃ幻覚見てますけど!」

「(行手に藤の大木を見つけて) ひどい戦いだけど、同時に美しいよなぁ。うわ、おっす。(オオタカの姿を幻視して) でもこいつにキックできるのはいいな。僕はほんの子供だった!」

「(乱戦模様のバトルで、敵のついでに近くにいたヽ蔵を斬ってしまい) あっゴメン。いややっぱゴメンじゃないや、お父さん殺したのお前だからファッキュー!(笑) ゴメンだけどゴメンじゃない! 父を殺した本人め死ぬ覚悟をしておけー、俺の名は境井仁、っていうジョークを言っとくつもりでいたんだった(※訳註: 元ネタはロブ・ライナーの1987年監督作『プリンセス・ブライド・ストーリー』。『HOMELAND』のソールことマンディ・パティンキン演じる剣士イニゴ・モントーヤが繰り返し口にする名台詞なのだが、現在はネットミーム化している)」

「(ふかと二手に分かれる際、ヽ蔵が仁との同行を志願するのを見て) 父上殺したことに罪悪感があるんじゃないのかな? (ヽ蔵を煽り、かつ追いかけ回しつつ) でしょ? でしょ? でしょ? 僕まだ怒ってんだかんな、死ぬ覚悟しとけー。はい、じゃあ行こうか」



◆ラスボス・オオタカとの死闘

「(いよいよオオタカとの最終決戦地へ) うわ、ヤバい! ここがそうかぁ。ここでヽ蔵が父上殺したんだねー(笑)。木とか色々、僕はどこに隠れてたんだろ?」

「(対オオタカ戦開始) よっし、行くぞ。お手並み拝見! おっ。(相手がクナイを投擲するのを見て)僕が使いたい時にクナイないのなんで! そりゃある程度倒しがいがなきゃでしょ、イェーイ。オオタカー!(タカの鳴き真似、死亡カウント1) 彼女、コトゥン・カーンより強い? というかそうであって欲しいよね? すごい動きしてくるな! (受け流しの極意からの斬り返しを決めて) あー猿神の鎧大好き! 音楽も最高!」

「(槍の薙ぎ払いに苦戦し、ジャンプ回避からのキック中心戦法へ切り替え)キック! キーック! うぉ、やべ。キック! よし! いやー猿神の鎧あってよかった、じゃなきゃオオタカ相手どれなかったかも。お! 次のレベルに行った!(一定以上HPを削ったせいか、バトル中幻覚開始) えっ何が起こってんの? うわ。あー。今の不公平!」

「(槍を棒高跳びのポール状に使い、回転しながら頭上からの振り下ろし技を仕掛けてきたオオタカに) うっそ何あれ!! どうやってんの!? うわ。キック! キック! キーック! (『我のごとき敵に相対したことはあるまい』と煽られて) ないね、ってうわあー。やられたー。こりゃ倒すの時間かかるぞ……!(深呼吸)」

「(護符の構成を見直すも苦戦したため、今度は別の鎧を検討) 境井家の鎧にしたらシンボリックなんだけどねー。僕はストーリーテリングの方をより気にするし。(そして護符構成も見直しつつ) えーあと顔が見えるようにもお願いします。境井家の兜ー…よし、シンボリック」

「(バトル再開の瞬間いきなりダメージをくらい) あいた!(笑) これでさっきより上手くやれるんかなあ。全部のクナイに当たりに行っちったよ。(見事、もう一度強い幻覚に見舞われるパートまで到達するものの) くそ(笑)、このパート何なの? ここ好きじゃない!(笑)」

「(連続して悪夢パートに到達。『先祖の裁きを受けるがよい』と宣告されて) ここキライ! ここキライ! いやだっての! ノォーー!! 何が起こってんのー。あ、でもここまでは来れたのか。(正死亡時のフラッシュバック開始。父にとどめをさそうとしたヽ蔵を、大人になった仁が斬るのではなく、当身で制止する。幻影の中、同じ鎧を纏った父親と向かい合う仁。微笑むツジ氏) わ。……お揃いの鎧になったぁ。やっぱいいチョイスだったな」

YouTubeの12時間配信アーカイブではこの動画のタイムスタンプ18:00あたり、ツジ氏と仁の表情のシンクロは大変見ものなので、是非チェックしていただきたい。ちなみに正役を演じたリー・ショーテンは、近い将来ふたりの配信にゲスト出演予定となっていることを、チャット欄のアールが明かしていた。まぼろしの中の父との対話は続く。

「(父親の死にまつわる罪悪感と一応の訣別をみた仁が、現実世界に帰還する) 快復ーー!! 行くぞー、こんにゃろー!! ここで死んだら悲し過ぎるかも」

「(『霊薬が効いておらぬだと?』というオオタカのセリフが繰り返し頭出しされて) 何ておっしゃってます? はい? 効かないよー、なぜなら僕ヤバカッコいいから! あっお願いだから今は殺さないで(笑)。ここで死んだら面目丸潰れ──あっくそ、無理(フラグ立てて死亡)」

「(再開は幻覚あけ時点。ご丁寧に気力も全回復している) 気力こんなに回復しといてくれてありがとう(笑)」

そんな中、竜三役レオナード・ウーが「うっそダイスまだ配信中なの!? まじか」とコメントしながらチャットに降臨。アールからの「12時間配信だから!」というレスにも「いやー。大げさに言ってるだけかと思ってた」と驚きを隠さない。ツジ氏本人はバトルの佳境も佳境。

