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RED小紅書の投稿閲覧数・いいね数が激減!どうする?!中国で88万フォロワーを持つインフルエンサーが原因と対策を解説!

近年、RED小紅書は中国で多くのユーザーを集める人気SNSであり、オフィシャルアカウントを運営している日本企業も少なくありません。

ただし、2024年9月末から11月初めにかけて、RED小紅書の閲覧数が急激に減少し、多くのアカウントが投稿しても数百回しか閲覧されないという状況が発生しました。

本記事では、トラフィック減少の根本的な原因、RED小紅書新ルールによる影響、効果的な対策などについて詳しく説明します。

作者紹介 Sophie Chow

2010年に来日し、10年以上ににわたり中国のSNSを通じて日本の観光・文化・留学・就職に関するコンテンツを配信してきました。現在、中国国内で88万人以上のフォロワーを持つインフルエンサーとして活動しています。これまでの運営とコンテンツ制作の経験を活かし、企業や自治体に対してインバウンドPRや海外SNSの運営サポートを提供しています。また、国家キャリアコンサルタントとして在日中国人向けのキャリア相談サービスも行っています。

一、RED小紅書の閲覧数、いいね数減少の原因

1. 「ダブルイレブン」の影響によるトラフィックの商業広告への偏り

ダブルイレブン(11月11日)は、中国で最も重要なECプロモーションイベントの一つです。この時期が近づくと、各企業やブランドは約2か月前からPR活動を開始し、ダブルイレブンセールの1か月前には広告への投資がピークに達します。これはいわゆる「マーケティングの蓄水期間」であり、大量の広告投資を通じて十分な勢いを蓄え、セール期間中に一気に転換を図る戦略です。

特に今年2024年は、RED小紅書がバイヤーエコマースモードを試験的に導入した初めての年であり、トラフィックが商業広告へ偏りが一層顕著になりました。この結果、一般投稿のオーガニックトラフィックが減少し、投稿の露出が大幅に制限される状況が生じました。

また、RED小紅書のプラットフォーム特性として、瞬発力に欠ける一方で、ブランドのマーケティング(いわゆる種まき)から購買へのつながりは時間がかかる傾向があります。このため、ダブルイレブンのようなイベント期間では、広告投資の準備がより早期に行われ、オーガニックトラフィックの減少が9月から常態化しています。

要注意なのは、この現象は2024年のダブルイレブンに限りません。

中国の他の主要なマーケティングイベント、例えば春節前の「年貨節」6月の「618プロモーション」期間などにおいても、イベントの3~4週間前からオーガニックトラフィックの減少が始まる可能性があります。
したがって、RED小紅書でアカウントを運営する場合、これらのタイミングを事前に把握し、投稿計画を適切に調整することが重要です。

2. 新ルールによるアルゴリズムの変化で、従来の運営方法が通用しなくなる

RED小紅書では2024年9月から10月にかけて一連の新ルールが導入され、アカウント運営とトラフィック配分に関するアルゴリズムが大きく変更されました。
この変更により、低品質なコンテンツや機械的な運営方法に依存していたアカウントは大きな影響を受けています。
主な変更点は以下の3つです:

(1)低品質アカウントの取り締まり

機械的な運営や「魂のない」コンテンツを投稿する低品質アカウントが厳しく取り締まられるようになりました。これらのアカウントは、投稿数を増やすことだけを重視し、コミュニティとの交流やコンテンツの質を軽視しています。例えば、毎日大量に投稿を行うものの、他のユーザーとのやりとりをほとんど行わない「投稿ロボット」のようなアカウントが該当します。

また、他人のコンテンツを転載ばかりしたり、過去の投稿を簡単にコピーするだけの行為も、新ルール下では「非誠実な創作」として分類されます。このようなアカウントのトラフィックが大幅に制限しないと、プラットフォーム全体のエコシステムに悪影響を及ぼす可能性があります。

