三百八十話 お金返せる?

「ごきげんよう」「神のご加護を…」

朝の清冽な空気の中、女子生徒の挨拶がこだまする…。

学校の校門をくぐると、そこは身も心も清らかな乙女の園…。

そう、ここは神田ミカエル女学院…。

中庭の大天使ミカエル像が、通う女子生徒たちを守護している…。

天界の大天使ミカエルは、ここに通う女子生徒たちを見て何を思うか…?

その御心は、まさに神のみぞ知るということなのだろう…。

ここに三年間通えば、お淑やかなお嬢様になって卒業できるという…。

制服は翻さないように、静かに歩き…。

清廉潔白で文部両道、それでいて純粋無垢な心を持った乙女たち…。

この学院には、そういった生徒しか存在しないのです…。

否、今日から新たに校門をくぐった、たった一人の生徒を除いて。


私はとある日にバイトしようと思った…。

一緒に住んでる花子さんの紹介で…。

花子さんはとある事情で…。

半透明な魂のような存在になってしまった。

でも、どこからかスマホを取り出し…。

マダムKという女性に連絡をとってくれた。

マダムKという名前からして胡散臭い。

その女性の紹介で…。

『小悪魔の休憩所』という…。

怪しいお店で働くことになった私…。

そこで、ギャル風?の制服を着て…。

ガラス張りの部屋に入っていく…。

私はその部屋で座って寛ぐ…。


ここで寛いでいればお金がもらえる…。

そんな楽ちんバイトなのであった…。

寛いでいる女の子が数人いて…。

その様子をお客様が見て楽しむ…。

そんなシステムのお店…。

他の女の子はスマホ等を見て寛いでいる。

かなりだらけた格好をして…。

スカートもミニなので…。

女の子の太ももや下着が丸見えなのである。

お客様も女性でそんな女の子の姿を…

見て楽しんでいるというお店であった。

私もスマホでも見て寛ごうと思ったのだけれど。

着替えた時、自分の私服のポケットに…。

スマホを入れっぱなしにしてしまった…。

なんと言う不覚…。

勝手に取りに戻っていいのだろうか?

そんなことを考えていた…。


と、その時私の腹部に強烈な痛みが走る…!

誰かが私の鳩尾を蹴ってきたのである…。

痛い、痛すぎる…。この強烈な蹴り…。

誰だ、私のお腹に蹴りを放ったのは!?

最初、わざと蹴ってきたのかと思ったのだけれど。

隣で寝ていた子が、寝ぼけて蹴ってきたのである。

その後に、その子はまた寝ぼけて…。

身体を半回転させて、私の膝に頭を乗せてきた。

その子の髪の毛は茶色の癖っ毛で…。

すっごいゆるふわ、ふわふわもこもこだったので。

私はよーしよしと、なでなでしてしまうのであった。

髪の毛をいっぱい撫でて、堪能する私…。

そして、その子のほっぺたまでつまむ。

ふにふにもちもちで柔らかい〜。

お餅より柔らかくて…。

雪見なアイスを連想してしまう私であった。


ほっぺたもかなり堪能した…。

その子のセーラー服の上着の裾から…。

真っ白な綺麗な肌のお腹が見えていた。

私はそのことに気づいたのである。

お、お腹も触りたい…。

私はその欲望を抑えることができなかった。

私はその子のお腹も触ってしまう。

真っ白な肌で、しっとりとした触感。

ふにふにとして弾力があってすごい。

べ、別にその子が太っているとかじゃなくて。

お腹はへこんでおへそが可愛い。

私はお腹を揉み揉みして楽しんでしまう。


と、その時、またその子が寝返り打って。

私の手がセーラー服の奥にまで入ってしまう。

そこにはお椀型の柔らかい物体が二つあって。

その物体はミントグリーンのブラに包まれていた。

そう、その子のたわわなお胸を触ってしまったのである。

Dカップ以上ありそうなその子のお胸…。

そのお胸を私は下から支えるような形になった。

ふよんふよんとすっごい軟からかいお胸…。

私は久しぶりに女の子のお胸を…。

揉んでしまったので、うれし…?

いや違う、これでは変態ではないか…!?

わ、私は変態ではないぞ…?

そんなことを考えていたら…。

その子は起きてこちらを見ていたのである。


や、やばい!胸を触っているのがバレてしまう!

その子はまず、おはようと挨拶をしてきたが。

その後に、なんで胸を触っているの?

と聞いてきた…。

私は咄嗟にすぐ謝ったが…。

その子は女の子同士だからいいけど…。

と言ってくれた。よかった…。

私も女の子でよかった…。

その子の名前は眠子というらしい。

起きたはいいけれどまだすごい眠そう。

また、髪の毛なでなでしてぇーと…。

その子が言うので、私は…。

言われるまま、なでなでしてしまう。

いい子いい子、かわいい子だなぁ…。


かなりの間、眠子さんの頭を…。

撫で回していたら…。

なにかよくわからない音楽が…。

鳴り始めた。なんだこれは…?

すると、周りの女の子たちが…。

立ち上がって、部屋の外に向かう。

私の膝枕で、寝ていた…?

眠子さんも起き上がり…。

「今日のお仕事終わりだよー」

と眠たそうな声で言った…。

眠子さんの頭とか撫でているうちに…。

バイトが終わってしまった…。

私も眠子さんの後について行って。

ガラス張りの部屋を後にするのであった…。


「初日ご苦労様。どうだった…?」

部屋の外に出るとマダムKが待っていた。

「それよりもうちの子撫でてくれてありがとう」

マダムKはそんなことをおっしゃる…。

マダムKの視線は眠子さんに注がれている。

もしかして、マダムKのお子さんって…。

眠子さんなの…!?

私が色んなところを撫で回しているのを…。

当然マダムKも見ていたのである…。

「い、いえ、こちらこそありがとうございます」

などと、訳のわからない返事をする私…。


「はいこれ、ノアちゃんのお給料だよ」

マダムKは私に封筒を渡してくれる…。

私は失礼かもしれないが…。

思わず封筒の中身を見てしまう…。

なんと一万円以上のお金が入っていた!

「日給一万円だけど、少し上乗せしといたから」

マダムKはサングラスをとってウィンクした。

ありがとうございます、マダムKさま…!

私は深々とお辞儀をした…。

日給一万以上もくれるの!?

数日働けば、藍さんにお金返せる…!

お友達の藍さんに洋服を買ってもらって…。

私はそのお金を返したいのである…。

「私の本名は真門まもん圭子。この子は眠子…」

マダムK…。真門圭子さんは紹介してくれた。

「ノアちゃん、明日もよろしくね…!」

圭子さんは私の手を取って握手した。

こ、こちらこそ、よろしくお願いします…。

私はそう言い、またお辞儀をするのであった。

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そのさき@小説
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