「キック! キックキックキック! あーーくそ、もうちょいだった! (笑) あともうちょっとで倒せる。僕にとっては2度目のプレイスルーでの志村殿に次ぐ長期戦だなあ。キック! キック! なんでキックしてない時までキックって言っちゃってんだろ!? 」

「キック! はいやー!! よーしキック! キック!(あと一撃で倒せるというところで間合いをとられて) そんなーあと少しなのに! キック!(が、見事攻撃がヒット。人差し指を立てて) 撃破ぁ! やったー。(ビールを一口。バトル開始からおよそ25分の死闘であった)」



◆戦い終わって第一声

「(改めてチャットに) いやー、こんなに長い時間と労力を僕に使ってくれてありがとう。僕(仁)のためになるといいよね。すごくいいセラピーセッションだった。壱岐島全体がいいセラピーセッション。仁にはこういう機会がないといけなかったから」

「(バトル後、ヽ蔵との会話に聞き入ってから) そう、気持ちを整理する時間がいるからね。心が落ち着いてる様子だけど」

「(和歌タイム開始)『父の死を思って』か、もちろんやりましょう、時間ならあるよ。『闇に隠れ』……あー僕のことだよねぇ。『血にまみれ』、『影させば』……(最初の選択肢に戻って) やっぱりこれでしょ、『闇に隠れ』。『手を伸ばしたる父君も』ってなんかすごい具体的。『父の息吹も消え入りて』、えーどこかな……『ここを先途とせし父も』。僕的には『手を伸ばし』に来るものがある。『今は浄土に眠りたるかも(原語Free at last from lifeに即して訳すと〈つひに憂き世を免るる哉〉)』、『命の香の燃え尽くるかな(原語Life's sweet perfume fadesに即して訳すと〈うつろひゆくは玉の緒の香〉)』、『煙となりて天へ昇らん』、なるほど。(前のふたつの間を行き来しつつ) このふたつ、まったくの正反対だな。人生を芳香のように感じてるなら『命の香の』を選ぶし、人生が牢獄みたいに思ってて、やっと自由の身になったー! つらいことばかりの人生からはおさらばだ! っていうなら『今は浄土に』。僕は後の方にしよ。この最後の『今は浄土に』って何かさ──(藤の花びらが巻き上がるのを見て) うわあ、すごくきれいだ……」

「『死を祝ふ』のオオタカを倒せ、完了。(最後のメインクエクリア報酬のひとつは、装備の染色・黄雀。原語ではUnburdened heart、『荷負わずの心』ほどの意味) 後悔を捨て明日に向かって前を向く、ね。そうだねー、離の段に向けて前を向く気持ちになったよ!(が、黄雀装備を試着したとたん、爆笑) ふざけんなぁ!(笑) ……ふざけんなよもう、僕は着ないぞ(笑)。いや着る、着ます。何の護符つけとこかな。……はいかわいい。子供になりましたー。ウィーー(ぐるぐるあたりを駆け回る幼年期コスプレ仁)、僕は自由だーー」

「(近くの小屋に入り、コスプレ姿で正死亡時の待機位置へしゃがみこみ) フラッシュバックだー。でももう大丈夫だもんね。気分上々、治ったんだし。自分で自分を治したぞー、イェーイ! 写真とっとこっと。よし」

「さっき言おうとしてたくだらないジョークがあるんだけどさ。あのセリフ、なんだっけ? なんてファーストネームだったっけ、なんとかモントーヤ。『父を殺したな、死ぬ覚悟をしておけ』の。あれって仁バージョンはさ──待って、ちゃんとやってみる。(おもむろに面頬マスクを装着し、仁の声で) 『俺の名は境井仁、父を殺したな。友にならぬか?』だよね。仁のバージョンはそれ。そう、イニゴ・モントーヤ。今もう僕とヽ蔵は友達だもん。僕はみんなと友達関係になります」

「よし、じゃあ休憩に入ろう。休憩明けはゲームがあとどれくらい残ってるかはわからないけど──あ、まだたくさんあるな。あるある。エピローグもあるし、クエスチョンマークもいっぱいだ。まだ探索してないとこも。バックストーリー、正との記憶もまだ見つけなきゃならないしね。最後のプレゼントの抽選前にそのへん探索してこ」



◆休憩時間その⑧

チャンネルポイントリクエストを消化しまくり、ひと段落したところで「はい、どんどんおかしなことになってく中でチャンネルポイントの還元ありがとう。僕ならあんまりにも変なことしでかすほどは酔ってもいないし、疲れてもいないよ」と語っていたツジ氏だが、メインストーリー完了まで漕ぎ着けてほっとしたのか、ビールが回ってきたのか、さすがに疲れが見えてきたような。これまで休憩時間ごとにシャツを着替えていたのだがそれも失念し、配信初期によく着ていたにわとり着ぐるみのフードをかぶったりも。人を猛烈な勢いで(ある意味修造的に)誉め殺すキャラ、ミスター・アグロもどことなくはんなりとしている。

