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就活での失敗を真面目に振り返る(組織設計就活記・上編)

今日も投稿頑張ります。

昨日の「意匠設計の会社選び」に続いて、今日は組織設計について詳しく書くつもりです。また、志望動機など就職活動全般に通ずるものも書いていきます。


○ 組織設計に決めた経緯

私の就活は、アトリエ、ゼネコン、ハウスメーカー、ディスプレイ、インテリアと一通り回ったあとに、組織設計一本でいくと決めました。

理由はシンプルに3つだけです。
・しっかり設計ができそう
・厚生福利が安定でライフワークバランスが取れそう
・組織としての規模はちょうどいい

組織設計を絞った以上は、上位30社を洗い出し、20社ほどエントリーしました。

行きたいけど弾かれたところ、行きたいとは思ってないけど弾かれたところ、行きたいと思って本当に受かったところ。失敗や反省を振り返つつ、今の会社に決めた経緯を書いていきます。

○ エントリーシートの失敗談・A社

A社はエントリーの締め切りが一番早い会社でした。締め切り日にあわてて書いた私の最初のエントリーシートは書類すら通りませんでした。

一番大きな失敗は志望動機でした。

最初のエントリーシートで、しかも締切当日あわてて書きました。当然何も準備してないし、そもそも就活するまでは会社名すら知らなかったので、とりあえず会社沿革を調べ、御社が設計した〇〇建築に魅了され、御社に志望致しました、的なことを書いてました。

落ちて当然のエントリーシートでした。

どこでもいいからとにかくどこか一社の内定をもらいたいのは当時本当の志望動機でしたが、そのまま書くわけにも行きません。非常に書きづらかった思いをしたので、その日すぐ書店で就活本を探しました。そして正真正銘の就活バイブルに出会いました(興味のある方は下記リンクを参照してください。その本に出会わなければ私は落ち続けていたでしょう)。

志望動機は企業を褒める作文ではありません。そう書くとみんな似たような志望動機になるし、企業側も学生に褒めてもらうために書かせたわけではありません。

志望動機に限らず、エントリーシートの質問項目、もっと言えば面接の時のの質問、すべて、あなたはどんな人かを知るための手がかりでした。

私はXをして来て、その過程でYに関心を持つようになり、そのためZをやりたいと思ってます。そして御社ならZができると考えているので志望しました。的な。

これはオーソドックスな正解でした。納得。

でもちょっと待って、自分は結局何をやりたいのか分からないよ…

バイブルに従って、自己分析をすることにしました。自分の人生をレビューし、客観的に分析して考えるのは、生まれて初めてでした。自分はこういう人間でこういうのが得意でこういうのは好きだとだんだん固まってきて、自分に対する新しい認識や気付きもたくさんありました。

一社目、惜しくもスタートラインを切った直後に転んでしまいましたが、その後はしっかり自分の軸を持って書けるようになりました。20社もエントリーすれば、書けば書くほど確実に打率が高くなりました。

○ エントリーシートの失敗談・B社

自己分析は済んで、本当に行きたい会社のエントリーシートはすらすら書けるようになりましたが、まだ問題が残ってます。

いくら考えても自分のやりたいこととリンクできそうにない会社です。いい会社ですが、なぜかしっくりした有力な志望動機が書けない。その時です。

偶然にも私の所属研究室が10年ほど前、その会社の創始者の方に関する本を作ったのを発見しました。大発見だ!藁を掴んだように物語が勝手に出来上がりました。本当はフランク・ロイド・ライトの伝記がきっかけで建築に入ったのを、その会社の創始者に置き換えました。

「高校の頃偶然創始者の本を読んで建築学科に入りました。そしてその創始者のことを尊敬するあまりに、本当は設計やりたいけど、その創始者についての唯一の本を作った歴史研究室に入りました。だから彼の創立した設計事務所で働くのは私の夢です。」

書類選考無事通過。一次面接に呼ばれ、ポートフォリオやら一通りプレゼンしました。でっち上げの志望動機とは言え、ちゃんと下調べの準備をしたので、創始者のことについて聞かれた時はドキドキハラハラしながらも、合格ラインをクリアするレベルの応答ができました。後日の即日設計も手応えがあり、楽しかった。

非常に親切な方々で、ポートフォリオやプレゼンの時も熱心に作品を見てくれて熱弁していました。また即日設計の日の差し入れもその会社の暖かい空気を感じていました。

しかし私は最終面接は行かないことにしました。その時点まだ内定ゼロだったにもかかわらず。

なぜか分かりますか。

私は嘘の志望動機をでっち上げたため、もし自分が本当にその会社に入ったら、その嘘をつきつづけなければいけないことに気づいたからでした。

本当は就活してエントリーシートを書く時に困りに困って、偶然創始者と所属研究室に接点を見つかってしまい、夜な夜な物語を作っただけでした。例の本もほとんど読む余裕がなくパラパラしてつまみ読みの程度でした。

目の前のエントリーシートだけ見ていて、嘘をついたせいでその会社と無縁になるなんて、面接の場で聞かれた時のドキドキで初めて気づきました。面接直前の電車ですら創始者のことを一生懸命に勉強していたのになぜか気づかない。面接の場で直前詰め込んだ知識でほとんどカバーできていましたが、これからずっとと考えると、私なんて恐ろしいことをしたんだと。

小学生でも分かることですが、間違えても嘘をついてはいけない。たとえ就活で追い込まれた精神状態の時でも。嘘をついてまで入った会社は、その後ずっとその嘘に苦しまれることになりますから。

○ 面接の失敗談・C社

次はC社。中堅組織とは言え非常に実力を持った会社と感じていました。本社は関西のため東京支社の規模はそれほど大きくありません。

エントリーシート出した後、予想どおり、しばらくして面接の電話がきました。作品持参は一つだけにしてくださいと。

ラッキー!と思いました。なぜなら私は一時期待機児童の関係で全く大学に行けない2年間があったため、比較的に作品数が少なかったから。1つだけなら大丈夫!自信作だけのポートフォリオを作り直しまして、予定の時間で会場に付きました。乾いた冷たい風が吹いてた日曜日の朝でした。

A3のポートフォリオを持って、会議室外の椅子で待機。しばらくすると、前の子が出てきました。大きな製図板の袋を背負って、1.5x1x0.5mほど大きさの模型箱を抱えて。

やばい!

そりゃそうだ!

1作品だけと指定されて、私はペラペラのA3しか持っていってない。なめるんじゃないよって思われても仕方がない状況でした。

面接に入った最初の質問は、関西本社が規模大きいが、東京支社はまだ小さいのになぜうちに?と。A3の紙しか持ってないってことは、いかにも第一志望ではない、練習台です、と宣言しているようなものでした。不審に思われたからの質問でしょう。

そのあとも一応持ってきた作品をプレゼンします。もちろん私一番の自信作で、他の会社では一応いろいろ評価されてました。しかし第一志望じゃないということがバレたせいで、作品に対する厳しい質問が次から次へ。かなりショックを受けていました。

後日、「残念ながら」と書いた薄っぺらい封筒が届きました。

たとえ第一志望じゃなくても、一旦第一志望だと自分を騙してから臨むのが、就活です。

○ 七転び八起き

戦っても戦っても負ける時は、「負けても負けても戦う」時です。

落ちる会社があるのは、受かる会社もあるからです。

私の失敗談が、就活しているあなたに、少しでも参考になったら幸いです。

組織設計選びは、また今度。

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脱ゆでガエルのYOU
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