貳零貳肆年一月二十六日星期五『畀面你係叔父,唔畀面就係羊牯。』
【音】
bei2 min6 nei5 hai6 suk1 fu6, m4 bei2 min6 zau6 hai6 joeng4 gu2
出典:粵語審音配詞字庫
【意】
あんたに敬意を払わなくちゃいけない時には叔父貴と呼んでやるが、メンツ関係ない時にはクソッタレだ。
【出所】
1950-1960年代の香港はチンピラが跋扈していた時代で、古惑仔電影に使われるセリフが既に出現していた。当時の黒社会では年功に敬意を払うことが無かった様を表しているセリフで、後の80年代以降にもまた使われるようになった。当時の新浪潮(New Wave)で出てきた監督によって掘り起こさたもので、それは映画業界において新人世代が古い世代の思いに同意できないという意思の表現であるという説もある。
【解説】
敬意を払う場合は年長者としての呼称を使うが、メンツを立てない時には馬鹿野郎と呼ぶからな、の意。
【補足】
「羊牯」の本来の意味は祭事用の羊のことであるが、広東語の俗語では騙されやすい人の意もある。これが後の世に伝わっていくうちに三国時代の軍師「羊祐」と祭事用の「羊牯」を一緒くたにして使う人が現れ、三国時代の「羊祐」は騙されやすい人間だったと思う人が多く出てくる。実際のところ、「羊祐」は曹魏の時代の政治家で、どちらかというと誠実で真面目に仕事をこなした人物であり、誰かに騙されたりした人ではなかったのである。
【Copyright】
貳零貳肆年 廣東話通曆『流金香港歲月 影視世界傳流的廣東話』