「(眼鏡をとってミスター・アグロのマスクをかぶり、その上からにわとりツナギのフードをかぶって、リクエスト内容を読み上げようと) えーとご要望はと……あ、今眼鏡してなくて読めない(笑)。えー、こういう感じかと思います。……『12時間一生懸命がんばった自分を褒めてあげて下さい』みたいな。誰からだっけ、××さんか。眼鏡なくてチャット読めないけど、言うよ。
12時間配信をやり遂げて、でかした俺、そしてダイスケ・ツジ。やったな! まあまだ壱岐島を探索しきってないから、配信もまだ終わってはいないが、メインストーリーは1日がかりでクリアしたわけだ。えらいぞ。1日中ゲームして、もの食べてなあ。人前で日がなゲームしてものを食うとか、お前にはなかなかハードル高かっただろうにな(笑)。それで報酬がもらえるわけか? おめでとう、最高の人生を送ってるじゃないか。お前を誇りに思うぞ。俺も自分で自分が誇らしい。……そうとも、今俺はルチャマスクににわとりのツナギ姿で、自分が出たゲームをプレイ中。最高の人生を満喫してるところだ。まあ今けっこう酔って、いやそこまでじゃないか、ほろ酔い程度。(チャットの視聴者たちに) これな、これが君らの求めてるコンテンツだからな? ジェダイの魔法をかけてやろう。(片手を画面にかざして) これこそ君らになくてはならない、君らの求めてきたコンテンツ〜。どう、効いた?(ビールをグビリとあおって) ビールがマスク中染み込んだ……」

ご本人も「なんだかあんまりアグレッシブにならなかったなー。このキャラは最近舌ったらずっていう設定になったんだけど、舌ったらずでアグレッシブになるの大変なのかも」と首を傾げていた。



◆初の温泉発見

休憩入り前に言っていたように、以降は主にマップ上の未踏の地をランダムにめぐる壱岐ぶらり旅。

「(壱岐探索を再開し、ちょうど正終焉の地を見下ろす藤の林を抜けつつ) 父上が殺されたとこ、本当にきれいだなー。さっき見た場面から感じたこと、分析したことやどういう認識をもったかみたいな話はちゃんとしてなかったよね。後で──いや、今は気持ち的な話をする時間はないな、ただプレイしてよ(笑)」

「(壱岐に来てから初の秘湯を見つけ、さっそくひとっ風呂) イェアー! 複数アングルがあるといいんだけどなー、っていうか(笑)。おぉ、ヽ蔵のこと考えよ。……(『来世ででも出会っておれば、我らも友となれたのやも知れぬが……俺には遺恨を吹っ切るまでが精一杯であった。それで十分なのであろうな』という仁の心の声を聞いて) そー! ヽ蔵とは友達じゃなーい! さっき言いかけたバカな話に戻るけど──ちょっと自分を大きめに表示するね──狐は今、撫で方がひとつだけじゃなくなってるでしょ? 他の動物たちもそうなって欲しいし、色んなことに複数の可能性があって欲しい。温泉の場合は別アングルがいいんじゃって思ったんだけど、じゃあ別アングルってどんなか考えると、正面アングルなんだろうなって──(と言ったところで高所から転落)死んだ」

「そう、全動物のおなかワシワシはもう当然として。少なくとも僕の要望はそうだよ、全動物のおへそ撫でたい。でも狐のおなかワシワシが出来るようになったのはすごいことだよね」



◆父との記憶「親愛の記憶」

「(正が『お前のことは甘ったれの軟弱者とばかり思うておったが、ともに時を過ごしてみると……』と言いかけたところで郎党の邪魔が入ったのを見て) はい。いやっ……ちょ、今父上が僕のことを愛してるって言おうとしてたとこなのに。えー。(回想終わり。仁の傍らに控える白鹿に向かって) 何を言おうとしてたのパパ。パパ? 置いてかないでパパー! どこ行くの。あ、もう姿が見えないや。パパー…」



◆父との記憶「挽歌の記憶」

「(今回は先に白鹿の姿を発見して近寄り) 君は僕のパパ? (と一応訊いてから、追憶開始。正の遺品を確認中) 大風の中の雷光のごとく、かー。(折れた刀については原語だと『伯父上からは、父上が一騎討ちで折った刀だと伺ったな。父上の武勇に慄いた筑前の逆賊どもが、ただちに降参したと』と地名付きで解説されている)」

「回想が終わった後の正についての選択肢は) えっ。えーと『父もまたひとりの男に過ぎなかった』!(白鹿の前で未完の曲が流れ出す。サントラ中の"Jin Sakai"、仁のテーマ曲だ) 参ったな、あの曲だよ……。(これまで動物が近づいてくると「俺のもとに参るのだー」と手ぐすね引いていたツジ氏が、今回は無言で尺八を演奏。鹿との触れ合いに成功すると、) ああ……。本当によく出来てたねぇ。音楽の思い出は大抵母上がらみだったのに、最後の1曲は──僕の場合はだけど──父上に関係ある、父上の曲だったっていう事実。……この件についてはもうコメントもやめとこう。いいエピソードだった。色んな感慨がね」

ちなみに音響監督のブラッドリー・D・マイヤーのツイートによると、「『父との記憶 』の最後、仁が自分のテーマ曲を吹いているのは、父がどんな人間だったか、またどんな人間ではなかったかを受け入れ、自分自身も人として独り立ちしてゆくことの現れ」とのことである。



◆蒙古の拠点「猿岩の高台」

「蒙古の拠点を潰して周辺のクエスチョンマークを解放したいなあ」ということで、猿岩の高台へ。

「(檻の中に大量の猿が囚われているのに気づいて) ここに動物たちを閉じ込めてたのかー、なんて真似を! うち何匹かは死んじゃってるじゃん。これはだめだよー。檻開けられるかな? 全部は開けられないのか」

