バンクーバーの中華街探索 その1 =Victoria Drive=
いよいよお天気の良い日が続き始めた。風がまだ冷たくてきついけれど日なたを歩いてなんとか中和を試みる。
バンクーバー在住の皆さんに教えていただいた「いくつかあるバンクーバーの中華街」の中でも一番そそるのが Victoria Drive & E 41st Avenue 辺り。
バスを乗り継いで行き Victoria Drive & E 33rd Ave. で降りて南下してみた。
ここから 41st 辺りまでは確かにベトナムなどの東南アジア系が多い感じ。バスに乗っている最中にえらい行列を見つけたので歩いた際に確認したら、お勧めいただいたバンミーサンドのお店だった。ゆうに20人は並んでいたので寒い中じっと並ぶのは無理と思い今回は諦めた。
そのまま南下すると超市と名の付く個人スーパーやら漢方薬剤の店やらが何軒もある。中華系のレストランもいちいち美味しそうだけれど、今バンクーバーは店内での食事は禁止、屋外のパティオで食べるか持ち帰るしかできない。外でじっとして食べるには寒いのでこの辺りの食べ物も今回は諦めた。
阿一糖水
そしてお目当ての一つ「阿一糖水」に到着。
店の外に張り出してあるメニューをいちいち全部見て、どれにしようか迷いまくり、ようやく豆腐花と芋頭芋圓椰汁西米露に決めてドアを押した。
ん?ドアがうんともすんとも。
鍵が閉まっている。そう、店が開いていないのだ。
なんと、この糖水鋪、営業時間が午後3時から11時らしい。私が到着したのは2時。
おいー!なんでそんな変な営業時間なのー!
まさかそんなイレギュラーな営業時間があり得るとは思わなかったから確認して行かなかった私のミスだけど、食べたい糖水決めただけに悲しい。いつか必ずリベンジするぞ。
永興
無類の叉燒好きな私。叉燒の美味しい店があると聞けば居ても立っても居られない。実は別の中華街(と言われる場所)で買った叉燒が期待ほどではなかったので、美味しい叉燒鋪を発掘せねばと思っていたところにお勧め頂いた。
やはり店の外に行列が出来ている。バンミーサンドほどの長蛇の列ではなかったし、糖水が手に入らなかったので、ここまで来て手ぶらで帰るわけにはいかない。もちろん並ぶ。
並んでいる最中に見たこの叉燒の色つやで「これ絶対旨いやつ!」と確信。
叉燒8蚊磅=1ポンド8ドル。よーし、じゃあ今回は奮発して1ポンド買うよ!豉油雞13蚊一隻6.5蚊半隻=醤油鶏一羽13ドル半羽6.5ドル。よぉーーし今日はもう大奮発して豉油雞も半隻いっちゃおうじゃないの!
「1磅叉燒!同埋半隻豉油雞、唔該!=叉焼を1ポンド!それと豉油雞を半羽お願いします!」
もう何十年もこの叉燒を焼いているらしきおじいちゃんに注文する。そして「唔好太肥!你嗰件大舊已經夠喇掛!細啲嗰隻可能唔使呢!=あまり脂っこくないところをお願いね!そっちの大きい方だけで足りる気がする!小さい方は要らいんじゃない?」「切喇?=切る?」「切啦、唔該=切ってください~」とかいろいろやり取り。
さすがこの道数十年のおじいちゃん、目分量でバシバシ切って量りに載せたらほぼ1ポンド!計算された値段はCAD8.10という誤差と言えない誤差。お見事!
そしておじいちゃん。「仲要唔要嘢呀?=他に何か要るか?」
さっき半隻豉油雞って言っといたっしょー?と思ったが。
叉燒の脂っこくないところだの、小さい方は要らないだのやり取りしてるうちにどうやら半隻豉油雞は忘れてしまっていたようだ。クスっときちゃった。私があれこれ言うからだよね、ごめんごめん、おじいちゃん。
沙姜雞もあったけれどお高いので断念。結局叉燒だけにしたが、二人で食べても明日のお弁当に入れられるほど余ったので半隻豉油雞まで買わなくてよかった。
私が今回歩いた Victoria Drive は廣東語がメイン言語だけれど、ここ永興のおじいちゃんとおばあちゃんの廣東語は訛りがきつくてなかなか厳しかった。廣州東莞惠州あたりの訛りは港式廣東語に近いからなんともないのだけれど、このお二人はかなり奥地な感じの訛りだった。どこから来たのかいつか聞いてみたい。
私の家からはバスを3本乗り継ぐのだけれどまた叉燒買いに行くべ。次は燒鵝にも挑戦したい。それよりなにより一番大切なのは、3時から11時の間に行って糖水のリベンジ。