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木を使って電気も作る~熱電併給~
熱電併給とは?
熱電併給とは熱と電気を同時に作りだすことです。
以前、エネファームを例に熱と電気を同時に作り出すことのメリットなどをお話しました。
その時使用するエネルギーは水素だったりガスだったりと、「木」に特化したお話ではなかったので、今回は木質バイオマスで熱電併用のお話をします。
北米・北欧から始まった熱電併給
木質バイオマスでの熱電併給が世界で一番最初に行われたのは北米でした。
廃材・廃液処理やエネルギー調達の諸問題解決策として、1960年代から1970年代にかけて製材工場や製紙・パルプ工場で使われ始めたとのことです。
エネルギーは熱として、電気は副産物として有効利用していたようです。
しかし、その後、大規模な木質バイオマスによる熱電併給に問題が起こってきます。それは資源のバッティング。有限である木を発電事業者が取り合うようになり、チップの価格が高騰していきます。結果、大型発電事業者の倒産などが相次ぐようになりました。
そして、2000年に施行されたドイツのFIT制度では、大規模な木質バイオマス発電での経済争いを防ぐべく、小規模な木質バイオマスの熱電併給を推進するような内容が盛り込まれました。
*FITってなに?という方は下記の記事をどうぞ↓
国内でも小型木質バイオマスの熱電併給に期待
現状、FITで未利用材を使用した木質バイオマス(2000kW未満)は20年間、40円/kWhの固定買取り、そして、現在の太陽光(50kW以上250kW未満)は約12円/kWhとなっています。
なぜこんなに太陽光発電の買取価格が低いかというと、太陽光発電が2012年のFITを機に普及が進んだからです。言い換えると、木質バイオマスの普及がまだまだ進んでいないから、買取価格が高額なのです…。喜んでいいのやら悪いのやら…。
2018年の調査によると小型木質バイオマス発電は現在、国内に50か所あるようですが、いろいろ調べてみると、利益をきちんと出すことが難しいようです。どの発電所もまだまだ頭を悩ましながら前に進んでいるようです。
このように、国の制度で優遇されていても、まだまだ課題がある木質バイオマス。
だから、手を出す人が少ないのですが、sonrakuは「だからやる!」という組織。今後の動向にこうご期待!
関心がある方は現在、無料相談会もしておりますのでお気軽にご連絡ください♬
文責:城戸