「(敵を倒しながら) 解放しなきゃならないおさるはどこー」

「(バトルとバトルの合間に) おさるの悲鳴が聞こえる、出してあげなきゃ」

「(オオタカ撃破と蒙古の全拠点壊滅のブロンズトロフィー『汚名返上』をゲット。原語だとThe Butcher Redeemed) 『人斬り返上』ー! おさるを解放したからかな? もらっとこ──待てよ。僕まだ温泉のおさる見てないな? このゲームにあるんだよね? ないと困るんですけど」

「(拠点の敷地内で境井家の旗指物をゲットして喜んだ矢先、倒れて動かない仲間に寄り添う猿を見つけて) !! こいつおさるの死を悼んでる! あああー。悲しいおさるだー」

「クエスチョンマークがこんなにたくさん! あれ、てことはもう敵の拠点はないのかな? もっと殺したかったのに、もうできないのか。もう敵拠点つぶしナシ? 残念」



◆猿の霊地

「(尺八演奏クリア後に) はいなでなで! ……なでなでって言うよか餌付けだね。よーしよし。ちっちゃなおちり! 見てこのおちり、……おちりッ!(何かが極まったらしく、フォトモード起動。猿のおしりバックショット撮影) わかってるねみんな。僕以外にも撮ってる人いるはずだから! だってこんなの、まあ不適切なのかもだけどビデオゲームだし、おさる相手だからね。ビデオゲームのおさるならオーケーだよ。大丈夫。たぶん」

「見てる人たちから、ずっとおさるにお辞儀してみろって言われてるんだよな。(後ろ向きの猿へ実行するも、無反応) なんで何もしないんだろ? やり方が間違ってんのかな。見向きもしない。……あ、おさるの前でやるんだ? えらい厳密なんだ(笑)。よしいくよ。(こちら側を向いている猿に向かってやり直し) なんかやってもらわないと。なんだよ、おさるたちのバカ。……これお辞儀してる? えー? あ、お辞儀し返してくれるってこと?(よく観察して) あ、なるほど。ごくごくちょこんとしたお辞儀なんだ? かわいい。どういうことかわかったよ」

また霊地ではないものの、同様のミニゲームをクリアしないと刀装具が入手できない「誉の石碑」ではこんな話も。

「(クリア報酬『猫神之爪』の名称を見て、何か思い当たったように) 『猫神之爪』。ああ、これ──まだクエストがいくつか隠れてたりするのかも。そう仮定しとくよ、だって今、『あれー待てよ、収録したの覚えてるわ!』ってなったんで。もちろんあちこち変更されたりするかもだけど。『えー待ってよ、もっとなんかあるはずじゃ? だってもっと色々あったでしょ』って」



◆休憩時間その⑨

「(休憩から戻ると、マスクなど色の濃い部分がバカンス風の背景に溶け込んだ状態に) うぉっ。何になっちゃったんだ僕。このマスク黒なのに。なんでOBSこんなことしちゃうんだろうなぁ。クロマの設定いじってないのに。なんなんだよー、もうわかんない。このパートはクロマ切っとこ(笑)」

「これが多分最後の休憩になるかな」というタイミングで、視聴者からはチャンネルポイントリクエストの雨とともに、疲れを心配する声も。

「酔ってはいないし、そんなに疲労困憊になってもいないよー。これならたぶん24時間配信でも、ってもちろん今はやらないけど、自分の好きなゲームをプレイするんだったら、言うほど過酷でもないんじゃないのかな。ちょっとほろ酔いだけど。だって(本格的に酔ったら)僕のバカっぷり、まだこんなもんじゃないんで(笑)」

「そんなお腹すいてもいないし、そんなグッタリもしてないし大丈夫。繰り返しになるけど、やっぱこのゲームだからこそかなーと。気分はいいよ。たぶん」



◆とうとう発見・おさるの温泉

というような話をしながら馬を進めていた先に、日吉の温泉のような、というかトルコのパムッカレのような棚田状の温泉が見えてくると、大きく息を呑むツジ氏。

「これは……!! やった……! やったぞ……! 夢が叶いました。とはいえ現実面、実際面でおさるとお風呂を一緒するのってどうなんだろねぇ。アイデアとしては気に入ってるんだけど。(猿に対する仁の挨拶を真似して) 愛らしいな。どこから入るんだろ──うわあ、ど真ん中に! ああー、仁のマスクつけたままにしとけばよかった! (思うことの選択肢は『父・正』か『故郷』) んーー。父上で行こ。(仁の回想『壱岐に到着した初日、郎党らがかような温泉に浸かっていたな。父上は、俺や下の者にはいくさの後の血生臭さを落とさせてやりながら、ご自分は冷たい川水で手傷を清めておられた……』に、小さくかぶりをふって) 父上、そんな風じゃなくたっていいでしょー。もー、人を遠ざけてちゃだめだよぉ。そこは境井仁が大事にしてるとこ。仁は人との繋がり第一だもんね」

「って待て待て、僕いま見たっけかな? おさる、一緒にお湯の中に入ってた? (再度入浴。だが、猿たちは湯の外に待機している模様) オーケー、待って──おさる上にいるじゃん。違うんだよ、おさるにはお風呂の中に入ってて欲しいんだってば。欲しいもの全部は手に入らないか」

「ってSucker Punchの誰からも見られたくないなこれ(笑)。『すいません、おさるたちをお湯に入れてくれません? 修正してください、よろしく』みたいなことじゃん。向こうは『何この俳優? もう報酬支払ったよな、なんでいまだにゲームの話してんの? 頭悪いんだよあいつら』ってなるよね。(スタッフのひとりでもあるモデレーターからは『スタジオにはきっと共有されると思うよ』というコメントが。酔ってクダ巻くトーンになり) 僕はおさるたちと混浴したかったのにさぁ、外にいんだもん。まあわかるけどぉ。でも雨の中で温泉に入ってみたことってある? なかなかオツなもんよあれ。温泉の中はあったかいのに、顔に落ちかかる雨はひんやりしてさぁ。……僕ならほろ酔いなだけだよ、酔いの演出を楽しんでみてるだけ」



