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情報収集、比較と分析そして判断 第十二章 用間篇 其の二 読書編
こんにちは。
孫老塾の石川です。
如月も後半にさしかかりましたが、如何お過ごしでしょうか?
今回は前回のメディア編に続いて、”読書”について
お話ししようと思います。
情報収集で読書、と言うと意外かもしれないですが、メディアやネットから集めた情報は"素材"というイメージに近いのに対し、読書は
"集めた情報を精査し、正しいチョイスができる情報脳作り"、
という行動に当たります。
1.孫子の情報にかける資金の考え
孫子 第十二章 用間篇 現代語訳に、
"間諜(スパイ)に爵位や俸禄や賞金を与えることを惜しんで、決戦を有利に導くために敵情を探知しようとしないのは、民衆の永い労苦を無にするもので、民を愛し憐れむ心のない不仁の最たるものである。
そんなことではとても民衆を統一する将軍とはいえず、君主の補佐役ともいえず、勝利の主催者ともいえない"※1
というのがあります。
情報を得るためには、お金を惜しんではいけない、という事ですね。
私達が資金を費す情報源は、おおまかに分けると、前回お話したメディア・ネット、人様との交流、そして読書等がそれに当たります。
そして読書は、継続すると、その効果は無視できない効果があると実感できます。
以下、
2.異なるジャンルの読書で視野・思考を広げる
3.最後のワンピースの知恵と情報で手に入れる解決・達成ビジョン
4.私自身の実例
に分けて、お話していきます。
2.異なるジャンルの読書で視野・思考を広げる
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1.孫子
2.呉子
3.三略
三冊とも有名な兵法書ですが、同じジャンルだけ、の読書は、図の三角形で囲まれた部分のように、思考領域が狭くなるイメージです。
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1.孫子
2.パソコン関連の本
3.女性とコミュニケーションをとる方法の本
この三冊のような異なるジャンルの読書は、図の三角形のカラー部分の様に、より広い思考領域を生み出します。
私の経験ですが、
異なるジャンルの読書は、ギャップを埋めるために読み手が考えて解釈・応用する必要があるため、視野と思考が広くなる実感があります。
※三角形のカラー部分で表される思考領域が大きいほど、辛いことがあった時の対処法や目標達成の方法を考えついたり、今まで身につけてきた知識をまとめて、求める結果を出す知恵に変える可能性が高くなります。
この領域を広げる為の書籍選びを意識して行うようにすると、読書の目的が増え、より楽しめるようにもなります。
3.最後のワンピースの知恵と情報で手に入れる解決・達成ビジョン
次に、唐突にはなりますが、読書と経験の積み重ねと、目標達成につながる行動ビジョンが手に入るイメージを、オセロを使ってお伝えします。
※実際のオセロゲームでは、図の様になる事は、ありません。
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1.黒い石は、それぞれが
・嫌なことに対処できない不安
・目標達成イメージが湧いていない状態
を表し、
2.三つの角に置いてある白い石は、有効活用できていない、
・これまで身に着けた知識や経験
・本や親しい方からの助言やヒント
とします。
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3.最後の角に置く白い石である”キー情報”は、
・意図して、あるいは偶然手に入れた情報・ヒント
・今までの経験や、知識から生み出された知恵や解決方法
です。
このキー情報には先ほど述べた、異なるジャンルの読書から得られる、広い視野からの問題対処法・目標達成方法もふくまれます。
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4.ひっくり返されて、手に入った白い石は、
・蓄積していた情報が、辛い事への対処法・目標達成方法へ転換された、現実化ビジョン
になります。
正直ここまで一点の曇りなくフレッシュな状態でイメージを持てるようになる事は、ほぼ無いです。
しかし、これに近い状態にすれば、望む結果を手に入れられる可能性は、(自分の経験内では)限りなく高くなります。
4.私自身の実例
私自身の、読書によって得られた客観的な視点で、対策を立てて行動をしている例を、以下に述べます。
1.雇われている時の課題
不安・恐怖・圧迫が無ければ、目的に沿ったベストなパフォーマンスを発揮できない自分の性質に気づいていませんでした。
しかも、この3つのマイナス要素が無くなったり、精神が落ち着くと、途端にモチベーションが無くなり、ベストなパフォーマンスが出来なくなりました。
→ここまでが、多角的読書の、広い領域を活用して得られた分析結果です。
私自身、認めたくない、弱い姿が浮かびました。
2.分析・対策と目標
この欠点を乗り越える為の目標としては、
”不安・恐怖・圧迫が軽くなっている、落ち着いたメンタル状態の時に、やりたい事をやり遂げたいという意志と、集中力で、よりベストなパフォーマンスを出来るようになる”
こととしました。
この目標を達成するには、なにが足かせとなっているのか、普段の活動から、再び分析を行いました。
その結果、ぼんやりとした、空白の時間がある事に気付きました。
例としては、
1.目的もなくYouTube動画を見ている、本を読んでいる
2.悲観的な、諦めそうな弱気が、訳もなく湧いてくる
3.時間・体力・メンタルに余裕があって、何かしらの行動をしている 時に、無意識に動きにブレーキをかけて、行動を鈍くしている自分がいる
この3つが、不安・恐怖・圧迫が軽くなっている時の行動でした。
→最後の角に置かれる、キー情報の発見です。
このぼんやりとした、空白の状態に陥っている事に素早く気付くようにし、落ち着いて、やりたい事をやり遂げる意志と集中力へ変えて、積極的な行動をするようにしました。
→これが、キー情報によって、ひっくり返されて白い石となった形で得られた、辛い事への対処法・目標達成方法の現実化ビジョンの一例です。
これを意識するようになってからは、不安・恐怖・圧迫を乗り越えてから結果を出す行動に移るのではなくなりました。
落ち着いた精神状態から結果を出す行動に直ぐ移れるようになり、3つの不安定メンタルを乗り越えるエネルギーを省けるようになったので、以前より集中力もあがり、結果を出しやすくなった実感があります。
図で表すと、下図のようになります。
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もし自分だけの人生経験だけに頼り、読書で得られた、多角的な視点による分析が出来ていなかったら、ずっと不安・恐怖・圧迫が、行動の動力源ということすら分からず、そこから抜け出すのは、難しかったと思われます。
それにしても分析の結果、目標達成の為に行っていた読書が、ぼんやりした行動になり得るとは、思ってもみませんでしたが・・・
5.まとめ
今回は、"孫子 第十二章 用間篇"を、"読書"を介して、
1.孫子の情報にかける資金の考え
2.異なるジャンルの読書で視野・思考を広げる
3.最後のワンピースの情報で手に入れる達成・解決ビジョン
4.私自身の実例
5.まとめ
に分けて、お話致しました。
次回は、
"情報収集 比較と分析、そして判断 第十二章 用間篇 其の三 英語学習編"
をお伝えします。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
※1 浅野 裕一 孫子 (講談社 1997) 229頁