百九十三話 きのこ料理
翼さんが、摩耶をお風呂に入れて欲しいとのことで、お風呂に入った私…。
摩耶の身体を隅々洗った…。
そしたら摩耶の身体の秘密を見てしまった私…。
摩耶の身体の秘密は誰にも言わないと誓う私であった…。
お風呂から出た私たちを待っていたのは、翼さんの手料理だった…。
今日はキノコがスーパーで安かったので、おかずは全てキノコ料理だ…。
せっかくの翼さんの手料理だけれど、私はキノコが苦手だ…。
どうにも独特の匂いが嫌なのである…。
しかし、愛しの翼さんが作ってくれた手料理である…。
是が非でも食べなければならないのである…。
それでも、あの独特のキノコの匂いが全くしないのである…。
何故だろう…?ただただ美味しそうな料理の匂いが立ち込めているのである…。
並んでいるキノコ料理は、ブナシメジ、エリンギ、舞茸、エノキ…。
オーソドックスなキノコたちである…。
「今日はかわいいキノコちゃんたちをバターソテーにしました♡」
翼さんは両手を合わせて、かわいく言った…。
この香ばしい匂いはバターの匂いか…。美味しそう…。
翼さんに料理されて、キノコちゃんたちも心なしか嬉しそうである…。
「天に召します母なる神よ…。あなたの慈しみに感謝し、この食事をいただきます…
私たちの心と身体を支える糧としてください。アーメン…」
翼さんは、食事をいただく前にお祈りをした…。
そもそも神様は父じゃないのかな…?私には関係ないことだけれど…。
摩耶も続いてお祈りして、アーメン…と言った…。
堕天使の私も癪だけれど、アーメンとお祈りをする…。
よし、翼さんのキノコ料理をいただくとしよう…。
まずブナシメジを食べてみた…。
最初、ブナシメジの少しえぐみのある味がしたが、すぐにバターの味が広がる…。
噛めば噛むほど、ほどよい熱さの濃厚な汁が飛び出てきて美味…。
バターソテーの濃厚な汁気が多いキノコ料理…。
食べるとなんとも言えない音がする…。
なぜか一本一本が普通のブナシメジより少し大きい今回のブナシメジ…。
私はそれを、汁が飛び散らないように口をすぼめて食べるしかなかった…。
夢中でブナシメジに吸い付くように食べるしかなかったのである…。
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