◆ついに7秒以内達成「弓の修練場」

「弓の修練場」に関しては苦手意識を露わにしていたツジ氏(未踏の地が「弓の修練場」と判明するやテンションが明らかに下がったりするレベル)だが、猿岩近くの修練場では7秒以内クリアに成功。

「バーン! マザーファッ……(思わず罵倒語言いかけて) ……ジ。あ、護符を強化するには黄金まで3つ全部とらないとだめなんだ? あー、なるほど。ほらね? って今の、一番やりやすいとこだったに違いないな、てか絶対そうでしょ(笑)。それか、アルコールで肩の力抜けたのが良かったとか。『スキルを上げたくば酔っ払え』、ここだけの話ね。あと未成年なら呑んじゃだめ」



◆ついに壱岐名所へ

そしてとうとう、DC版トレイラーでも大フィーチャーされていた名所・猿岩にも到着。

「(猿の像が2体並んだ入口を発見し) おおお、なんだこれ! なんかありそう。おさるたちがいるね、うん。おさるにお辞儀。ふんふん」

「(入り口からの岩場をよじ登りつつ) いやー、今のこの眺め、絶景だなぁ。アルコールのせいなのか、PS5のせいなのか。それとも両方か。『ファクト: アルコールはPS5のグラフィック向上に役立ちます』。考えてみて。ドラッグはやるのなしね」

「(崖を登攀していった先に、ぽつんと建つおさるの像を発見) お。君こんなとこで何してるのー。……ああ! 『聞か猿』だ! なんだってー、何なんだろうこれ。謎がまたもや。(お辞儀をしてあたりを見回し) 次の場所にはどうやって行くんだろ? ちび猿ちゃん、案内して。こっち? 」

「とっても静かなところだよねー……。たぶんこの先にもっと、おっと。(つかまった岩が崩れ、別のホールドにひっかかる) いいや、下へ降りてこう。(降りきった先にまた別の猿の像) イエーイ、『見猿』だ! いいねー。お? これなに、なんなの?(雷をあしらった浮世絵風人物のグラフィティ・アート発見。何かのヒントかと見て、オプション画面で尺八の曲目を確認) 雷に関連した曲あったかな。曲全部揃ってないんだよね。残念ながら。また後で戻ってこなきゃな要素だな」

「この場所、謎だらけだなあ。行けるとこがたくさんある。んーここはまだ来たことないから行っちゃお。(旅人装束のホタル探知機が激しめに反応し始める) 何がたててる音なのかなこれ。ケータイの音みたい。誰かのケータイが鳴ってるのを止めたくなるみたいな。(岩に囲まれた海の先にまたもや猿の像発見) お、いたいた。『言わ猿』!(お辞儀すると、藤の花びらが巻き上がる) わ! すごいー、魔法発動した? 発動したね。なんか手も描いてあるし」



◆閑話休題: Twitchのヘイトレイド問題

このあたりで話題にのぼっていたのはゲームとはまったく別の話で、Twitch上の「ヘイトレイド」問題。レイド機能を使った荒らし行為のことで、当時、対策に本腰を入れようとしないTwitch運営に対し配信者界隈から批判の声が高まっていた。

「ありがたいことに、僕はまだヘイトレイドされた経験はないんだけどね。そうはなりませんように(※訳註: knock on woodは『木を叩くと災難避けになる』という言い伝えから来るおまじない。イギリスではtouch woodとも言うものの、シモがかった表現にもなるため避けた方が無難)。でも被害にあってきた人たちがいる。起こっちゃってるんだろうね、そんなことが。僕はヘイトレイドが来るほどの知名度はないけど──もう一度、そうはなりませんように──それでいいと思ってる。どっちみちレイド大好きってわけでもないし。って今日レイドしてくれた人たちは感謝してますよ(笑)、当然。ただ同時に、あんまりレイドみたいな諸々には依存したくないっていうのもある。レイドを当て込んだりはしてないというか」

ちなみに後日の配信では、この問題の続報も報告されていた。


◆猿岩頂上の「猿の霊地」

さて頂上には尺八演奏ポイントが。「猿というものは遊び好きだ。母上は遊びを入れられる程に曲を我がものとしなければ、会得したことにはならないとおっしゃっていたな。ひとつやってみるとするか」という仁のセリフに続き、

「そう。そうだね、フリーフォームだ。曲を自分のものに。行くぞー。(演奏開始、大過なく吹き終えて) コツがつかめてきた。はいお食べ。(仁の初めての即興演奏に笑っていた母親が、最期の時には目を閉じて聞き入っていたという話に合わせ、微笑みから痛ましい表情となるツジ氏。が、手元ではやおらゴソゴソと物音が。『生涯忘れることのない母上のお顔だ』という仁の〆のセリフにビリッと何かを破る音がかぶる) いいとこ台無しにしちゃったな。世のママたちに敬意をこめて、メロンパン食べます。ママの思い出に。(もぐもぐしながら) あ、また別の『言わ猿』だ」

「(あたりを調べているうちにR2ボタンが表示されるも) あ、ナデナデのやつか。オーケー、ナデナデね。それはそれで。ナデナデしましょう。……あ、これはクリームパンです(笑)。メロンパンはもう食べてしまいました。(チャットを見て日本語で。先程は言い間違いをしていた模様)