(2)低品質および重複コンテンツの制限

(1)と似ている状況ですが、実際に人が運営しているアカウントでも、新ルールでは重複する投稿や低品質な創作コンテンツの投稿が厳しく制限されています。過去には、同じ内容を何度も投稿し、タイトルや本文の細部をわずかに変更することでトラフィックを獲得しようとするケースが見られました。また、低コストの創作や簡易的なリメイクを通じて大量の取引関連コンテンツを投稿する業者も存在していました。

これらの行為は、プラットフォームの「誠実な共有」の理念に反しており、ユーザー体験を損なう要因となっています。そのため、新ルールの実施後、このような行為を行うアカウントは、投稿制限やプロモーション制限、ライブ配信のトラフィック制限などの厳しいペナルティを受ける可能性があります。

(3)アルゴリズムの変更によるトラフィック配分への影響

アカウントのスコアリングシステムと信頼スコアシステムの変更は、トラフィックアルゴリズムに大きな影響を与えました。新しいアルゴリズムでは、アカウントの活躍度とコンテンツの質がより重視されます。

例えば、アカウントが新規登録された場合、7日間の観察期間が設けられ、この期間中の閲覧数は非常に低くなる傾向があります。また、1日の平均使用時間を投稿数で割った「日次活躍度」が重要な指標となりました。使用時間が短いにもかかわらず大量の投稿を行うアカウントは「ロボットアカウント」と見なされ、トラフィックが制限される可能性があります。


二、新ルール下での効果的な対策

1. 専門的な新メディア運営者の配置

新ルール下で自社アカウントの競争力を維持するには、RED小紅書の運営ルールを深く理解しているプロな運営者を少なくとも1名配置する必要があります。この運営者は、以下のような重要な能力を備えている必要があります:

①コンテンツのオリジナル制作能力:
RED小紅書のルールに適合する高品質なコンテンツを制作する能力。多くの企業が中国人を雇用して投稿を行っていますが、実際にはコンテンツ制作は専門的なスキルを必要とし、単に中国語ができるだけでは不十分です。不適切な人材を選んだ結果、多額の費用を費やしても無効なコンテンツが量産されてしまうこともあります。中国SNS分野で実績があり、その制作能力が証明された人材を採用することをお勧めします。

②中国ネットトレンドの判断力:
プラットフォームのルール変更や流量トレンドに敏感であること。これを達成するためには、運営責任者自身が博主(インフルエンサー)であることが理想的です。自分のコンテンツにも責任を持っているため、中国のネットトレンドやSNSルールの変化に迅速に把握することが可能です。

例えば、10月にほとんどのクリエイターが流量制限を受けている中でも、この記事の執筆者ソフィーはバズる投稿を複数生み出しました。


これらの投稿の閲覧数や「いいね」の数は、自身のフォロワー数の10倍以上を持つ他の博主の100倍近い結果を出しています。
このことからも、RED小紅書のような流量プラットフォームでは、フォロワー数だけではなく、長期的に裏付けられた制作能力やトレンド感覚が重要であることが分かります。

2. コンテンツ制作と投稿戦略の調整

新ルールの影響下では、コンテンツ制作と投稿戦略を大まかに以下のように調整する必要があります:

  • 投稿とコミュニケーションの頻度: 質の高いコンテンツを定期的に投稿し、プラットフォームのアクティブ度基準に適合する。また、積極的にコメントを運営して、他のユーザーとコミュニケーションを取ることも重要です。

  • トレンドを活用: プラットフォームのトレンドや人気タグを活用し、投稿の露出度を向上させます。

  • コンテンツの最適化: 将来は、単に日本語の内容を機械的に翻訳するだけでは不十分です。プロと協力し、中国のトレンドを取り入れた新しいコンテンツを作り上げるのがベストです。また、既存の素材を活用し、新たな視点で切り込むことで、中国の読者にとってより興味深く、あるいは有益だと感じられる内容を提供することが求められます。このようなコンテンツこそが、激しい競争の中で頭角を現す鍵となります。

RED小紅書のコンテンツ制作と投稿戦略の詳細な攻略については、内容が非常に多いため、本文では割愛し、このコラムで少しずつ詳しくご紹介していく予定です。

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