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李小龍生誕84周年記念イベント 陳福慶氏トーク『我係Thomas! 俺はトーマス!』

2024年11月27日 李小龍會イベント

李小龍生誕84周年記念イベント 陳福慶氏トーク『我係Thomas! / 俺はトーマス!』

龍哥のお誕生日が水曜日という平日ど真ん中だったので、お勤めの方も参加できるようにと夜8時から香港電影資料館にてトークのみ開催。

話者は複数の龍哥作品に出演した Thomas Chan 陳福慶氏。『猛龍過江 The Way of The Dragon ドラゴンへの道』のレストラン裏での自己紹介場面の「俺はトーマス!」のセリフでお馴染み。

もっと小柄な方かと思っていたら、案外しっかりしたガタイの方だった。

「今日は1時間半のトークだけれど、喋りたいことが山ほどあるから今日の一回では絶対に足りない。多分 Vol.2、Vol.3ぐらいまで必要だと思うよ。」と最初からぶっちぎりでノリノリ。

当時の功夫片の役者は多くが街でやんちゃしていた奴らだったと、自分もやんちゃしていたという過去も忌憚なくお披露目。

この時の一部始終は李小龍會頻道 Bruce Lee Club Channel にていつかアップしますのでお楽しみに。いつアップできるかは目途が全く立たないので気長にお待ちくださいませ。

ここで全部ネタバレするわけにはいかないので、覚えている中からいくつかを簡単に披露しておこう。

Thomas哥ご本人は跆拳道を学んだそうだ。当時、韓国人も香港には結構いたので、韓国人から跆拳道を習い、白帯から始めて黒帯まで取ったと。ただし、師父が滞在期間切れで帰国してそこで終わったそうだ。

香港凱旋前の龍哥について。Shaw Brothers 邵氏 との交渉が上手くいかなかった際のこと。羅維導演の妻・劉亮華がアメリカへ飛んで契約を取り付けたので、当初、龍哥は羅維の会社と契約していたのだと。

お馴染み林正英のやんちゃ武勇伝。金山から聞いた話。
『唐山大兄 The Big Boss ドラゴン危機一発』では皆同じ旅館に泊まっていた。ホテルなどという良いものではなく所謂旅館程度の宿泊所。皆、大部屋で雑魚寝だったが、流石に導演と龍哥はそれぞれ個別で部屋をあてがわれていた。
そこへやんちゃで生意気な林正英が入って来た。「邊撚個係李小龍呀?=李小龍とかいうクソガキはどいつだ?」と言う。その時既に龍哥の実力を見知っていた皆が無言で龍哥の部屋を指さすと、肩を怒らせて林正英が入っていった。と、言い合いの声も無く、林正英がドアを破ってピューッと飛んでいった。この蹴り一本で林正英は龍哥の忠実なシンパになった。
金山からそう聞いたんだ。と場内大爆笑。

Thomas哥ご本人が初めて龍哥に会ったのはこの撮影の時だったそう。

これは珍しい写真。当時の香港には「雙龍城酒樓」というテーマ・パーク敷設の大型レストランがあった。今でいう龍華酒店のような感じだそう。

龍哥のキックをパッド無しで受けたので痣が沢山できてしまった。

ちょっと龍哥、これ見てよ。痣がまだ治らないんだよ、の図。

この時の Bob Wall は龍哥のことをまだ見くびっていて、このシーンの撮影の際にも「ふん、どうせ大したキック出せるわけないんだからパッドなんて要らねえよ」と皆の言うことも聞かずパッド無しで龍哥のキックを受けた。物凄いキックだったよ。Bob の身体が浮き上がっているのが見えるよね。物凄い痛苦の表情でしょ。これ、マジの顔だから。


Thomas哥は時に立ち上がって動きを説明してくれた。

Chuck Norris は Back Turning Kick (と言ってたかな)を上手に出来たのだけれど、Bob は上手く出来なかったので、龍哥から「踵を前に出せ」と教わっていたよと。

「踵を前に出す」方法をやってみせてくれた。

ステップの取り方だけでキックはされず。

Bob Baker が咥えたタバコを Chuck Norris が蹴り飛ばすデモンストレーション。実はこの時、Chuck のキックが入っちゃったんだよねと。

この二人が香港に到着した日から、私が彼らの通訳兼世話係だった。私は英語が話せたからね。ところがある夜電話が掛ってきて、明日は世話をしなくて良いと言われた。それまでずっと頼りにされていたのに、急に必要ないと言われてちょっと面白くなかった。ところがその翌日の夜、また電話が掛ってきて、明日からまた世話を頼むと言われた。その日、二人の世話係に李棍の娘を当てがったらしい。ところが娘が李棍そっくりで・・・

龍哥は凄かった。西洋人を自分の生徒兼友人とする華人という立ち位置での出演で自分の世界的地位を世に見せつけたんだよ。

龍哥は番組中で司会の劉家傑を「世界で一番英語の上手い華人」と持ち上げた。劉家傑はもう有頂天になってた。今をときめく龍哥から「世界で一番」とか持ち上げられちゃったんだからね。

そして収録が終わったら龍哥が「家傑、こいつら3人(Thomas, Chuck, Bob)を君の車で送ってやってくれよ」と。のぼせ上ってる劉家傑はホイホイ二つ返事だよ。龍哥はホント、ずる賢いんだ。

王羽を食事に誘った時にも結局来なかった、映画の上映に誘った時も結局来なかった。

カメラマンは西本正さん。龍哥の後ろにいるのが植耀昌。本当に良い奴だった。龍哥が亡くなって、次に亡くなったのが植耀昌だよ。(ちょっと意味深・・・)

しっかりサインを頂いた。

龍哥もそうだけれど、やはりあの時代に英語を使えた人は筆記体が書けるのね。今の時代は日本の若者もだけれど、アメリカ人でさえ筆記体を書けなくなっている。そういった意味でも貴重なサイン。

ということで、かなりかいつまんで披露したので、李小龍會頻道 Bruce Lee Club Channel へのトーク内容完全版のアップをご期待ください。AI や Google 翻訳でないきちんとした日本語字幕を付けますので、気長にお待ちくださいませ。

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