◆仲嶌神社にお参り&吹替での参加作品発表

「ん? 誰?(手前で蒙古とランダム戦闘になった後、海賊衆がやってきて『しばらく後をつけさせてもらってたんだ。あんたなら奴らの注意を引くと思ってな』と語るのを聞いて首を傾げ) で、何があるんかな? ──自分が何したんだかはわかってないけど、どういたしまして。何か役に立ったんだろうね。自覚すらなしに人を助けてる、っていうのが普段からやってることなんで。んんー」

「きれいなとこだね。神社か。あ、また謎解きじゃない? なら僕帰るよ。もし探検できる神社なら──あっ、おさる! 神社なら、って神社だな。じゃあ行こ」

「(ギミックや抜け道豊富な参道を進みつつ) 壱岐島の神社は探検度がちょっと高めだよね。初プレイだからそう感じるのかもだけど、対馬の神社よりひねりがきいてる。対馬の神社はもっとわかりやすいもん。こっちの神社の道は、多層的。うん多層的。あれ、今来た道を戻ったかな僕。うんそうだ。ほらね、多層的(笑)」

「(『ハプティック・フィードバックありのPS5版プレイはどんな感じに楽しんでますか?』という質問に) 最高。ゲームの楽しさも没入度も段違いになってますね。PlayStationの従業員みたくお金もらってもいないのに言いますけど」

「(この神社長いなー、と言いながら最深部に到達。散々転げ回った結果、あちこち汚れが目立つ仁を見て) 着いたー! 泥だらけになっちゃったな。……ん?(チャットを見て) アール、なんでヤベーって言ってるの? 参詣できたから?(笑) ……あーNetflixのやつね、はいはい! じゃあ宣伝しとこ。アール、僕らが取り組んでた仕事のこと話してくれる? ふたりでNetflix作品の(英語音声の)吹き替えに参加したんだよね」

この作品は韓国のウェブ漫画を原作としたドラマ『D.P. -脱走兵追跡官-』で、以前から公開されたらお知らせます、予告されていた。ツジ氏が吹き替え出演したNetflix作品としては、『狩りの時間』に続いて2作目にあたる。

「もちろん韓国語版も見たよ。オリジナルキャストが素晴らしい仕事してて、僕らは彼らの演技に英語音声をかぶせたんで。よければ英語でも聞いてみて、僕らの声だよー。(ふたりの出演作情報に沸くチャットを見て)イエーイ。あと最近、ギャラも振り込まれたとこだし。あっ結構です(道々、蒙古の一団を華麗にスルー)。吹き替え作業したから、もちろん最後まで見たわけだけど、本当によくできたドラマ。強くオススメします」



◆配信開始から13時間半経過

「(あちこちのクエスチョンマークを見て回りつつ、チャットに) みんな大丈夫? 僕はちょっと疲れてきてるかも(笑)。そりゃそうもなるよね、ゲームしまくりの長い1日だから。アルコール追加するかな。ただもっと呑みたいかっていうと微妙、まあ呑んでもいいけど。でも、楽しい1日ではあるよ。(チャットから次々に視聴者の居住地域での現在時刻の報告が) みんなのとこ何時なの、元気?(笑) こっちは今(夜の)10時半くらいか。現段階でのゴールはクエスチョンマークを全制覇して、それからエピローグやるとこまでだね」



◆サブクエスト『寄す波』(原語では『荒波』)

「(今日のゴールについて話していた矢先に、浜辺で海戦の痕跡と生存者を発見) あ! どうしよ、サブクエだ。……山猫! そいつ探してたんだよー」

「レッドエール呑んでみまーす。今日最後の乾杯、最後のドリンクかな。乾杯。(村ですぎの情報収集をしつつ、チャットを見て) 『このDLCの収録にはどれくらい時間がかかりましたか』か。なんとも言いがたいんだよね、本当に。最初は本編リリース後、一定期間たってからだった。制作側はこのゲームがDLC追加に足るヒット作になるか、見極める必要があったから。覚えてないけど、僕が収録始めたのが11月か12月だったと思うから、比較的急展開だったよね。10月だったかも」

「だからDLCも含めると、僕らにとっては(『ツシマ』の仕事は)長期間になったよね。4年半ぐらいになったのかな? 多分それくらい。でもDLCが出た今は、これが最後のパートなんだなっていう実感がある。やっぱり、というかこれ以上はもうDLCってないんじゃないのかな。とはいえ僕の中の別の自分は、もうひとつ違うカット版を作るなら『ゴースト・オブ・ツシマ フォックス・カット版』ってタイトルにすべき、みたいなことは思ってる。ディレクターの名前がネイト・フォックスだから」

「(『典雄のDLCはー? 笑』というアールのコメントに) 典雄DLCね! 世間の人が欲しがるのはゆなDLCだろうけど、典雄DLCも最高。いいじゃんね。ゲームのファンとしてなら、出演キャストじゃなくいちファンとしてならアイデア出ししてみてもいいはず。 僕も前に思いつきを口にしたことあるし。たとえば、何かのタイミングで典雄と仁が戦うとかどうかなって。典雄が行き過ぎたことして、というか僕らのどっちかが行き過ぎたことしてさ。多分典雄の方かな。で、僕が『冥人は僕なんだし冥人稼業は僕に任せなさいってー、僕の仕事をお前がやるなよ。諸々殺しちゃってるけどやめなさい』ってなるみたいな」

