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7/17(土) 東京都2部リーグ戦 第11節vs桜美林大学マッチレポート #8

サッカー部員にとって日焼けがひりひり痛む季節がやってきた。我々は東京都2部リーグ第11節vs桜美林に臨む。

前節は創価大学との対戦。序盤から上智ペースで試合を進め、2点を先行するも終盤に2点を許し、既の所で勝ち点2がするりと手から落ちていった。悪い流れを断ち切るためにも今節は勝ち点3を掴みたい。

対する桜美林は1勝4分2敗と流れに乗り切れておらず、前節も東京工業に2-4と敗れている。お互いに悪い流れを断ち切りたいゲームだ。

上智のラインナップは以下の通り。

羽藤 宏太朗(C)(4年/#1/GK/國學院久我山高校)
古宮 由視 (4年/#4/MF/東京武蔵野シティFC U-18)
関 大陽 (3年/#6/MF/湘南ベルマーレU-18)
池田 総一郎 (4年/#10/FW/県立川和高校)
菅 雄太郎 (2年/#55/MF/八千代高校)
神田 辰丸 (3年/#14/MF/國學院久我山高校)
野田 祐成 (2年/#48/DF,MF/國學院久我山高校)
羽鳥 颯 (3年/#17/MF/昌平高校)
三井 慎司 (3年/#82/DF/藤枝東高校)
古山 悠人(2年/#80/MF/新潟高校)
鈴木 陽太 (2年/#37/MF/市立橘高校)

サブは以下の通り
小熊 崚介 (2年/#28/GK/暁星高校)
宮原 正弥 (4年/#8/MF/國學院久我山高校)
小堀 耕太郎 (3年/#38/MF/桐蔭学園)
土井 源也 (2年/#26/DF/國學院久我山高校)
松本 浩己 (4年/#9/FW/東京都市大学付属高校)
坂田 涼 (3年/#47/DF/駿台学園)
三谷 宗 (4年/#7/MF/日本大学鶴ヶ丘高校)


上智ボールでのキックオフ。

序盤は組み立て時でのミスが多く、なかなか決定的なチャンスを作れずシュートさえ撃たれなかったものの相手にカウンターのチャンスを与える展開。

17分、羽鳥がこぼれ球をダイレクトボレーで狙うもこれは枠の外。

32分、三井のスルーパスに池田が抜け出し、GKまでかわすもシュートはまさかのポスト直撃。なかなか先制点を奪えない。

39分、右ハーフスペースで縦パスをうまく受け前を向いた鈴木が右サイドを駆け上がって来た三井へスルーパス。三井がサイドをえぐり、マイナス方向へクロス。これをPA内中央で受けた菅が左足でファーサイドに流し込み待望の先制点を決める。

左足インサイドで上手く流し込んだ菅

畳みかける上智。42分には神田が、48分にはCKから関がチャンスを迎えるもこれはモノにできず前半が終了。

円陣後手を合わせるイレブン

15分のHTを挟んで後半開始。なおも上智ペース。

7分、古宮の左CKは、ニアめがけて飛び込んだ関の頭へ。これを関が叩き込み追加点。今日ゴールを決めなくてはならない選手が決め、上智ベンチ前に歓喜の輪ができる。

関のゴールでベンチ前に歓喜の輪

攻撃の手を緩めない上智。15分には古山のミドルシュートのこぼれ球に神田が反応。1人かわして打ったシュートは相手にディフレクトしゴールに吸い込まれた。これで3点差。

神田が追加点をゲット

17分、相手の短いクリアを拾った鈴木と菅のパス交換から右サイドを攻略。そこに池田も絡み、最後は鈴木がGKとの1vs1をしっかり沈め、4点目。鈴木はリーグ戦初ゴールを記録。相手を突き放す。

鈴木はリーグ戦初ゴール

18分には池田が角度のないところからシュートを放つもこれは枠の外。

20分には菅と小堀を、29分には三井と坂田と交代カードを切る。

33分、相手のFKをニアで合わせられ失点。スコアは4-1となる。

38分、野田と土井を代える。

45分には池田と松本、羽鳥と宮原を交代し、交代枠をすべて使い切る。

そのまま試合終了。4-1で2試合ぶりの勝利を飾った。


最後の失点こそ無駄であったものの、攻撃に関しては多彩な形を見せながらしっかりと4点を奪ってみせた。とくに4点目の鈴木のゴールシーンでの前線の流動性というのは今年我々が志向し続けてきたサッカーの片鱗を見ることができた。また今まではなかなか試すことができなかったDFラインの組み合わせを終盤少ない時間ながらも試せたこともこれからのリーグ戦を見据えたうえでは好材料といえる。

