鬼の結・大地の再生祭り
「おすそわけ」で豊かさと喜びを分かち合う
私のやりたいこと。
自分の場所、空間を創り、そこから生み出されたものを分かち合いたい。そして、そういう人を増やしたい。そうすれば、世界は勝手に豊かに美しくなる。そんな思いを持って、試行錯誤しながらちいさく活動してきました。
この約2年コロナ渦でもありましたが、自分の場所が居心地良すぎて出かけることもほとんどせず、時々、自分の場所に友達を呼んではお手伝いしてもらったり、とれたものをおすそわけしたり、ご近所さんがおすそわけしてくれたものをおすそわけしたり。そんな循環の喜びを味わってきました。
自分の活動を「ソーニャの楽園」と名付けたのは、もともと人は楽園の住人で、すべては与えられているのだということを私なりに体現したいという思いと、私の好きな小説「アナスタシア」の中に出てくる少女の名前、ソーニャにインスピレーションを感じたことからです。
ご縁と直感
そしてある日、感銘を受けて学んできた「大地の再生」の矢野さんのドキュメンタリー映画「杜人」の上映会と矢野さんと前田監督のトークイベントがあることを知り、しかも会場で開催されるマーケットへの出店者を募集していると。
映画「杜人」は、クラウドファンディングにも参加させてもらった映画でもあり、このイベントへの出店について勝手にご縁を感じてしまったのでした。。
というわけで、2022年11月5日、友人のありがたい車の出動とサポートのお陰で、神奈川県川崎市から、はるばる群馬県藤岡市へ出店が実現したのでした。ありがたや。
会場は、カネザワミュージアムという、元酒蔵で今はオルタナティブスクールになっているという素敵な場所でした。自分も遊んでみたいような楽しげな遊具で遊ぶ子供達。なんとも心地よい風景。準備がはかどらず、結局徹夜して準備を終えた(そして忘れ物をする)有様でしたが、すでに来てよかった・・・^^
出店担当の星野さんは、ゲストハウスと麹屋さんをやってるという、とっても話しやすく気さくな方ですぐに打ち解けました。しかも、移住コーディネーターもされているとのことで、ご自身の古民家を宿泊と発酵ワークショップで、移住体験プログラムもされているとのこと。
テントを構えたお隣さんは、イカしたモバイルカーを自作されたという焼き芋屋さん。細部にセンスが光ってました。(写真撮り忘れ)
他にも、米粉マフィンの美味しいお店や、パーマカルチャー関係の出店者の方とも交流でき、なんだかとっても肌に馴染む空間。(写真撮り忘れ)
法螺貝の魅力
寿光寺中山住職たちの演奏する法螺貝から始まったイベント。
法螺貝・・・少し前から気になっていた楽器でしたが、奏者のお一人に法螺貝の魅力について聞くと、「楽器で唯一らせん状になっていて、法螺貝を吹くことは山と海をつなぐことなんだ」と、そんなような回答をされ、妙に感銘を受ける。素敵すぎる楽器。今はワシントン条約で新たに採取できないため、すでに出回っているものしか手に入らず、高価なんだそうです。
マクラメ編みのスリングに包まれた法螺貝を見て、私もいつかMY法螺貝を、、、と思いを馳せるのでした。(写真提供Aさん)
「おすそわけ」メニュー
我が「ソーニャの楽園」はこんな感じです。
一押しは「シルクのはたき」
これは、マドモアゼル・愛さんの動画(はたきとゼロポイント 4:30〜)で、はたきは単なる時代遅れの掃除道具ではなく、実は叩くことで「ゼロポイントフィールド」を創り、その反作用でエネルギーが生まれ、場が輝き、心地よくなるというものだということを知り、感銘を受け、自作したものです。(はたきがなくては掃除ができない)
「払い給え、清め給え」ほこりを払うと同時に、叩いているので場が清められるという、昔からの知恵がつまった素晴らしい掃除道具だったのです。
私は幼少期に母がハタキをかけている光景が記憶になく、ドラマなどで古本屋の主人がハタキをかけている印象が強かったのですが、実際本棚にハタキは良いです。窓さえ開けて入れば気流でホコリは外へ行くし、引っ越し当初からカビ臭さが抜けなかった和室の空気も変わった気がします。
台風が去った後の清々しさを家の中に作り出せるという、この素晴らしき伝統的アイテム。大地の再生の矢野さんが教えてくれていることとも通じていますね。
はたきづくりのスタートは、愛先生と同じものを購入したく探したところ、愛先生の影響か、メーカーの定価1,680円のものがAmazonなどで4,000円超えとなっており、メーカー直営店にわざわざ買いにいくのもなあ〜・・・とあれこれ考え、自作するに至りました。自作するにあたり、材料を取り寄せるのですが、1個分というわけにいかず、10個作れました。(その際に、友人に手伝ってもらいました!ありがとう!!!)
