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村長の話②



11/14・15の土日は奈良の中金堂がお花で彩られている日だった。


有名なフラワーアーティストの方々が雅楽部の学生さん達の生演奏でお花を生けてショーをするというものだった。


村長は最終日の方に観覧した。


ショーの最後に11月がお誕生日の方にその場で生けたお花をプレゼントするというサプライズ企画があり、コメントを求められた際の御三方それぞれ個性が光っていた。


お子さんにお花を見せたくて来たけれどこんなプレゼントをもらえるなんて嬉しいと仰る方、冥土の土産にすると感激してみえる方、三者三様の喜び方の反応。


その中のおひとりの一言。


『わたしお花がすっごく好きで。どんなに辛いことや苦しいがあっても、お花を見たり生けたりしていたら大丈夫だって励まされるんです。』


そのようなことを言われた方がいらっしゃった。


彼女にとってのお花は、村長にとっての音楽みたいなものなのかなぁと感じた。


ちょうどその前日にちょっとヘコむようなやり取りをしていたこともあってか、なんだか感情移入というか妙に感情が入ってきてしまい、泣き出しそうになってしまった。


密かに傷付いたり傷付けたりすることもあるけれど、密かに救われることもある。


見知らぬ人だしこのメッセージが届くこともない(話しかける勇気が出なかった)けれど、


『あなたの言葉に救われましました。

ほんとうにありがとうございました。』


と、お伝えしたい。


余談。
プレゼントされたお花のカラーと服の色がそれぞれ一致していたのも一興だった。

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