面接でめちゃめちゃ褒められてすごい盛り上がったのに落ちました
「あんなにいい雰囲気の合コンだったのに、交換したはずのLINEがブロックされている」
私たちは、そんな「なぜ!?」に翻弄されがちだ。
思春期には、異性のちょっとした仕草や会話の端々から、「もしかして、自分のことを好きなのでは?」、あるいは「あんな態度をとられるなんて、こりゃ脈がないな・・・」などと心揺さぶられてきた。
とはいえ、20歳過ぎればわしも もうジジイ!(オーキド博士)
そんな惚れた腫れたからは卒業したい。けれど、そんなジジイもドキドキに再会することがある。それは転職活動である。
何を言っているのか
転職活動をしていると、面接官の思わせぶりな言動や態度に一喜一憂し、「これは受かったな」「今回は全然ダメだった・・・(でも期待しちゃう)」などと、結果が出るまでヤキモキしている自分がいるのだ。いい大人なのに翻弄されっぱなしである。
「あんな態度とってたクセに、採用決定なんて・・・。バカにしないでよ!」と言いつつも、内定書を破り捨てることができない・・・。
あるいは「不合格なんてウソ・・・入社後のポジションの話もしてたのに。こんなのってないよ!」完全に思春期の再来である。
しかしこのドキドキを共有する機会ってあんまりない。幸い筆者の周囲には転職経験(や就職経験)が豊富な方々が揃っていたので、6名の戦士たちに就活、転活、アルバイトなどの面接さまざまな実例を挙げてもらうことにした。
就職活動・転職活動中の方も、終えた方も、あるいは未定の方も、この甘酸っぱい経験を共有していただきたい。
面接官の態度、これって脈あり?脈なし?
【あんなに盛り上がったのに・・・】
「あのときの笑顔は何だったの!?」というパターン。
パチンコチェーンのコンサルタント採用にて、最終面接で社長から「会社に入ってやってみたいことは?」と聞かれ、
子供の車内放置が社会問題になってたので「託児所付きの店をつくる」と返答したら、めちゃめちゃ褒められてすごい盛り上がったのに落ちました。
理不尽すぎる。
メディア系の企業だったので、好きなオウンドメディアやライターについて聞かれ、面接官とも話が合って大盛り上がり。これはイケるだろ、と思ったら普通に落ちた。
理由を聞くと、「実務についての意欲が聞きたかった」との回答。・・・分かるけど、もっと引き出してくれよ!
盛り上がる=アピール ではないということですね。辛い。
映画館スタッフの採用面接で、途中までいい感じで進んでいたはずだが、好きな映画を聞かれて「ワイルド・スピード」シリーズと答えたら一気に盛り下がった。落ちた。
「好きな映画」ほど正解が分からない質問はないです。
アルバイト面接で、野球の話で盛り上がったときと、ダンスの話で盛り上がったとき、どちらも落ちました。スポーツで盛り上がったらあかんのでしょうか笑
こういうことが重なると変なジンクスになりますね。面接に3回連続で落ちた革靴は処分しました。
【逆になんで合格?シンデレラストーリー】
予想外の合格は、嬉しいけれど戸惑う面もあります。
10分程度面接っぽい話をした後から、ずっと雑談。
面接最中からこれは落ちたと思っていたら、当日に合格の連絡がきた。
※後日談、初めの数分で採用しようって思ったから雑談に移行したらしい
このように「こりゃダメだ」と思ったときほど、すぐに合格連絡がくるケースは多いです。
グループ面接で一人だけ違う解答をしました。
(「個人面接と集団面接どっちが合ってる?」という質問に、一人だけ集団面接と答えた。理由は、他の人より自分のほうが魅力があるとわかりやすくアピールできるから。)
協調性なかったので落ちたなと思ったのですが、後日自分だけ合格したことがわかりました。
有言実行ですが、結果が出るまでが苦しい・・・。
役員面接で「程よく天然なところが良い」と言われて、イケたと思ったらイケた。
けど天然って言われてむかついたから辞退した。
面接官にもマナーは求められるのです。
イベント会社の社長面接で「入社後はアダルト系のイベントをやってもらうし、基本的に残業代は出ない」と言われて完全に怖気づき、やんわりと「できそうにないです・・・」と伝えたところ「そんなんじゃダメだ!」と怒られました。
けれど翌日合格の連絡が。改めて丁重に辞退させていただくことに・・・(返信はなかった)
別の人と間違えて連絡してません?というケース。
マネージャーとの面接で、前職をやめた理由を聞かれた際に、
「メンタルをやられたから逃げた」と正直に答えました。
入っても続かないと思われただろうなと思ったんですが、後日採用連絡が来てビックリしました。
「正直さ」を高く買う企業って意外と多いんですよね!
【そりゃそうだよね、知っていました編】
もちろん、想定通りの結果になるパターンもあります。
バイク用品メーカーの営業職募集で、バイクが好きだとウソをついた。
その場ででっち上げたエピソードをしゃべったんですが、やはり矛盾が多く、一次面接で不採用通知が来ました。
以来、面接のウソはばれるから正直に話そうと誓いました。
先ほどとは真逆のケース。嘘がばれると基本的にダメです。
IT系企業の面接で開口一番、「文系なのになんできたの?君じゃ無理だよ」と言われた。
ムカつきながら「御社の書類選考で通過したから面接に来ただけです」と答えたら普通に落ちた。いま思うとそういう試練(のつもり)だったのかも?
面接官が試し行為をしてくると、途端に冷めるケースが多いですね。
長い時間かけて、めちゃくちゃ仕事内容細かく説明してくれて、私がしつこく質問しても全部丁寧に答えてくれた。そして採用されました。
こちらはポジティブな「そりゃそうよ」ですね。(こういうパターンで落ちるときが一番つらい)
すごく規模の小さいPR会社で、最終面接の最後に「今日、時間ある?」と聞かれそのまま飲みに行くことに。
次の日、ソッコーで内定の連絡をもらいました。(激務感あって入りませんでしたが・・・)
フレンドリーな会社はフレンドリーに面接が進むけれど、「フレンドリーの裏の顔」が見えると急に怖くなったりします(素敵な企業なんだろうけど!)。
学生時代につくったゲームが面白いと言ってもらえて、「〇〇やってもらおうかな」と、面接時点でポジションの話があった。
これはもう、婚約ですね。「好きなゲームで盛り上がる」は死亡フラグの場合もありますが、実力に裏打ちされた盛り上がりには安心感があります。
まるで難攻不落のヒロイン
面接官は企業の顔なので、面接中に露骨な「あなた不合格ですよ顔」をしない人が多い。人当たりはいいけれど、その本心は見通せない・・・さながら難攻不落のヒロイン、クラスのアイドル、気になるアイツそのものではないだろうか?あの笑顔は俺だけに向けられたものではないのだ。(つらい)
「イケると思ったらダメだった」「ダメかと思ったらイケた」、面接での印象と結果は必ずしも一致しない。かと思えば、「そりゃそうよ」という結果が待っていることもある。
反省会はほどほどに、次の出会いを求めて繰り出していくことが、このドキドキを楽しむ秘訣かもしれない。
【この記事を書いた人】
NAME:こなごな
新卒で就活先なし・転職3回と華麗な(失敗の)経歴を持つライター。