「(すぎと合流し、山猫の手勢たちとのバトルはすんなり終了。逃げ出す敵ふたりに気付くと、慌てず騒がず弓を構え) 逃すと思うか。(背後から一矢で仕留め、シレっとした顔をしていたがふと) 僕ひどい奴だな(笑)。(『容赦ないわ』『壱岐の屠殺人』『弓のプロ』とざわつくチャットを見て) まさに壱岐の屠殺人(笑)。んえー。どうだろ。(仁の声で) 俺は見境なく人を斬る父とは大違いだぞ!」

(※訳註: 正の異名「壱岐の人斬り」は、原語だと「The butcher of Iki」、食肉用動物を屠殺するように無造作に人を屠る人でなし、的なニュアンスがある)

「(最後のすぎの話ぶりを聞いて) あーなるほど、これ長めのクエストなのね。わかった。(定型アニメーションで頭を振るノブが、馬鎧を払い落とそうとしているように見え) ノブ我慢してるからね色々」




◆猫の霊地: 母上の禅問答


「(蒙古兵に発見されて、とりあえずバトルした場所が霊地だったことが判明。進行方向に猫を閉じ込めた檻があることに気づき)どうもそうみたいだな。檻から解放してやらなきゃなのか──ああ! 猫を出してあげるのは誰!? 境井仁です。はい、出てきていいんだよ。よーし。よしよし」

「(演奏前の『前と同じではいかんな、この猫たちのごとく野趣溢れる調べにしよう』という仁の台詞に) オーケー。ふんふん、いいね。やってみよ。猫出したの誰、ニャンニャンニャニャン♪ ワイルドな曲だよ仁、ワイルドな。パーティータイムだ。パーティー、フー! この曲で酔っ払いまくろーぜー。よーしワイルド。(高低差の激しい難関パートをクリアして) イェア、パーティー! あ、イゴール はどこ?(猫耳装着、イゴールの声に) 『どうでもいいんだけどぉ?』(にわとりフード装着、素の声に) はい、イゴールありがと」

そしてここで、母上の思い出話中ナゾ度随一のエピソードが。演奏を終えた仁は、原文では「思いがけず新作ができた。まるで母上が、茶の作法をひとつひとつ手ほどきしてくださった後、茶器ふたつを床に落として割ってしまったあの時のように。それから母上と茶器なしで再び茶を喫したのだったな。『作法に通じているだけではまだ半人前。作法に背いてこそ、その何が肝要なのかがわかるのですよ』とおっしゃっていた」と語っている。

「は!? ……うん、この台詞ね、収録で言ってる時もワケわかんなかった(笑)。待ってなに、どういうこと? オーケー、いま僕ほろ酔いなんで意味わかんないけど。ふたりで茶碗を持ち上げて、パーティーでやるみたいに床に叩きつけたの? で、茶碗なしでお茶を飲んだってことは素手に注いだとか? 混乱するなあ。茶碗を叩き割るのはいいんだけどさ。茶碗なしでお茶飲むってどうやって? 謎かけなの?」

日本語版では「茶を別の器に注いで飲んだ」という補足つきで訳されている部分なのだが、脚本家はどういう意図をこめて書いたのか、興味がつきない。



◆サブクエスト『返す波』

「(すぎと合流後、山猫一味と蒙古に夜襲をかけることに。が、物見中にノリッノリで踊っている弓兵を発見してしまい) 見てよあれ、めっちゃ楽しそうに踊ってる。なのに僕、これからあいつを殺すんだ。人生最高の時を過ごしてるところを。……うわぁ、本気で気が咎めてきたなぁ。(ステルスモードで背後に回り込み、ジリジリ近づいてじっくり観察) なんかこれ、ハカ? モンゴルのハカみたいなダンスやってるよね。すごいノリノリじゃんー。もしかして殺さなくても済むんじゃ?」

「(傍らの焚き火ですぎ宛に合図を送るが、素早く物陰に隠れるとノリノリ君にも気付かれずに済んだ模様) あっ、なんだなんだみたいな様子してる(笑)。……最高の人生送ってよ。逃げなって。怯えさせれば逃げてくれるかな。(別の蒙古兵に攻撃してみるが、背後から矢が飛んでくる) あいつ射ってきたー。怯えて逃げてくれればいいんだけどなあ。(と、背後を気にしながら別の蒙古兵たちを攻撃するも、あらかた片付け終わった後もノリノリ君らしき弓兵に逃げる様子はない。飛んでくる矢を避けながらせつなく彼を見つめるツジ氏) あいつかな? 生き延びて欲しかったのにねぇ。(おもろに弓を構え、射殺) はー。まあしょうがない。君のダンスは忘れないからな! とってもお上手でした」

「(イベントの最後、すぎは死んだものと想定する仁に) やー、遺体を見たわけじゃないからね。絶対無事でしょ。遺体がないなら死んでないって。あ、すぎの笠がもらえるんだ。もらっとこ。いい笠だ」



◆メインクエスト『壱岐之譚 終幕』

「(マップ画面を開いて) さー、クエスチョンマークは全部やり終えた。謎解きと収集品類は後回しにするとして、行くぞ! 最後のやつ!(ふかの集落へファストトラベル)」

「(壱岐未プレイらしき様子のファンより、クリアしたらアーカイブでこの配信楽しみますね、というメッセージが) はい、12時間丸ごと見てね(笑)。すごい面白いとこもそこそこあります。いや、12時間丸ごとじゃなくていいけどまあ、最高の配信だったのは間違いないので。僕もすごく楽しめました」

