「勝利」佐藤豪
3年HOの佐藤です。
「勝利」というテーマでブログを書かせていただきます。長くなりますが、お付き合いいただけると幸いです。
スポーツは勝負の世界であり、常に勝ち負けがついてまわるものです。どのチームも勝利を目指して努力し、死ぬ気で勝負に挑んできます。だからこそ勝てた時の喜びは格別ですし、あの興奮が忘れられないから苦しみながらも努力を続けているのだと思います。
しかし、残酷なのは勝利に手が届かなかった時です。たとえどんなにいいチームで、どんなにいい練習を積んできて、シーズン前までどんなにいい結果を残していたとしても、負けた瞬間そこで終わりです。結果よりも頑張った過程が大事だよ、と幼い頃はよく聞かされていました。その言葉が意味するところも理解できるのですが、ことスポーツの世界においては残酷ですが結果が全てだと思っています。頑張ってきた過程を知っているのは、あくまで自分たちだけ。外から見たら、勝敗という事実でしかそのチームの実力を推し量ることは出来ません。
高校1年生でラグビーに出会い6年目になりますが、どうしても勝利したかった試合が2試合あります。
1つ目は、高校3年の花園予選の成蹊高校戦です。私が在籍していたチームはそれまで2年連続で東京都の準決勝に進出していて(いずれも國學院久我山に大敗を喫しているのですが)、今年こそ決勝の地を踏んでやると意気込んで自分の代を迎えました。自分の代が一番強いと本気で思っていましたし、当然のように準決勝までは進めるものと思っていました。
しかし、あっけなく3回戦で負けました。完敗でした。あの日から数日経って気が付きました。自分たちは2年連続準決勝進出の記録を途絶えさせた代であり、シード権を落とした代であり、そして何より、自分が在籍していた3年間で一番弱かったと言われる代であるということに。
この時初めて、勝利というものの残酷さを思い知りました。自分たちがシード権を落としてしまってから、後輩たちは思うような結果を残せずにいます。今でも自責の念はありますし、せめてもの罪滅ぼしのような思いで時々高校の練習に参加しています。
2つ目は、昨シーズン最終戦、一橋大学戦です。これまで何人もの部員がこの事について言及しているため詳細を述べる必要は無いかと思いますが、勝てば対抗戦4位になれた試合で3点差で負けました。結果は6位です。対抗戦2勝しか出来ず、下位の6位で終わりました。私の大好きな有馬廉・内田速人両主将率いるあのチームが、ただの「2勝で6位のチーム」となってしまったことが悔しくて仕方なかったのを今でもはっきりと覚えています。
負けることの残酷さを痛感し、今シーズンはこれまで以上に結果、「勝利」にこだわって戦っていく所存です。朝日・大田組をただの70年の歴史の中のひとつの代として終わらせるのではなく、数十年ぶりに「対抗戦5勝を達成した代」にしたいです。
最後に、対抗戦5勝を達成するために、私が軸としているふたつの思いがあります。それは「FWで勝つ」と「3年で勝つ」というものです。
冬から磨きをかけてきたFWのセットプレーをHOとして統率し、ここぞという場面でチームに流れを引き寄せるセットプレーを見せます。今年の上智はFWチームです。加藤周コーチのいう「FWから」という言葉が私は大好きです。必ず体現します。
また、3年は個性的なメンバーが多く、時に4年に迷惑をかけてしまうこともありました。だから、試合では必ず結果を残して恩返ししなくてはなりません。これまで「ハコラサ」として一括りにされていた同期FWの平林と中澤も夏を通して強くなりました。彼らの狂ったようなコンタクトは見ていて闘志が湧いてきます。
そして何より、1年から共に試合に出ている頼れる同期の大津と宇條。彼らとともにチームを引っ張り、上智に5勝をもたらしたいです。
対抗戦5勝に向けた思いを綴ると、つい長くなってしまいました。申し訳ありません。
いつも応援してくださっている皆様、本当にありがとうございます。対抗戦5勝に向けて皆様の思いと共に戦っていきます。応援よろしくお願いします!!
佐藤豪