それで、これもおすそ分けしたいなあ〜と考えた、というわけです。
ちなみに、シルクは静電気を起こしにくく、昔から着物をほどいたハギレなどを使っていたようです。私はメルカリでハギレを買い集めましたが、色や柄を考えながら合わせていく作業はとても楽しかったです♪
この日も、ハタキをすでに作ってる、という人や、展示のカラフルなハタキを楽しんでくれた人、ゼロポイントの話などで交流が生まれ楽しいひとときに。
「よもぎバーム」は、春に収穫したよもぎで、まず「よもぎオイル」を作りました。それにシアバターをブレンドしたものです。
試作の際に友人におすそわけしたら、死んだ足の爪が再生したと嬉しい報告もあったスグレモノでもあります。(あくまでも個人の体験です)ビバよもぎ♪
「ベジ&グルテンフリー・クッキー」と「Share Seeds」はドネーションでおすそ分けさせていただきました。
甘いクッキーに醤油の搾りかすを入れるとアクセントになって美味しいという発見から、せっかくなのでベジ&グルテンフリーにこだわってみよう、という実験から始まりました。何度も何度も試作を重ね、ようやくレシピが完成しました。
材料は、
オーツ麦、ココアパウダー、菜種油、甜菜糖(別ver.でレーズン)、醤油の搾りかす、豆乳、塩
醤油の搾りかすはあまり出回っていないので、今後醤油を自作するか、醤油を作っているところから分けてもらえるようにしたいです。
種は、自分で種取りしたのと、おすそわけしてもらった種とありました。種は「一粒万倍」という言葉のとおり、一粒の種からたくさんの新しい種をつけます。当然のことながら自分ひとりじゃサバききれないですから、おすそわけするのが自然の流れ。もし自分が種を途絶えさせてしまったとしても、誰かが種を繋いでくれていればまた自分のところに返ってくるかもしれません。それって、とっても豊かなことだと私は思います。繋がりと安心を感じます。種まきは失敗してもいいからやるべきだと思います。それに種は美しいです。ギュッとエネルギーが蓄えられていて、環境や育てる人の眼差しで生長していく、その過程を見ることは人間にとって理屈抜きでの喜びであり、無駄に所有することから遠ざけてくれる気がします。種と土、綺麗な水と空気、太陽があれば生きていける。そうしたシンプルな原理にも気づかせてくれる。これからは金持ちよりも種持ちだよね〜♪ なーんて時代になるかもしれませんよ、奥さん!
そして個人的に、嬉しいストーリーを持つこのふたつ。
へちまタワシとアケビ。
数年前からへちまに力を入れてるのですが、今年は諸事情でうまく育ちませんでした。ですが、へちまの苗を地域の畑仲間Mさんにおすそわけしたところ、Mさんが実に上手にたくさん育ててくれました。Mさんは特段へちまには興味がなかったので、全部私にくれると言ってくれました。私はそれを意気揚々とタワシにして、マーケットでおすそわけしました。(もちろん、Mさんにも)なんと素晴らしき、バックアップ・システム&友産友消。
アケビもこのMさんの畑に自生しているもので、私がマーケットで販売したいと言ったら「あんまりうまくないよ〜」と言いながらおすそわけしてくれました。
アケビは、私がずっと食べてみたいと思っていたフルーツでした。この日も「アケビなつかしい」「初めて見た」と、なかなかの反響でした。Mさんに売り上げ金を渡したいと申し出たところ、私の作ったいなり寿司があればいいから、と言ってくれました。いなり寿司は、業務スーパーで販売してる30個入りの皮を使ってときどき作るのですが、酢飯は塩と生姜と白いりごまを混ぜて作ります。30個入りなので私と娘だけでは食べきれないのでMさんにおすそ分けしたのをとても気に入ってくれています。これも、嬉しく楽しいやりとりです。
ソーニャの楽園のおすそわけメニューは、たくさん作れたものや、分けていただいたもの、それはモノのときもあれば、アイデアや情報なんてときもあるかもしれません。
ですがそれらに共通しているのは、必ず喜びがあるということです。
好きなものを、ねえねえみてみて、これいいでしょ?
子供がそうするように、そのちいさな喜びを分かち合いたい。
そしてそれに共感・共鳴してくれる人だけでいい。
その共振がまた素敵な何かを生み出す力になっていく。
相手のニーズとか、改善点とか、やりながら分かって行けば良い。
まだうまく言語化できないこともだんだん形になっていく気がしています。自分も目標も変化していいし、未熟ですが、そんな自分でもいいよとまず自分に言ってあげることにします。
そしてイベント自体は満員御礼の大盛況だったようですが、マーケットに立ち寄る人の出入りはゆるやかで、初出店の私にはちょうどよかったかも・・・?
お天気にも恵まれ、気持ちのいい一日に。
初出店で、かなりテンパっていたため、現場での写真撮影ほとんどできず・・・でも、素敵な場所でした。また訪れたい鬼石。
しばらく引きこもりがちになっていた私の、何か停滞していたところから、ひとつ前に進めた一日となりました。
お世話になったみなさま、ありがとうございました。