『戦車』の騎士☆台座と星の天幕
これは人間界の最終段階のカードである『戦車』。
マルセイユ・タロットの『戦車』は、意外と気づいていない象徴があるカードです。
見ているつもりでも見過ごしていることがあります。
気をつけてじっくりと見ると、ちょくちょく面白い気づきが出て来ます。
『戦車』の非対称な台座
あるとき、わたしが発見して驚いたのは、『戦車』の肌色の台座が非対称であることです。
騎士の肩章、鎧、二頭の馬、紋章、車輪、天幕と見るものが多くて、注意があちらこちらと引かれるので、右下の地面の辺りに台座の肌色の部分がないことに気づいたときはギョッとしました。
どんな意味があるのだろうとワクワクしました。
左側の台座はどうかというと――
肌色の台座が地面までしっかりと繋がっています。
確かそうだったよね。安心、安心。
「ん?でも、これっておかしくはないか?」
『戦車』なのに機動力が低い左側
左側の台座は馬の姿にほとんど遮られていないので、カードを見慣れると、「『戦車』の台座は地面まで続いているものだ」という印象が残ります。
それが当たり前だと思うところでしたが、このカードは『戦車』で、馬車として描かれているのです。
馬車なので、どんどん動くのがとりえのはず。
なのに車体は地面に埋まったように描かれています。
それについて、騎士の顔の表情から、うかがい知ることができそう。
騎士の表情は語る
騎士の顔を見ると、左右で表情が異なることに気づきます。
特に左側の口角が下がっています。
騎士は左側の状況において辛い様子です。
左側では地面を引きずるようにしながら、苦闘して動いているのかも知れません。
手には指示を出す指揮棒をもっていますが、その手のひらは黒いようです。
打ち身になった果物のように傷んでいるのかも知れません。
傷み(痛み)・恐れをもっているために地上的な安定に囚われ、それがゆえに心のままに動く機動力が下がっているようです。
自分に鞭打つように、ものごとを無理にでも動かそうと格闘しているのが左側での騎士です。
星に導かれる『戦車』
では右側の表情を見てみましょう。
騎士の右側の口元を見るとかすかに上がっているようです。
騎士は右側の状況において苦しんではいないようです。
右側の肩章を見ると、その表情はほほ笑んでいます。
それが見上げているのは、風にはためく星の天幕です。
そちら側では騎士は指揮棒のようなものはもっていません。
ゆったりリラックスしているようです。
騎士は無理にものごとを動かすことをやめて、星の天幕が象徴する天のはたらきに合わせて動く生き方を覚えているところのようです。
もう台座は地面にくい込んでいません。
『戦車』の騎士は困難に出会う姿、乗り越える姿を見本として提示してくれる人です。
そして困難を乗り越えた後に、肩に羽根をつけ、フットワーク軽く進んでいきます。
ソフィア
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