「(だが、ヽ蔵とふかの姿が見えず) 仲間たちはどこ(笑)。まあ大丈夫。(オプション画面でクエストにピンを立てて) 終幕をハイライトしといて、と。これでいいはず。あれ。いない。どこ行きやがったー。あ、いた。『壱岐之譚 終幕』ー!!(港の方にふたりを見つけて駆け寄ると、ふかから『侍があたしらと話したいようだよ』という声が) そうでーす!」

「(怪我の具合を聞かれたヽ蔵が『笑った時しか痛まんから、お前の前ではまず平気だな』と応じたのへ)はっはー。(会話選択は『おのれを許した』をチョイス。続く話を頷きながら聞き終えて) よーし。皆さん、これでおしまいです! ただし──まあ今はやらないけど、ふかのクエストが別にあるのかな? 彼女と話しに行くとか。ちょっとだけ様子見に行ってみるね。(ふかの居室へ、クエストの前フリらしき会話をしていることを確認し) はい、これはまた今度プレイします! ふかとのクエストがもうひとつあって、そこで終わりっぽいね。じゃ、配信もこれにて終了か。いやー、ワクワクしっぱなしだった!(マイクが何かにひっかかり、雑音が入る)あっくそ(笑)。イェーイ。よし、おしゃべりしよう」



◆エンディングトーク

「すごいなー、みんな今何人いるの? まだいてくれてるなんて信じられない。ありがとうね。じゃあちょっと辞去の挨拶チャットを。(チャット画面に映ると、リゾート背景に髪とメガネとタンクトップの黒が溶け込んだ状態に) あー、僕もとうとうファイナルフォームに到達したな。背景と一体化した。なんかこれ、僕がゴーストになったみたいに見える。なんで黒がいつもこう──待って、何やらかしたんだかわかるかも。ちょっと待ってね、クロマキーだと思うんだけど──違うか、じゃあいいや。クロマキー切っとこ(笑)」

「なんか一気見したみたいだったよ。でもあんまりバテてたりはしないんだよね。1日中ゲームしてた、それが今の気分。だから悪くないよ(笑)」

プレゼントの抽選とチャンネルポイントリクエストの処理(ちなみにランダルビンタとランダルお鼻ちょんの総計は「50: 74」の結果だったらしい)を終えると、あらためて14時間半に及んだ配信の総括も。

「(ねぎらいの声に溢れるチャットを見つつ)楽しかったねー。もし来年24時間配信をやることになったら、24時間、間をもたせられるゲームを用意しないとだなぁ(笑)。でも24時間でもやれると思う。そりゃ疲れ方もこんなもんじゃないだろうけど、ゲームするのは楽しかったし。今回は壱岐島だったからとくに楽だった。将来の目標ね。将来的な。じゃ、最後にもう1回乾杯。ビール飲みきっちゃおう。(ビールをあおり、自分でも小さく拍手) みんなおやすみなさい。ハイプトレインありがとう、ビッツも。あんまりお礼言えてなかったけど、世間の配信者たちはどうやってこなしてるんだろ。全員にはお礼できないよ。ずっと見ててくれたみんなもありがとう」

「あ、(ヽ蔵役の)グレッグ・チャンがまだ配信やってるの? 見に行ってあげて(笑)。グレッグが配信してるなら彼のとこへ。グレッグにレイドすべき? みんなレイドして欲しい? 僕はやりたくない(笑)。レイドに対する僕の気持ちがこれ。グレッグにレイドしてもいいっちゃいいんだよ? みんなにまだ気力が残ってるならイエス、レイドします。でもずっと配信見てなきゃみたいに思ったりは、って彼のってどこだっけ。(グレッグのチャンネルのIDを確認しつつ) あの、彼が配信してたらずっと見てなきゃいけないみたいなプレッシャーをみんなに感じて欲しくはないんだよね」

「じゃあ彼にレイドするけどみんな、落ちなきゃなんなかったら落ちてよ? 僕目線で言えば、12時間配信見てもらった後にじゃあ今度はこっちの人見てもらおうか、って言うようなもんじゃん。でもプレイしてるゲームが『Ghost of Tsushima』だからね。紹介しときますよそりゃ。よし、じゃあレイドして配信終えるよ。みんなが元気でありますように。自分を大事に、DandEな週末をね。行くよー。あ、レイドやっちゃった。じゃあまた。みんなまたね。バイーー。壱岐島ディレクターズ・カット、やり抜いたぞー!!」

「事は成ったな。(エンドクレジット中、仁のマスクを装着して) 俺のうちに巣食う恐怖はすべて乗り越えた。己と、父上と、ヽ蔵のことも許した。今の俺は、敵をぶっ飛ばす気満々だ。コトゥン・ハーンのケツをな! 皆の者には感謝するぞ──南無三、サブスクと再サブスクの何と長い一覧か! 我が初の12時間配信だったが、無事やり遂げたな! もう自分が誰なのやらようわからん。境井仁でダイスケ・ツジだ。冥人面頬はつけておるが、眼鏡もかけておるものなぁ。何者なのだ俺は。大いに楽しんだぞ。他に言うことものうなった。これで人生の次の段階へ進めるというもの。そうとも。ある意味、解放感があるぞ。俺はもはや自由だ。(おもむろに登場したおさるのランダルが、本日最後のお鼻ちょんを仁へ送る) かたじけない、ランダル。助かった。お鼻ちょんぞ、皆の衆。お鼻に向かってちょんだ」