そしてこのゲームを最後に上智大学体育会サッカー部の臙脂のユニフォームを脱ぎ、夢の続きを異国のスペインの地で追いかける男がいる。背番号6番関 大陽である。彼は日本で行われた「DV7サッカーアカデミー」によるスペインリーグ挑戦をかけたトライアウトに見事合格し、1か月間プロ契約を目指し4部UDアルシラで練習参加をする運びとなった。上智大学体育会サッカー部の元気印であり、名前の通り「太陽」のように光り輝いていたディフェンダーがこのチームを去る。https://www.google.co.jp/amp/s/news.yahoo.co.jp/amp/articles/4cbe5c41b7bd2e5bcbc7a213919772f3881db5f7

このゲームではいい意味でいつもと変わらず、チーム内で誰よりも声を張り上げ、闘った。そしてCKから代名詞でもあるヘディングで自らの花道を飾るゴールも決めた。やはり彼こそ「持っている」男なのだと再認識させられた。彼がベンチ前でみんなと歓喜の輪を作り持ち場へ帰っていく背中はどこかいつもより大きく、腹をくくり、戦いに挑む男の決意のようなものが見えたような気がする。最後のあいさつでもしおらしいことは言わず、現状の上智大学体育会サッカー部に奮起をうながすような言葉をかけた。なんとも彼らしい引き際であった。

関は常に周りから応援される選手であった。彼のサッカーに対する真摯さや謙虚さ、そして明るさと熱いパッション、誰にも壁を作らない人となりというのは周りの人たちを巻き込む魔力を持っている。関の夢はもはや関だけの夢ではない。応援してくれているすべての人たちの夢である。

最後のメッセージとして「つらくなったら思い出してほしい」や「いつでも俺たちが応援している」といったような言葉はなんとなく彼への餞別の言葉としてふさわしくない気がする。とにかく「1か月間死力を尽くしてほしい」。関はどんな時でも常に死力を尽くしていた。目の前の相手に、ボールに。そしてその姿にサッカー部の面々や多くの人が心を打たれた。もしもそのような”らしさ”を忘れて、帰国をしたとき、いつもの溌剌とした表情ではなく、なにかやりきれなかった後悔が残るような1か月になったという思いが残っていたら、それは「大陽」らしくない。結果なんてものは後からついてくるもの。持ち前の明るさとまっすぐさで毎日死力を尽くしながらも太陽の国スペインでのFútbolを全力で楽しむこと、そして全力で「関大陽」という男のすべてを表現してきてほしい。

The world is a playground.
You know that when you’re a kid,
But somewhere along the way, everyone forgets it.

世界は遊び場なの。
子どものころはそれを知っているのに、みんないつしかそれを忘れてしまう
—映画「イエスマン」より引用

結果を意識しすぎた時、何かうまくいかず行き詰った時、この言葉を思い出して肩の力を抜いて。楽しんで。大丈夫。あなたなら絶対にやれる。

極東より俺たちの6番に愛をこめて。


以下出場選手のインタビューです。

関 大陽 (3年/#6/MF/湘南ベルマーレU-18)

・なんでこの挑戦をすることにしたのか。
将来のことを考えたときに、就活をするなどの選択肢も考えたがやはり自分はプロサッカー選手になりたいと思って、大学3年生から海外に挑戦しようと思いました。

・上智大学体育会サッカー部を去るという選択肢に正直葛藤はあったか。
受かる保証はないけど、もし合格できたらこのチームでプレーすることはなくなるから寂しいっていう気持ちは正直ありました。でも自分の夢を応援してくれる仲間がいたので、チームを背負って、上智大学体育会サッカー部で過ごしてきた時間を自信にして頑張っていこうと思えました。

・これからどのような選手になりたいか。
どのような立場にたっても謙虚にひたむきにプレーしたいです。
また自分のためにというよりは家族、仲間のためにプレーしたいし、周りの方々のために頑張り続けたいなと。

・大学サッカーについて思うことはありますか?
関東リーグの人たちとはまたちょっと違って、僕らみたいな東京都リーグの選手たちに向けてみたいになっちゃいますけど、僕が大学でプレーする中でも自分より上手いセンターバックとか、自分より上手いプレーヤーをたくさん見てきたので、大学卒業後にプロを目指すというような選手がもっと増えてほしいし、都リーグで対戦した選手とプロで一緒にプレーすることは大きな目標であるし、実現できたら大学サッカーももっと盛り上がると思います。

・大陽にとっての大学サッカーとは?
他では得られない成功体験や、失敗体験が得られる場所ですかね(ドヤッ)

・上智大学体育会サッカー部とは?一言で!
財産!財産ですね。
ここで出会った指導者の方やスタッフの方、仲間などとの時間は全て自分の財産となってるし、宝物だし、その時間が糧にもなってくると思うのでこれからも頑張っていきたいと思います。

次節は7月28日(水)18:30キックオフ。東京工業大学との一戦。連勝を飾って中断期間に入りたい上智にとって重要な一戦となる。次節も無観客での開催となるので、Player!、Twitterでの熱い応援よろしくお願いします!

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